✔️ ヒアリングの目的
✔️ ヒアリングする項目
✔️ ヒアリングシートの活用
WEBデザインの仕事を受注する時に、クライアントとの打ち合わせはどのようにしていますか?
打ち合わせでクライアントに何を聞けばいいのか分からず、なんとなく方向性を決めて、作りながら質問して……といった進め方をしている方は、要注意です!
打ち合わせの際のヒアリングは、サイト制作のクオリティを左右するとても重要なものです。
また、クライアントとの関係を築き、スムーズに仕事を進めていく上でも大切な時間になります。
とはいえ、何を具体的に聞けばいいのか分からないという人も多いと思います。
そこで今回は、WEBデザイン初心者の方に向けて、ヒアリングの目的と具体的な項目をわかりやすく解説していきます。
この記事を読めば、実際にお仕事を受注したときに安心してヒアリングできますので、ぜひ参考にしてくださいね!
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ヒアリングとは
WEBデザインにおける「ヒアリング」とは、WEB制作の依頼を受けた際に、クライアントからサイト制作の目的や、サイトの方向性、どんなデザインにするか?といった、クライアントの意図を聞き出すことです。
実際にクライアントに会ってヒアリングをすることもあれば、最近はオンラインでのヒアリングも多くなっています。
ほとんどの場合が、初めて会う方との打ち合わせです。
大切なお客様でもありますし、円滑なコミュニケーション力が求められます。
コミュニケーションに苦手意識がある方は、お仕事やプライベートでも、日頃から笑顔で「相手の話に耳を傾ける」「何かを質問する」ことを意識してみましょう。
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ヒアリングの3つの目的
ヒアリングの目的について3つの点から解説します。
例えば、「新しくできるサロンのWEBページを作りたい」という依頼があったとましょう。
あなたは、「サロンを紹介するためのサイト制作の依頼」だと思っていたけど、クライアントの要望は、「予約をとるためのLP制作の依頼」だった。
もしそんなことになったら、大変ですよね。
実際できあがったあとに、「希望したものと違う」という結果にならないためにも、事前のヒアリングは重要です。
目的を意識しながらしっかりヒアリングをおこない、打ち合わせの内容を深めていきましょう。
クライアントの問題を理解する
クライアントは、今抱えている課題を解決するためにサイト制作を依頼します。
例えば、「商品を多くの人に知ってもらい」、「会社のために優秀な人を採用したい」、「企業のイメージアップをしたい」といった要望をクライアントは持っています。
まずは、クライアントがどんなWEBサイトを作りたいのか、また現状でどんな問題を抱えているのか把握することが必要です。
問題を理解すれば、どのように商品を見せるか?イメージアップのためにはどのようなデザインがいいか?というふうに、サイトの方向性や構成が決まってきます。
まずはクライアントが何に悩み、何を解決したいのか?を聞き出しましょう。
デザインのイメージを共有する
クライアントとWEBデザイナーの間で、デザインのイメージを共有することはとても大切です。
例えば、「かっこいい」という言葉を聞いて、スタイリッシュでシンプルなものをイメージする人もいれば、アメリカンテイストでインパクトのあるデザインをイメージする人もいます。
一概に「かっこいい」や「かわいい」といっても、人によってイメージするものはそれぞれです。
初めは認識に違いがあるかもしれませんので、クライアントがどんなWEBサイトをイメージしているのか、具体的に聞いていきましょう。
新たな視点を提案する
WEBデザイナーとしてただ要望を聞くだけでなく、先導していく姿勢も大切です。
クライアント自身、どんなサイトを作りたいか、具体的に固まっていることは意外に少ないものです。
そのため、依頼内容が抽象的な場合もあります。
持っている課題とサイトに期待する効果を聞き出し、本当にその方向性のサイトでよいのか?
