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WEBデザイナーは残業が多い?統計と現場の声から実態を徹底解説

WEBデザイナーは残業が多い?統計と現場の声から実態を徹底解説

WEBデザイナーは残業が多くて過酷?

「キツイからやめとけ」といったネガティブワードを目にすることは少なくありません。

これらは単なるウワサなのか、真実なのか・・・。

WEBデザイナーになることを検討している人にとっては気になるところですよね。

ネットでネガティブなウワサが飛び交っても、クリエイティブな職種やデザイナーという響きに惹かれる人は後を絶ちません。それだけ魅力的な仕事でもあるのも事実です。

今回は「残業」という切り口で、WEBデザイナーの業務実態について踏み込んでいきます。

仕事量、残業、業務形態など、WEBデザイナーの働き方について知識を深めるのにぜひ役立ててください。

この記事でわかること
  • WEBデザイナーの仕事量・収入の実態
  • 現役WEBデザイナーに聞く業務量
  • WEBデザイナーの残業が多くなる理由
  • 残業代について知っておきたい契約形態
  • 好条件で転職する方法

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目次

残業が多い?データで見る【WEBデザイナーの仕事量】

「WEBデザイナーは残業が多いらしい」というウワサだけでは真相がわかりませんので、データをもとに事実確認していきましょう。

データで見るWEBデザイナーの仕事量
  • WEBデザイナーの平均労働時間
  • WEBデザイナーの平均収入
  • WEBデザイナーの残業量

WEBデザイナーの平均労働時間

厚生労働省が職業の情報を提供するサイト「job tag(日本版O-NET)」によると、WEBデザイナーの平均労働時間は月あたり170時間

引用:厚生労働省「job tag」

これは、正社員以外にアルバイトやフリーランスといった働き方も含む調査結果ですので、正社員WEBデザイナーの平均労働時間はこれをかなり上回る可能性があります。

WEBデザイナーに限らず一般企業に勤める正社員の平均労働時間は、男性で180時間〜200時間、女性で160時間〜180時間とされています。

参考:株式会社リクルートマネジメントソリューションズ「20~30代正社員の月の平均労働時間に関する実態と意識」

データで見ただけだと、WEBデザイナーの労働時間が極端に長いわけではないようです。

ただ、WEBデザイナーは多様な働き方が可能な職種。
アルバイトやフリーランス、副業といったケースもあるので、労働時間にはかなりの幅があることを覚えておく必要があります。

なお、弊社日本デザインではWEBデザイン業界の裏側が知れる、無料のオンラインセミナーを開催しています。

就職してから後悔したくない、寄り道をせずWEBデザイナーになりたいという方はセミナーに参加してみてください。

WEBデザイナーの平均収入

厚生労働省のjob tagによると、WEBデザイナーの平均年収は480万円。
国税庁が2023年9月に発表した給与所得者の平均年収は458万円ですので、このデータだとWEBデザイナーは平均を上回る収入を得ていることになります。

引用:厚生労働省「job tag」

ただ、先程もお伝えしたように、WEBデザイナーは会社員以外の働き方を選ぶ人も多く、お小遣い程度に稼ぐ人から1,000万円以上稼ぐ人まで幅が広いのです。

求人情報サイト、求人ボックスの「給料ナビ」を参考にすると、正社員の求人をベースとするWEBデザイナーの平均年収は340万円。(2024年1月現在)

引用:求人ボックス 給料ナビ「Webデザイナーの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」

job tagが示す平均年収を大きく下回るのは、働き方や経験年数、スキルに大きく左右される職種だからです。駆け出しのWEBデザイナーであれば、おのずと平均を下回るところからのスタートということになります。

スキルアップしながら年収を上げていくという構図は、正社員もフリーランスも同じです。

参考:国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」

WEBデザイナーの残業量

WEBデザイナーの平均残業時間は、月あたり21.4時間というデータがあります。

引用:転職サイト doda「 doda職種図鑑」

1か月の出勤日数を20日とした場合、1日1時間程度の残業をする計算になります。

転職・就職の情報プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワーク株式会社が2023年11月に発表した「残業時間 定点観測データ 」(2023年7ー9月集計)によると、企業に勤める社員の月平均残業時間は22.76時間。

【日本の残業時間 定点観測 2023年1月~3月】

1~3月4~6月7~9月
日本の平均残業時間23.9023.4322.76
引用:OpenWork 働きがい研究所「日本の働き方「残業時間」 定点観測データ」<2023年4-9月集計>

