ここ数年、人気を増すWEBデザイナー。
- 時間や場所に縛られず自由に働ける
- クリエイティブなことを仕事にできる
- WEB業界の発達とともに需要が伸びている
など理由から、WEBデザイナーに興味を持った人も多いと思います。
しかし、ネット検索をすると「WEBデザイナーなんてやめとけ、後悔する」という声もあり、「やめた方がいいのかな?」と実態を知りたくなる人もいるのではないでしょうか。
この記事ではそんな疑問を解消するために、現役WEBデザイナーへのインタビューや統計データを基に「WEBデザイナーはやめとけ」と言われる9つの理由とその真相をお伝えしていきます。
読んでいただくことで、WEBデザイナーという仕事への理解が深まり、「自分に合っているか」の判断がしやすくなるはずです。うわさに惑わされず、後悔のない選択ができるよう、ぜひ最後まで読んでみてください。
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結論!WEBデザイナーに「向いていない人はやめとけ」が正しい
WEBデザイナーがやめとけと言われますが、実際には「WEBデザイナーに向いていない人はやめとけ」が私たちの結論です。
どんな職業にも悪い面はありますし、悪いイメージが先行しているだけのことも多いです。そういった中で「WEBデザイナーはやめたほういい職業」というのは適切ではありません。
現に、世の中にはWEBデザイナーという職業に強いやりがいを感じている方が多くいらっしゃいます。
つまり、WEBデザイナーという職業が明らかに悪いというよりは、WEBデザイナーとマッチしない人がいるだけなのです。「WEBデザイナーはやめとけ」と言っている方も、向いていなかった可能性が非常に高いです。
以下が実際にWEBデザイナーに向いていない人の特徴です。以下に当てはまる方は、本当にWEBデザイナーになるか考え直してみましょう。
- 地道にスキルアップしていく意思が弱い
- 細かく丁寧な作業をするのが苦手
- 自分の好きな作品を作り続けたい
- コミュニケーション能力があまりにも低い
- 新人時代からしっかり稼ぎたいと考えている
なお、弊社日本デザインではWEBデザイン業界の裏側が知れる、無料のオンラインセミナーを開催しています。就職してから後悔したくない、寄り道をせずWEBデザイナーになりたいという方はセミナーに参加してみてください。
WEBデザイナーはやめとけと言われる9つの理由
WEBデザイナーはやめとけと言われるのは、主に下記の9つの理由によるものです。
- 収入が低くて稼げない仕事だから
- 残業が多くて過酷なイメージがあるから
- WEBデザイナーは飽和状態のイメージがあるから
- 将来的にAIに仕事を奪われるから
- キャリアの選択肢の幅が狭まるから
- 変化が激しく勉強し続ける必要があるから
- 悪質なクライアントにあたると大変だから
- デスクワークによる健康被害があるから
- 自分の理想のデザインを作れないから
本章では、それぞれの理由と真相について詳しく解説します。
読み終わる頃には、WEBデザイナーの仕事の実態がより鮮明にイメージできるようになっているでしょう。
理由①収入が低くて稼げない仕事だから
WEBデザイナーはやめとけと言われる理由として、まずあるのが収入の低さです。
WEB制作会社が価格競争のために、薄利多売を続けており、そのしわ寄せがWEBデザイナーにきていると言われています。
教えてもらうことが多い駆け出しの頃は非常に低く、最低賃金で働かなければいけないこともあります。最初から稼ぎたい人はやめておいたほうが良いでしょう。
ただし、平均年収は509万円(厚生労働省調査)で、日本の平均年収458万円より多いです。(国税庁「令和5年民間給与実態統計調査」参照)。
駆け出しの頃は低いですがキャリアを重ねれば、他の職業と同じくらいかそれ以上に稼ぐことは可能です。
WEBデザイナーが稼げないと言われている理由についてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事もあわせてご覧ください。