そもそも、サイトを制作する必要がない場合もあるかもしれません。
こちらから新しい視点やアイデアを提案しながら、言葉にしにくい細かなニーズをつかみ、クライアントの本当に望む部分を引き出して形にしていくことが望まれます。
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ヒアリングに必須の10項目
それでは、ヒアリングは実際にどんな内容を聞いていけばいいのでしょうか?
必ず押さえておきたい内容を、10項目に分けて解説していきます。
WEBサイトの種類について
WEBサイトには、様々な種類があります。
目的や用途によって変わってきますので、クライアントがどんなサイトを希望しているのか確認しましょう。
ここでは、代表的な3つのサイトをご紹介します。
コーポレートサイト
コーポレートサイトとは、「どのような会社なのか」「何をしている会社なのか」を伝えるためのホームページです。
会社の概要のページのほかに採用情報や企業理念、サービス内容や取扱商品などで構成されています。
EC・ショッピングサイト
EC・ショッピングサイトとは、ホームページ上で商品を購入することができるWEBサイトのことです。
ユーザーが購入したい商品を選択し、届け先の住所や支払方法などを入力するだけでその商品を購入することができるサイトです。
ランディングページ
ランディングページとは、1ページのみで構成されたWEBページのことです。
主にWEB広告のリンク先に用いられ、商品やサービスの商品を紹介し、購入してもらうことに特化した特殊なWEBページです。
略してLPと呼ばれることもあります。
WEBサイトの目的について
なぜWEBサイトを制作する必要があるのか、その目的を最初にしっかりと決めるとことが重要です。
現状の問題・課題
クライアントは、何か問題があるため、解決する手段としてWEBサイト制作を依頼しています。
まずは、クライアントの現状の問題・課題のヒアリングをして、理解するところからが始まりです。
WEBサイトのテーマ・コンセプト
どのようなテーマやコンセプトでWEBサイト制作をしていくかヒアリングし、方向性を決めていきます。
例えば、
- 企業宣伝
- 商品の告知
- 情報提供
- 販売
このようなテーマ・コンセプトが挙げられます。
関連記事はコチラ▼
WEBサイトはコンセプト設計が鍵!成果の上がるWEBデザインにするには?
期待する効果
WEBサイト完成後に期待する効果は、課題やテーマと同様に何のためのサイトなのかといいう方向性を決めるのに重要なポイントです。
例えば、
- お問い合わせ・資料請求・申込みアップ
- 商品・サービスの購入アップ
- サイト認知度アップ
- 外部サイトへの誘導アップ
このような期待する効果が挙げられます。
ターゲット
年齢・性別・職業・地域など、WEBサイトを見るターゲット層を明確にします。
「就活中の女子大学生」「車の購入を考えているファミリー層」などより具体的に掘り下げていきましょう。
ターゲットによって、色の好みやフォントのサイズ、サイト設計など変わってきます。
伝えたい内容を確実に届け、求める効果を得るためにも明確な設定が必要です。
業務内容・コンテンツについて
サイトで紹介する内容・コンテンツについて、具体的にヒアリングします。
業務内容・商品サービス
事業内容や商品・サービスの内容を確認します。
その際、具体的な強みや特徴を把握することが重要です。
例えば、強みが「価格」か「高品質」かでサイトの構成やデザインのイメージが変わってきますし、同業他社との差別化も図れます。
何を紹介するのかを把握することで、サイトの目的も明確になってきます。
コンテンツ
商品ページ、料金案内、会社案内、スタッフ案内、ブログ、またサイト内に入れる必要な機能について具体的に聞いていきましょう。
ターゲットの望みを考えながら、どんな情報を、どのように伝えればその内容が届くのか、引き立たせるコンテンツを考えていきます。
掲載する情報を初めに決めておくことで、完成までスムーズに進行できます。
WEBサイトのデザインについて
ターゲットを明確にできれば、WEBサイトのデザインも具体的に決めていくことができます。