同調査、「業界別 残業時間」を見てみると、WEBデザイナーに関連のある「IT・通信・インターネット業界」の平均残業時間は22.77時間と、全体の平均とほぼ同じであることがわかります。

【業界別の月間平均残業時間 2023年1月~9月】

1~3月4~6月7~9月
金融23.3222.6422.79
コンサルティング36.6334.0033.98
IT・通信・インターネット22.9322.7622.77
引用:OpenWork 働きがい研究所「日本の働き方「残業時間」 定点観測データ」<2023年4-9月集計>

こうして見ると、WEBデザイナーの残業量が極めて多いというわけではないことがわかります。

ではなぜ「WEBデザイナーは残業が多い」というイメージを持たれるようになったのでしょうか?

残業が多くなってしまう理由については、このあと詳しく解説していきますが、企業の方針や環境によって大きく異なるようです。

次で現場の声を紹介していきますので、一例としてぜひ参考にしてください。

実際は激務?現場の声から見る【WEBデザイナーの仕事量】

データによると、WEBデザイナーの残業量は他の職種と比べてそれほど多いわけではありませんでしたが、実際のところはどうなのでしょうか?

気になる現場の声を取り上げたいと思います。

現役WEBデザイナーのリアルな声

X(旧Twitter)には、残業に関する現役WEBデザイナーのリアルな呟きがあふれています。

「残業が多すぎて過酷だ・・・」という声もあれば、「今の働き方に満足している」という声もあり、職場に対する思いはさまざまです。

現状が過酷という声

『手取り10万円で80時間の残業。残業揉み消しとかありえない』

『未経験でWEBデザイナー、残業地獄だしクライアントに振り回されるしストレス祭り』

『マルチタスクが常に続き月80h残業は当たり前

『WEBデザイナーとして転職した会社はブラックよりのグレー。隔週で土曜は出勤、残業代なしで9:00-20:00なんてザラだった』

現状に満足している声

『WEBデザイナーに転職して2週間。残業なし。親切で素敵な人ばかりで恵まれてる。未経験なので覚えることが多いけど楽しい』

『WEBデザイナーは残業が当たり前というイメージだったけど、残業なしで自由に楽しく作らせてもらえているのでありがたい』

『WEBデザイナーの労働環境はブラックなところも多くて、やりがいを搾取している会社も見てきた。だけど職場を変えたら、労働時間は減って収入アップ、なんてことは普通にある』

『ブラックWEBデザイナーの時は日々神経すり減らして生きてたけど、いまの職場になってから体調も良くなって何より心の余裕が生まれたから転職おすすめ』

結局のところ、WEBデザイナーの労働環境は会社次第と言えそうです。
定時退社の会社もあれば、毎日終電の会社もあり、繁忙期やデザイナー人員の増減によっても状況は変わってくるでしょう。

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ワークライフバランスを実現。未経験WEBデザイナーの成功事例

ワーク・ライフ・バランス とは

仕事と私生活の調和をとり、その両方を充実させるために、ライフステージに応じて多様な生き方を実現させよう、という考え方

一歩踏み出したくても「残業が多い」という言葉が引っかかってしまうという人は、成功事例から学びましょう。

【30代女性:みゆみゆさん】

未経験からWEBデザイナーとして就職し、仕事と子育てを両立させているみゆみゆさん。

WEBデザイナーになる前は、飲食店、コンビニ、家政婦、なんと仕事を3つ掛け持ちしながら子育てしていたそうです。

トリプルワークでも、稼いでいたのは月に13万円。
常に時間に追われ、体力的にも経済的にも大変な思いをされていました。

転機となったのはコロナ禍でアルバイト先の飲食店が閉店したとき。
WEBスキルに関心を持ち、WEBデザインスクールを2か月で卒業後、わずか1か月でWEB制作会社に就職しました。

