高校を卒業もしくは大学を中退後に就職したあと、キャリアチェンジに悩む人は少なくありません。
高学歴を断念したのは、「希望する大学には入れなかった」「経済的理由で進学や卒業が難しかった」「高卒で働いている友人が自立して見えて、自分も早く社会に出たかった」
など、理由はさまざまかもしれませんが、就職してから気付くのは「日本は想像以上の学歴社会」ということ。
企業に就職してから、大卒の社員と自分との収入差や出世スピードの違いに愕然としたこともあるでしょう。
これまで気にかけることもなかった「学歴コンプレックス」が、こうしたサラリーマンの出世街道に乗ろうとしたときかもしれませんね。
「手に職を」と、専門的な職種にシフトするきっかけにもなるようです。
WEB系の職種もキャリアチェンジとして関心を集めているひとつ。
なかでもWEBデザイナーを志す人は年々増えています。
でも、WEBデザイナーって学歴に関係なくなれるものなのでしょうか?「学歴も経験も資格もない状態でWEBデザイナーにキャリアチェンジしようなんて、さすがに無謀すぎるかも・・・」などとためらっていませんか?
そんなあなたに、この記事では、WEBデザイナーの仕事と学歴の関わりについて5つのポイントで検証しながら、学歴に自信がなくても未経験からWEBデザイナーになる方法を解説していきます。
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WEBデザイナーと「学歴」の関係を5つのポイントで検証
WEBデザイナーという職業に「学歴」はどのように影響するのでしょうか?
学歴に不安がある人にとっては大きな気がかりですよね。
5つのポイントから検証していきましょう。
検証1.クリエイティブ職は学歴より実力
クリエイティブな職種は、実力が物を言う世界です。
制作したものが結果を出すことが肝心で、そこには学歴が高いも低いもありません。
「高学歴でデザインスキルがない人」と「高卒でデザインスキルがある人」だったら、スキルのある人が採用されるのは当然です。
厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」では、WEBデザイナー職に就いている人にアンケート調査をおこない、「この職業に多いと感じる学歴」の回答を数値化しています。
*引用:厚生労働省「jobtag」
一見すると大卒者が多いようにも見えますが、「大卒以上の学歴」と「それ以外の学歴」で比較してみると、最終学歴が大卒未満のWEBデザイナーが多いと感じている人が半数を上回ります。
そもそも28.8%の人が「わからない」と回答している時点で、学歴があまり関係ない職種であることは明らかです。
WEBデザイナーの仕事はデザインをすること。
高卒と大卒で業務内容が異なるわけではありません。
スキルがあれば学歴に関係なく上級職になることもあり得ます。
「学歴が足を引っ張って出世できない」という業界ではないので、能力次第でキャリアアップは十分可能です。
なお、当メディアの運営元である日本デザインスクールでは、WEBデザイナーになりたい方向けに無料のオンラインセミナーを開催しています。
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検証2.WEBデザイナーの平均年収は高卒の平均年収を上回る
実力至上主義の業界だからこそ、高学歴でなくても高収入を目指せるというもの。
厚生労働省が公表している「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」にある、学歴別賃金のデータ(男女平均)を見ると、高卒の平均年収は約270万円。
大卒の平均年収は約360万円で、両者の差額は約90万円です。
両者とも賃金のピークをむかえる年齢は55歳~59歳。
この年齢区分での高卒の平均年収は314万円。大卒の平均年収は485万円。
年収の差は約170万円にのぼります。
学歴の壁がある職種だと、いつまでも年収の差が埋まらないどころか、年齢を重ねるごとに差が広がっていくことです。
では、WEBデザイナーで稼げるようになったとしたらどうでしょう?厚生労働省「jobtag」の調べによると、WEBデザイナーの平均年収は約480万円。
大卒並みの平均年収を手にしています。
「手に職」を志す目的はここです。
