プログラミング学習をはじめると、馴染みのない単語を目にするようになります。
変数もそのうちの一つといえるでしょう。
そんなときに、「変数って何だかよくわからないなぁ……」と感じる人も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、プログラミング初心者向けに変数を使うメリット、使い方、さらに「関数」や「配列」との違いといった、基礎的な事柄を紹介していきます。
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プログラミングの「変数」とは?
例えるならば、変数は物を出し入れする箱のようなものです。
出し入れする物は、「1」「10」「0.1」等の数値、「あいうえお」や「Hello World!」などの文字列になってきます。
これらの中身がその都度変わるため、「変数」と呼ばれるのです。
また変数にはそれぞれ名前をつける必要があり、これを「変数名」といいます。
さらに数値や文字列を入れることを「代入」、出すことを「出力」というので、あわせて覚えておきましょう。
変数を使うことで、さまざまなことができます。
例、
- 何度でも数値を入れる
- 変数同士を足し算させる
- 変数の中の値を表示させる
- 変数の中の値によって異なる処理をさせる
以上のように用途が多い変数は、プログラミングでよく使われます。
したがってプログラミングの習得には、変数をマスターすることが不可欠なのです。
とはいえいきなり使うのは難しいので、まずはこれから紹介する項目を学んでいきましょう。
プログラミングで変数を使うメリット
変数を使うことは、プログラマーに大きなメリットをもたらします。
具体的にどんなことが挙げられるか、以下で解説していきましょう。
同じ値を繰り返し使えるようになる
変数を使うメリットの1つ目は、コードを繰り返し利用できる点です。
例えばプログラムの中で、A(19,800円)と、B(29,800円)という2つの商品を扱うとしましょう。
このとき「A_price」と名づけた変数には「19800」という数値を、「B_price」と名づけた変数には「29800」という数値を代入しておきます。
あとは「A_price」「B_price」とだけ書けば、いつでも各商品の値段を呼び出すことが可能です。
もし値段を忘れても、変数名さえ書けば問題なく作業を進められます。
さらに「19800」のところを「1980」にしてしまった、などの入力ミスも起こりません。
したがって、作業効率アップが期待できるといえます。
そのため頻繁に使う値は、変数でまとめておきましょう。
コードの読みやすさが向上する
プログラミングでは膨大な量の文字・数字を見るので、コードは少しでも読みやすくしたいところ。
適切な変数を使えば、コードが読みやすいものになります。
例えば商品Aの値段を入れる変数なら「A_price」、合計金額を入れる変数なら「total_price」と命名するのです。
このように意味がわかる変数名にしておくと、あとでコードを見直したときに「この変数何に使っているんだっけ?」といったことがなくなり、コードの読みやすさが向上します。
維持・変更をしやすくなる
変数のメリットとして、プログラム内容の維持・変更をしやすくなる点も重要です。
例えばとあるコードをすべて書き換えたいとき、重複するコードすべて1つ1つ書き直すのは面倒ですよね?
時間がかかるうえに記述を誤ることもあるでしょう。
その点変数なら中身の値を変えるだけで、該当するすべてのコードを一括変更できます。
例えば商品Aの値段が19,800円から24,800円に変わった場合、「A_price」の数値だけを「19800」から「24800」に変更すればOK、という具合です。
プログラムは一度書いたら終わり、ではなくその後の管理も大切なので、この点はぜひ頭に入れておいてください。
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変数は「型」で種類分けされる
一口に「変数」といっても種類があり、「型」や「データ型」として分類されています。
それぞれの型に一致する値のみ格納可能なので、型の知識は持っておかなければなりません。
そんな変数の型のうち、代表的なものを3つ紹介していきます。
整数型
整数型は、文字通り整数を扱うための型です。
英語では整数のことを「integer」といい、変数では「int」と表記します。
C言語系の言語で使われる型です。
「int」の後ろにはスペース、変数名と「;(セミコロン)」を続けて記述しましょう。
例えば、「int」を使って「data」という変数に、整数「1」を代入する場合は以下のようになります。
int data; /* 整数型変数「data」を宣言 */
data = 1; /* 整数型変数「data」に整数「1」を代入 */
ちなみに変数で使われるイコール(=)は、算数で習った「右辺と左辺が等しい」ではなく、「右辺の値を左辺に代入する」という意味です。
慣れるまで注意が必要そうですね。
浮動小数点型
浮動小数点型は、小数を扱うための変数です。
表現できる数値の範囲に応じて、「単精度浮動小数点型」(float型)、「倍精度浮動小数点数型」(double型)などの種類があります。
このあたりはプログラミング言語によって変わってくるので、初心者のうちは「いろいろ種類があるんだ」くらいの認識で大丈夫です。
float型の場合、「float 変数名 = 小数点を含む数値f;」という形になります。
C言語におけるコード記述は、以下の通りです。
float pi; /* 浮動小数点型変数「pi」を宣言 */
pi = 3.1415926f; /* 浮動小数点型変数「pi」に数値「3.1415926f」を代入 */
数値の後ろにある「f」は、浮動小数点型の代入を示すものなので、忘れないようにしましょう。
文字列型
文字列型は、文字や文字列の値を扱うための変数で、最もよく使われる型の一つです。
