WEBサイトはもちろん、広告のバナーやYouTubeのサムネイル、さらにはランディングページ(商品を購入してもらうためのページ)など、WEB上のあらゆるものをデザインするWEBデザイナー。
成長を続けるWEB業界ではなくてはらない存在で、今後も需要が増えています。
こういった背景から年々WEBデザイナーになりたい人が増えていますし、新卒からWEBデザイナーを目指す人も毎年多くいます。
ですが、WEBデザイナーと聞くと、どこか敷居の高く、
「未経験からだと無理なのでは?」
「どうやってWEBデザイナーとして就職するの?」
という疑問を持つ方も多いと思います。
そこで、今回は新卒未経験からWEBデザイナーを目指す方が知っておくべきことを、体験談を元にご紹介します。
新卒未経験でもWEBデザイナーになるステップを、詳しく解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
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新卒未経験からWEBデザイナーになれる?
新卒未経験からWEBデザイナーになれるか、疑問を持っている方も多いかと思います。
「WEBデザイナーになれる?」「就職できるか不安…」といった疑問について、お答えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
スキルさえ磨けば新卒からでもWEBデザイナーになれる
結論、新卒未経験からWEBデザイナーになるのは可能です。
専門学校や美術大学を卒業しなくても、資格がなくてもWEBデザイナーにはなれますし、文系・理系も関係ありません。
なぜなら、WEBデザイナーになる上で重要視されるのは、経歴ではなくスキルレベルだからです。
これまでWEBデザインをしたことがない人でも、スキルを磨いてクオリティの高い作品を作れるようになれば、新卒からWEBデザイナーになれる可能性は十分あります。
実際、現役のWEBデザイナーの約7割は専門学校を卒業してないですし、約4割は文系出身の方です。
参考1:厚生労働省
参考2:『WEBデザイナー白書』
実際に新卒未経験からWEBデザイナー就職した方の事例
実際に新卒未経験からWEBデザイナーになった方が居たら、心強いですね。
そこで、新卒未経験からWEBデザイナーとして就職した方の事例を動画で紹介します。
スキルを身につけた経緯や、新卒未経験からWEBデザイナーになった方法が具体的に知れるので、ぜひ参考にしてください。
WEBデザイナーとは?
新卒未経験からWEBデザイナーになる前に、WEBデザイナーがどんな仕事なのかを詳しくお伝えしていきます。
WEBデザイナーの仕事内容
WEBデザイナーの仕事内容は「WEB上にあるサービスのデザインをすること」です。
具体的には「広告バナー」「ホームページ」「ランディングページ」といったもので、実際にどんなものを作るかは入社する企業や、スキルレベルによって異なります。
ただ、どんなものを作るにしても、仕事の流れはだいたい決まっています。
- クライアントと打ち合わせする
- 構成とレイアウトを決めてデザインする
- コーディングをおこなう
以前は、3つともWEBデザイナー1人で担当することがほとんどでしたが、最近では1〜3を「WEBディレクター」「WEBデザイナー」「コーダー」で分業する企業も多いです。
就職活動をするときは、志望する企業がどんな仕組みでWEB制作をしているかを、しっかり把握しましょう。
グラフィックデザイナーとの違い
WEBデザイナーとグラフィックデザイナーの大きな違いは、デザインする媒体です。
WEBデザイナーは、WEB上のものにデザインしますが、グラフィックデザイナーは紙やプラスチックといった印刷物にデザインします。
一見すると、デザインする媒体が違うだけなのですが、仕事内容を細かく見ていくと、異なる部分がたくさん見えてきます。
例えば、グラフィックデザイナーは制作物を納品して仕事が終了するのですが、WEBデザイナーはそうではありません。
WEBサービスを公開したあとも、サービスの発展やユーザーの反応によって、デザインを改善していく必要があるのです。
この他にもWEBデザイナーとグラフィックデザイナーの違いはいくつもあります。
この記事では伝えきれないので、気になる方はこちらの記事を読んでみてくださいね。