もちろん実力があってこそですが、身に付けたスキルが評価される場に身をおけば、学歴によるハンデを乗り越えることができるという証明でもあります。
*参考:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
*参考:厚生労働省「jobtag」
検証3.取引先の社長は高学歴ばかりではない
大手のWEB制作会社や広告代理店でない限り、デザインの依頼元である企業が中小企業や零細・家族経営の企業であることは珍しくありません。
美容室、整体院、エステサロン、学習塾、ピアノ教室、町工場など、小規模の事業者もWEBデザイナーの大事なクライアントです。
名のある企業の社長となると高学歴であることが予想されますが、事業経営者の学歴は幅が広く、必ずしも高学歴とは限りません。
社長が学歴にこだわらない人物である可能性も高いのです。
株式会社 東京商工リサーチによっておこなわれた「130万人の社長データ 調査」の最終学歴についての結果を見てみましょう。
回答があったうち、大卒・大学院卒の合計は29万3,964人。
それ以外は25万6,388人。
高学歴のほうが上回りますが、これは大企業の社長を含む数です。
大企業社長に絞った調査結果を見てみると、大卒・大学院卒の合計は8,382人。
それ以外は1,026人。
高学歴が多数だということが分かります。
この結果から大企業以外の社長の最終学歴を算出すると、大卒・大学院卒の合計は、28万5,582人。
それ以外は25万5,362人。
半数近くが中卒〜大卒未満です。
学歴の壁を乗り越えてトップの座まで上り詰めた社長は、仕事を依頼する際にあなたを学歴で判断することはしないでしょう。
検証4.学歴が低くて不利になるのはこんなとき
「大手企業に就職したい」となると、高学歴でないことが不利になる場合があります。
企業によって「学歴フィルター」なるものが存在するためです。
「学歴フィルター」とは学歴によって応募者をふるいにかけるというもの。
日本労働組合総連合会(連合)が、過去3年以内に採用試験を受けた18歳〜29歳の男女1,000名におこなったアンケート調査(2019年4月実施)を見てみましょう。
「学歴フィルターを感じたことがある」と答えた人は全体の40.2%にのぼります。
実際、学歴フィルターを取り入れている企業は少なくありません。
応募者が多数いる大手企業や有名企業にその傾向が強いようです。
応募したい企業が該当するかどうかは、過去の「採用実績」で確認ができます。
就職・転職サイトの各企業データに採用実績のある大学・学校名の記載があるので見てみましょう。
学歴フィルターが多少なりともあるところは、有名大学の名が連なっていたり、学校名が限られているので採用にやや偏りがあることが覗えるはずです。
大手でも学歴フィルターのないところもありますし、特にクリエイティブ職なら幅広く採用されることがほとんどですので悲観する必要はありませんが、大手の総合職となるとやはり学歴によるフィルターがかかることは否めません。
検証5.学歴があるほうが有利になるのはこんなとき
「大学の同窓生」ということで仕事につながる場合があります。
大学の同窓会組織は規模が大きく、同窓生の年齢・職種もさまざま。
人脈をつくるのには打ってつけです。
一般的な異業種交流会よりも、「同窓」という繋がりのほうが親睦を深めやすいということはあるでしょう。
キャリアを極めた大先輩と知り合うチャンスでもあります。
後輩の力になりたいと思っている先輩は多いはずです。
特に名のある大学の同窓生の結びつきは強く、その仲間意識から卒業生のキャリア形成に大きく寄与しています。
「学閥」(出身校による派閥)が就職や出世に少なからず影響を及ぼすことはあるでしょう。
「プレジデント」2017年2月13日号には、教育界の有識者が選んだ「学閥の強い大学トップ10」の記載があります。
こういった後ろ盾があるというのは大きなメリットです。
大学に限らず、キャリア官僚や名立たる実業家を多く輩出しているような有名進学校の場合、「高校閥」も強い影響力を持ちます。
もちろん、学閥によって成功が約束されるわけではありません。
ただ、ビジネスチャンスを広げる強力なルートのひとつだと考えると、高学歴が有利に働くことはあるといえそうです。
学歴も経験も資格もない!それでもWEBデザイナーになれる?
