文章を書くのが好きという人は多いと思います。
「書く仕事で食べて行けたら」と考えている人もいるかもしれません。
この記事では、文章を書くことに関する人気の仕事をご紹介します。
ひとくちに「文章を書く仕事」と言っても、さまざまあります。
挑戦すればすぐ手に届きそうな仕事から、才能が問われる難しめの仕事までいろいろあるので、やってみたい仕事はないか、どんな仕事が自分に向いていそうか、探してみてください。
また、どうしたらその仕事ができるのか、どんな能力やスキルが必要か、スキルアップのためにやったら良いことなどをまとめました。
文章を書く仕事に就きたい人のために、文章力を上げる方法もお教えします。
ちょっとした意識の持ち方で変えていけるヒントも入っていますので、参考にしてみて下さい。
文章を書く仕事は、知識や情報、感動や経験を伝える楽しい仕事です。
人生のすばらしさを表現したり、生きていくのに役立つ知恵を共有する、人間らしい行為とも言えます。
今は漠然と「文章を書く仕事がしたい」と思っているだけという方にとって、夢の実現に踏み出すきっかけになれば嬉しいです。
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文章力を活かせる仕事12選
文章を書くのが好きな人に向いている仕事を12個選びました。
まずはさらっと、どんな仕事があるのか、どのように働くのか、どんなスキルや能力が必要なのか、などを押さえてくださいね。
作家
作家は、物語や詩、小説などを創作する職業です。
作家が執筆する文章形式は、小説、詩、劇、随筆、ノンフィクションなど、さまざまな形を取りますが、創造力や表現力を活かしてストーリーを生み出すのが仕事です。
また、文体に特徴を出したり、文学的な表現を使うなどのテクニックを使って、独自の世界観を生み出すなど、他とは違う個性や才能が求められる世界でもあります。
作家になるには、賞に応募したり、出版社や編集者に持ち込んで見てもらったりするのが一般的です。
また、同人誌やインターネット上に掲載した作品が評判になり、作家デビューにつながることもあるようです。
ジャーナリスト
ジャーナリストは、ニュースや報道記事を執筆します。
事実をそのまま伝えるために、正確な情報を元に分かりやすくまとめ、読者に伝えるのが仕事です。
調査や取材にも出かけて行き、情報をまとめます。
豊富な情報源と、物事のウソとホントを見極められる知識、フェアでバランスの取れた倫理観が欠かせません。
報道機関やメディアに所属して社内の企画に沿って記事を書く場合と、フリーランスで活動する場合があります。
脚本家
脚本家は、映画やドラマ、舞台の脚本を書くのが仕事です。
ストーリーの構成やキャラクターの人物像やセリフを作り出します。
社会に対するメッセージや、見た人を感動させる内容を脚本に込め、映像や演技を通じて伝えます。
イメージ力や、それを文章に落とし込む表現力、様々なキャラクターや状況を全体的に見渡して、物事を多面的にとらえた上で、一貫性のあるストーリーにまとめる力が必要です。
脚本家になるには、映像制作会社に就職したり、公募に応募したり、自主制作で作品を発表したり、といった道があります。
エッセイスト・コラムニスト
エッセイストやコラムニストは、読者が自分と一緒だと思えたり、気づきを得られる文章を、自身の経験や意見を交えて執筆します。
自分の視点や専門知識を通して、経験から培われた、その人ならではの人間味のある内容に落とし込んで文章にします。
読みやすく、気軽で自然な感じで気づきを与える記事に仕上げるのが、この仕事の面白味です。
読者が親しみを感じる人間性や、何気なく見過ごしていた日常に対して、新しい発見や驚き、共感、問題提起などを、軽く読み流せる形ですっきりとまとめる文章力が求められます。
ある分野で有名になった人に出版社や新聞社が依頼して、雑誌や新聞に連載や単発の形で載せるのが一般的です。
あるいは、ブログやSNSなどが評判になり、本として出版される場合もあります。
ライター・WEBライター
ライターは、様々なジャンルの記事やコンテンツを執筆します。
ライターがカバーする文章の種類はさまざまで、新聞記事、雑誌記事、ウェブコンテンツ、広告文、ブログ記事、小説、エッセイ、スクリプトなどがあります。
ライターに求められるのは、情報を的確にまとめ、読者に伝えること。
その一方で、目的や対象とする読者に合わせて、違うスタイルやアプローチを取る器用さや柔軟性も必要です。
ライターになるには、出版社や編集プロダクション会社に就職したり、記事執筆の募集案件に応募したり、自ら会社に営業をかけたり、とさまざまな方法があります。
