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副業禁止は法律で可能?企業が副業をNGにする理由や禁止でもできる仕事を解説

副業禁止は法律で可能?企業が副業をNGにする理由や禁止でもできる仕事を解説

今は多様な働き方があり、将来のことを考え、本業の仕事以外に副業でも収入を得たいという方が増えてきました。

副業をする目的として、独立や起業を目指している方も多く、あなたの周りにもいるのではないでしょうか?

2018年に厚生労働省が副業に関するガイドラインを作成し、副業禁止の規定が削除されたことをきっかけに、副業を解禁する企業は増加傾向です。

とはいえ、副業を禁止したり、許可制にしている企業もまだ多く、勤務先に知られずに副業をしている方もなかにはいるかと思います。

会社は一体なぜ副業を禁止するのでしょうか?

その理由と、法律や就業規則で副業がどこからどこまで定められているのかや、会社に副業が知られてしまうタイミング、禁止の範囲でもできる副業まで解説します。

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目次

副業禁止は法律でどこからどこまで定められている?

まず初めに、法律で副業はどこからどこまでが禁止されているのでしょうか?

その内容についてご紹介します。

法律と就業規則の違い

法律上、労働者が本業以外で収入を得ることを禁止していないので、副業は違法ではありません。

一方で、就業規則は会社独自のルールになり、副業を禁止することができます。

就業規則で副業を禁止する理由は、労働力が副業に使われ、本業が手につかなくなることを防ぐためです。

よって、本業に影響が出る副業だと、副業禁止の規定に触れる可能性があり、場合によっては懲戒処分になることもあります。

しかし、就業規則で副業を禁止されていたとしても、日本国憲法第22条で「職業選択の自由」が認められているので、仕事後の過ごし方や仕事の掛け持ちは個人の自由です。

つまり、就業時間は業務に専念する義務がありますが、本業に影響しない副業であれば法律で処罰されることは少ないということです。

公務員は副業禁止?

先ほど、日本国憲法は職業選択の自由が認められているとお伝えしましたが、公務員の場合、国家公務員法と地方公務員法で副業が禁止されています。 

その理由は会社員と大差なく、職務に専念してもらうためや、情報が外部に漏れるのを防ぐためです。

公務員は公平な立場で職務を遂行することが求められるので、副業によって特定の企業に利益を与えてはいけないという理由もあります。 

しかし、許可をとれば投資や資産運用などの副業は公務員でも可能で、最近は公務員の副業が条件付きで認められている状況です。 

たとえば、兵庫県神戸市で2017年に「地域貢献応援制度」が設けられ、公務員が報酬をもらって地域活動を支えることで、NPOや地域団体の人手不足の解消に貢献しています。

公務員とはいえ、必ずしも副業禁止といえないのが現状です。

企業が副業をNGにする理由とは?

副業副業を禁止する企業は今でも数多くあります。

なぜ禁止するのか、その理由を紐解いていきましょう。

長時間労働になりやすい

本業だけであれば会社が労働時間を管理してくれますが、副業の時間までを把握することは難しく、1日の労働時間が長くなる傾向にあります。

企業が副業を禁止する理由で一番多いのは、労働者の長時間労働や、過重労働になる恐れがあるからです。

しっかり休まないと心身に負担がかかり、身体を壊してしまうことになりかねません。 

企業は労働者の健康を守る責任があるので、健康を守りきれないという理由で副業を禁止している企業は今も多くあります。

本業に支障が出る恐れがある

副業を始めたことで本業に対して集中力が下がり、「仕事中に副業をする」「睡眠不足で仕事に集中できない」といった支障が出る可能性があります。

そのため、仕事の効率や生産力の低下を防ぐ理由で、企業は副業を禁止するのです。

その他にも、副業が原因で遅刻や欠勤が続くといった場合には、懲戒処分の対象になることも。

副業をする際は、副業にのめり込みすぎないように本業との線引きをおこない、時間と体力に余裕をもたせたスケジュールにしましょう。

社内情報が漏れる可能性がある

社内情報が他の会社に漏れたり利用されたりすることで、会社の売り上げ減少に繋がる恐れがあります

顧客情報は重大な個人情報であり、情報が漏れてしまうと会社の信用を失い、致命的になりかねません。

実害を出してしまうと損害賠償の責任を負う可能性もあるので、本業に近い業界の副業をする際は、自分の立場を正しく理解しておく必要があるでしょう。

よい人材が辞めてしまう

副業をすると、本業よりも副業の収入が上回り、やりがいを感じることもあります。

その場合、副業にもっと力を入れたいと思い、本業を辞めて独立することになってしまうかもしれません。

時間やお金をかけて採用し、手塩をかけて育てた人材がいなくなってしまうのは企業にとって大きな損失となります。

副業を禁止している会社には、よい人材が仕事を辞めてしまうことを防ぐ狙いもあるのです。

自社とライバル関係になるかもしれない

副業は数多くありますが、本業の会社とライバル関係になる副業には注意が必要です。

同業他社の副業や、副業で競合する可能性がある会社を設立することは、場合によって本業の会社の利益を侵害する可能性があります。

たとえ副業が許されている会社でも、競合する副業は禁止していることが多いです。

副業を探す際には、勤務先にマイナスにならないかもチェックしましょう。

副業が会社に知られてしまうタイミングは?