学歴に自信が持てないことは経験とスキルでカバーできるWEB業界。
とはいえ「自分には経験もなければ資格すらない」と、一歩踏み出すことをためらっていませんか?
初めての業界に飛び込もうというときに実績がないのは当然です。
ただ、知識とスキルは事前に習得できます。
自分に足りないものが分かれば学ぶまでです。
ここではWEBデザイナーになるために勉強しておくべきことと、WEBデザイナーとして就職するまでの道のりを3つのステップで紹介していきます。
WEBデザイナーになるために勉強すべきこと
まずはWEBデザイナーに必要な知識とスキルを押さえておきましょう。
WEBデザイナーに資格が必要なのかも解説していきます。
WEBデザイナーに必要な知識とスキル
WEBサイトのデザインをするためには以下の勉強が必要です。
WEBデザイナーとしてのセンスは、デザインの基礎知識に裏付けされたものでなければなりません。
芸術作品を創作するわけではありませんので、独創的すぎるとユーザビリティの面で評価されない場合があります。
色彩についての知識や、全体のレイアウト、メニューや目次の表示、ボタンやバナーの配置など、WEBサイトの目的を実現させるデザイン知識が必要です。
アイディアを形にするには、デザインツールを扱うスキルも欠かせません。
一般的に使われているのはAdobe社のPhotoshopとIllustrator。
PhotoshopはほとんどのWEB制作現場で標準ソフトとして用いられているので、WEBデザイナーのマストアイテムです。
Illustratorは印刷物の制作によく使われるツールですが、デザインの幅を広げるために将来的に使えるようになるといいでしょう。
日々新しい技術が登場するWEB業界において、スキルのアップデートを怠るわけにはいきません。
デザインツールのバージョンアップとともに、新機能を積極的に取り入れる姿勢が大切です。
WEBデザイナーが制作したデザインデータはWEBエンジニアがソースコードを記述することによってインターネット上で表示できるようになります。
このコーディング作業に用いるのがHTMLやCSSといったマークアップ言語です。
WEBデザインはトレンドの移り変わりが速いので、日頃からアンテナを張っておかなければなりません。
テキストの割合や動画の使い方、フォント選びなど、そのとき主流になっているものを日々観察し、自分のデザインに活かします。
ユーザーに好まれる「旬」なデザインは、クライアントの期待に応える成果を生み出すはずです。
▼WEBデザイナーに必要なスキルについてさらに詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。
WEBデザイナーに必要なスキルが全てわかる!初心者へ徹底解説!
WEBデザイナーに資格は必要?
WEBデザイナーに資格取得は必須ではありません。
就職・転職活動の際に、WEBデザイン関連の資格を意欲のアピールとして用いるなら役立ちますが、資格自体が評価されることはまずないでしょう。
ただ、資格取得に向けた勉強がスキルアップの助けになることは確かです。
何から手をつけていいか分からないという人は、資格試験を目指すと学習の途中で迷子にならずにすみます。
WEBデザイナーに必要な知識と実務が身に付くものを選びましょう。
WEBデザインの勉強に役立つ資格は、
- ウェブデザイン技能検定
- Webデザイナー検定
- Photoshop®クリエイター能力認定試験
- Illustrator®クリエイター能力認定試験
- Webクリエイター能力認定試験
など。
WEB制作に活かせる実用的なスキルを学べる資格がたくさんあります。
履歴書の学歴・職歴欄がさみしい・・・という場合は、少しでも自信を持って面接に挑めるようにこういった資格で見映えを整えるといいでしょう。
▼WEBデザイナーにオススメの資格についてもっと知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
WEBデザインおすすめ資格7選と学び方~未経験でも取得可能!~
WEB業界に就職するまでの3つのステップ
「WEBデザイナーとしてWEB業界に就職する」という目標に向けて、必要な知識とスキルが明確になりましたね。