初任給はどれくらい?WEBデザイナーの収入事情
WEBデザイナーの収入事情が気になる方が多いと思います。
新卒でWEBデザイナーになった場合の初任給と、将来的な収入を解説していきます。
初任給は20万円前後が相場
WEBデザイナーの初任給は20万円前後が一般的な相場です。
求人に「WEBデザイナー」と募集されていたり、「総合職」として募集されていたりすることもあります。
もちろん就職する会社や地域によっても多少前後しますが、大体20万円前後だと思っておいて問題ないです。
「WEBデザイナーの給料は安い」といった話を聞いても、生活に必要な収入を確保できるので、あまり心配する必要はないでしょう。
キャリアを積めば40万〜50万円いく
キャリアを積み、ディレクションやマネジメントまでできるようになれば、WEBデザイナーの月収は40〜50万はいきます。
厚生労働省や求人ボックスでも平均月収は40万ほどで、50万円も可能な職業です。
WEBデザイナーの平均月収は50代後半(55〜59歳)がピークで、年齢が上がるにつれて上昇します。
フリーランスという働き方も可能で、副業系フリーランスとして給与とは別に10~20万円稼いでいる人もいます。
駆け出しの頃の収入は低いですが、スキル・実績を身につければ十分稼げるのがWEBデザイナーの特徴です。
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新卒未経験でWEBデザイナーとして採用されるために必要な3つのもの
新卒未経験でWEBデザイナーに採用されるためにはデザインに関するスキルや知識を身につける必要があることを前章で説明しましたが、下記の3つについても入念に準備しておくことが大切です。
- ポートフォリオ
- 志望動機
- 自己PR
ここでは、それぞれの作成や準備の方法について詳しく解説します。
この方法を参考にしながら準備をすることで、WEBデザイナーを目指した就職活動をスムーズに進めることができるようになるでしょう。
ポートフォリオ
ポートフォリオとは、あなたのWEBデザインスキルや実績を示すための作品集です。
一目見ればあなたの実力が分かるため、採用担当者は選考の早い段階でポートフォリオの提出を求めます。
つまり、ポートフォリオの品質が低いと足切りにされてしまい、面接試験を受けることすらできなくなってしまう可能性が高いということです。
自分の魅力をしっかりと伝えられる高品質なポートフォリオの制作には時間がかかります。
時間の余裕を持って計画的に取り組むようにしましょう。
高品質なポートフォリオの作成方法については下記の記事を参考にしてください。
志望動機
志望動機とは「応募先の企業で働きたいと思った理由」です。
2018年dodaが実施した「採用に関するアンケート」によると、「履歴書の記載内容の中で重視する項目」の中で志望動機・志望理由は、職歴に次いで2番目に重要視されている項目でした。
新卒者は職歴がないため、志望動機・志望理由は最も重要視される項目であるということです。
数多くの会社の中で、なぜその企業を選んで応募したのか理由や熱意を理路整然と伝えて納得してもらえるようにしましょう。
志望動機は下記の3点について、それぞれ50〜100字程度でまとめてください。
- その企業・WEBデザイナー職を志望する理由
- 活かせるスキルや経験
- 入社後に取り組みたいこと
WEBデザイナーの志望理由の書き方について書き方のコツや例文もチェックしたい人は、こちらの記事も併せて読んでみてください。
自己PR
自己PRとは、あなたの強みや長所を活かして企業にどう貢献できるかをアピールすることを指します。
志望理由と同じく応募書類や面接試験でよく聞かれる項目の1つです。
自己PRをするときには、応募する企業や職種に合わせてアピールするように心がけましょう。
WEBデザイナー職の場合、WEBデザインに関する知識やスキルだけでなく下記のスキルや知識も求められます。
- コミュニケーション能力
- マーケティングの知識
- 向学心
- マネジメント力
- 提案力
- 忍耐力
- 協調性
これらのWEBデザイナーに求められるスキルを自分が持っていないか、これまでの経験を振り返ってみましょう。
そして、下記のステップを踏んで自己PRを200〜300字程度にまとめてください。
- 応募企業やWEBデザイナー職に求められる強みを1つ選ぶ