広報担当
広報担当は、企業の理念やイメージを伝える仕事です。
プレスリリースや広報資料を作成し、メディアやお客様や株主のほか、さまざまな関係者とのコミュニケーションを通じて、信頼を築いたり、関係性を築いたり、支援や協力してもらえるように活動します。
最近では、SNS発信での広報活動も増えており、その企画や運営、コミュニケーションサポートの業務も含まれるようになりました。
多くの場合は、その企業に勤めている社員が仕事を担当しますが、広告代理店や制作プロダクション、イベント会社、または広報サポートを専門にしているフリーランスに外注する場合もあります。
広報担当には、企業のイメージをもとにコミュニケーションをとったり、イメージを伝える能力のほか、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、オンラインメディア、ソーシャルメディアなど、さまざまなメディアを活用できる知識とスキルも欠かせません。
また、社会に向けて発信する上で起こりうるトラブルにも対応できる危機管理能力が必要になります。
コピーライター
コピーライターは、広告や宣伝文のコピーを制作します。
魅力的な文章で商品やサービスをアピールするのが仕事です。
コピーライターには、読者の興味を引き、感情を揺さぶるようなコピーを広告の視覚的な要素と組み合わせて考え出せる、発想力や想像力、ストーリーを生み出す創造力が欠かせません。
また、読者の心をつかみ、購買意欲を刺激することが求められるので、マーケティング知識も必要となります。
コピーライターになるには、広告代理店や、広告制作を手掛ける制作プロダクションなどに就職しましょう。
業界で経験を積んだ後には、フリーランスとして独立する人もいます。
編集者
編集者は、書籍、雑誌、新聞、ウェブコンテンツなどの、出版物やメディアコンテンツの文章、全体的な品質、内容、表現をチェックし、修正したり改善案を提案したりする役割を担います。
作家やライターなどのやコンテンツ制作者が書いた原稿を見直し、読者に伝わる形に整えたり、統一性を持たせたりすることで、コンテンツの質を上げる重要な役割を果たします。
編集者としてクオリティの高い提案をするためには、論理的思考能力や落ち着いて考える判断力、バランスの取れた物の見方が必要です。
その他にも、コンテンツ制作者と円滑なコミュニケーションを取るための説得力や調整力、コミュニケーション能力もあったほうがいいでしょう。
また、著作権などの出版に関する法律の知識も欠かせません。
編集者になるには、出版社や新聞社、メディア制作プロダクションなどに就職します。
経験を積んで人脈も広げた後に、独立してフリーランスになる道もあります。
校正者
校正者は、文章の誤字や文法、表現のミスを修正し、正確で読みやすい文章に仕上げます。
文字や言葉に対する敏感さと正確性、文法の知識が求められる仕事で、論理に一貫性を持たせるための論理的思考力も必要です。
その他、原稿のレイアウトや誤字などの間違いもチェックします。
編集者の補佐として、出版物のクオリティ維持のために、法的問題も含めて全てに注意を払うことが求められます。
校正者になるには、出版社や新聞社、雑誌社、メディア制作プロダクションなどに就職するのが王道です。
編集者から校正者にジョブチェンジしたり、校正者として経験を積んだ後に、独立してフリーランスになる人もいます。
翻訳家
翻訳家は、ある言語から別の言語へ文章を置き換えるのが仕事です。
元の文の意図を理解し、翻訳言語で違和感なく読めるように、うまく当てはまる表現を探して伝えます。
外国語や母国語についての深い知識や、文章でうまく表現するテクニックだけでなく、翻訳する言語同士の文化やニュアンスの違いも頭に入れて表現するなど、見えない工夫も必要な作業です。
また、専門書の翻訳では、その分野に関する深い知識も必要になってくるので、リサーチ力や理解力がないと対応できませんし、専門家に説明してもらう場合には質問力も必要になってくるでしょう。
翻訳家として必要な語学力は、語学専門学校や大学の外国語専攻学科で学んだり、留学したりして身につけます。
検定資格を取るなどして語学力を証明する経歴を手に入れた後に、翻訳会社などの求人に応募するのが一般的です。
多くの場合は翻訳トライアル審査を受けてから、正式採用となります。
ブロガー
ブロガーは、自身のブログに記事を書いて、個人的な意見や経験したこと、自分が大事と思っている情報や専門的な知識などを自由に発信する人を指します。
自由なのは発信する内容だけではありません。