理由②残業が多くて過酷なイメージがあるから
残業が多くて過酷だからWEBデザイナーはやめとけと言う人がいます。
制作会社でクライアントワークをしていると、同時に複数の案件に携わることがありますが、どの案件も品質を担保しながら納期を厳守をすることが求められるため激務となってしまいがちです。
また、WEBデザインをよく知らないクライアントや営業担当者に実現不可能なデザインを要求されたり、短納期を設定されたりすることもあり、自分の努力だけで残業を回避することが難しい部分もあります。
しかし、現在は働き方改革によって、働きやすい環境の企業が増えてきています。働く時間に関しては、企業選びの仕方次第で大きく変わるようです。下記の記事は、WEBデザイナーの残業時間について統計や現場の声をもとにさらに詳しくまとめています。
理由③WEBデザイナーは飽和状態のイメージがあるから
WEBデザイナーは飽和状態だというイメージがあるのもやめとけと言われる理由です。
近年、WEBデザイナー人口は増え続けています。そのため、競争が激しくなり、WEBデザイナーになるのは難しい、WEBデザイナーになっても稼げないという声が出てきたのです。
現に、経済産業省の調査では2005年から2020年までの15年で、WEBデザイナーは4万人以上増えていることがわかっています。
年代 | デザイナー人口 |
2005年 | 164,741名 |
2010年 | 179,570名 |
2015年 | 193,830名 |
2020年 | 200,000名以上 |
年代 | デザイナー人口 |
2005年 | 164,741名 |
2010年 | 179,570名 |
2015年 | 193,830名 |
2020年 | 200,000名以上 |
ただし、実際はWEBデザイナーが飽和しているわけではありません。弊社の調査では、78.9%の経営者が優秀なWEBデザイナーの採用に苦戦しており、優れたデザインスキルを持ったWEBデザイナーになれば、ライバルたちと差別化が図れるため飽和状態であっても仕事が切れる心配はありません。
WEBデザイナーの飽和状態の真相や将来性について、さらに詳しく知りたい人はこちらの記事もお読みください。
理由④将来的にAIに仕事を奪われるから
将来的にAIに仕事を奪われるからというのも、WEBデザイナーはやめとけと言われる理由です。近年、技術が進歩し、AIによって以下のことができるようになりました。
- 画像の生成
- アイコンの生成
- イラストの生成
- コードの生成
AIは今後もますます進化していくと考えられるため、クオリティの低いデザインしか作れない、HTML/CSSで簡単なホームページしか作れないといったスキルの低い人の仕事は奪われていくでしょう。
理由⑤キャリアパスが狭まいから
「WEBデザイナーはやめとけ」と言われる理由として、キャリアパスが狭いと思われていることもあります。
たしかにWEB制作を専門としている「制作会社」でのキャリアパスはそれほど多くはありません。WEBディレクターやWEBプロデューサーになるくらいでしょう。
制作会社で仕事しながら、キャリアを広げていくのは難しいといえます。
ただし、WEBデザイナー自体のキャリアパスが狭いとは言い難いです。自社の製品やサービスがある事業会社に入れば、WEBマーケティングの領域にも関わっていくので職種の選択肢はかなり広くなっていきます。
私も事業会社で働いていますが、WEBデザイナーからはじめて、マーケティング領域や経営領域にいった人は何人かいます。以下にキャリアパスについて詳しく解説した記事を載せていくので、気になるか方はぜひご覧ください。
理由⑥変化が激しく勉強し続ける必要があるから
WEBデザイン業界は変化が激しく、勉強し続ける必要があることもやめとけと言われる理由の1つです。
「理由②残業が多くて過酷なイメージがあるから」でも説明したように、WEBデザイナーの仕事は忙しく大変です。
そのような生活のなかで、デザインの最新動向に目を配ったり、自分よりも若い世代の価値観を取り入れたりすることは決して容易なことではありません。