子育てと両立しやすい職場環境で、休日出勤はなし。平日でも休みを取りやすく、遅刻や早退も可能とのこと。

現在は副業でデザイン制作をするゆとりが持てるようになり、ワークライフバランスを実現させつつ月に40万円を稼ぐこともあるそうです。

<みゆみゆさんの成功ポイント!>

採用の決め手となったのはポートフォリオだそうです。
ポートフォリオとは自分の作品集
クオリティの高い作品を制作できれば、スキルのアピールになります。

スキルがあれば、「応募できる企業の選択肢が広がる」ということを覚えておきましょう。
みゆみゆさんは自分のライフスタイルに合った就職先を見つけることができました。

▼未経験で内定を掴んだポイントや、WEB制作会社の労働環境仕事内容について、次のインタビュー動画で詳しく語られていますので、ぜひ参考にしてください。

WEBデザイナーの就職先は、主にWEB制作会社や広告代理店、一般企業のWEB制作部署です。

企業の規模や特色はさまざまで、業務内容も、労働時間、残業量も大きく異なります。
自分が望む働き方と応募先企業の労働環境がマッチする、ということが重要です。

WEBデザイン現場のリアル。働き方改革以降、残業量は減る傾向にある

残業量が多くて「ブラック」なイメージを持たれることのあるWEBデザイナーですが、これまで紹介してきたデータや現場の声からは、そこまで過酷な状況は見えてきません。

ただ、“火のない所に煙は立たぬ”と言いますし、もう少しWEBデザイン現場の残業とブラック疑惑の真相に踏み込んでいきたいと思います。

WEBデザイン現場では、「残業が多いのは当たり前」という時代が確かにありました。

しかし、働き方改革以降、残業量は年々減り、定時で退社できる会社はかなり増えました。

WEB業界の残業時間の推移を見てみましょう。

引用:OpenWork 働きがい研究所「日本の働き方「残業時間」 定点観測データ」<2023年4-9月集計>

どの業界も全体的に残業時間が減っています。
「IT・通信・インターネット」業界を見てみると、2014年の時点では比較的残業時間が多かったことが確認できますが、現在は全体の平均残業時間とほぼ変わりません。

WEBデザイナーは広告業界にも活躍の場があるので、そちらもチェックしておきましょう。

「マスコミ・広告」業界は他の業界と比較するとかなり残業時間が長いことが確認できますが、2015年以降はわずかなアップダウンこそあるものの下降の一途をたどり、かつて70時間近かった残業時間は30時間台近くまで半減しています。

それでもなお、「WEBデザイナーは残業が多い」というウワサが絶えないのは、残業時間が極端に多かった過去のイメージが一因かもしれません。

WEBデザイナーの残業が多くなる9つの理由

WEBデザイン現場は過去と比べて大幅に残業時間が減ったものの、「残業が多い」と嘆いてるWEBデザイナーは少なくありません。

環境や人によって、残業量にはバラつきがあるのです。

ここではその理由を明らかにしていきます。

<WEBデザイナーの残業が多くなる9つの理由>
  • 納期に追われる
  • 所属する制作会社の規模が小さい
  • クライアントに振り回される
  • 残業が当たり前という風潮
  • 実務経験が少なくて制作に時間がかかる
  • スキルのアップデートに時間を取られる
  • スケジュールの読みが甘いディレクターがいる
  • 下請けの案件を受注してしてしまう
  • クオリティを追及しすぎる