表現する形式も文章だけではなく、写真や動画、音源などのさまざまな表現形式をミックスして使います。
また、読者とのコミュニケーションを重視し、質問やコメントを受け付けるなどのインタラクティブなコンテンツを提供することが一般的です。
ですから、文章力だけでなく、インターネット上のコミュニケーションの知識とスキルも必要になります。
ブロガーは、広告収入やスポンサーシップ、アフィリエイト、もしくは自身のビジネスへの誘導などによって収益を得ています。
アフィリエイター
アフィリエイターは、インターネット上で商品やサービスを紹介することで報酬を得る職業です。
ブログ、ウェブサイト、ソーシャルメディアなどのプラットフォームを通して、自分の情報発信力や影響力を活かして読者に特定の商品やサービスの情報を伝えます。
そうして、商品やサービスの販売促進に協力することで収益を得ています。
具体的には、アフィリエイトプログラムに参加して特定の商品やサービスのリンクや広告を掲載し、そのリンクから商品の購入やサービスの利用があった際に報酬を受け取るのです。
商品やサービスを魅力的に表現する文章力のほか、マーケティングの知識やビジネスライティングなどのオンラインマーケティングスキルも必要です。
コラム:文章力が活かせる仕事のシチュエーション
文章を書くプロフェッショナルの仕事はたくさんありますが、実は普通の仕事でも、メールや、報告書の作成、SNS発信など、「書く」という作業はたくさんあります。
特に、外部の人とのコミュニケーションにおいては、「きちんと誤解のないように伝える」ための注意が必要です。
この記事の後半に載せている『求められるスキル「文章力」とは?』や『文章力を上げる実践法』を読んで、普段の生活から書くことに意識を向けてみてくださいね。
文章を書く仕事のメリット
文章を書く仕事には、どんなメリットがあるでしょうか?
文章を書くのが好きな人にとっては、「楽しい」が一番の答えになると思いますが、キャリア面から見た場合のメリットを整理してみました。
自分の興味や知識を活かせる
書くテーマが自分の興味や得意分野であった場合、それまでに培った知識や経験を活かせるので、わかりやすい文章にするのも楽ですし、それが人に喜ばれるので楽しい作業になると思います。
また、自身の関心のあるテーマであれば、内容について詳しく調べたり研究することも苦になりませんね。
同時に、他人に説明するという意識を持つことで、あいまいだった部分を調べ直したりする機会も得られるので、専門知識を磨くことができるというメリットもありますよ。
自分のペースで仕事ができる
文章を書く仕事は、多くの場合、締切だけが決まっていて、それまでは自分のペースで取り組むことができます。
執筆スケジュールや作業の進め方を自由に調整できるため、自分なりに最も仕事がはかどる時間帯や場所で仕事を進めることができるという点が魅力です。
子育てで忙しいママさんや、旅行しながら働きたいという方にピッタリです。
対面の仕事が少ない
文章を書く仕事は、執筆作業が大半の時間を占めます。
仕事の打ち合わせもメールやチャット、電子ファイルなどを通じて済ませることが多く、対面でのコミュニケーションが少ない場合がほとんどです。
執筆者の思考や文章力、表現力が期待される仕事なので、静かな環境で仕事に集中させてもらえるのもメリットに感じる人は多いのではないでしょうか。
手に職をつけられる
文章を書く能力は、ビジネスやコミュニケーションのあらゆる場面で役立ちます。
文章力を磨くことで、将来的にはさまざまな職種で活かせるでしょう。
また、大半の書く仕事には、独立してフリーランスとして働く道もあるので、自分の好きな働き方を選べるようになる可能性も持っています。
有名になれる
作家やライター、ジャーナリストの場合は、その分野で権威ある大きな賞を受賞すれば一躍有名に、なんてことも。
また、コラムニストやエッセイストも、ファンが増えれば、書き溜めた物が書籍で出版されたり、テレビ番組にコメンテーターとして出演したりすることもあるでしょう。
SNSやブログで注目を浴びれば、書籍が出版されたり、各種イベントに呼ばれたり、他の有名ブロガーなどとコラボレーションする企画が持ち上がったり、などの進展もあり得ます。
いずれも「書く」ことだけにとどまらない、その後の働き方や人間関係など、人生面での広がりも出てくるのです。
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文章を書く仕事のデメリット
反対に、文章を書く仕事のデメリットは何でしょうか?