最新のトレンドにアンテナを張って、新たなスキルや知識を身につけて成長しようとたゆまぬ努力を続けられることがWEBデザイナーに求められます。
理由⑦悪質なクライアントにあたると大変だから
「悪質なクライアントにあたると大変そう…」というイメージも、WEBデザイナーはやめとけと言われる理由の1つです。
WEBデザインの仕事はビジネス施策の下流に位置することから、下記のような無茶な要求や依頼を受けることがあるのは事実です。
- 修正依頼が何度もくる
- 「任せる」と言っていたのに、何度も修正される
- 徹夜をしなくてはいけないほどの短納期で依頼がくる
- スムーズにコミュニケーションが取れない
- 態度が高圧的である
- 変更が多い
クライアントの要望に添うために辛抱強く向き合わなくてはいけないため、ストレスに感じることもあるでしょう。
しかし、このようなクライアントはごく一部です。
また、ヒアリングの段階でクライアントの課題やニーズを汲み取るコミュニケーション能力や、デザインスキルをブラッシュアップしていけば、徐々にクライアントに振り回されることも少なくなるので安心してください。
理由⑧デスクワークによる健康被害があるから
Webデザイナーは、長時間デスクの前で過ごす必要があり、多くの健康リスクを伴うのもWEBデザイナーはやめとけと言われる理由です。
実際、長時間同じ姿勢での作業によって、肩こりや腰痛、血流不良や筋肉の代謝低下が起こり、健康を害することがあります。
また、目を酷使することで生じる眼精疲労や頭痛は、仕事の効率だけでなく生活の質にも影響します。
健康問題は若いうちには顕著ではないかもしれませんが、年齢と共に体の回復力が落ち、症状が顕在化することが多いです。
そのため、Webデザイナーとして長期間活躍するためには、適切なワークライフバランスと健康管理が求められます。
理由⑨自分の理想のデザインを作れないから
自分の理想のデザインが作れないことから、WEBデザイナーはやめとけと言われることもあります。
そもそもWEBデザインは「アート」ではなく、目的達成や売上アップなどクライアントが抱える問題を解決することが目的です。
このような理由から、クライアントの要望やプロモーションが優先されてしまい、自分の理想のデザインを追究することは難しいです。
アーティスティックな自己表現を追究したい人は、WEBデザイナーではなく別の道を模索することをおすすめします。
なお、弊社日本デザインではWEBデザイン業界の裏側が知れる、無料のオンラインセミナーを開催しています。就職してから後悔したくない、寄り道をせずWEBデザイナーになりたいという方はセミナーに参加してみてください。
やめとけと言われることばかりではないWEBデザイナーの魅力
ここまでWEBデザイナーはやめとけと言われる理由をお伝えしてきました。しかし、WEBデザイナーには、ポジティブな面も数多くあります。
- 将来性がある
- 働き方の選択肢が多い
- 年齢関係なく始められる
- 自由な場所・時間で働ける
- 独立してフリーランスになりやすい
そこで、ここでは魅力とやりがいを詳しくお伝えしていきます。
将来性がある
WEBデザイナーの強みはやはりその将来性。
株式会社矢野経済研究所の調査では、2021年時点で約2.5億円だったインターネット広告の市場規模が、2024年には約3.2億円まで伸びると予想されています。
引用:矢野経済研究「インターネット広告市場に関する調査」
広告市場が拡大し続けるということは、広告のデザインや、広告を出すホームページやSNSのデザインの需要も伸びていき、それらを作成しているWEBデザイナーの未来も明るいということです。
▼WEBデザイナーの将来性についてこちらで詳しく解説しています。
参考:『The Business Value of Design 』
参考:株式会社矢野経済研究所
働き方の選択肢が多い
働き方を柔軟に変えられるのも、WEBデザイナーのメリットです。会社員としてはもちろんのこと、副業やフリーランスになることもできます。