あとは一歩ずつゴールに向かって歩みを進めるだけです。
以下の3つのステップを追っていきましょう。
ステップ1.知識とスキルを身に付ける
まずは前述したWEBデザイナーに必要な知識とスキルを習得することから始めましょう。
『未経験OK』という求人の記載を都合よく受け取り、知識ゼロで臨む方もいますが、新卒採用でもない限り、デザインを基礎から手取り足取り教えてくれる企業ありません。
『未経験OK』とは「実務経験はなくてもスキルがあれば採用可」という意味です。求人に応募する前にしっかり勉強して臨みましょう。
勉強の仕方は以下の3つ。
- 独学
- WEBデザインスクール
- 職業訓練校
ー独学
独学のメリットは費用をかけずに思い立ったらすぐ始められるところ。
WEBデザインは学びたい人が多いので、無料で利用できる学習サイトや動画をインターネット上でたくさん見つけることができます。
WEBデザイン関連の書籍もたくさん出版されています。
体系的に学べる点が書籍のメリットですので、総合的に知識を得たい人にはオススメです。
マイペースに学べるのが独学の良さではありますが、モチベーションのキープが難しいと言われています。
また、学習方法が正しいのか判断がつかず、ゴールまでの道のりが遠回りになる可能性も否定できません。
ーWEBデザインスクール
最短ルートでWEBデザイナーになる夢を叶えたいなら、WEBデザインスクールで学ぶのが確実です。
最近はオンラインに対応しているスクールも増えたので、人気スクールの授業を居住地を選ばず受講できるようになりました。
WEBデザインはWEBデザイナーに習うのがいちばん。
現役WEBデザイナーが指導にあたることが多いので、プロから直接手ほどきを受けられます。
分からないことを質問できる環境こそ初学者に必要です。
そういったサポートと一貫したカリキュラムによって卒業まで導いてもらえます。
独学と比べると挫折しにくく、学びの効率とクオリティの差も圧倒的です。
ー職業訓練校
求職者を国が支援する職業訓練校に通うという方法もあります。
必要なのは教材費のみで、学費はかかりません。
学習期間は3〜6ヵ月程度で、週5日の通学が可能なら検討するのもいいでしょう。
ハローワーク経由で応募ができます。
注意が必要なのは、受講には試験と面接を受ける必要があるということと、人気の学校だと倍率が高くて入れない場合があるということ。
さらに、職業訓練校を卒業したからといって必ず就職できるわけでもありません。
ハローワークはあまりWEB業界に強くないので、就職を期待するというよりは学費をおさえて基礎を学びたい人に向いています。
▼WEBデザインの勉強方法についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
WEBデザインの勉強方法は独学?スクール?それぞれ徹底解説します」
ステップ2.ポートフォリオを用意する
WEBデザイナーとしての実務経験がなくても、ポートフォリオで自分のスキルを証明することができます。
WEBデザイナーの就職・転職活動において、不採用の要因は学歴ではなくスキル不足です。
だからこそ「何ができるか」を示す必要があります。
ポートフォリオとは自分の作品集のようなもの。
実際、求人に応募すれば必ずといっていいほどポートフォリオの提出を求められます。
その際に自分のポートフォリオサイトがあれば、WEBサイト制作について一連の知識とスキルがある証明になり、評価が上がります。
できるだけポートフォリオを充実させて、実績がないことをカバーしましょう。
【採用されるポートフォリオを作るコツ】
- 応募する企業のカラーに合わせる
- 目的・目標設定は具体的にする
- ターゲットを設定する
- 作品の説明ができるようにする
作品は応募したい企業のカラーに合わせます。
その企業が扱っている商品や商材の紹介ページにテイストを寄せて制作し、採用後の仕事ぶりを具体的にイメージしてもらいましょう。
目的と目標設定なしにリアルな作品は作れません。
たとえば化粧品なら、
目的:新規の顧客獲得
目標:無料サンプル申し込み
というような具体的な設定が必要です。
その商品・商材を求める人物像もなるべくリアルに定めるとデザインがしやすくなります。
