WEBデザインについて調べていたり、勉強を始めたりしていると、「WordPress」という言葉を見たことがあるという人も多いのではないでしょうか。
WordPressは、WEBサイトの作成、記事投稿や更新を簡単に行えるようにするツールのことです。
操作が簡単でわかりやすいことから、世界中で広く活用されています。
この記事では、WEB制作の現場で多く使われるWordPressについて、どのようなツールかを紹介し、WEBデザイナーがWordPressを知っているとどのようなメリットがあるかを解説します。
WordPressに興味がある人はWordPressの代表的な勉強方法を3つ紹介しますので、学習の参考にご利用ください。
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WordPressとは
WordPressは、WEB制作の知識のない人にでも簡単にWEBサイトの更新ができるように作られた、CMS(Contents Management System:コンテンツマネジメントシステム)の一種です。
CMSを使わずにWEBサイトの更新をおこなおうとした場合、WEBデザインの見た目を修正するために通常はHTMLやCSSなどの専門的な知識が必要になります。
このため、WEB制作の知識のない人にとっては、ちょっとした変更がとてもハードルの高い作業になるでしょう。
しかし、WEBサイトにCMSを導入しておくと、専門的な知識が必要な作業の多くをシステムが代わりにおこなってくれるため、文字や画像などWEBページの素材を変更するだけでページの更新ができるようになるのです。
さらに、世界で使われているCMSに限定すると、63.6%がWordPressであるとも紹介されており、今後もWordPressを使ったWEBサイトは増え続けると予想されています。
WordPressを使いこなすことができると、コーディングの知識が無くてもWEBサイトを制作することができるため、WEBデザイナーにとっても魅力的なツールとして注目されています。
参考:W3Techs
WEBデザイナーがWordPressを使えるメリット
WordPressを使えるようになると、WEBデザイナーにとって多くのメリットがあります。
本章では、WEBデザイナーがWordPressを使えるとどのようなメリットがあるのかをご紹介します。
自分だけのポートフォリオを作れる
WordPressは、HTMLやCSSなどの専門的な知識がなくても簡単に始められ、新しいページの追加や更新も簡単におこなえる機能が備わっています。
さらに、テーマと呼ばれる表示画面のひな型となる素材が多数公開されています。
テーマには企業向けから個人向けに、ブログサイトやコーポレートサイトなど、よく使われるサイト用に作られたものがありますよ。
無料でも良くできているテーマがたくさん存在するため、まずはそのまま利用して徐々にデザインをカスタマイズするということもできます。
駆け出しのWEBデザイナーにとっては、自分だけのポートフォリオを簡単に公開でき、クライアントへアピールできる強力なツールとなるでしょう。
ポートフォリオの作り方を以下の記事に詳しくまとめてあるので、気になる方はぜひ読んでみてくださいね。
SEOの知識も身につく
昨今のWEB制作の現場では、できるだけ多くのユーザーにサイトを利用してもらえるよう、SEOを重視する傾向があります。
SEOはサーチ・エンジン・オプティマイゼーションの略称で、Google検索で自社サイトに関連するキーワードが検索された場合に、検索結果の上位に表示させるための取り組みです。
検索上位に表示されると自社のサイトにユーザーを誘導できるようになるため、多くの企業がSEOに強いサイトを作りたいと思っています。
WordPressにはSEOに役立つ機能がたくさんあります。
そのため、WordPressを使えるようになると、自然とSEOに強いサイトがどのようなものなのか理解でき、市場価値の高いWEBデザイナーになれるのです。
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WEBデザイナーがWordPressで仕事を取るのに必要な知識・スキル
WordPressは既存テーマを作成すれば、誰でもWEBサイトを作成できるツールです。
それは便利な反面、WEBデザイナーでなくても、サイトを作れるということ。既存テーマでサイトを作る場合には、WEBデザイナーでなくてもいいのです。
そのため、WEBデザイナーとしてWordPressの仕事を取ることを考えている場合は、オリジナルテーマを作れるようになる必要があります。
そこで、ここからはオリジナルテーマを作るときに必要なスキルをご紹介していきます。
WEBデザインスキル
オリジナルのテーマを作るのにまず必要なのがWEBデザインスキルです。
既存のテーマにもオシャレなものがありますが、クライアントの魅力を伝えるには不十分なところがあります。
クライアントの魅力を最大限引き出すサイトを作るためには、オリジナルのデザインを作れるスキルが必要なのです。
WEBデザインスキルは厳密にいうと2つの知識・スキルに分かれるので、それぞれ詳しく解説していきますね。
WEBデザインの基礎知識
魅力的なデザインを作るときにはWEBデザインの基礎知識は必須です。
WEBデザインには綺麗に見えるルールがあります。
WEBデザインの基礎知識を身につけることで、そのルールが理解できるようになりオシャレなデザインが作れるようになるのです。
逆に基礎知識を身につけていないと、素人っぽいデザインになりクライアントを満足させられないので、必ず習得する必要があります。
WEBデザインの基礎知識について詳しく知りたい方は次の記事がおすすめです!ぜひ読んでみてくださいね。
WEBデザインツールを使うスキル
WEBデザインを作るためにはWEBデザインツールを扱うスキルも必要です。
現在ではたくさんのWEBデザインツールがありますが、間違いないのがAdobe社のPhotoshopとIllustratorです。
Photoshop
画像編集が得意なツール。画像を切り抜いたり、色を変更したりする機能がある。
Illustrator
ゼロからイラストを作るのが得意なツール。ロゴやフォントを作成することもできる。
他のツールでもデザインはできますが、Adobe社のツールは使っている人が多くデザインデータの受け渡しに便利なので、WEBデザイナーを目指す人はPhotoshopやIllustratorを使えるようになっておくのがおすすめです。
こちらの記事でWEBデザインツールについて詳しくお伝えしているので、気になる方はぜひ読んでみてくださいね!