自宅やコワーキングスペースでリモートワークができるため、必ずしもオフィスで働く必要はありません。
地方や海外でも仕事ができるので、ライフイベントで働き方が変化しやすい女性でも働きやすいお仕事です。
育児や介護などがあって一度仕事を辞めないといけないけれど、その間も収入が欲しい、キャリアを止めたくないという方にWEBデザイナーはピッタリです。
年齢関係なく始められる
年齢関係なく始められるのも大きな魅力です。
WEBデザイン業界では年齢よりも作品のクオリティが重視されるので、何歳からWEBデザイナーになったかを気にされることはありません。(現にクラウドソーシングは年齢を隠した状態で案件に応募できます。)
実際に30代、40代からWEBデザイナーとして転職されている方もいます。
それどころから様々なビジネス経験をしている方のほうが、就職活動や案件獲得で有利な場合もあります。
また、WEBデザインにはルールとコツがあるので、正しい学び方をすれば年齢に関係なくクオリティの高い作品が作れるようになります。
▼50代の方が45日で作れるようになったデザイン
新しいことに挑戦したいけど年齢がネックになっている方でも、始めやすい仕事ですよ。
WEBデザイナーとして企業に就職する場合は話が変わってきます。詳しくはこちら(↓)の記事に書かれているので、気になる方は読んでみてくださいね。
自由な場所・時間で働ける
好きな場所や時間で働けるのもWEBデザイナーが人気を集めている理由です。
パソコンとインターネット環境が整っていれば、リモートで仕事ができるため、他業種に比べ自由度は高い職業だと言えるでしょう。
会社勤めではなくフリーランスとして働く場合は、納期さえ守れば作業時間も自由なことから、子育て中の主婦・主夫からも人気です。
▼WEBデザイナーのスケジュール例
独立してフリーランスになりやすい
WEBデザイナーは独立しやすい職業です。専門性の高い職業ですので、脱サラして独立したい!という気持ちからWEBデザイナーを志した人も多くいます。
クラウドソーシングサイトでは、フリーのWEBデザイナー募集案件も豊富にあります。
自分で仕事を獲得しに行く力は必要になりますが、「将来は何かしらで独立したい」「起業して有名になりたい」と考えている人にとっては、フリーでも活躍しやすいWEBデザイナーはおすすめです。
主婦でも高収入を狙える
主婦の方でも高収入を狙えるのもWEBデザイナーの大きな魅力です。
WEBデザイナーに求められるのはスキルレベル、つまり作れる作品のクオリティです。そのため、スキルを磨きさえすれば主婦でも十分高収入を狙えます。
実際に私たちが運営している日本デザインスクールの卒業生にも未経験からWEBデザイナーになり活躍している方が多くいらっしゃいます。
活躍している主婦の事例
このように主婦でも努力次第で高時給・高収入を目指せるのはWEBデザイナーの大きな魅力です。
後悔しないためのWEBデザイナー挑戦方法
WEBデザイナーはやめておけと言われる一方で、実は噂は嘘であり、メリットも沢山あるということが分かったと思います。
ですが、何も知らないまま中途半端な気持ちでWEBデザイナーを目指すと後悔してしまうこともあるのです。そこで、ここではWEBデザイナーになってから後悔しないためにすべきことを5つお伝えしていきます。
WEBデザイン業界をしっかり理解する
WEBデザイナーを目指す場合、まずWEBデザイン業界について理解を深めましょう。
WEBデザイン業界は少し特殊な業界。例えば、求人表にある「未経験」の定義も一般的なものとは少し違います。
未経験の定義の違い
実務経験 | スキル | |
一般的な定義 | なし | なし |
WEBデザイン業界の定義 | なし | あり |
未経験の定義以外にも
- WEB制作の流れ
- WEBデザイナーの制作物
- WEBデザイナーになるためのロードマップ
など、WEBデザイン業界について知っておくべきことは多くあるので、WEBデザイナーになる前には必ず押さえるようにしてくださいね。