- 過去の経験から自分の強みを裏付けるエピソードを作る
- その強みを企業でどう活かすかを考える
新卒未経験からWEBデザイナーになるための5ステップ
「新卒未経験でもWEBデザイナーになれることはわかったけど……どうやって就職活動を進めればいいの?」という方も多いはず。
そこで、ここからはWEBデザイナーとして採用されるための6ステップをご紹介していきます。
ステップ1:自己分析をおこなう
まずは、自己分析をしましょう。
本当にWEBデザイナーになりたいか、本当にWEBデザイナーが合っているかを考えるためです。
WEBデザイナーはとてもやりがいのある職業です。
また、在宅・副業・フリーランスなど、自分のライフスタイルに合わせた働き方もできます。
ただ、そのような働き方ができるのは、決してWEBデザイナーだけではありません。
もしかしたら、あなたに合う職業は他にもあるかもしれません。
そのため、まずはしっかり自己分析をして、自分の強みは何か、自分が仕事で得たいものは何かを考えてみましょう。
考えた結果、「やっぱりWEBデザイナーを目指したい!」となったのであれば、その想いは自己PRや志望動機にも活かせますよ。
ステップ2:業界研究をおこなう
次に業界研究をおこないましょう。
(便宜上2つのステップに分けていますが、実際には自己分析と同時進行で進めるのがおすすめです。)
- どんなスキルが必要か
- どれくらいの収入を得られるか
- 労働時間はどれくらいか
- どんなやりがいがあるか
- どんな辛いことがあるか
1つずつ調べていくことで、WEBデザイナーへの理解が深まり「思っていたような仕事内容ではなかった」「予想以上に労働時間が長かった」といった”入社後のギャップ”を防ぐことができます。
おすすめの調べ方は、WEBデザイン業界で働く人に直接聞くことです。
本やインターネットで調べるのもよいのですが、情報が薄かったり、誤っていたりするので、実際に働いている人に聞くのが確実です。
SNSでつながったり、OB訪問にチャレンジしたりすれば、WEBデザイナーのリアルな働き方が聞けますよ。
ただ、WEBデザイナーを見つけて、約束を取り付けるのは大変ですし、心理的なハードルを感じる方もいると思います。
そんな方は気軽にWEBデザイナーの働き方を知れるセミナーを無料で開催しているのでぜひ参加してみてください。
ステップ3:知識・スキルを身につける
自己分析と企業研究を終えて、WEBデザイナーになる決意が固まってきた方は、知識・スキルを身につけていきましょう。
WEBデザイン未経験の方が新卒でWEBデザイナーになるために、一番重要なのは知識・スキルです。
具体的には
- WEBデザインスキル
- コミュニケーションスキル
- コーディング(プログラミングの一種)の基礎知識
の3つが必要になります。
特にWEBデザインスキルは重要です。
仮にコーディングスキルやコミュニケーションスキルが低くても、WEBデザインスキルが高ければ、WEBデザイナーとして採用されるからです。
そのため、まずは独学でもいいのでWEBデザインの勉強を始めてみましょう。
少しでも勉強をしておけば、周りの就活生とも差がつけられますよ。
デザインスキルを磨く具体的な方法については、このあと詳しく紹介しますね。
ステップ4: エントリーシート(履歴書)を作成する
つづいて、エントリーシートや履歴書など応募書類の作成に移ります。
これらの応募書類には、前述した志望動機や自己PRを記載する欄が設けられていることが多いです。
先ほどの書き方を参考にしながら記載してください。
また、応募書類を作成する際には、業界研究や企業研究をもとにそれぞれの企業に合わせて書くことを心がけましょう。
新卒の場合、ポートフォリオの提出が必須ではなく任意となっている企業が多いです。
しかし、高品質なポートフォリオを提出することで下記のようなメリットがあるため、準備しておくことをおすすめします。
- 他の応募者と差別化を図れる
- 自分のデザインスキルや能力を視覚的にアピールできる
- 文章力や構成などデザインスキル以外の可能性も示せる
- 採用担当者の印象に残りやすくなる
応募書類は書類選考(一次選考)に活用されるケースが多いです。
じっくりと時間をかけて丁寧に作成するように心がけましょう。
ステップ5:面接の練習をする
エントリーシートが作成できたら、最後は面接の練習を始めましょう!