プログラミング言語「Java(ジャバ)」を使ううえでは基本となるので、覚えておきましょう。
コードを記述するときは、基本として「string」を用います。
そして「string 変数名=”文字列”;」と記述しましょう。
例えば文字列「こんにちは」を記述する場合、以下のようになります。
string str; /* 文字列型変数「str」を宣言 */
str = “こんにちは”; /* 文字列型変数「str」に文字列「こんにちは」を代入 */
ちなみにですが文字列型は他の型と異なり、値を「”」で囲う決まりになっています。
この点を意識するようにしておきましょう。
プログラミングにおける変数の使い方
変数を使うには「宣言」、「初期化」、「代入」というものを覚えておく必要があります。
それぞれどんな使い方なのか、紹介しておきましょう。
宣言
宣言とは、「これから○○型の変数を使います!」と、コンピュータにわかるよう記述してあげることです。
宣言をすることで、値を格納するための記憶領域をコンピュータに確保させられます。
例えば年齢を入れる整数型の変数を使うときは、以下のように記述して宣言しましょう。
int age; /* 整数型変数「age」を宣言 */
宣言された変数は、以降値を代入できるようになります。
ちなみに「Ruby(ルビー)」や「PHP(ピーエイチピー)」などの言語では、宣言は必要ありません。
宣言が必要かどうかはプログラミング言語によっても変わるので、注意が必要ですね。
初期化
初期化とは、変数の宣言と値の代入を同時にすることです。
変数に値が代入されていないのに変数を使ってしまう、というミスがあるとプログラムにエラーが発生してしまいます。
この事態を防ぐのに初期化は有効です。
初期化の記述は、「データ型 変数名 = 値;」の形で記述してください。
例として、整数型の変数「num」を宣言し、同時に整数の30を代入して初期化する場合、以下のようになります。
int num = 30; /* 整数型変数「num」を宣言、同時に整数30を代入 */
変数の初期化は、プログラムを正常に動作させるために習得必須といえそうです。
代入
すでに何度か登場した言葉ですが、「=」を使って、変数に値を格納するのが代入です。
例えば整数型の変数に年齢「20」を代入する場合、以下のように記述しましょう。
int age; /* 整数型変数「age」を宣言 */
age = 20; /* 整数型変数「age」に整数「20」を代入 */
変数は一度数値や文字列を保持すると、他の値を代入し直さない限り、プログラム起動中その状態を維持します。
逆に言うと、他の値を代入し直すことで変数は上書きされます。
例えば整数型の変数に年齢「20」を代入し、さらに「30」を代入すると
int age; /* 整数型変数「age」を宣言 */
age = 20; /* 整数型変数「age」に整数「20」を代入 */
/* この時点では整数型変数「age」の中には整数「20」が入っています */
age = 30; /* 整数型変数「age」に整数「30」を代入 */
/* この時点では整数型変数「age」の中は整数「30」になります */
変数を使うときの注意点
便利な変数ですが、気を付けておきたいこともあります。
2つの注意点を覚えておきましょう。
変数名はわかりやすく
最初の1文字をアルファベットにする必要があるものの、基本的に変数名は自由につけられます。
とはいえ、内容を判断しやすい変数名をつけるのが大切です。
例えば年齢を扱う変数で、変数名「abc」としてしまうと、何のことか判断できません。
この場合は年齢を意味する「age」とすれば、「ここは年齢だな」とすぐに判別できます。
プログラムは第三者に閲覧されることもあるので、このように誰にでもわかりやすい名前にするのがポイントです。
言語によって使い方は変わる
扱うプログラミング言語次第で、変数の使い方は多少変わってきます。
ベースの考え方は共通していますが、記述のやり方など細かい点までまったく同じというわけではありません。
そのため自分が学ぶプログラミング言語を決めたら、その言語における変数の使い方もいっしょに学ぶことになります。
またこの先複数の言語を学ぶ場合は、言語ごとに変数を使い分けられるようにしましょう。
紛らわしい定数・配列との違い
変数と混同しやすいプログラミング用語として、語感が似ている「変数」、性質が似ている「配列」が挙げられます。
この2つと変数の違いを見ておきましょう。
変数と定数との違い
まずは語感が似ている定数と変数の違いからです。
両者を簡単に言い表すと、以下のようになります。
- 変数:値を何度も書き換えられる、ただの箱
- 定数:値を一度入れると変えられない、鍵のかかった箱
これを見て、「中身を変えられない定数って必要なの?」と思う人もいるかもしれませんね。
定数が役に立つのは、「値が変わらないもの」を扱うときです。
定数を使うことで、誤って中の値を書き換えてしまう、というアクシデントを防げます。
消費税など、原則値が変わらないものは、定数で扱うものと心得ておきましょう。
変数と配列との違い
変数と配列を簡単に言い表すと、以下のようになります。
- 変数:1つの値を格納できる
- 配列:複数の値を格納できる
つまり配列とは、変数の強化版のような存在なのです。
プログラミングでは変数と並んで重要になってくるので、その存在を頭に入れておきましょう。
まとめ
以上、この記事では変数の基礎を紹介してきました。
変数とは数値・文字列を入れておく箱のようなもので、プログラミングの作業をやりやすくしてくれます。
実際使うにあたっては、宣言・初期化・代入という使い方を覚えておきましょう。
変数はプログラミングでよく使うので、マスターすればプログラミング全体の習熟度アップが期待できます。
今後より詳しく変数の活用法などを調べて実践し、レベルアップを目指していきましょう!
質問や感想があればご記入ください