デメリットには、文章を書くのは一人でできるからこその悩みがあるようです。
ここでは、プロとして文章を書く仕事を続けていくうえで、心づもりが必要な点を挙げます。
それぞれの性格や生活環境によっても、影響は変わってくると思いますので、自分の場合に置き換えて、どうしたら良いか考えてみて下さい。
常に勉強が必要になる
文章を書く仕事では、新しい情報や知識を常に追わなくてはなりませんし、テクノロジーの進化や、マーケットの動向や法令の変更などの、社会のトレンドの変化に敏感であることも必要になります。
新しい知識を得るためには、常に学び続ける姿勢が大切です。
また、テクノロジーの理解を深めるために、自分でもスキルを習得しなくてはいけなくなることもあるでしょう。
業界の動向や読者のニーズに対応するべく、自己研鑽や自己啓発し続ける意欲や好奇心は持ち続けなくてはなりません。
締切のプレッシャーにさらされる
執筆作業は執筆内容の企画など、発想というクリエイティビティが求められる部分も多いので、時間をかければ作業が進むとは限りません。
当初の予定よりも作業が遅れ、記事やコンテンツの納期に追われることがあります。
締切に追われる中でもクオリティの高い文章を書くためには、まずストレスに対する耐性を持つこと。
平常心で執筆作業に集中する胆力は欠かせません。
また、締切に追われないように、普段から時間管理を心がけましょう。
自分の執筆スピードとスケジュールのバランスを把握しておき、柔軟にスケジュールを調整したり、日々の作業時間を管理したりできるようになると良いと思います。
取材などで人と関わらなくてはいけない場合もある
書く仕事は一人でできる部分もたくさんありますが、一人で作業が完結することはほとんどありません。
多くの場合はテーマ決めや情報の取材、データ集めなど、いずれかの場面で、人とのコミュニケーションが必要になります。
特にインタビューにおいては、聞き取りや情報を引き出すコミュニケーション術が大事になってきます。
また、他者との良好な関係を結ぶための礼儀や外交能力が求められるので、人づきあいが苦手だとしても、失礼に当たらない態度を心がけ、徐々に慣れていきましょう。
収入が不安定になる場合もある
経験が浅いうちや、フリーランスとして働く場合、プロジェクトベースで仕事を引き受ける場合には、収入が安定しないことがあります。
仕事の受注件数やプロジェクトの進行状況によって収入が変動するため、収入の予測は難しいかもしれません。
作家やライター、脚本家などは、アルバイトをしながら生計を立てたり、伴侶に家計を支えてもらったり、という話もよく聞きます。
ですが、最近ではSNS集客で収入を得る人も増えてきました。
初心者向けの文章講座やライティング講座を開講して、安定収入を得る道も開けていますよ。
求められるスキル「文章力」とは?
よく、プロフェッショナルとして書く仕事をこなすには「文章力」が必要と言われます。
それでは、文章力とは何でしょうか?