あとは、作品のコンセプトや工夫点を言葉でも説明できるようにしておきましょう。
▼ポートフォリオ作成についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
【必見】売れっ子WEBデザイナーになるためのポートフォリオ作成術
ステップ3.面接をクリアする
WEBデザインの基礎知識とスキルを習得し、ポートフォリオの準備ができたら、いよいよ就職・転職活動です。
面接の際は十分に対策をして臨みましょう。
未経験で応募する場合、履歴書にWEBデザインの職歴を書けないのは当然です。
ただ、白紙というのは誠意が伝わらないのでオススメしません。
WEBデザインに関係なくても、今までの職歴やアルバイト経験を書き、応募した職種にどのように活かせるのか考えをまとめておくといいでしょう。
働いたことが全くないなら、知人のWEBサイトを構築させてもらったり、バナーを制作するなど、職歴をつくる工夫が必要です。どんな経験も次の仕事に活かすつもりでアピールしましょう。
また、学歴に触れられると自信を持って話せないという人は、大学に進学しなかった理由や大学を中退した理由をネガティブな印象にならないよう、返答を準備しておきましょう。
たとえば、
「経済的理由で大学進学は叶いませんでしたが、高校を卒業したあと働きながらWEBデザインスクールに通ってスキルを習得しました」
「大学の授業が実践的ではなかったため、社会に出て活かせることを学ぶために専門学校に入学し、WEBサイト制作ができるようになりました」
など、中退や進学しなかった理由に加え、だからこそ努力したことや習得したことを話せるようにしておくと自信を持って面接に臨めます。
もちろん嘘はいけませんが、事実を聞こえがいいように語れるようにしておくのも対策のひとつ。
その場で考えるとしどろもどろになってしまう可能性が高いので練習が必要です。
そこがクリアできれば、面接のハードルはだいぶ下がるのではないでしょうか。
WEBデザイナーとして未成熟だとしても、熱意とポテンシャルを示すことが大事です。
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多様化するWEBデザイナーの働き方と就職先
パソコンとインターネット環境があればどこでも仕事ができるWEBデザイナーは、多様化する働き方に向いている職種です。
WEBデザイナーにはどんな働き方の選択肢があるのか、またどんな就職先があるのかを見ていきましょう。
WEBデザイナーの働き方
WEBデザイナーの働き方には、以下のような選択肢があります。
<就業形態>
- 正社員・契約社員
- 派遣社員
- アルバイト
- フリーランス・個人事業主
ー正社員・契約社員
企業に直接雇用されて働きます。
収入が安定しているのは大きなメリット。
社会的信用も得やすいでしょう。フリーランスでは手掛けることのできない大規模なプロジェクトに関わるチャンスもあります。
実績が昇給や昇進という形で評価されるシステムなので、正社員なら責任あるポジションに立つ可能性もあり、仕事の幅が広がっていくことにやりがいを感じている人も多いようです。
充実した福利厚生を受けられるのも社員だからこそ。
企業によって異なりますが、契約社員でも正社員と同等の福利厚生を受けられる場合もあります。
ー派遣社員
人材派遣会社と雇用契約を結び、指定された就業先に出向く働き方です。
仕事の紹介や給与の支払いは派遣会社から受け、具体的な業務指示は就業先の企業から受けて業務を遂行します。
派遣会社が仕事内容や勤務地・就業時間など、希望とマッチする企業を紹介してくれるので、子育てとの両立やフリーランスとの兼務などワークライフバランスを大事にしたい人が多い印象です。
憧れている企業が正社員やアルバイトの募集をしていなくても、派遣社員としてなら働けるかもしれません。
派遣会社の研修支援やアドバイスを受けてキャリアアップも目指せます。
ーアルバイト
未経験や経験が浅くても採用されやすいというのがメリットです。
アルバイトで経験を積みながら、WEB業界のルールを少しずつ覚えていきます。
