「副業」という言葉が、ここ数年でぐっと身近になったのではないでしょうか。
厚生労働省による「副業・兼業」推奨の動きが見え始めたのは2017年。
「働き方改革実行計画」がきっかけでした。2020年には新型コロナウイルス感染症が世界的に大流行。
緊急事態宣言の下で、会社員でさえ足元がぐらつくような思いをしたことでしょう。
「多様な働き方」が急速に浸透し、「副業」を考える会社員が一気に増えたのもこの時期です。
数年前とは明らかに様変わりした社会。
コロナさえ終息すれば元通り、というわけにはいきません。
気づけば周りが副業を始めていて、取り残されていくような焦りを少し感じてはいませんか?
「収入の柱を増やしておいた方がいいのか」
「本業と並行してまで会社の外で働く意味はあるのか」
副業をするメリットは何でしょうか?デメリットは?それを知らずして副業には踏み出せませんよね。
この記事では、始める前に知っておきたい「副業のメリット・デメリット」を解説していきます。
職種選びのポイント、働き方、トラブル回避の注意点も併せて紹介しますので、副業デビュー前の検討材料にぜひ役立ててください。
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副業に関する世の中の動き
「働き方改革」以降、副業に対する意識はどのように変化しているのでしょうか?
副業をスタートする前に、世の中の動きを把握しておきましょう。
進みつつある「副業解禁」の流れ
2018年1月、厚生労働省は「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成し、「モデル就業規則」を改定しました。
2020年9月には、副業・兼業におけるルールをさらに明確化する改定もなされました。
以降、補足資料の改定を重ね、時代の流れに沿うよう内容が整えられています。
政府が「副業・兼業の普及促進」を始めてから数年が経過し、その間新型コロナウイルス流行の影響もあって、労働者の間で副業が急速に身近なものとなりました。
緊急事態宣言が明けても「働き方の多様化」は加速し、「副業・兼業」は国や労働者のみならず、企業でも徐々に盛り上がりを見せています。
実際に導入している企業の割合
政府が推進する「副業・兼業」を企業はどう捉えているのでしょうか。
2020年に株式会社リクルートが、企業の人事担当者1,648名を対象におこなった調査結果を見てみましょう。
引用:リクルート「兼業・副業に関する動向調査2020 データ集」
副業制度があるという回答が49.5%とほぼ半数。
「ない」と回答した人を対象に「兼業・副業を認める⼈事制度の導⼊予定 」を尋ねると、この内39.2%が「導入を検討している」と回答しています。
調査設計が異なるアンケート結果を単純比較はできませんが、2014年に中小企業庁が1,173 社を対象に実施した「兼業・副業に係る取組み実態調査」において、副業を推進する企業は 0 社。
容認している企業は 173 社で全体の 14.7%でした。
それを考えると、政府の施策や従業員の要望に押されるように、企業でも副業を受け入れる方向に少しずつ進んでいるといえるでしょう。
副業に関心のある会社員の割合
2017年の「働き方改革実行計画」以降、従業員に意識の変化はあったのでしょうか。
厚生労働省が2017年に実施した調査では、回答者数129,916人のうち副業をしている人の割合は7.2%でした。
2021年8月に転職情報サイト「doda」が20歳~59歳の正社員15,000人に対しておこなった副業の実態調査を見てみましょう。
引用:転職サービスdoda「副業の実態調査」
意外なことに副業をしているのは全体のわずか8.0%。
今後副業を視野に入れている「検討中」と回答したのが17.8%。
両者を足しても全体の25.8%と、副業を現実的に捉えているのはまだまだ少数派です。
働き盛りのミドル世代に焦点を置いた調査結果も参考にしてみましょう。
以下は求人情報サイトのエン・ジャパンが2022年に30代・40代のサイト利用者2,250名を対象におこなった「パラレルワーク(複業)/副業」に関するアンケートです。
本業以外に取り組んでいることはありますか?
今後、どのような働き方をしたいですか?