さまざまな意見があるとは思いますが、ここでは4つの能力に分けてご紹介します。
いずれも特殊な能力ではなく、誰しも多かれ少なかれ持っている能力だと思います。
自分の弱点を知り、バランスの取れた文章力を目指して、さらに磨きをかけるヒントになれば嬉しいです。
論理的思考
まずは論理的思考力です。
他人に説明するために、ばらばらの情報をつなぎ合わせて話の全体像を把握し、読者がわかりやすいように筋の通った話に移し替える力が必要になります。
論点の整理や主張の展開、順序立てた説明など、論理的に文章を構成するための思考力が求められます。
普段から、物事の結論や主張などの着地点、それを支える根拠などの重要なポイントを整理して考える癖をつけましょう。
情報整理力・理解力
書く仕事では事実や知識の収集など、アウトプット以上にインプットが必要になります。
そのため、膨大な情報から必要なものを選び出し、要点を整理してわかりやすく表現する理解力と整理力が重要です。
情報整理の参考になる本を3冊ご紹介しますね。
①櫻田潤「図で考える。シンプルになる。 」ダイヤモンド社
なんでも7つの図解パターンのどれかで説明がつく、というシンプルな思考法を解説しています。
②前田裕二「メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)」幻冬舎
メモに標語をつけて、思考の整理と、情報の再利用に使おう、といった活用術が載っています。
③奥野 宣之「情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能『情報整理ノート』」ナナ・コーポレート・コミュニケーション
雑多な情報をあえて1冊のノートにまとめるという「続けられる」「なくさない」「探しやすい」「活用できる」ノートの書き方を知ることができます。
想像力
読者の興味やニーズを刺激するためや、執筆テーマの世界にリアリティを持たせるためには、豊かな想像力が必要です。
独創的なアイデアやイメージを創造する力だけでなく、当たり前のことでも視点を変えて人間の気持ちや状況を深く想像する力が、読者を魅了する文章を書くのに欠かせません。
他人の気持ちを想像するには、本を読んだり、映画やドラマやドキュメンタリーを鑑賞したり、自分の実体験を通して経験値を上げることが有効です。
ただし、映画やドラマや小説は作り手の意図が色濃く出ているので、私たちの思考も引っ張られてしまう可能性があります。
ノンフィクションやドキュメンタリー作品の読書や鑑賞がおすすめです。
わかりやすく伝える能力
仕事で書く文章は、読者にとってわかりやすく伝わるものでなければなりません。
特に、難しい理屈や専門用語を含む内容であれば、回りくどくならないように気をつけながら、わかりやすくすっきりとした文章で説明する工夫が必要です。
読者の経験や知識レベルに合わせて、適切な表現を選ぶセンスも求められます。
自分の書いた文章を人に読んでもらい、意見や質問をもらったりすると、改善していけます。
また、自分がわかりやすい説明だと思う記事やライターをじっくり観察して、わかりやすく伝えるヒントにしましょう。
文章を書く仕事に向いている人
プロフェッショナルとして文章を書く仕事には、やはり向き不向きがあります。
向き不向きと言っても、職業や仕事の内容によって変わってきます。
ここでは大きく3つに分けました。
1つめは書く仕事すべてに共通していえる特長、2つめと3つめは目指す仕事によって参考にして下さい。
インプットした知識を伝わる表現でアウトプットできる人
まず、文章を書く仕事全般に向いているのは、自分が学んだ知識や経験を的確に、そして読むのが心地よい魅力的な文章で表現できる人です。
文章に書かれたアイデアや情報を、要点だけでも読み手が経験として取り込むことのできる形にして伝える能力が求められます。
一般的な文章力と言葉に対するこだわりがある人
先ほど、文章力を構成する要素として、論理的思考力、情報整理力、理解力、想像力、わかりやすく伝える能力を挙げました。
書く仕事に限って言えば、文章力に加えて、言葉に対するこだわりや、ニュアンスを嗅ぎ分けるセンスがあれば、スタート地点に立てるでしょう。