納期に追われる

制作物には必ず締切がありますから、どうしても納期に追われることになります。

複数の案件を同時に抱えていたり、納期が短かかったり、WEB制作現場のスケジュールは常にタイト。

タスク管理が上手くできていないと、期日前に大慌てする羽目になります。

「何とか間に合わせようとオーバーワークになる」というのが、残業が発生するいちばんの理由です。

所属する制作会社の規模が小さい

人手の少ない小規模の制作会社では、社員一人が担う業務範囲が広くなります。

規模の大きな制作会社では分業化が進み、WEBデザイナーはデザインのみに注力できますが、規模が小さい会社だとそうはいきません。

コーディングやディレクションを兼務することもあり、そうなると仕事量は増える一方。
任務を全うするには残業をするしかない、という実状があります。

会社の規模によっても労働環境が異なることを知っておきましょう。

クライアントに振り回される

制作会社や広告代理店での業務は主にクライアントワーク
外部から依頼を受けて、要望に沿った制作物を作って納品するのが仕事です。

クライアントはWEB制作やデザインに関して素人であることが多く、無理難題や無茶な要望に振り回されることは珍しくありません。

クライアントからの返信が遅くて作業が進められなかったり、納期間際に急な変更を伝えられたり、納品後に何度も修正依頼を受けたり。

それらに対応しなければならない、というのも残業を増やす一因となっています。

残業が当たり前という風潮

かつては「残業が多いのは当たり前」だったWEB業界。
上司のなかには、がむしゃらに働くことを美徳とする世代もいるでしょう。

上司もチームリーダーも残業しているのであれば、帰りづらくて当然です。

「残業は当たり前」という風潮や、みんな残っている」という空気感が圧力となって、残業が常態化している可能性があります。

実務経験が少なくて制作に時間がかかる

初心者デザイナーはスキルと経験がまだ乏しく、制作に時間がかかってしまいます。

「わからないことを調べていたら作業が進まなかった」「先輩や上司からやり直しを命じられた」「そもそも作業スピードが遅い」など課題は山積み。

駆け出しの頃は、業務時間内に予定していたことが終えられないという悩みを誰もが抱えるはずです。

任せられた業務を何とか終えるため、会社に残って作業を続ける新人は少なくありません。

スキルのアップデートに時間を取られる

WEB業界は日々技術が進化し、トレンドがあっという間に移り変わる世界。
知識やスキルのアップデートが欠かせません。

WEBサイトのデザインも、数年経てば時代遅れに映るでしょう。
デザインツールの新機能や新たに誕生したツールを使いこなしていく必要もあります。

WEBデザイナーは業務時間外でスキルアップに励んでいることが多く、激務になってしまうことがあるのです。

スケジュールの読みが甘いディレクターがいる

WEB制作の現場には、全体を統括するWEBディレクターがいます。

プロジェクトが円滑に進むように、納期から逆算してスケジュールを立てる責任者です。

作業工数や作業時間を割り出し、実現可能なスケジュールで業務管理をしなければなりませんが、読みが甘いとそのしわ寄せがデザイナー、エンジニアなどに及ぶことになり、残業につながってしまいます。

下請けの案件を受注してしている

広告代理店やWEB制作会社が、自社で受注した案件を外注することは珍しくありません。

いわゆる「下請け」の制作会社がそういった案件を受けることになるのですが、下請け案件は単価が低く、量をこなさなければ利益が出ません。

また、クライアントと直接やり取りすることはなく、代理店を挟むので業務スピードが落ちてしまうというデメリットもあります。

「仕事量は多いのに思うように作業が進められない」という状況は残業の要因になります。

クオリティを追求しすぎる

デザインに正解はありません。クライアントの意図を組み、デザインセオリーに沿って制作しても、たったひとつの正解にたどり着くわけではないのです。

だからこそ試行錯誤を繰り返していくのですが、それはキリがない作業。

どこかで「完成」としなければならないのですが、モノづくりにこだわる気質の人は、さらなる高みを目指してクオリティを追及しつづけてしまいます。

単純に「デザインが好き」というのもあるでしょう。
夢中になっているうちに、気付いたら定時をとっくに過ぎていた、ということもクリエイターにはよくあることです。

残業代が未払い?損をしないために知っておくべき契約形態

「サービス残業は当たり前」「嘘の勤怠時間を報告させられる」など、残業代が支払われないケースがあります。

本来であれば請求できる残業代をもらいそびれてしまうのは、契約形態をよく理解していないからかもしれません。

ここでは、損をしないために知っておきたい契約形態について解説していきます。

<損をしないために知っておくべき業務形態>
  • 裁量労働制
  • 固定残業代制

みなし労働時間とは?【裁量労働制】

裁量労働制は「みなし労働時間制」とも呼ばれ、実際に働いた時間にかかわらず、あらかじめ契約で定めた時間を労働時間とみなす制度です。

たとえば、契約で定めた労働時間が8時間だった場合、6時間で帰ろうと10時間働こうと、支払われる賃金は「8時間分」ということになります。

始業・終業時間は自由。クリエイティブな職種に多い契約形態で、制作にかかる時間や進め方を自分の裁量でコントロールできるというメリットがあります。

効率よく成果が上げられればそのメリットを感じられますが、みなし労働時間を超える日が続けば損をした気になるでしょう。

裁量労働制には「残業」という概念がないため、残業代が発生することはありませんが、深夜労働(22時〜翌朝5時)や休日労働の場合は、法律で定められた割増賃金が支払われることになっています。

みなし残業とは?【固定残業代制】

固定残業代制は「みなし残業代制」とも呼ばれ、あらかじめ一定の残業が発生することを想定し、毎月定額の残業代を支払う制度です。

たとえば、固定残業時間が月20時間に設定されている場合、実際に残業した時間が5時間でも20時間でも、支払われる給与の金額は変わりません。

残業代を固定することによって、企業側は面倒な残業代の計算が不要になり、業務の効率化が図れるというメリットが、労働者側は、残業の有無にかかわらず安定した収入が得られるというメリットがあります。

  • 固定残業時間の上限まで働くことは義務付けられていませんので、「仕事が早く片付いて定時退社できたらお得?」と思いきや、そもそも残業せざるを得ない業務量だったりするので、ぬか喜びはできません。
  • 固定残業時間を超えた分については、追加の残業代が発生します。
    しかし、なかには「固定残業代を出しているのだから、追加で残業代を支払う必要はない」と誤った主張をする企業は少なくありません。

制度をよく理解し、未払いの残業代があれば請求できるということを覚えておきましょう。

残業に追われず、ゆとりをもって働く方法

残業の有無は、ワークライフバランスに大きく影響します。

WEBデザイナーとして働きながら、仕事と生活のバランスを上手く保っていくにはどうしたらいいのでしょうか?