すでに本業と並行してキャリアを形成している人が全体の34%に達しており、副業を前向きに検討している層は全体の68%にのぼります。
このアンケート結果からは、今はまだ少数派でも、将来的に副業をはじめ多様な働き方をする人がさらに増えるであろうことが伺えます。
会社員が副業をするメリット・デメリット
緩やかではあるものの、着実に副業解禁の流れが形になりつつある今、会社員が本業以外の仕事に手を広げる意味は何でしょうか?
副業をするメリット・デメリットを比較して見ていきましょう。
副業のメリット
副業によって得られるメリットは以下の5つ。
- 収入アップ
- スキルアップ
- やりがいの追求
- キャリアアップの足がかり
- いざという時のリスクヘッジ
ひとつずつ見ていきましょう。
収入アップ
副業をしている人のいちばんの目的は、やはり副収入。
前述の、転職サービスdoda「副業の実態調査」において、「副業をやって良かった点はありますか?」の問いに、8割近くの人が「収入アップ」と回答をしています。
求人情報サイト、エン・ジャパンの「パラレルキャリア/副業 実態調査」においても、
副業理由を「副収入」と回答している人が7割程度。
両アンケートの調査では、副業による月収が1〜3万円台と答えた人が半数近くいます。
副業で大きく稼ぐというよりは、本業の収入に月々数万円の副収入をプラスするのが現実的なところでしょう。
それでも、副業によって総収入が上がるので、経済的にも精神的にもゆとりが生まれることにメリットを見い出している人が多いようです。
スキルアップ
収入アップに次ぐメリットとして挙げられるのがスキルアップ。
ずっと同じ会社に勤めていると、経験や知識がどうしても限定されてしまいがちです。
外の世界に視野を広げることで、持っているスキルの向上、あるいは新しいスキル習得のチャンスが巡ってきます。
需要の高いプログラミングやWEBデザインなど、未経験から副業をきっかけに専門スキルを身につける人も急増中です。
自分自身を成長させられるというのは、やはり副業をする大きなメリットでしょう。
やりがいの追求
仕事にやりがいを求めて副業を始める人もいます。
本業でやりがいや達成感を十分に得られていれば理想ですが、現実はそうはいかない場合も多いですよね。
だからといって「収入は二の次。やりがい最優先で転職!」というわけにもなかなかいきません。
その点、副業であれば収入額を気にせず「やりたいこと」を自由に選択し、仕事に自己実現や満足感を第一に求められます。
「本業があるからこそ、他で新しい挑戦をしたい」という人にとって、この副業ブームの到来はチャンスと言えるでしょう。
キャリアアップの足がかり
副業の経験や習得したスキルは全て財産。
本業にも必ず活きてくるはずです。
たとえば副業でアフィリエイトをはじめるなら、WEBマーケティングやライティング、デザインやWEBサイト構築など、複数のスキルが必要になりますね。
本業が営業なら、副業で得たWEB集客やセールスレターの知識・ノウハウを接客に応用することもできるでしょう。
成果が認められ、本業でのキャリアアップも夢ではありません。
副業を転職や起業の足がかりにすることもできます。
いきなり異業種に転職することは難しくても、副業からキャリアを積むことは現実的です。
本業という収入の柱があるので、リスクを抑えてじっくりスキルを備え、人脈を広げながら独立や起業を目指す人も少なくありません。
いざという時のリスクヘッジ
予想だにしないことが起きるこのご時世、本業が傾くことだってあり得ます。
ボーナスカットや減給とまでいかなくても、休日出勤や残業が制限されるなど、当てにしていた収入額を下回る可能性もあるでしょう。
収入の柱がひとつしかないのは不安なものです。
収入源が複数あれば、本業が傾いたときの備えになるでしょう。
月々わずかな収入であっても、副業をしていることで不安を軽減できるかもしれませんね。