※当メディアを運営している日本デザインスクールでは、WEBデザイナーについての無料オンラインセミナーを開催しているので、気になる方はぜひ読んでみてくださいね。
▼セミナーの内容について詳しく知れる記事はこちら
WEBデザイナーになる目的をハッキリさせる
WEBデザイナーになる目的をハッキリさせておかないと、やめておけばよかったかなと後悔してしまう可能性が高くなります。
- いずれは独立できる仕事をしたかったから
- 手に職をつけたかったから
- デザインが好きだから
など、人それぞれWEBデザイナーを志す理由は違うと思います。
志す理由もモチベーション維持には大切ですが、WEBデザイナーになって自分はどうなりたいのかを今一度ハッキリさせておくことが大切です。
独学ではなくスクールで効率的に学ぶ
WEBデザイナーを目指すなら、スクールで学ぶのが最も無駄がなく着実な方法です。
独学は一見するとマイペースに学べていいように思えますが、WEBデザインは学ぶべきことが多く、未経験者は戸惑うことがほとんど。
独学用の学習サイトや動画もありますが、断片的に学んでも実務レベルのスキルは身に付きませんし、何より独学は挫折する人が多いのです。
▼実際に独学に限界を感じてスクールで学び直した先輩の声がこちら。
“独学で友達のサイトを作ったりしてたんです。でもデザインに全然自信がなくてスクールで学んだ方がいいのかなと思って。
受講を終えて、自分のデザイン力が上がったのを実感しています。友達のサイトも作り直しているんですけど、今までとは全然違う視点で作れているので受講してすごく良かったなって思います。”
出典:1年間の独学で得られなかったデザインスキルがたった45日で!衝撃のBefore→After
先輩デザイナーが感じている「スクールで学ぶメリット」をまとめてみました。
- 内容を取捨選択したカリキュラムで効率的に学べる
- 講師に直接質問ができたり、添削を受けたりできる
- 同期や卒業生と繋がることができる
- モチベーションをキープしやすい
- 仕事獲得のサポートを受けられる
仕事の獲得ルートを築き、ビジネススキルを身に付ける
仕事獲得ルートについては準備段階として次のことを実践してみましょう。
- まずは先輩デザイナーの事例を参考にする
- 成功している人のやり方を真似してみる
- 仕事に繋がりそうな道をいくつか作り、可能性を広げておく
仕事を獲得できたらそれで終わりではありません。大事なのは、継続的に仕事を依頼してもらうこと。
「仕事を受注する⇒納品する⇒次に繋げる」この一連の流れにはビジネスマインド・ビジネススキルが必要なのですが、「なかなか仕事が取れない」という場合、そこが欠けている可能性が高いのです。
まずは次のようなビジネスマナーの基本を意識することから始めましょう。
- 要点のわかりやすいメール
- 言葉遣い
- 返信の早さ
- 丁寧な対応
- 期日前にゆとりを持って納品をする
相手を気遣う姿勢は信頼関係を築くうえで重要です。クライアントの要望を正しく汲む、説得力のあるプレゼンをするといったコミュニケーション力も徐々に高めていきましょう。
UI/UXについての知見を身につける
WEBデザイナーとして、UI/UXのスキルを身につけるのもWEBデザイナーとして活躍する1つの方法です。
ここ数年、WEBサイトはユーザーが直感的に理解できる見た目(美しさ)と使いやすさ(機能性)が重要視されています。
そのため、このようなニーズに応えるために、WEBデザイナーにはUI(ユーザーインターフェイス)とUX(ユーザーエクスペリエンス)についての知識が求められ始めたのです。
デジタル化が進む現代において、UI/UXデザイナーの価値を増し、これからのWebデザイナーには欠かせない資質なので、必ず身につけるようにしましょう。
小さな案件で経験を積みながら作業効率を上げていく
未経験デザイナーのいちばんのウィークポイントは、以下の2点です。
- 実績がない
- 制作に時間がかかる
実績がないのであれば作りましょう。スキル習得後にまずすべきことは、小さな案件にチャレンジして実績を作ること。