すでに公開されているWEBサイトのチェックや文字の流し込み(指定のフォーマットへの文字入力)、写真の加工などを任されることが多いようです。
職場自体がスキル鍛錬の場。
お金をもらいながら「学ぶ」と「慣れる」を同時進行できるので、スキルアップの環境としては申し分ないでしょう。
アルバイトから社員登用されることが珍しくない職種ですので、キャリアアップが励みになるかもしれませんね。
企業側にとっても、人柄やスキルを知ったうえで社員採用できるのでそのほうが合理的なのです。
お互いにとっての試用期間と言えるのではないでしょうか。
ーフリーランス・個人事業主
フリーランスこそ多様な働き方が可能で、そのワークスタイルは人それぞれ。
「雇用」されていないので、就業時間や働く場所にとらわれずにすみます。
単発の案件を受注するスタイルもあれば、業務委託という形で企業から仕事を請け負うパターンもあります。
自ら事業者となって独立・起業することも可能です。
柔軟な働き方ができるのは最大の魅力ですが、責任の所在が全て自分自身にあるので、何か起こったときは一人で背負わなければなりません。
副業や育児・介護の傍ら在宅ワークをするなどの小さなステップからはじめると、リスクを抑えつつフリーランスの特性を存分に活かした働き方が叶います。
WEBデザイナーの就職先
WEBデザイナーとして企業で働きたいとなると、どんな就職先が考えられるのでしょうか。
具体的に見ていきましょう。
WEBデザイナーの主な就職先は2つに大きく分類できます。
- クライアントワーク系(WEB制作会社/広告代理店/アプリ制作会社など)
- インハウス系(自社事業を運営する一般企業のWEB担当部署)
ークライアントワーク系
「クライアントから依頼されたプロジェクトを完遂する」のがクライアントワークです。
WEB制作会社もそのひとつ。
WEBデザイナーの最も代表的な就職先で、企業から依頼を受けてWEBサイトを制作します。
広告代理店がWEBサイト制作部門を設けていることも珍しくありません。
代理店の場合は広告業界の特性を活かし、企業マーケティングのノウハウを落とし込んだWEB広告の企画・制作も得意とします。
WEサイト制作に限らず、アプリ制作会社もWEBデザイナーが活躍できる場です。
クライアントの売上や課題解決に貢献するアプリケーションの開発をおこないます。
これらクライアントワーク系の会社は、WEBサービスの企画・設計からテストを経てのリリース。
さらには保守・運用まで携わり、制作と運用全般を担います。
制作会社の規模が大きくなるほど分業することが多く、WEBデザイナーの担当領域は「デザイン制作」です。
一方、中小規模の制作会社となると、WEBデザイナーの担当領域は広がる傾向にあります。
中にはWEBディレクターやエンジニアの担当領域をこなすデザイナーも少なくありません。
業界を問わずさまざまな依頼がくるので、多種多様なデザインに携わる機会が得られます。
ーインハウス系
自社の商品・サービスを提供している事業会社にWEBデザイナーとして勤務するのが「インハウスデザイナー」です。「自社サイト業務」という表現もよく使われます。
WEB担当部署で自社のECサイトやオウンドメディア・ブログなどの運用に携わり、分析データをもとに、売上拡大に繋がる改善策を考え、テストを繰り返しながら成果を上げる業務です。
最近ではインハウスデザイナーを社内に置く企業が増えてきました。
外注コストの削減やスピーディーな作業を期待してのことでしょう。
WEB業界ではない場所で働くWEBデザイナーが増えたというのは注目すべき点です。
インハウス系の求人は全国に広がっています。
仕事内容はWEB制作会社勤務のWEBデザイナーと変わりませんが、自社のサービスのみに携わるので、多様なジャンルのデザインを手掛けたい人には向いていません。
社内の他部署と連携をとりながら、自社の利益のためにWEBサイトやWEB広告、アプリなどを制作してじっくり育てていくことにやりがいを見い出せる人には適しています。
サイト運営全体に関わることができるので、ディレクションスキルを身に付けたい人にも向いている職場です。
WEBデザイナー志願者の就職ルートと求人の見つけ方
WEBデザイナーの働き方と就職先のイメージが少し具体的になってきたでしょうか?