ここでは、残業に追われない働き方を紹介していきます。

<残業に追われず、ゆとりを持って働く方法>
  • インハウスデザイナーとして働く
  • フリーランスとして独立する
  • 派遣社員やアルバイトとして働く
  • 副業でWEBデザイナーをする

インハウスデザイナーとして働く

インハウスデザイナーとは、一般企業のWEB担当部署で働くデザイナのことです。

担当するのは自社の制作物に限られますので、広告代理店やWEB制作会社のように、納期の短い仕事を複数抱えたり、クライアントに振り回されたりするストレスはありません。

年間のスケジュールを把握しやすいので、計画的に業務を進めれば残業に追われることもないでしょう。

また、自社内でWEBデザイナーを抱えることのできる規模の企業は、福利厚生や労働環境が整っていることが多く、ワークライフバランスを実現しやすいといえます。

▼インハウスデザイナーの実態について、こちらの記事で詳しく解説しています。

フリーランスとして独立する

自分のペースで働きたい就業時間も業務量も自分で決めたい」という人にはフリーランスがおすすめです。

仕事量も収入も全て自分次第。会社勤めのように他者から残業を強いられることはありません。

ただし、業務管理が上手くできなければ会社員以上に多忙になる可能性もあります。
高単価の仕事が取れるようになると仕事量の調整がしやすくなりますが、そのためにはスキルを上げる努力が必要です。

決して楽ではありませんが、会社に勤怠管理をされることなく、自分の裁量で物事を進めたい人に向いています。

▼フリーランスWEBデザイナーになる方法をこちらの記事で詳しく紹介しています。

派遣社員やアルバイトとして働く

派遣社員アルバイトは時給で働くことが多く、勤務時間が明確に決まっています。
契約時間を超えて残業を頼まれることは滅多にありません。

仕事と私生活のバランスを重視し、定時退社をしなければならない人に向いています。

業務内容は、主に正社員のデザイナーのアシスタントやサポート。
未経験からWEBデザイナーになる足がかりとしても良い選択肢です。

WEBデザインのスキルは専門性が高いので、スキルが上がれば任される業務内容も高度になり、なかには正社員以上に稼ぐ派遣社員もいます。

▼アルバイトから正社員WEBデザイナーになる方法はこちらの記事で詳しく紹介しています。

副業でWEBデザイナーをする

現職を辞めずに副業でWEBデザイナーを経験してみるというのもおすすめです。
副業ならノーリスクでWEB業界の様子見ができます。

WEBデザインは単発の案件がたくさん見つかるので、空いた時間を利用して小さく始めてみましょう。

デザイン力や制作スピードを上げる鍛錬として、無理のない範囲で経験を積んでいけるのがポイントです。

将来WEBデザイナーに転職した際、少なくとも自分の経験不足や制作スピードが遅いことで残業が発生するリスクを押さえられます。

▼失敗しない副業デザイナーの始め方をこちらの記事で紹介しています。

好条件で転職するには?スキルの高いWEBデザイナーになる方法

「残業が多い」
「会社の都合のいいように使われてしまう」

残念ながらスキルが低いと、こういった不利な立場に置かれることが多くなります。

働く環境や仕事を選べるデザイナーになるために、次のことを目指しましょう。

すきるの高いWEBデザイナーになる方法
  • デザイン力を上げる
  • デザイン以外のWEBスキルも身につける
  • マネジメントスキルを身につける
  • 基本的なビジネススキルを習得しておく