プログラミングスキル
オリジナルのテーマを作成するためにはプログラミングスキルも必要です。
プログラミングスキルがあれば、既存のテーマにない機能を作ることができ、よりクライアントの希望に応えられるようになります。
WordPressで使うプログラミングの知識は2つあるので、それぞれ詳しく解説していきますね。
HTML/CSSの知識
まず、必要なのがHTML/CSSです。
これらはマークアップ言語と呼ばれ、WordPress内にあるページの構成を作ったり、文字を装飾するためのものです。
HTMLとCSSの役割を詳しく解説すると以下のようになります。
HTML
WEBサイトの骨組みを作る言語。WordPress内に入れる画像や文字の配置を決めることができる。
CSS
WEBサイトの装飾をする言語。画像や文字それぞれの距離や細かいところの色を変更できる。
PHPの知識
HTML/CSSで作成した各ページをまとめてWordPressの機能を構築するのがPHPと呼ばれるプログラミング言語です。
PHPを使うことによって、バラバラだったページが1つにまとまり、複雑なWEBサイトになります。
その他にもPHPを使用すれば、WordPressに特別な機能を持たせたり、特殊なプラグインとの連携をさせたりできるようになります。
オリジナルテーマを作るときには必ず持っておきたい知識です。
WEBデザイナーがWordPressを構築する手順
WEBデザイナーがWordPressを使えるメリットをお伝えしたところで、次にWEBデザイナーとしてWordPressを使っていく手順をご紹介しようと思います。
WordPressは誰もが使えるものであると同時に、学べば学ぶほど多くのことができるようになる奥深いツールです。ぜひ、ご自身のレベルに合わせてWordPressの構築をしてみてくださいね。
1.ドメイン&サーバーを契約する
まずはWordPressを利用するためのドメインとサーバーを契約する必要があります。
「ドメイン」「サーバー」という言葉は聞いたことあるけど、実際に何のことやらサッパリ…という方もいますよね。
簡単に説明すると、ドメインはサイトの住所のこと。
よくサイトの上部に「https:」から始まるURLがありますよね。あれがドメインで、そのサイトが世界中のどこにあるかを表しています。
そして、サーバーはそのドメインをインターネットに繋ぐためのものです。
ドメインはサーバーを通すことではじめて、インターネットに認識されるようになります。
このようにWordPressでホームページを作るときには、まずドメインとサーバーを契約することでWordPressを作れるようになるのです。
実際、サーバーを契約するときにはさまざまな会社があって迷うと思います。
そのときには以下の3つを基準にして選びましょう。
- 設定の簡単さ
- 容量の大きさ
- 処理速度の速さ
ドメインはサーバーを契約した会社と揃えるのがおすすめですよ。
2.WEBサイトの設計をしていく
ドメインとサーバーを契約できたら、実際にWordPressでWEBサイトを作っていきましょう。
まずは、しっかりとWEBサイトの設計をしていきます。
WordPressは手軽にホームページを作れるというイメージが強いからか、サイトの設計をないがしろにされる方もいらっしゃいますが、それは危険です。
WordPressといってもWEBサイトはWEBサイトなので、慎重にサイト設計をしないと、あとから取り返しのつかないミスが起きる可能性があります。
そのため、まずは丁寧にサイトの要件定義やレイアウトをおこないましょう。
3.WEBデザインをほどこす
そして、WEBサイトの設計が完了したら、WEBデザインに入っていきましょう。
WordPressには既にさまざまなテーマがあるので、それらを使用すれば簡単にホームページをデザインできます。
しかし、先ほどもお伝えしたように既存のテーマを使うだけであれば、WEBデザイナーでなくてもデザインはできてしまいます。
そのため、既存のテーマにはない「クライアントの魅力を引き出すデザイン」や「ユーザーが使いやすいデザイン」を作りましょう。
クライアントのサイトを作る場合、デザイン作成後に「思っていたのと違います。」と言われる可能性があります。それを防ぐため、本格的な制作に入る前にデザインカンプと呼ばれる完成見本を作ってクライアントに見せましょう。
4.コーディングをほどこす
デザインが一通り終わったら、次にコーディングをおこなっていきます。
オリジナルのWordPressを作るときにはHTML/CSS(文字に装飾をつける)とPHP(WEBページを生成する)を使っていきます。
まずはHTML/CSSを使って、1つ1つのページを作成していき、ページが全て作れたらそれをPHPを使ってまとめていきます。
5.要件通り動くかテストをする
コーディングが終了したら、最後に要件通りに動くかをテストしてWordPressの作成は終了です。
いざ動かしてみると思いもよらないエラーが起きることもあるので、必ずテストするようにしましょう。
WordPressの勉強方法3選
ここまで、WordPressがWEBデザイナーにとって魅力的なツールであることをご紹介しました。