『文章力を活かせる仕事12選』でご紹介した仕事のうち、個性や才能も必要になってくる一部の作家(小説家、詩人、劇作家)と脚本家以外なら、まずこの特徴があれば、仕事に向いていると言えます。
文章力に加えて文才がある人
小説家、詩人、劇作家や脚本家など、文章力だけでは成功できない職業があります。
これらの職業には、文学的センスや美しい表現力、韻やリズムを使って言葉で遊べるテクニック、物語を生み出す才能などの文才が必要になってきます。
唯一無二の世界観やオリジナリティ、個性や芸術性が問われる世界です。
文章を書く仕事に就く方法
文章を書く仕事には、たくさんの入口があります。
企業に就職するのが王道ですが、現代では、フリーランスや副業という選択肢も。
文章を書く仕事はたくさんあるので、仕事の始め方もいろいろです。
ここでは就職、フリーランス、副業という3つの働き方に分けて、それぞれの特徴や向いている職種を紹介します。
自分に合った職種や働き方を選ぶ参考にしてくださいね。
企業に就職する
新聞社や出版社、テレビ局、その他企業や団体に就職し、文章に携わる専門家として執筆や編集の仕事に関わることができます。
ジャーナリスト、記者、専属ライター、脚本家、編集者、校正者、広報担当など、さまざまな業種で経験を積めます。
また、安定した収入が得られるのも魅力です。
平均収入は400万円台後半と、それほど高収入とは言えないかもしれませんが、一般的には良い収入と言えるでしょう。
能力が認められれば、600万円以上の高所得も期待できます。
フリーランスで働く
作家やブロガー、アフィリエイターはもともとフリーランスがほとんどですし、ライターやジャーナリスト、コピーライター、脚本家、翻訳家にもフリーランスで働く人は多いです。
企業で働いて経験を積んだ後に独立する人や、副業から徐々に仕事のシフトチェンジを図る人、初めからフリーランスで執筆活動をメインにしていく人など、入口はさまざまです。
時間の使い方と仕事の選択に自由度がある点に人気がありますが、クライアントからの依頼によって仕事を得るので、文章力だけでなく、個人事業主としての営業力やマネジメント能力も問われるところです。
クライアントの見つけ方も、新規開拓するほかに、知人のつてや、以前の職場の下請け、コミュニティに所属したり交流会に参加するなどしてコネを作る方法、クラウドソーシングで案件に応募する方法など、さまざまです。
副業として働く
本業は文章を書く以外の仕事をして、プライベートの時間を使って副業で執筆活動をすることもできます。
本業で安定収入は確保しつつ、新しいことに挑戦できるという点が強み。
自己のスキルアップや自己実現にもつながりますし、逆に本業で培った自分の得意分野を執筆活動に活かすこともできて、仕事を始めやすいでしょう。
副業の場合もフリーランスと同様に、コネやクラウドソーシング、新規開拓など、さまざまな方面で仕事を獲得できます。
文章力をアピールする就職活動戦略
文章を書く仕事に就くには、まず文章力のレベルを証明しなくてはなりません。
それにはまず、実績を示すためのポートフォリオを作成して、あなたの実際の文章を見てもらいましょう。
その他にも、履歴書やカバーレターなど、文章を使ったコミュニケーションでの細かな所であなたの文章力が見られていますよ。
就職活動に役立つノウハウをまとめてみました。
ポートフォリオの作成
自身の作品や執筆実績をまとめたポートフォリオを作成します。
実物を見てもらうのが文章力をアピールする近道です。
過去の記事やブログ、学校の課題で書いた記事など、自信作をまとめておき、面接や選考の際の資料に使います。
ただし、仕事として受注した案件の場合は、クライアントによってはポートフォリオで公開してはいけないケースもありますので、契約内容を確認して、扱いには注意しましょう。
ネットワーキングとコミュニティ参加
関連する業界や専門分野のイベントやセミナーに積極的に参加し、他のライターや編集者とのネットワークを築いておくと、仕事を振ってもらえたり、役に立つ情報が得られたりします。
また、オンラインコミュニティやSNSを活用するのも有効です。