副業をしていると勤務先に知られてしまうことがあり、会社に内緒で副業をしている方は注意が必要です。

ここからは副業が知られてしまうタイミングと理由をお伝えします。

住民税の金額が増えたとき

会社に副業が知られてしまう理由で一番多いのは、住民税の金額が増えたときです。

住民税は前年度の所得によって金額が決まり、会社からの給与所得があまり変わらないのに住民税の金額が上がった場合、他にも収入があると疑われる可能性があります。

会社に知られないようにするには、確定申告書を自分で提出し、住民税の納付は「普通徴収」を選び、自分で支払うようにしましょう。

そうすれば給与所得分の住民税の納付書は勤務先に届き、副業分の住民税の納付書は自宅に届くので、副業をしていることを知られないようにできます。

社会保険に加入したとき

社会保険は複数の職場で加入できません。

もし社会保険の加入条件を満たす勤務先が他にもある場合、「二以上事業所勤務被保険者決定及び標準報酬決定通知書」を提出することになります。

そして毎月の保険料を計算するために、本業の会社に上記の通知書が届き、その中で他の収入があることも記載されるので、副業をしていることが知られる原因になるのです。

副業で社会保険に加入するケースは稀ではありますが、もし加入条件を満たしている副業の場合、社会保険には加入しないことを最初に伝えましょう。

年末調整で申請書を提出したとき

副業が給与所得である場合、年末調整の際に「給与所得者の基礎控除申告書」という書類を提出します。

その書類の中に「給与所得」という記入欄があり、副業の収入も併せて記入する必要があるので、そのときに副業をしていることが会社に知られてしまうのです。

副業が給与所得ではない場合も、「給与所得以外の所得の合計額」という欄に副収入の金額を記載する必要があります。

本業の勤務先に副業を知られないためには、確定申告をしなくて済むよう、副収入の金額を20万円以下に抑えるのも1つの手です。

社内での口コミ

副業が上手くいったり、面白くなったりすると、つい自分から副業のことを周りに話したくなるもの。

口が滑って会社の同僚や先輩に副業をしていることを話し、そのことが上司の耳に入ったり、話を聞いた同僚が会社へ報告したりして、会社に知られてしまうケースは意外とあります。

もし会社に内緒で副業をしたい場合は、話したくなる気持ちを抑え、たとえ親しいメンバーといえど会話の内容には気をつけましょう。

副業禁止の範囲でもできる仕事

会社に禁止されていてもできる副業はたくさんあります。

そのなかでもおすすめの副業をご紹介しますね。

株・FXなどの資産運用

元手となる資金があれば、株やFXなどの投資や資産運用はおすすめの副業の1つです。

株やFXは、少額の投資から始めやすく、売買の取引を自動化でき、個人でも手軽に副収入を得られるので人気があります。

個人の資産運用は副業とはみなされないため、副業禁止の会社でも問題ありません。

中でもFXは外国の為替が対象なので、日本の深夜に取引所が開く国もあり、昼間の本業に支障を出さずにおこなうことも可能です。

アンケートモニター

アンケートのモニターの仕事は、空き時間を有効活用でき、副収入を得る方法として人気があります

アンケートに答えれば報酬を得られることもあって、誰でも手軽に始められる副業です。 

仕事をする時間や場所を問わず、アンケートの回答に労力もかからないため、会社の規定で禁止することは難しいといえます。

ただし、簡単な作業なので単価はあまり高くなく、収入の目安としては月に5,000円ぐらいと考えておくとよいでしょう。

ブログによるアフィリエイト

副収入を得る身近な方法の1つであるアフィリエイト。

文章を書くことが好きな人は、ブログを使った副業がおすすめです。

アフィリエイトは、ブログ内で商品やサービスを紹介し、読者が商品を購入したり、資料請求をしたりすることでクライアントから報酬を得ます。

就業時間外にブログを書けばよいため、本業に影響がなく、会社に禁止されることも少ないです。

仕組みを作るまでに時間はかかりますが、軌道に乗れば自動的に収入が発生し、大きな収入を得るチャンスもあるので、チャレンジする価値は十分あるでしょう。

フリマ・オークションでの転売

今は仕入れた商品の写真をスマホで撮り、フリマサイトやネットオークションで簡単に販売できるので、転売は人気のある副業の1つとなっています。

空き時間に手軽にできるため、転売が本業に影響することは考えにくく、会社が副業として禁止する可能性は低いです。

転売を本格的に事業にするときは、大量に商品を仕入れて売ることになり、その場合は事業性があるとして副業扱いになる恐れがあるので、注意する必要があります。

ハンドメイドの販売

普段からアクセサリーや雑貨、お菓子などのハンドメイドを販売している方もいるのではないでしょうか。

ハンドメイドの販売は趣味の延長であり、会社も副業とみなさないケースがほとんどなので、無難な仕事といえるでしょう。

最近はスマホのアプリからフリーマーケットのサイトで手軽に販売できるので、挑戦してみるのもおすすめです。

しかし、販促活動で忙しくなったり、制作時間が長くなったりして本業に支障が出れば、副業禁止の規定に触れてしまう可能性もあるので気をつけてください。

 まとめ:働き方改革で企業も副業を認めている

今回は、企業が副業を禁止する理由や、法律や就業規則との関係、副業禁止の範囲でもできる仕事について解説しました。

副業を禁止したり、制限したりする企業は今もありますが、労働者にとっては副業をすることで収入が上がり、スキルアップに繋がるメリットがあります。

その点を踏まえ、近年は働き方改革の1つとして副業を認める企業が増えているのも事実です。

副業は法律で禁止されていないとはいえ、勤め先の会社を優先し、本業にマイナスの影響が出ないように気をつけなければなりません。

本業以外で誰でも簡単に副収入を得ることができる今の時代。

ルールの範囲内で、ぜひ副業にトライしてみてはいかがでしょうか?

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