ここではどのような就職の仕方があるのか、求人の見つけ方とともに見ていきましょう。
以下4つの就職ルートを解説していきます。
- 企業のコーポレートサイト
- 求人サイト
- 就職・転職エージェント
- 人材派遣会社
ー企業のコーポレートサイト
クライアントワーク系の企業に入りたい場合も、インハウスデザイナーを目指す場合も、企業研究が欠かせません。
関心を持った会社の企業理念や事業内容などを事前に調べ、就職後のミスマッチを防ぎます。
会社の評判もリサーチしておけるといいでしょう。
企業研究でコーポレートサイトを訪れた際に、WEBデザイナーの募集がないかも確認しておきます。
求人サイトに募集案内を出さない企業もあるので、まめにコーポレートサイトをチェックし、求人を見つけたらすぐに応募できるよう準備しておきましょう。
ー求人サイト
未経験でWEBデザイナーに応募しようというときに、まず頭に浮かぶのが「求人サイト」。
求人サイトはたくさんありますが、それぞれ得意分野があります。
WEB業界に強い求人サイトを知っておくとリサーチがスムーズです。
サイトによって掲載している求人が異なるので、複数のサイトを併用してなるべく多くの求人と出会うようにしましょう。
【未経験からWEBデザイナーを目指す人にオススメ求人サイト】
登録なしでも求人検索可能な大手求人サイト3つ
WEB業界に強いと評判の求人サイト
- 「Green」
ー就職・転職エージェント
自分で求人を探した場合、企業が公開している情報や口コミだけを頼りに「ブラック企業の可能性」などを見抜くのは正直難しいでしょう。
そんなときに頼りになるのがエージェントの存在。
多くの企業とのネットワークを持つエージェントが優良企業に引き合わせてくれます。
自分ではなかなか気付けないキャリアの強みも、希望する業界に精通した担当者が次の仕事への活かし方を提案しサポートしてくれるので安心です。
特に異業種への転職は、未知な分野に戸惑うことも多いでしょう。
ここは専門知識が豊富なエージェントの力を借りて着実に転職活動を進めるのが得策です。
【WEBデザイナーを目指す人がよく利用するエージェント】
利用者数が多い大手2つ
WEB業界やクリエイター職に強いエージェント2つ
ー人材派遣会社
正社員の職に応募するのはハードルが高いと感じる人は、人材派遣会社の利用を検討するといいでしょう。
派遣会社なら、未経験のWEBデザイナー志望者をスキルに応じて派遣社員として企業に送り込んでくれる可能性があります。
派遣会社を利用するメリットは、就業にあたってのサポート。
就業先で何かトラブルが生じたときや、困ったことがあるときにキャリアコンサルタントに相談ができます。
就業先企業との交渉を直接ではなく派遣会社経由でできることをメリットに感じている人も多いようです。
また、就業先企業への社員登用を前提に最長6ヶ月間を派遣社員として働く「紹介予定派遣」という雇用形態を活かして、正社員になる前に相手企業との相性をじっくり見極めることもできます。
【WEBデザイナーを目指す人にオススメの人材派遣会社】
WEB業界に強い派遣会社4選
学歴なし&未経験ですぐにWEBデザイナーデビューするコツ
実力至上主義のWEB業界に身を置き、安定した収入を得ながらWEBデザイナーとしてのキャリアを築いていくなら、正社員として就職してキャリアアップを目指すのが堅実です。
ただ、学歴・経験・資格なしでの就職活動は、ままならないこともあるかもしれません。
そんなときは、正社員以外の就業形態で実務経験を積んでステップアップしていきましょう。
前述のとおり派遣やアルバイト採用なら未経験でもそんなにハードルは高くありません。
下積みだと思ってそこからチャレンジし、社員登用をねらうことも視野に入れておきましょう。
フリーランスからのスタートも考えられます。
「いきなりフリーランスなんてムリ」と思うかもしれませんが、バナー制作などの初心者向けの案件はクラウドソーシングサイトですぐに見つけられます。
腕試しにコンペに参加してみるのもいいでしょう。
案件を獲得できなければまだまだスキルが足りないということ。
ポートフォリオやプロフィールの改善を繰り返しながら腕を磨きましょう。
案件獲得までそんなに時間はかからないはずです。
小さな案件でも「受注→制作→納品」を経験し、着々と実績を積み重ねていけば、もうあなたは未経験のWEBデザイナーではありません。
これなら日常のスキマ時間でできるので、すぐにでも始められますね。
WEB業界に就職する前に、あっという間にWEBデザイナーデビューできてしまいます。
クリエイティブな仕事はあれこれ考えを巡らせているより、とにかく手を動かして経験することが大事です。
場数を踏んで前進していきましょう。
学歴は関係ない。実力が物を言うWEB業界で自分を誇れるようになる!