デザイン力を上げる

WEBデザイナーに求められるのはアートではなく、商業的なデザインです。

世の中に広く商品やサービスを知ってもらい、購買意欲を掻き立てるデザインでなければなりません。

デザインセオリーに沿ったデザインであることはもちろん、常に知識をアップデートしながら作品のクオリティを上げていく、その繰り返しで腕を磨いていきましょう。

▼デザイン力をアップする方法をもっと詳しく知りたい方にはこちらの記事がおすすめです。

デザイン以外のWEBスキルも身につける

WEBデザイナーの業務範囲は、働く環境やキャリアパスによって異なります。

デザイン制作を極める道もありますし、デザイン以外のスキルを習得してキャリアの幅を広げることも可能です。

WEBデザイナーに関連するWEBスキル
  • コーディング
  • マーケティング
  • ディレクション

WEBデザイナーとしてデザイン力を上げるのが最も優先すべきことですが、プラスαのスキルがあれば、仕事を選ぶときの選択肢が広がります。

デザインのみに注力したいという人も、コーディング、マーケティングなどの基礎理解は、デザイン力アップにつながることを覚えておきましょう。

<コーディングとは>

制作したデザインを、HTML、CSS、JavaScriptといった言語を使ってソースコード(コンピュータへの指示書)を記述し、WEBブラウザ上で見えるようにすること。

▼WEBデザイナーの業務範囲や必要スキルについては、こちらの記事でも詳しく触れていますので、ぜひ参考にしてください。

マネジメントスキルを身につける

ここで言うマネジメントスキルとは、タスク管理時間管理のこと。

仕事ができる人は自分の業務を上手く管理しています。

マネジメントスキルを身につける
  • 業務全般を把握する
  • 業務の優先順位を明確にする
  • それぞれの作業時間を見積もる
  • スケジュールを設定する
  • 進捗状況を共有する

こういった細かなタスク管理がミスや納期の遅延を防ぎ、生産性を向上させます。

社内での評価が上がればキャリアアップの可能性が出てきますし、何より自分に自信が付くはず。より好条件の職場に転職する弾みもつきます。

将来的に、リーダーやディレクターとして、チーム全般のマネジメントをするためにも身に付けておきたいスキルです。

▼スケジュール管理に役立つ便利ツールをこちらの記事で紹介しています。日々の業務にぜひ取り入れてみてください。

基本的なビジネスマナーを徹底する

社会人としての常識が欠けている人は意外と多く、基本的なビジネスマナーが身に付いているとそれだけで評価が上がります。

基本的なビジネスマナー
  • 時間や期日を守る
  • 素早い対応を心掛ける
  • きちんと情報共有をする
  • 正しい言葉遣いと丁寧な態度
  • 挨拶・お礼・お詫びを忘れない
  • 疑問があるとき、問題が起きたときはすぐに相談する

これらを意識して仕事に取り組めば、周囲から信用を得られるようになり、協力体制が整います。

常日頃からタイムリーで丁寧なコミュニケーションを習慣にしましょう
転職を希望するなら、応募先企業にも好印象を与えることができます。

悪いことばかりじゃない。見習い期間は残業を糧にスキルアップ!

「残業が多くて過酷」とウワサされることのあるWEBデザイナーですが、実態を調査してみると、労働環境は企業や働き方によって大きく異なることがわかりました。

データを参考にすると、WEB業界は全般的に残業量が減ってきていることも明らかです。

それでもWEBデザイナーの残業がゼロになるわけではありません。
残業が発生する理由をおさらいしておきましょう。

<残業が多くなる9つの原因>
  • 納期に追われる
  • 所属する制作会社の規模が小さい
  • クライアントに振り回される
  • 残業が当たり前という風潮
  • 実務経験が少なくて制作に時間がかかる
  • スキルのアップデートに時間を取られる
  • スケジュールの読みが甘いディレクターがいる
  • 下請けの案件を受注してしている
  • クオリティを追及しすぎる

職業柄、仕方のないこともありますが、環境を変えたり、スキルアップしたりすることで残業時間を減らす工夫はできます。

残業に追われず、ワークライフバランスを大事にしたい人には次の働き方がおすすめです。

<残業が少ない環境でゆとりを持って働く方法>
  • インハウスデザイナーとして働く
  • フリーランスとして独立する
  • 派遣社員やアルバイトとして働く
  • 副業でWEBデザイナーをする

駆け出しのWEBデザイナーだと、慣れないことやわからないことに戸惑うことも多く、定時出社・定時退社が難しいこともあるでしょう。

見習い期間と捉えて多少の残業は覚悟しなければなりません。
先輩にアドバイスをもらえる環境であれば、そんなに悪いものでもありません。経験を積むと要領を得て制作スピードが上がっていきます。
“自分が成長できる残業”であれば、学びの機会と捉えて、まずは制作を楽しめるようになりましょう。

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