不安定な社会情勢において、どんな局面でも対応できるスペックの高さがすでにあれば別ですが、環境が変わっても潰しがきくスキルを副業経験から少しずつ習得しておくと安心です。
引き出しが多ければ多いほど、いざというときのリスクヘッジになります。
副業のデメリット
会社員の副業で想定されるデメリットは以下の4つ。
- 過労による体調不良の可能性
- 本業がおろそかになる可能性
- 会社とのトラブルリスク
- 損失を出す可能性
順に検証していきます。
過労による体調不良の可能性
そもそも本業の勤務時間外におこなうのが副業。
身体への負担は否めません。
転職サービスdoda「副業の実態調査」によると、「副業をいつしていますか?」の問いに69.6%の人が「休日」と回答。
続いて47.5%の人が「勤務終了後」と回答しています。
必然的に休息や余暇の時間が減り、体力回復や気分転換が上手くできないといったデメリットを8割近くの人が感じているという結果も見過ごせません。
本業がおろそかになる可能性
副業に入れ込みすぎると、疲労のせいで本業に支障をきたしてしまいます。
睡眠をしっかりとるなど体力の温存と同時に、気持ちの切り替えも重要です。
たとえ本業の業務時間中に副業をしなくても、異なる仕事を並行して進めていると、ふと副業のことが気にかかったり、ずっと頭から離れなかったりと、集中力がそがれてしまう可能性があります。
副業で疲弊してしまわないよう、ワークバランスを考えて取り組むようにしましょう。
会社とのトラブルリスク
国が後押ししているとはいえ、副業を推進どころか認めない企業がまだまだ多いのが現状。
禁止されているにもかかわらず、副業をしていることが会社に知られればトラブルは免れません。
副業が認められていても、副業をする際の「禁止事項」を事前にしっかり確認しておきましょう。
特に、情報漏洩に関しては会社が神経質になる部分です。
会社の機密情報を社外に持ち出さないにしても、本業で知り得た情報やノウハウを副業先で話したり使用することも情報漏洩になります。
個人の責任においてリスク管理をすることは副業をする上で最も重要です。
損失を出す可能性
株やFXなど、資産運用系の副業は必ず利益が出るものではありません。
損失が出ることも覚悟しておきましょう。
不動産投資も人気の副業ですが、初期費用やメンテナンス費用がかなりかかるので、なかなか元手を回収できないケースも多々あります。
素人がにわか仕込みの知識で継続的に儲けを出すことは難しく、知識を習得しながら時間をかけて運用するスキルが必要です。
副業をしないと取り残される?
「副業をしないと取り残されていくのではないか・・・」そんな不安を抱く人もいるかもしれませんね。
そもそも会社員が副業をすれば、休日や平日の帰宅後の時間を使うことになり、それはつまり「働いたあとにさらに働く」ということ。
考えてみればキツイはず。
副業のメリットばかりに目がいきがちですが、「副業をしない」という選択肢を選んだ場合、どのようなメリット・デメリットが生じるのでしょうか。
ここでは少し角度を変えて、「副業をしない」メリット・デメリットを見ていきましょう。
副業をしないメリット
当然ですが、副業をしなければ本業に集中できます。
副業による余計なストレスやリスクを抱えることはありませんし、就業後や休日はしっかり体を休めて体力回復に努めることもできます。
一点集中でスキルを一気に向上させたい場合は「副業をしない」という道を選ぶのもひとつです。
副業はある程度本業で成果を出せるようになってからでも遅くはありません。
余裕が出てきてから副業を考えるなど、タイミングの問題もあります。
長いスパンで考えたとき、本業でのスキルアップが先決である場合は、まずはそちらに注力するのが賢明でしょう。
副業をしないデメリット