「未経験」というレッテルが外れるだけで、自分の心持ちも変わってきますし、次の仕事も取りやすくなります。「制作に時間がかかる」というのも、WEBデザインを始めたばかりの頃に誰もが経験する悩みです。
制作に慣れていないので当然時間がかかります。報酬を時給に換算したら100円を切っていた、なんてことも珍しくありません。
ただ、ここで諦めてしまっては今までの努力が水の泡。単価が安くても最初のうちは鍛錬だと思って「数をこなす」という経験も必要です。
場数を踏めば作業スピードは上がっていきますし、効率よく仕事ができるようにもなってきます。慣れてきたら少しずつ報酬の高い案件にチャレンジしていきましょう。
初心者でもチャレンジしやすい案件は、バナーやYouTubeのサムネイル画像など。
バナーとは、WEBサイト上に表示されるリンク付きの画像です。
よく広告に用いられていますので、目にしない日はないでしょう。
静止画のバナーであれば単価3,000円程度、YouTubeのサムネイル画像であれば単価1,500円程度の案件を目安にチャレンジすることをおすすめします。
【転職・就職向け】WEBデザイナーになって後悔しない会社の選び方
WEBデザイナーはやめとけと言われる理由には「長時間労働なのに低賃金」というものがありますが、実際の労働環境は会社によって大きく違います。
そのため、WEBデザイナーになってから後悔したくないという方は、会社選びが非常に大切になってきます。
そこで、ここではWEBデザイナーになって後悔しない会社の選び方を4つお伝えしていきます。
- 格安の制作会社への入社は避ける
- 自分が理想とする働き方をしている会社に入る
- 制作会社だけではなく事業会社も検討する
- 独身率が高い会社はなるべく避ける
- 「未経験OK」かつ「研修あり」求人に応募しない
格安の制作会社への入社は避ける
価格競争で勝つために格安で依頼を受けている制作会社への入社は避けたほうが良いです。
当たり前ではありますが、1案件あたりの単価が安い分、数をこなす必要があり激務になりやすいからです。
せっかくWEBデザイナーになれたのに、激務な会社に入社したため後悔ばかりとなってはもったいないです。
入社したいと感じた企業が安い金額で制作を受け取っている制作会社だった場合は、労働時間や条件、先輩社員の声など細かくリサーチしましょう。
自分が理想とする働き方をしている会社に入る
WEBデザイナーへ転職する際は、未経験OKだからなどという理由だけではなく、自分が理想とする働き方ができるかをしっかりリサーチしてください。
WEBデザインを会社といっても、
- デザインだけ行う会社
- コーディングも必要な会社
- スピード命の会社
- 丁寧さが売りの会社
など、その特徴は様々です。給与や賞与、労働時間や業務内容も会社によってまったく違います。
「WEBデザイナーになったけど自分の理想としていた仕事じゃないな」と後悔しないためにも、しっかり企業研究をしたりエージェントをうまく使い、心地よく働ける会社を見つけてください。
制作会社だけではなく事業会社も検討する
WEBデザイナーへ就職・転職する場合は、制作会社だけでなく事業会社も検討してみましょう。
制作会社…クライアントの要望を受け、WEBサイト等を制作する会社
事業会社…自社でサービスを企画・提供し、運用している会社
WEBデザインに専念できるのは、制作会社でしょう。一方、事業会社はクライアントの要望ではなく、市場調査をして自分で作り上げていきたいという人にはピッタリです。
どちらもメリット・デメリットはあるので、自分はどちらが良いのか考えてみてください。
制作会社
メリット |
多種多様なWEBデザインを手がけられる WEBサイト制作の一連の作業に携わることができる |
デメリット |
クライアント都合で残業が増えることもある 制作以外の業務に携わることはほとんどない |
事業会社
メリット |
納期が多少コントロールできる 長期的目線でサイト運用ができる ユーザーの声をもとにサイトをアップデートしていける |
デメリット |