WEBデザイナーはクリエイティブなスキルも必要ですが、コミュニケーションスキルも求められます。
そのため、面接では「どれくらいスムーズなコミュニケーションができるか」を見られています。
ただ、面接では予想外の質問をされることもあるので、もともとのコミュニケーションスキルに加え、慣れも必要です。
エントリーシートと同じように、無料で面接練習ができるサービスはたくさんあるので、積極的に利用しましょう。
WEBデザインスキルを身につける3つの方法
ここからはWEBデザインスキルを身につける方法をご紹介していきます。
それぞれ特徴があるので、自分にはどの方法が合うかを考えながら読んでくださいね。
WEBデザインスクールで学ぶ
確実にWEBデザインスキルを身につけたい方には、WEBデザインスクールに通うのがおすすめです。
WEBデザインスクールにはカリキュラムがあり、何をすべきか、いつまですべきか、が明確になっているので、モチベーションの維持がしやすいです。
また、講師がいるので、わからないことはすぐに質問できます。
現役でWEBデザインをしている講師であれば、今、現場で使われているテクニックも教えてもらえますよ。
ただ、課題に提出期限があるため、自分のペースで勉強するのは難しいです。
1日1時間〜2時間の勉強が必要になってきます。
また、なかには高額な受講料を払ったのに、デザインスキルが身につかないという場合もあります。
そのようなスクールを選んでしまうと、お金も時間も無駄になってしまうので、スクール選びは慎重におこないましょう。
WEBデザインをスクールで学ぶメリット・デメリット
▼スクール選びのポイントを詳しく知りたい方はこちら
インターンシップに参加する
WEBデザインスキルの身につけ方として、長期のインターンシップに参加するという方法もあります。
インターンシップとは、学生が興味のある企業などで実際の仕事を体験することです。
インターンシップに参加することで、志望している仕事のリアルを知ることができます。
その職種や業種が自分に向いているのか、イメージしていたものと同じなのかを判断する材料にもなるでしょう。
また、この体験は就活をするうえでも強みになります。
インターンシップで評価された学生は「早期内定をもらえる」「本選考で有利になる」といったメリットもあります。
ただ、インターンシップは仕事なので、職場の人に注意されたり、デザイン以外のことをさせられたりすることもあります。
そのため、気軽な気持ちで応募するのはおすすめできません。
また「PhotoshopやIllustratorが使えること」「何かしらの制作実績があること」などの条件を設定をしている場合も多いので、必ず応募条件を見るようにしましょう。
インターンシップのメリット・デメリット
独学で学ぶ
費用をかけず、自分のペースでWEBデザインを学びたい方は、独学がおすすめです。
本、WEB記事、SNS(YouTubeやInstagram)を利用すれば、パソコン代を含めて10万円前後でWEBデザインが勉強できます。
また、自分のペースで勉強を進められるのも独学のメリットです。
アルバイトや学校の課題が忙しくてなかなか時間が取れない方でも、無理せず勉強ができますよ。
ただ独学は、わからないことを質問できなかったり、モチベーションの維持が難しかったりするため、挫折してしまう方が多いのも事実です。
現に、自社の調査では、スクールに通うことを決めた理由の33.3%が「独学に限界を感じた」であることがわかっています。
独学のメリット・デメリット
独学について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
WEBデザイナーの就職先6選
WEBデザイナーとして就職するといっても、就職先はさまざまです。
どのような就職先に行くかによって働き方や、仕事内容は異なります。
入社したあとにギャップを感じることがないよう、今のうちに就職先ごとの特徴を知っておきましょう。
広告代理店
広告代理店は他社の広告を代わりに考えて制作する会社です。
以前はテレビCMなどを作る会社が多かったのですが、WEB業界が伸び始めてからはWEB広告を作る会社が多くなっています。
広告代理店でWEBデザイナーがおこなう業務は、主に以下の2つです。
- 自社の広告、メディアの作成
- クライアントの広告作成
誰もが知っているような会社のWEBサイトや広告に携われるのは、大きなやりがいになりますよ。
制作会社
他社のWEB制作をしているのが制作会社です。
制作会社はクライアントが望むデザインを作成することで利益をあげています。
自社で広告運用している会社や広告代理店がクライアントであり、さまざま企業と取引をするため、作るデザインの種類も多種多様です。
幅広いジャンルのデザインをしたい人におすすめです。
デザイン事務所
デザイン事務所とは広告やパッケージ、あるいはWEBサイトなど、オンライン上だけでなくあらゆる媒体のデザインを手がける企業のことです。