本業に注力し、ひたすら研いてきたスキルがもし凡例性のないものだったら・・・。
いちばん怖いのはそれに気づかず突き進んでしまうこと。
将来を見据え、その努力が報われるのかを意識をするだけで未来が変わります。
社外で通用しないスキルはいざというときに身動きがとれません。会社員とはいえ、一生安泰ではないこのご時世。
会社は安泰だったとしても、そのための人員削減であなたが職を失う可能性は十分にあるのです。
本業に一点集中してきたことで、そのスキルが転職の際に大いに活かせれば話は別ですが、その可能性は決して高くありません。
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企業が副業を認めるメリット・デメリット
日本では、高度成長期以前からの終身雇用の風土がいまだに根強く残っています。
そのため副業の導入に慎重になる企業が多いのが実情です。
時代とともに「働き方」の価値観が変化する中、企業側が副業を認めるメリット・デメリットは何でしょうか。
従業員の副業を認めるメリット
- 従業員のスキルアップ
- 人材流出の予防策になる
- 人材確保の間口が広がる
副業をすることによって、従業員のスキル向上が見込めます。
副業自体が研修のようなものです。
社外で揉まれた従業員が、これまで以上に良いパフォーマンスをしてくれれば、副業解禁のメリットは大いにあります。
また、「収入の柱を増やしたい」、「自分のスキルを多方面で活かしたい」という従業員のニーズを満たすことができれば、人材流出の予防策になるでしょう。
多様な働き方を受け入れることで採用の選択肢も広がり、優秀な人材を確保するチャンスが高まります。
企業にとってもメリットが見込めるので、副業を解禁する企業は今後も増えていくでしょう。
副業の導入で生じるデメリット
- 従業員の体調への悪影響
- 本業に支障をきたすリスク
- 情報漏洩のリスク
従業員が副業のために十分な休息がとれずオーバーワークになれば、本業への支障が心配されます。情報漏洩のリスクも企業側が副業導入を躊躇する大きな理由です。
機密情報が漏れれば一大事。大きな損失は免れませんし、顧客情報や個人情報が流出すれば社会的信用も失ってしまいます。
副業解禁には事前のリスク対策が必須です。
副業のワークスタイル【フリーランス or アルバイト】
会社員が副業をする際のワークスタイルは主に2パターン。
◆本業(正社員)+ 副業(フリーランス)
◆本業(正社員)+ 副業(アルバイト)
フリーランスとアルバイトでは副業先との雇用形態が異なります。
ここではそれぞれのメリット・デメリットを解説していきますので、自分に合ったワークスタイルを検討してみてくださいね。
【フリーランス】のメリット・デメリット
フリーランスの場合、どこにも所属せず個人で仕事を受注します。
クライアントとの間に主従関係はなく、独立した事業者間で「業務委託契約を結ぶ」という働き方です。
WEBデザイナーやWEBライター、プログラマーなどがイメージしやすいでしょうか。
案件ごとに自分のスキルを提供して「報酬」を得るワークスタイルです。
- 仕事を自分で選べる
- 時間を拘束されない
- 働く場所を指定されない
- 業務の進め方について指揮命令を受けない
- 労働基準法が適用されない
- 労災保険が適用されない
- 全て自己責任
個人で業務を受託するので、どんな仕事を引き受けるかの選択権は自分にあります。
働く時間や場所を決められることはなく、成果物を納品するまでの作業工程についても細かく指示されることはありません。
極めて自由度が高い一方、全ての責任を自分一人で背負うことになります。
フリーランスには、有給や労災という概念も当てはまりません。
法律や保険など、守ってくれる後ろ盾がないとなると不安に思うかもしませんが、「副業フリーランス」の場合、本業と副業の “いいとこ取り” ができればデメリットが薄まります。