WordPressを自分でもやってみたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
本章では、WordPressを勉強したくなったあなたに、おすすめのWordPress勉強方法を3つご紹介します。
参考書を使って勉強する
最初に紹介するのは、参考書を使った勉強方法です。
WordPressの導入や使い方についてはさまざまな参考書が出版されています。
初めてWordPressを勉強する場合は、初心者用の入門書を選びましょう。
また、WordPressは日々進化しているツールです。
情報が新しく、最新バージョンに対応できる書籍を選ぶことが重要です。
参考書を使った独学のメリットは費用が抑えやすいということです。
書籍は1冊あたり1000円~2000程度から購入することができます。
また、手元に資料が残るため、あとから読み返して復習することもできます。
しかし、書籍に書かれた内容を見ながら一人で黙々と作業するため、見た目のイメージがつけにくく、つまづいたときにも自身の手で解決策を探る必要があるというデメリットがあります。
また、時間割が決まっているスクールとは異なり、学習時間を自分で決めなければなりません。
自宅で学習する場合は誘惑も多いため、強い意志を持って臨む必要があります。
学習サイトで勉強する
続いて紹介するのは、オンラインの学習サイトを使って学習する方法です。
参考書のような静止画にはない、実際の操作画面や画面の動きを見ながら学習することができます。
学習サイトのメリットは、自分のペースで好きな時間に自分のペースで学べるところです。
また、無料や数百円程度の月額制など、安価に学べる教材も充実しています。
しかし、参考書による学習と同様に、つまづいたときの学習サポートなどは期待できません。
有料の学習サイトであれば、月に数回程度質問ができる体制があるなど、学習サポートをおこなうケースも出てきています。
ただし、回答までに時間がかかったり、文章でのやりとりのみで、細かなニュアンスが伝わりにくかったりすることが多いのが実情です。
プログラミングスクールで勉強する
最後に紹介するのが、プログラミングスクールを活用して学習する方法です。
学習のサポートを受けながら理解できるまで勉強できるため、がっつり学びたい方におすすめです。
他の勉強方法とくらべ費用がかかるものの、専任の講師から直接学ぶことができることがメリットです。
また、希望者には学んだことを活用するための就職・転職のサポートなども充実しているケースが多くあります。
プログラミングスクールのデメリットは、費用の他にも、スクールに通う必要があるため、時間の制約があることでした。
しかし、近年ではオンライン学習の環境があるスクールも多く、自宅にいながらスクールと同じように学べる環境が充実してきています。
フリーランスWEBデザイナーでWordPress案件を受注するのはおすすめできない
ここまでWordPressの基礎知識についてお話ししてきましたが、正直なところ、フリーランスWEBデザイナーがWordPress案件に手を出すのはおすすめできません。理由は次の2つです。
- セキュリティが弱く万が一のことがあった場合に賠償責任が降りかかるから
- エラーが起きやすいことに加えて対応が複雑で大変だから
WordPressは非常にセキュリティの弱いシステムです。そのため、常にハッキングされるリスクがあります。
ハッキングを防ぐプログラムを組めるならまだしも、それができない状態でWordPress案件を請け負うと万が一ハッキングされたときにクライアントから賠償責任を負わされるリスクがあるのです。
また、WordPressはバージョンアップなどでエラーも起きやすいです。頻繁にクライアントから「使えなくなった」と連絡が来ることもあり、対応も煩雑なので完成後に苦労することも少なくありません。
以上のことからWordPressの案件を丸々引き受けるのはおすすめできません。引き受けるのであれば、プログラミングのところはクライアントサイドで用意してもらうようにして、デザインの部分だけ引き受けるようにしましょう。
まとめ
本記事では、世界中の主要なWEBサイトの約4割が利用しているWordPressについて、その概要とWEBデザイナーがWordPressを理解していることのメリットについて解説しました。
さらに、これからWordPressを学習したいと考えている人に向けて、おすすめの勉強方法を3つ紹介しています。
でも、WEBデザインの勉強もこれからなのに、WordPressまで勉強するなんて大変そうだと思われた人もいるのではないでしょうか。
でも、安心してください。
WordPressはHTMLやCSSなどの専門的な知識がなくても簡単に始められ、新しいページの追加や更新も簡単におこなえる機能が備わっています。
まずは始めてみて、徐々に修正できれば問題ありません。
また、学習はWEBデザインと並行して進めなければならないということもありません。
ご自身のペースで計画を立てて、着実に実力をつけていきましょう。
この記事を見てWordPressに興味を持ったあなたも、まずは導入するところから始めてみてはいかがでしょうか。