広告代理店から仕事を受注して、デザインソフトを活用しながらデザインをします。
広告代理店にもデザイナー職は存在しますが、デザイン事務所の方がデザイン業務に携われる機会が多いです。
小〜中規模のデザイン事務所の中には、社員の半数以上がデザイナーであるといったことも珍しくありません。
WEBデザインだけでなく、さまざまな媒体のデザインを学びたい人におすすめです。
WEBサービスを持つ事業会社
他社のWEB制作をする制作会社とは違い、自社で商品・サービスを持っている会社を事業会社といいます。
事業会社に勤めるWEBデザイナー(インハウスデザイナーといいます)の仕事は「自社メディアで使うデザインの作成」がメインです。
次から次へと別の案件がふってくる制作会社とは違い、1つのサービスにじっくり向き合える楽しさがありますよ。
また、基本的に社内のクリエイティブをすべて引き受けるので、さまざまなチームとの連携をはかることが大切になってきます。
WEBサービス以外の商品を持つ事業会社
WEBサービス以外の商品を持つ、事業会社のWEB制作担当として、就職することも多いです。
そこでは主に自社のWEBサイトや社内のWEBサービスなど、インハウス(社内)のデザインを担当します。
クライアントから依頼を受ける訳ではないので、じっくりとWEBサイトやWEBサービスの制作に関われます。
企画やマーケティング、広報などの部署と一緒になっていることがあり、マーケティングスキルを同時に見つけることも可能です。
WEBコンサルタントをしている会社
WEBコンサルタントでも、WEBデザインが重要です。
WEBコンサルタントをしている会社では、アドバイスをするだけでなく、WEB制作まで請け負う会社があります。
そういった会社なら、WEBコンサルタントの会社でもWEBデザイナーとして働けます。
信頼性のあるデザインは、コンサルティングの成果につながる、重要なポジションです。
WEBコンサルタントをしている会社は、市場調査を行ったうえでの提案になるので、成果が出やすい環境です。
新卒未経験でWEBデザイナーを目指す人が注意すべき3つのこと
新卒未経験でもWEBデザイナーになれるとお伝えしましたが、実際にWEBデザイナーを目指すときには気をつけるべきことがいくつかあります。
これらを知らずに就職活動を進めてしまうと、選考が始まってから後悔することになるので、ぜひ今のうちに押さえておきましょう。
求人の「未経験」は「実務未経験」のことが多い
まず、注意すべきなのは、求人サイトに書いてある「未経験」という言葉です。
一般的に「未経験」というと「スキルも実務経験もないこと」を思い浮かべる方も多いと思います。
(営業スキルや営業経験がなくても、新卒で営業職になれるのがよい例です。)
しかし、WEBデザイン業界の場合は違います。
WEBデザイン業界の「未経験」は「実務経験がないこと」であり「スキルがないこと」ではありません。
そのため、デザインスキルがまったくない状態で選考に臨んでも、採用される確率はものすごく低いです。
もちろん、絶対に採用されないというわけではありません。
しかし、他の就活生に比べて不利になるのは間違いありませんし、人材が足りておらずハードワークになる企業にしか内定をもらえないというリスクもあります。
WEBデザイナーに資格は必須ではない
新卒未経験からWEBデザイナ―になる場合、資格は必要ありません。
選考で重視されているのは、スキルであり、作品の質だからです。
デザイン業界は良くも悪くも実力主義です。
そのため、実際にどんなものを作れるかが、合否に大きく影響します。ポートフォリオの質が低い時点で、不合格を出す企業がほとんどです。
一方で、資格自体が合否に影響することはありません。
「資格=クオリティの高い作品を作れる」ではないので「資格を持っているかどうか」はどうでもよいのです。
もちろん、資格で得た知識・スキルを活かして質の高い作品を作ることができれば、採用されることもあるでしょう。
ただ、資格で得られる知識には、実務で使わないものも多いので、時間の無駄になる場合がほとんどです。
そのため、資格を取得する必要はありません。
▼現役WEBデザイナーが資格について話した動画はこちら
大手には学歴フィルターがある
WEBデザイナーに学歴は関係ありません。
学歴よりも実力が評価される業界だからです。
ただ、学歴を重視する企業があるのも事実です。
とりわけ大手企業は学歴を重視している場合が多いです。(もちろん、すべての企業ではありません。)
そのため、学歴に自信がない方が、大手企業に絞って就職活動をするのはおすすめできません。
とはいえ、学歴が重視されるのは新卒のときだけで、転職のときには実力と実績が重視されます。
そのため、中小企業やベンチャー企業で経験を積んで、大手企業に転職するという方法もありますよ。
▼WEBデザイナーと学歴の関係について詳しく知りたい方はこちら
WEBデザイナーに学歴は必要?学歴・経験・資格なしからの出発!