本業では会社に守られつつ、副業では自由が利くフリーランスとして、思い切ったチャレンジをしてみるのもいいかもしれませんね。
自分の裁量で自由に働いてみたい人に向いています。
【アルバイト】のメリット・デメリット
会社員がアルバイトをする場合、副業先と雇用契約を結びます。
「雇用主」と「従業員」という主従関係になるので、業務命令に従うのは義務です。
職種はさまざまですが、飲食店やコンビニ店員、受付スタッフや警備員などシフト制のアルバイトでコツコツ「時給を稼ぐ」パターンと、イベントスタッフや試験監督などの単発のアルバイトで「日給を稼ぐ」パターンがあります。
いずれも「給与」を得るワークスタイルです。
- 決まった収入が得られる
- 労働基準法が適用される
- 労災保険が適用される
- 何かあったときの責任は会社が負う
- 時間を拘束される
- 働く場所が指定される
- 業務指示に従う必要がある
アルバイトは成果報酬型ではないので、決まった収入を安定して得られます。
雇用契約を結んだ以上、労働基準法に守られますので、責任を一人で負う必要はありません。
勤務日数や時間にもよりますが、有給や社会保険などが適応される場合もあります。
責任の負担が少なくすむ一方「労働者」であるため、働き方の自由度は低いと言わざるを得ません。
時間や場所の拘束があるというデメリットは、「あらかじめ決められている方が副業を生活に取り入れやすく、本業と両立しやすい」とポジティブに捉えることも可能です。
本業の帰宅後や休日を利用して、安定的に副収入を得たい人に向いています。
副業の職種を選ぶポイント
ネット副業が普及した今、副業の種類は数百以上存在すると言われています。
あらゆるものが副業になり得る時代ですので、どんな副業を選ぶか迷うところです。
ここでは、職種選びのポイントを2つの視点で考察していきたいと思います。
- 本業のスキルを活かす
- 本業以外のスキルを身につける
それぞれのメリットを見ていきましょう。
「本業のスキルを活かした副業」を選ぶ
副業の目的が「今すぐに副収入を得たい」という場合は、本業を活かした副業を選ぶのがオススメ。
すでに持っているスキルを活かせる職種なら、すぐにでも副業をスタートできます。
たとえば本業がエンジニアであれば、WEBサイト制作やシステム開発など個人で受注できる案件が豊富です。
即座に収入に直結させることができるでしょう。
「これといった専門性の高いスキルが思い浮かばない・・・」という人も気落ちする必要はありません。
これまでの社会人生活を振り返ってみてください。
全ての経験や実績がスキルの証明です。
長年携わってきた分野があれば尚のこと、強みとして副業に活かしましょう。
例を挙げると、
- 営業マンが営業代行
- 人事担当者が人材採用のコンサル
- 経理担当者が経理記帳代行
- 編集者がWEBライター
など、本業の延長線上にある職種を副業に選ぶイメージです。
それでもまだ「いや、特に専門分野があるわけじゃないし・・・」と謙遜する人は、たとえば事務職でExcelの扱いに長けていたりしませんか?
Excelを習いたい人相手に、講師業を始めるという選択肢もあります。
すでに熟知した分野を副業にすることで、スタート時のハードルが下がるばかりか、未経験分野よりも高い報酬を期待できるというメリットがあります。
これを機に自分のキャリアを振り返り、副業に活かせるスキルを整理してみるといいかもしれませんね。
「本業以外のスキルが身につく副業」を選ぶ
「副業で新たなチャレンジをしたい」と考えている人は、未経験の分野に一歩踏み出すのもいいでしょう。
副業でゼロから経験を積めるのは本業があるからこそです。
どんな分野を開拓するか迷う場合は、世の中の需要が高まっている業界をねらいましょう。
ここ数年の働き方や生活スタイルの変化が追い風になっているのは、どんな業界でしょうか?