参考サイトURL・嫌いなサイトURL
参考サイトのURLがあれば、お互いイメージの共有ができますし、サイト制作の際のイメージが湧きやすくなります。
また、反対に嫌いなサイト(イメージとかけ離れているサイト)のURLがあれば、クライアントの嗜好もわかってきます。
さまざまな種類のギャラリーサイトをまとめているので、コチラの記事も参考にしてみてください▼
参考にするならココ!WEBデザインのおすすめギャラリーサイト一覧
競合サイトURL
競合会社のサイトがあれば、URLを共有してもらいます。
サイトのデザインが被らないようにする、競合会社のサイトよりクオリティを上げるためなど、サイト制作の一つの参考にするためです。
サイトのイメージカラー
企業のイメージカラーや希望のイメージカラーを確認します。
デザイン制作をする上で、色は印象を大きく左右する重要なものです。
イメージカラーやベースカラーを決めておくことで、デザインに統一感も生まれます。
サイトのイメージ
参考URLがない場合は、伝えたいイメージを表す言葉をこちらで複数用意して、どのイメージに近いかをヒアリングするのも効果的です。
例えば、かっこいい・クール/かわいい・ポップ/美しい・アート・芸術的/さわやか・健康・癒し系/にぎやか・派手・力強い/高級・リッチ・セレブ/信頼・安心・清潔/などが挙げられます。
希望のフォントとカラー
フォントのサイズとカラーもイメージを大きく左右します。
また、文字の太さでも印象が変わります。
例えば、教科書のような明朝体の文字と、ポップな手書き風の文字では与える印象がずいぶん違ってきますね。
クライアントの希望があれば、聞いておきましょう。
参考記事はコチラ▼
WEBデザインで誰もが使う定番フォント18選!基礎知識も解説します
コンテンツ素材について
コンテンツに使用するロゴ・原稿などの素材、写真撮影、会社案内パンフレットについて確認します。
ロゴ・画像・原稿の有無
会社のロゴ、イメージ画像・商品の画像、また会社概要やキャッチコピーなどの原稿がある場合は共有してもらいましょう。
新たに準備が必要な場合もありますので、事前の確認が必要です。
撮影の有無
WEBサイト制作に向けて、スタッフ写真や商品写真などあらためて撮影が必要かどうか確認します。
撮影をする場合は、別途スケジュールの調整が必要です。
すでにデータがある場合は共有してもらいましょう。
会社案内パンフレット
会社案内のパンフレットやチラシなどあれば、共有してもらいましょう。
企業のイメージや雰囲気が正確にわかり、WEBサイトのコンテンツやイメージに繋がるので制作時に役立ちます。
スケジュール・予算について
スケジュールや予算についてもあらがじめヒアリングすることで、制作を進める目途がたちます。
納期・公開予定希望日
WEBサイトの納期や公開予定日は必ず確認しましょう。
その日から逆算していつまでに何をする必要があるかスケジュールを組みます。
こちらから制作にかかる期間の目安を前もってお伝えすると、クライアントも安心できます。
予算・費用
予算・費用についても必ず確認しましょう。
予算によって、WEBサイトのページ数やサービス・プランの内容、デザインのクオリティが変わってきます。
ヒアリングのあとに、見積りを提案する流れになります。
ページ制作・設計について
WEBサイトの仕様についてのヒアリングです。
対応ブラウザ・デバイス
対応するブラウザの確認、またPCだけでなくスマートフォンやタブレットへの対応が必要かも確認しましょう。
今はスマートフォンからのアクセスも多いことから、レスポンシブデザインが主流になってきています。
サイトのボリューム・ページ数
紹介するコンテンツや量によって、サイトのボリュームやページ数が変わってきます。
どの程度のボリュームを望んでいるかを確認すること、またどの程度のボリュームになるか想定・提案していく必要があります。
クライアントの情報について
WEBサイトの担当者や連絡手段についてのヒアリングです。
担当者の連絡先と連絡手段
担当者のお名前、メールアドレス、電話番号など確認をしましょう。
また、メール、電話、LINE、チャットワーク、Skypeなど今後の連絡手段についても聞いておきましょう。