新卒未経験のWEBデザイナーに関するよくある質問
最後に新卒未経験のWEBデザイナーに関するよくある質問と回答を紹介します。
新卒未経験でもフリーランスになれますか?
新卒未経験でもフリーランスのWEBデザイナーになることができます。
近年働き方改革や新型コロナウイルスの影響で多様な働き方が認められるようになり、CrowdWorksやLancersなどのクラウドソーシングサイトを使えば比較的簡単に仕事や案件を受注できるようになったからです。
しかし、フリーランスとして活動したとしても生活できるほど稼げるようになるまでにはかなりの時間がかかることが想定されるため注意してください。
下記は「フリーランス白書2023」に掲載されている表で、フリーランスの方の主な仕事獲得経路を示したものです。
このグラフを見ると、多くのフリーランスが、人脈あるいは過去・現在の取引先を使って仕事を獲得しているのが分かります。
新卒未経験のWEBデザイナーの場合、職歴や人脈があまりないことから仕事を獲得するのは簡単なことではありません。
下記の2つに取り組み、クライアントにあなたのスキルをアピールできるようにしっかりと準備をすることが大切です。
- 高品質なポートフォリオを作成する
- クラウドソーシングを活用して実績を積む
文系でWEBデザイナーは厳しいですか?
文系でもWEBデザイナーになることはできます。
下記のグラフは、WEB制作現場で働く人の文系・理系・美術系それぞれの割合を算出したものです。
出典:マイナビ「Webデザイナー白書2012 – 急速に進むスマートデバイスの普及 Web制作のトレンドも大きく変化!」
このグラフはWEB制作現場全体で働く人の割合であるため、WEBデザイナーに限定されたものではありませんが、文系の割合が40〜50%程度を占めていることが分かりますね。
つまり、文系の学生であっても努力次第でWEBデザイナーのようなクリエイター職に就くことができるということです。
WEBデザイナーは、スキルが重視される仕事で年齢や学歴は不問です。
この記事でも紹介した下記の3つのスキルや知識を身につけて、WEBデザイナーに応募しましょう。
- デザインスキル
- デザインツールを使いこなせるスキル
- コーディングの基礎知識
まとめ
近年、人気の高まっているWEBデザイナーに、新卒未経験からなれるのか、どうやってなるのかをお伝えしてきました。
WEBデザインと関係ない学部に通っている方でも、新卒でWEBデザイナーになることはできます。
WEBデザイナーになろうと考えている方は、今回紹介した6ステップをぜひやってみてください。
ステップ1:自己分析をおこなう
ステップ2:業界研究をおこなう
ステップ3:スキルを身につける
ステップ4:ポートフォリオを作成する
ステップ5:エントリーシートを作成する
ステップ6:面接の練習をおこなう
6つのステップのなかでも、「スキルを身につける」は特に重要です。
スキルを身につける方法はたくさんあるので、ぜひ現役のWEBデザイナーに「スキルを身につけた方法」を聞いて、いろいろ試してみてくださいね。
あなたが自分に合った方法で、WEBデザインスキルを習得し、WEBデザイナーとして採用されるよう、応援しています。
質問や感想があればご記入ください