IT関連
巣ごもり消費やリモートワーク、官公庁をはじめ各種サービスのIT化が急速に進み、今後もIT技術がさまざまな業界に導入されることが見込まれます。
ITトレンドに適応しようという企業がこれからもますます増えるとすれば、今からIT業界に参入しておいて損はありません。
人事・総務関連
「働き方」の多様化にともない、人事・総務のプロフェッショナルも求められています。
キャリアコンサルタントや社会保険労務士(社労士)、中小企業診断士の資格を新たに取得し、副業に乗り出す会社員も少なくありません。
金融関連
いつの世もお金に関することはいちばんの関心ごと。
特に今の不安定な社会情勢において、金融関連の知識を持った人は重宝されます。
ファイナンシャルプランナーなど、お金まわりの知識を活かせる副業は人気です。
未経験だった分野に可能性を広げれば、将来への漠然とした不安も軽減されるかもしれませんね。
すでに持っているスキルとかけ合わせれば他との差別化にもつながり、自分の市場価値を上げることができます。
本業・副業の相乗効果が期待できる職種がオススメ
せっかく副業をするなら、本業と副業の相乗効果を目標にしましょう。
副業での鍛錬により、元々持っているスキルが加速度的にレベルアップするでしょう。その分野のエキスパートを目指せば本業での評価も上がります。
畑違いの分野で新たな視点や気づきが得られます。スキルのかけ合わせで、本業にも副業にも新しい風を送ることができるでしょう。
どちらも、スキルや経験を双方に還元することで、これまで以上に社会から必要とされる人材にステップアップできそうです。
企業側からも、副業導入によるメリットの声が徐々に聞こえてくるようになりました。
特に「従業員の成長」を実感しているようです。
国が副業を促進するようになってから数年あまり。
その間「副業経験を本業に還元し、結果を出してきた人が多くいる」という表れですね。
スキル不要でお小遣い稼ぎができる副業も数多く存在しますが、単に副収入を目的とするよりも、自分の価値を高めることを意識した方が、結果として生涯賃金アップにつながります。
相乗効果を期待できるような副業を選んで、本業・副業の双方で成果を上げられたら理想ですね。
「本業と副業の相乗効果」についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
「経験が価値になる!本業に活かせるオススメ副業ランキングTop5」
会社員に人気の副業
会社員で副業をしている人達は、いったいどんな仕事をしているのでしょうか?
先述した、転職サービスdodaや求人情報サイト エン・ジャパンの副業に関する実態調査では、以下の分野にかかわっている人が多いことが明らかになりました。
- 投資(株/FX/仮想通貨/不動産など)
- インターネットビジネス
投資は、従業員の体力消耗や人材流出の不安が少ないことから、副業として認可されやすい傾向にあります。
そもそも副業の対象外にしている企業もあるくらいです。
今は投資をスマホひとつで簡単にできる時代。
会社員にとって副業スタート時のハードルが低いのも、人気の理由かもしれません。
ただ、注意が必要なのは「投資は損失が出る可能性が常に付いて回る」という点。
稼げる場合もありますが、元本割れしてしまうリスクもあります。
資産運用の十分な知識と金銭的余裕が必要な投資は、初心者にとってあまり現実的な副業とは言えません。
ではインターネットビジネスはどうでしょうか?
インターネットビジネスといっても職種の範囲は広く、
- WEBサイト制作・デザイン、記事作成(専門スキルを使って成果物を納品する業務)
- WEBメディア開発、アプリ開発(サービスを提供するもの)
- ネットショップ、せどり(インターネットを利用した物販)
- アフィリエイター、YouTuberなど(広告収入を得るもの)
などがあります。
いずれも世の中の需要が高い職種です。
副業としてとりわけ人気が高いのは以下の仕事。
- WEBライティング
- WEBデザイン
- 動画編集
- プログラミング
単発の案件が豊富で副業として始めやすいだけでなく、将来性のあるスキルなので、副業をきっかけに身につけておいて損はありません。
副業でひとつずつ制覇していくのもオススメです。
これらをワンオペでこなせればかなりハイスペックと言えます。インターネットビジネスの業界で優位に立てるはずです。
オススメの副業を詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
【2022年最新】副業するならコレ!オススメの副業を厳選紹介
会社員がすべき副業に向けた準備
副業のイメージが少し具体的になってきたのではないでしょうか?
「副業をする」と決心したものの、さまざまな選択肢がありすぎて「何から手をつけていいか分からない」、「どうやって始めるのか知りたい」という人も多いかもしれませんね。
ここでは、副業開始までの準備を整理してお伝えしていきます。
目的を明確にしてやりたい副業を見つける
副業の職種や働き方は多様です。
目的が明確になっていないと「副業迷子」になってしまいます。
あなたはなぜ副業をするのでしょうか?