デザイン以外の業務もしなければならない 0からWEBサイトを立ち上げることは少ない WEBデザイナーの同僚が少ない可能性もある |
独身率が高い会社はなるべく避ける
Webデザイナーとして会社を選ぶとき、独身者が多い制作会社は避けるべきです。
なぜなら、そのような企業は結婚や出産など、仕事とプライベートを両立するのが難しい環境である可能性が高いらです。
そのため、面接の際には、企業がどのように従業員のワークライフバランスを支援しているか確認してください。
IT系の仕事は特にインターネットを利用した在宅勤務が可能ですが、それを積極的に推進している企業を選ぶことが、将来的なキャリアの自由度を高めることになります。
「未経験OK」かつ「研修あり」求人に応募しない
未経験OKで研修ありと表記された求人には警戒が必要です。多くの場合、これらの求人は低コストで採用しようとする意図があり、実際の研修内容が不十分であることが少なくありません。
たとえば、採用された後に突然コールセンターに派遣させられることもありますし、週末に自己負担で追加研修を強いられるケースも存在します。
このような状況では、WEBデザイナーとして必要なスキルや知識を適切に身につけることは困難で、個人のクリエイターとしての価値を十分に高めることができません。
独学でのスキルアップや信頼できる専門スクールでの学習がおすすめです。したがって、長期的なキャリア形成を目指す場合、未経験OKで研修ありという求人には慎重に対処することが大切です。
【主婦向け】WEBデザイナーになって後悔しない働き方
最後に、主婦が未経験からWEBデザイナーになるときの働き方を紹介します。
- クラウドソーシングサイトを利用する
- 友人・知人に声をかける
- SNSを活用する
- 自分が作った作品を家族に見せて楽しみながら学ぶ
クラウドソーシングサイトを利用する
クラウドソーシングとは、仕事を発注したい人と仕事を受けたい人をマッチングするサービスです。
案件一覧の中から希望に合ったものを選んで応募するパターンと、自らスキルを売りに出すパターン(例:「1枚3,000 円でバナーを制作します」など)があります。
未経験のWEBデザイナーのほとんどがここからスタートすると言っても過言ではありません。
全体的に単価は安めに設定されていますが、未経験でもチャレンジできる案件がたくさん見つかります。デザイン力に自信があれば、自らスキルを売りに出すのもおすすめです。
主婦デザイナーがよく利用するクラウドソーシングサイトをご紹介しますので、のぞきに行ってみてください。案件内容と単価にざっと目を通すだけでも参考になりますよ。
友人・知人に声をかける
「ビジネスに繋がる人脈なんてない」と思っている方は少なくないかもしれませんね。
でも、改めて自分と関わりのある人々を思い起こしてみてください。
「人脈」と大袈裟に捉えず、親族はもちろん身近な友人・知人でも構いません。
WEBデザインは今やあらゆるシーンで活用されています。
ホームページの作成や改善、名刺やチラシの作成、SNS画像や広告バナーなど、必要としている人は必ずいるはずです。
まずは友人・知人に声をかけて、WEBデザイナーになったことを伝えておきましょう。
必要になったタイミングで依頼してくれるかもしれませんし、クライアントを紹介してくれる可能性もゼロではありません。
便利なツールを使えば素人でも簡単にデザインができてしまうため、「プロの必要性を感じていない」というケースも考えられます。
その場合はさりげなく改善点を提案をするなどして、依頼に繋げることも可能です。
未経験、初心者だからといって、無償で依頼を受けることはおすすめしません。
友人ゆえにお金を受け取りにくいようであれば、最初は「お友達価格」として割安価格で提案してみてください。
気に入ってもらえたら次回以降は正規の報酬額をいただくようにするなど、ビジネスとして成立するように工夫しましょう。
SNSを活用する
WEBデザイナーとSNSはとても相性がいいので、活用しない手はありません。