定休日や連絡が取れない時間帯など聞いておけば、すれ違いも少なくなります。
最終的な決定権
WEBサイトの最終的な決定権を持つのは、担当者ではない場合があります。
ある程度クライアントとの関係性ができてからでも大丈夫ですので、最終的な決定権は誰になるのかも確認しておきましょう。
更新・サイト環境について
WEBサイト完成後の運営についてのヒアリングです。
更新の有無
WEBサイト制作後の更新が必要かどうか、またどれくらいの頻度で更新を行うかをあらかじめ決めておくことも重要です。
更新・管理の担当者との確認と、コーディングなどの知識があるかどうかも聞いておくといいでしょう。
サポートの有無
WEBサイトの更新に際して継続したサポートが必要かどうか確認します。
継続したサポートが必要な場合は、あらためて予算、更新の頻度、契約期間などの交渉をしていくことになります。
サーバー・ドメインの有無
サーバーは、自社サーバーかレンタルサーバーかを確認しましょう。
また、ドメイン取得の状況も聞く必要があります。
これから取得が必要な場合は、どのようなドメインを希望しているか、また管理ついても確認が必要です。
WEBマーケティングについて
公開後のWEBマーケティングについてのヒアリングです。
SEO対策
Googleの検索エンジンからの流入を狙う場合は、SEO対策をする必要がありますので、ヒアリングが必要です。
WEBサイトの期待する効果が得られるように、対策を考えていきましょう。
SNSの連携
SNS(Facebook、twitter、Instagram) と連携するか、またSNSを使ってWEBマーケティングを行う予定があるか確認しましょう。
WEBサイトの期待する効果を上げるためにも、SNSの連携は効果的です。
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ヒアリングシートの活用
ここまで、ヒアリングに必須の10項目について解説をしました。
実際の打ち合わせでは、クライアントの要望を抜け漏れなく確認するために、またこちらからアイデアをわかりやすく提案できるようにするためにも「ヒアリングシート」の活用がおすすめです。
話し合いの土台になるものと考えてください。
ヒアリングシートの重要性
WEBサイトのイメージを共有するため、また打ち合わせで合意した内容で制作を進めたという証拠にもなるため、ヒアリングシートは重要です。
制作後のクライアントからのクレームは、事前に制作内容の合意が充分にできていなかったことが原因である場合も多くあります。
ヒアリングシートを活用しながら、クライアントが抱える問題や要望をしっかり把握し、打ち合わせしていきましょう。
ヒアリングのシート作成のポイント
ヒアリングシートを作成する際、ヘッダー、フッター、CMSなど専門用語はクライアントには伝わりにくいこともあります。
理解が曖昧なまま話を進めてしまうと、お互いのイメージがすれ違ってしまいます。
選択肢を用意したりして、クライアントが回答しやすくする工夫が必要です。
また、どの案件も同じヒアリングシートで大丈夫というわけではないので、それぞれの案件に応じて必要なヒアリング項目をその都度追加・変更してきましょう。
サンプルを紹介しているサイトもありますので、参考にしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
WEBデザインにおけるヒアリングについて、その目的、具体的なヒアリング内容、ヒアリングシートの活用についてお伝えしました。
クライアントの現状の問題や要望をしっかり把握すること、そしてWEBサイトを使ってその問題をどのように解決できるかを提案し、形にしていくことがヒアリング時に求められるスキルとなります。
クライアントのニーズをつかむ力は、選ばれるWEBデザイナーになるための一歩でもあります。
そのためには、やはりコミュニケーション力は肝がなるでしょう。
もちろん、初めは戸惑うこともあると思いますので、事前の準備をしっかりおこなってください。
経験を重ねていくことで、スムーズなヒアリングができるようになりますよ。
深呼吸してリラックス、そして笑顔を忘れずにヒアリングに臨んでいきましょう!