- 本業の収入が減って今すぐ副収入が必要
- 近々大きな買い物をする予定なので、その分を期間限定で稼ぎたい
- 将来に備えて収入源を増やしておきたい
- 副業をスキルアップのきっかけにしたい
- 収入よりもやりがいを得てライフワークにしたい
など、目的は人それぞれ。
本業の他に仕事をするのは、エネルギーのいることです。
「周りがやっているから」、「なんとなく将来が不安だから」程度の理由で始めてしまうと、モチベーションが保てなくなってしまいます。
スタートを切る前に、副業の理由を再度振り返っておくといいでしょう。
副業にあてる時間を明確にする
副業にどれくらい時間を使うことを予定していますか?
本業に支障がでないよう、体力回復や気分転換の時間を確保したうえで検討する必要があります。
本業と両立可能なワークスタイルも人それぞれです。
たとえば、本業の勤務時間が不規則なら、時間や場所が指定されるアルバイトは難しいでしょう。
スキマ時間を利用するなど、柔軟な働き方ができる在宅ワークが向いているかもしれません。
「いつ」、「どのように」、「どれくらい」働きたいのかによって、副業の選択肢が絞られてきます。
副業の目的と併せて、副業に割く時間も明確にしておきましょう。
必要な知識やスキルを身につける
未経験の分野にチャレンジするのであれば、専門知識と実践力を養うのに、ある程度まとまった学習時間を確保しなければなりません。
どんなスキルを習得するかにもよりますが、検索してみると「独学の仕方」や「スクールの情報」など、いろいろな学習方法が見つかると思います。
仕事を抱えながら学習するのは大変ですので、調べていく中で最も自分に合った方法を選びましょう。
選び方のポイントは「学習の継続が可能か」という点。
学習意欲にアップダウンは付きものです。あまり無理なスケジュールやプランを立ててしまうと、副業を始める前にくじけてしまいます。
独学なら完全に自分のペースで学習できますし、スクールなら自己管理が難しくてもサポートが受けられるので安心です。
性格やライフスタイル、習得したいスキルに応じて学び方を選択してくださいね。
ちなみに「会社員に人気の副業」でご紹介したWEB系スキルの場合、プロに習うのが効率的です。「通学はちょっと・・・」という人はオンラインに対応しているスクールもありますので、視野に入れてみるといいかもしれません。
実際にどんな求人があるのか見てみる
副業でやりたいことが明確になったら実際に仕事を見つけましょう。
求人サイトやクラウドソーシングサイトで案件の詳細を見てみると、具体的な副業のイメージがしやすくなります。
求人サイトは副業でアルバイトをしたい人向き。
中でも、副業初心者でもチャレンジしやすい案件も扱っているWantedlyはオススメです。
収入よりもやりがいを優先して求人者と求職者をマッチングする個性的な求人サイトなので、副業に「やりがい」を求めている人は一度のぞいてみるといいでしょう。
一方でクラウドソーシングサイトは、フリーランスに適したプラットフォーム。案件が豊富なので、初心者でも仕事を取ることが可能です。
未経験の分野で実績を作るなら、まずここからスタートするといいでしょう。
案件の受注から報酬の支払いまで、全てオンラインで完結するので、本業の合間を縫って副業をする人との相性はいいはずです。
副業にまつわるトラブル回避
前向きな未来のために副業を始めたのに、トラブルに見舞われたり、本業の足を引っ張るようなことがあっては元も子もありません。
事前に注意事項を確認しておきましょう。
就業規則を確認しておく
副業を始める前に会社の「就業規則」を確認しましょう。
副業を解禁していても、「許可」や「申請」が必要な場合がほとんどです。
副業先の事業が競合にあたらないことや、業務内容が副業として相応しいか、労働時間は適切かなどの規定があり、これに則したものでないと認可されません。
もし禁止されているにもかかわらず、副業をおこなったらどうなるのでしょうか?