異業種交流会や起業家のコミュニティも、仕事をもらえるきっかけになるので、参加してみると良いでしょう。
自己マーケティング:自己PRや履歴書、カバーレター文の工夫
就職活動では、自身の文章力をアピールする自己PRや履歴書、カバーレター文を工夫しましょう。
文章を書く仕事なので、簡潔でわかりやすい文章や、正しい文法は絶対です。
また、履歴や実績、スキルなど、自分の人となりをしっかり伝え、魅力的に見せるプレゼンテーションで、採用担当者の心を引くにはどうしたら良いか、考えてみて下さい。
文章力を上げる方法
文章力は一朝一夕には身につきません。
日頃からコツコツと地道に磨いていきましょう。
ここでは、読む、書く、学ぶ、の3つの側面から、文章力を上げるのに有効な方法をお伝えします。
読む―日常の読書習慣
文章力を向上させるためには、なによりも本をたくさん読みましょう。
さまざまなジャンルやスタイルの本や記事を読み、他の作家やライターの表現方法や文章構成の技法に触れることで、文章表現の引き出しも増えますし、自身のスキルが磨かれます。
また、読書は実体験と同様に、生きる上での知識や人生経験値を増やせるので、あなたの想像力や人間性の引き出しも増えますよ。
読書を通しての体験やそこから得た知識は、文章の執筆にさらに生かしていくことができるでしょう。
書く―短文のライティング練習とフィードバック
短文やエッセイなどを書いて、文章力を鍛えるのがおすすめです。
上手く文章で表現できないところが見つかり、自分の得意不得意も見えてくるはずです。
また、書きっぱなしではなく、文章は何度も読み返しましょう。
時間を置いて読み返すと、下手な部分やおかしな部分も見つかります。
さらに、他の人にも読んでもらい、フィードバックを受けることで、自分だけでは気づけなかった改善点も見つかるでしょう。
ブログやSNSなどを活用するのも良いと思います。
学ぶ―ライティング講座やセミナーの活用
ライティングに関する講座やセミナーに参加し、プロの指導を受けるのもおすすめです。
テクニックや表現法の学び直しや、新たな知識を習得しましょう。
実地にプロの指導を受けることで、文章を書く上での考え方やスキルアップの取り組み方、仕事を得るためのアドバイスなど、文章以外の知識も得られますよ。
まとめ
いかがでしたか?
あなたの文章力を活かせそうな職業が見つかったでしょうか。
ここでは人気のある職業だけをご紹介したので、実際にはもっと仕事があります。
情報やアイデアを発信する仕事は魅力的です。
作家やジャーナリスト、コピーライターなどの従来から人気の職業以外にも、インターネットが普及した現代では、WEBライターやブロガーやアフィリエイターやSNS運営など、新しい仕事も増えてきました。
文章を書く仕事はコミュニケーションの楽しみが味わえるだけでなく、自分の興味や知識を活かせたり、自分のペースで働けたり、対面の仕事が少なくて気が楽だったりなど夢がいっぱいです。
一方で、常に勉強が必要だったり、締切のプレッシャーを感じたり、取材などで人と関わる場合もあったり、収入が不安定だったり、というデメリットもあります。
ですが、職種も仕事の始め方も働き方もさまざまあるので、自分の好きな形で経験を積むのが良いと思います。
そのためのヒントとして、文章を書く人に求められるポイント、働き方の3形態(就職、フリーランス、副業)、就職活動のヒント、文章力を向上させる方法などをお伝えしました。
何となく文章を書く仕事に就きたいと思っている方も、行動を始めるきっかけになれば幸いです。
文章を書く仕事というと、自分の感情や考えを情熱的に表現する感じにとらえがちですが、実は伝えることの方が大事です。
伝えるという作業には、物事をさまざまな面からとらえ、読者に合わせた表現を選ぶなど、客観的な判断や、自分を出し過ぎない一歩引いた姿勢が必要になってきます。
文章を書く仕事に憧れている人は、文章で表現する情熱を持ち続けて、熟練した作家、ライター、ジャーナリスト、編集者、広報担当者など、文章を書く世界での活躍を目指して、インプットとアウトプットの練習を繰り返して、才能を磨いてください。
質問や感想があればご記入ください