ここまでWEBデザイナーに学歴は関係あるのかの検証結果とともに、未経験からの転職が可能かを解説してきました。
ここまで記事を読んだあなたなら、「学歴は気にせず、ひとまず始めてみようかな」という思いに至っているかもしれませんね。
学歴にあまり自信がないからこそ「手に職」。
WEBデザイナーはそれを叶えるのにぴったりな職種です。
この記事の内容をふり返っておきましょう。
WEBデザイナーと学歴の関係を5つのポイントで検証したところ、
- クリエイティブ職は学歴より実力が重んじられる
- WEBデザイナーで稼げるようになれば、大卒並みの年収を得られる
- クライアントである中小企業の社長は、学歴を気にしない可能性がある
- 学歴が低くて不利になるのは、学歴フィルターが存在する企業に就職したいとき
- 学歴があるほうが同窓会など出身校の後ろ盾が強く、就職や出世に有利な場合がある
ということが分かりました。
WEBデザイナーになるのに、学歴が高いことで損をすることはありませんが、学歴が低くてもスキルさえあれば不利になることはありません。
WEBデザイナーになるためには以下を勉強し、3つのステップを追って採用を勝ち取ります。
【WEBデザイナーになるために勉強すべきこと】
- デザインの知識:アート作品ではなくWEBサイトの目的を実現させる知識が必要
- デザインツールを扱うスキル:Adobe社のPhotoshopとIllustratorを扱うスキルは必須
- マークアップ言語の基礎知識:必須ではないもののHTMLやCSSの知識があると便利
- WEBデザインのトレンド:デザインの「旬」を押さえるために情報収集は必須
▼
【WEBデザイナーとして就職するためのステップ】
- 知識とスキルを身に付ける:独学よりスクールがオススメ
- ポートフォリオを用意する:スキルを証明する必要があるため欠かせない
- 面接をクリアする:学歴の低さや未経験であることをネガティブに話さない
WEBデザイナーの働き方は多様で、就業形態は以下の4パターン。
<就業形態>
- 正社員、契約社員:収入の安定と福利厚生は大きなメリット
- 派遣社員:派遣会社が就業先との間に入ってくれるので安心
- アルバイト:社員採用よりハードルが下がる/社員登用も目指せる
- フリーランス、個人事業主:ライフスタイルに合わせて働ける/在宅ワークも可能
就職先としてはWEB制作会社などの「クライアントワーク系の企業」かインハウスデザイナーとして「自社事業を運営する企業のWEB担当部署」が考えられます。
求人を探すときは以下の4つを利用するといいでしょう。
- 企業のコーポレートサイト:求人サイトに募集案内を出さない企業もある
- 求人サイト:WEB業界に強い求人サイトを複数併用する
- 就職・転職エージェント:転職希望の業界に精通したスタッフのサポートで安心
- 人材派遣会社:未経験でもスキルに応じて派遣社員として企業に出向できる
WEBデザイナーとして稼げるようになる頃には、いつの間にか学歴コンプレックスからも解放されていることでしょう。
実力主義の世界で、スキル一本で生きている自分を誇らしく思う日がきっと来るはず。
それは今スタートを切れるかどうかにかかっています!今がそのターニングポイントかもしれませんね。
質問や感想があればご記入ください