法律違反にはなりませんが、就業規則に反したことで減給や降格処分の対象になる可能性があります。
本業のキャリアにネガティブな影響が及ぶようでは本末転倒ですね。
副業に関して不明な点があれば、直接会社に伺いを立てた方がいいでしょう。
ワークバランスを考える
企業が従業員の副業でいちばん懸念する点が、「健康管理」と「本業への支障」です。
オーバーワークによって健康を損ねたり、疲労によるパフォーマンスの低下が見られるようであれば、副業の働き方のみならず副業すること自体を見直さなければなりません。
本業が休日のときに副業をする人が多いので、体力回復に必要な時間を考慮して、スケジュールを調整する必要があります。
無理なく本業と両立できるのか、副業の業務内容や労働時間を検討し、自分にとって程よいワークバランスを探っていきましょう。
確定申告が必要な場合がある
会社員の給与は会社が年末調整をおこなうので、確定申告の必要はありませんが、副業で得た収入は自ら確定申告をする必要があります。
必要経費を除いた年間の副業収入が、20万円を超えなければ申告しなくても問題はありません。
しかし、住民税の申告は必要となるので注意しましょう。
申請書の作成や申告は、国税庁のホームページからオンラインで手軽にできます。
副業を始めるなら、税金に関する知識も身につけておくと便利です。
他にも、領収書の管理や帳簿付けなど、副業に関するお金まわりのことを日頃からきちんと管理するように心掛けましょう。
副業詐欺の手口を知っておく
副業ブームにのって、副業にまつわる詐欺が残念ながら横行しています。
「誰でも簡単」、「絶対稼げる」など都合の良いことを謳っている誇大広告は詐欺を疑いましょう。
トラブルを避けるためには、詐欺の手口を知っておくことです。
- 「副業ですぐ10万円稼げる」などと謳い、高額なサポート料を要求する
- 投資未経験者をターゲットに、儲けを出すノウハウ(情報商材)を高額で提供する
- 副業斡旋サイトに年契約で登録させ、報酬が発生しないまま月額利用料を支払わせる
- 荷受代行、荷物転送と謳い、実際は消費者名義で不正に携帯電話を購入するのが目的
「儲かる」という広告や SNS の情報を安易に信じてはいけません。
副業詐欺は、登録料、手数料、サイト利用料など「副業を始める前にさまざまな名目で支払いを要求する」という特徴があります。
登録や契約をする前に会社や組織の情報を調べるなど、用心深さが必要です。
万が一詐欺にあってしまった場合は、泣き寝入りせずアクションを起こしましょう。
まとめ:会社員も副業で「新たな未来」を思い描こう
副業のメリットとデメリットをさまざまな角度から見てみると、自分にとっての副業の在り方が浮き彫りになってくるのではないでしょうか。
「副業した方がいいのかな」という漠然とした思いから、もしかしたら今は「やりたい」と思う副業が頭に浮かんでいる人もいるかもしれませんね。
単に世の中の副業ブームに踊らされるのではなく、コレ!という目的を胸に挑めば、副業から大きなメリットを得られるはずです。
ここまでをまとめると、
会社員が副業をするメリットは5つ。
- 収入アップ
- スキルアップ
- やりがいの追求
- キャリアアップの足がかり
- いざという時のリスクヘッジ
デメリットは、体調管理の難しさや本業への支障が考えられます。
会社とトラブルにならないよう注意を払い、損失が出る可能性の高い副業には気を付けなければなりません。
職種を選ぶときは、本業を活かして、副業でますますスキルアップするもよし。
副業で新たなスキルを身につけ、本業に還元するもよし。いずれにせよ「相乗効果が期待できるもの」がオススメです。
本業と副業の両輪が上手く回り出せば、キャリアアップや新たな分野での活躍も夢ではありません。
その場しのぎのお小遣い稼ぎではなく、長い目で見たときにベストな選択をしたいですね。
あなたは今、何のために副業をしようと思っていますか?急激に変化する社会に振り回されない。
あなたにとってその一手が副業かもしれません。
「副業で新たな未来を思い描く」、そんな前向きなスタートを切ってみませんか?
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