ご紹介した事例にもあったように、作品をSNSに掲載しておくと、デザインを気に入った方からご依頼がくることも少なくないのです。
プライベートのアカウントとは別に、仕事用のアカウントを作っておきましょう。
「Instagram」なら、ポートフォリオとして自分の作風や世界観を表現するのに向いています。
「こんな作品の依頼を受けたい」「こんな分野のデザインをしてみたい」というのがあれば、そういった作品を掲載するようにするのもコツです。
「X」なら、WEBデザインに関する情報や自分の得意とするスキルなどについて発信しましょう。
プロフィールを丁寧に作っておくのも大事です。
その際、初心者であることを伺わせるようなことをあえて書く必要はありません。
未経験や駆け出しであっても、素人感をあまり出さないようにするのがポイントです。
ポートフォリオとは
自分の作品集のようなものです。
WEBデザイナーが仕事を取るときには欠かせないもので、自分のスキルをアピールするために用います。
▼未経験でもポートフォリオの作品が優れていれば、採用される可能性が一気に高まります。詳しく知りたい方にはこちらの記事がおすすめです。
▼仕事の取り方については、こちらの記事にさらに詳しくまとめています。
仕事を取るときのポイントや注意点についても解説していますので、事前に一読しておくと安心です。
自分が作った作品を家族に見せて楽しみながら学ぶ
在宅ワークの場合、家族があなたの仕事姿を目にすることになります。
デザイナーになるまでの学習過程においても、あなたが課題に取り組む様子を家族は見ているはずです。
必死にパソコンに向かっている姿が、ときには家族に背を向けているように映ることがあるかもしれません。
時々家族に自分が作った作品を見せて、感想やアドバイスを求めてみましょう。
意外な発見があるかもしれませんし、家族もそれを楽しんでくれるかもしれません。
「作品」という目に見える形で成果を共有できるのも、WEBデザインを仕事にする魅力です。
「自分の夢や仕事を理解してもらえている」ということが何よりのパワーになりますので、家族を巻き込んで一緒に楽しみましょう。
まとめ:「WEBデザイナーはやめとけ」の声に不安になるより着実にスキルを身につけよう!
今回は「WEBデザイナーはやめとけ!」と言われる理由とその真相についてお伝えしてきました。
「WEBデザイナーはやめとけ!」と言われる理由には少し極端なところや、間違っているところがあります。
WEBデザイナーやWEBデザイン業界について正しく理解すれば、スキルさえあればWEBデザイナーはどれだけでも活躍できる仕事だと気づけます。
今後もWEBデザインについての情報を知ることもあるかもしれませんが、誰がその情報を流しているのか、その情報の根拠はあるのかを見極めていきましょう。
当メディアを運営している日本デザインスクールでは、10年以上WEBデザイン業界を見てきて、2000人以上のWEBデザイナーを育成した経験から「WEBデザイン業界の裏側」や「多くの人が誤解にしているWEBデザインの常識」についてお伝えするセミナーを無料で開催しています。
WEBデザイナーを目指している方は、後悔のない選択をするために、ぜひセミナーにお越しくださいね。
この記事の監修者
日本デザインスクール 校長
久保 なつ美(くぼ なつみ)
WEBデザイナー歴15年。24歳でWebデザイン業界に入りさまざま案件を担当。2015年5月に「日本デザインスクール」設立し、これまでプロのWebデザイナーを2000人育成。
日本デザインスクール 校長
久保 なつ美(くぼ なつみ)
WEBデザイナー歴15年。24歳でWebデザイン業界に入りさまざま案件を担当。2015年5月に「日本デザインスクール」設立し、これまでプロのWebデザイナーを2000人育成。
質問や感想があればご記入ください
コメント一覧 (2件)
クリエイターと、アーティストが違うと云う事は、知りませんでした。安易に口にしない方が良いと思いました。
コメントありがとうございます!クリエイターとアーティストの違いはややこしいですよね。
確かに安易に口にすると危険かもしれません!