近年、働き方改革が進み、終身雇用が崩れて、会社に属さないフリーランスの働き方が人気となっています。
会社勤めを経験して、スキルや知識が増えてフリーランスになろうと思う人、社会に出る際に、初めからフリーランスで働きたいという人もいるでしょう。
また、コロナ禍において、フリーランスの数が急激に増えました。
ランサーズ株式会社の『新・フリーランス実態調査 2021-2022年版』によると、フリーランス人口は1,577万人、経済規模は23.8兆円だそうです。
2020年の調査ではフリーランス人口は1,062万人、経済規模は17.6兆円だったことから、コロナ禍でフリーランス市場は大きく拡大したといえます。
フリーランスが注意しなければいけないことは、業務以外にもいろんな事務処理を自分でしなければいけないことです。
最初に、登録や手続きが必要なものがありますが、具体的に何をしたらいいのかが分からないということが起きやすく、あわててしまいます。
今回は、みなさんがフリーランスとしてよいスタートが切れるように、フリーランスになったら登録するべきことを19個お伝えします。
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フリーランスが必ず登録・手続きすべき4つのこと
フリーランスには、必須の資格などはありません。
自分で「フリーランスです」と名乗ってしまえばそれでOKです。
ただし、フリーランスで仕事をしていくのであれば、出しておくべき届出ややっておくべき手続きがあるので、押さえておきましょう。
開業届を提出する
フリーランスは、法人ではないので法務局に登記する必要はありません。
ただし、税務署に対して開業したことを知らせる「開業届」は提出する必要があります。
書類に必要事項を記入して、窓口に持って行くか、もしくはオンラインでも手続きが可能です。
提出期限は、開業後1ヵ月以内なので注意しましょう。
本業でも副業でも、収益が発生するのであれば、手続きや取引が必要になります。
開業届を提出することで、青色申告ができる、社会的信用が生まれる、家族に支払った給与が経費になるなどのメリットを受けることができます。
青色申告承認申請書を提出する
青色申告をしておけば、確定申告時に控除や赤字の繰越など税制上の優遇措置を受けることができます。
開業初年度から青色申告をするためには、開業後2ヵ月以内に「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。
経理関係はよくわからないという方は、会計ソフトを導入したり、会計事務所に相談すると良いでしょう。
印鑑登録をする
フリーランス、事業をするにあたって印鑑登録をする必要はありません。
事業上の手続きで、実印が必要な場合は、個人の実印と印鑑証明書を提出します。
つまり、業務専用の実印を作成する必要がなく、通常業務では個人の印鑑で代用可能ということです。
開業届を提出した場合に、屋号も同時に登録するので、屋号または個人での印鑑登録が可能です。
屋号がある場合は、屋号の名称の印鑑ではなく、個人の印鑑だと相手に違和感を与えるので、屋号で登録するのがよいでしょう。
登録した印鑑は、事業用の印として効力を発揮しますので、保管には十分に気をつけてください。
それ以外にも印鑑を作ることは自由ですし、印鑑登録をしていない印鑑でも、事業用に使うことは可能です。
銀行口座を開設する
開業届で屋号を登録すると、屋号を含めた銀行口座を作ることが可能です。
どこの銀行で口座を開設するかは事業の用途によります。
事業拡大を予定しているなら地方銀行や信用金庫・信用組合、融資予定がなく支払いや入金が主であればネットバンク口座がおすすめです。
登録については、最近は「屋号+個人名」での登録が必要とされています。
これは、屋号のみで口座開設するには法人化をしなければならないなど審査が厳しくなっているためです。
またフリーランスでも、できれば個人用と事業用で口座を分けておいた方がよいです。
経理上、経費を計上する際の仕分けがとても楽になりますし、相手先にも迷わず振り込んでもらえるようになりますよ。
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フリーランスが登録すると良い4つの保険
フリーランスとして活動するうえで必要な保険や、登録すると良い保険、会社員時代とは違う保険に加入する必要が出てきます。
ここでは登録すると良い4つの保険についてお伝えします。
国民健康保険に加入する
健康保険には2つの加入方法があります。
会社勤めの際に加入していた健康保険組合の健康保険を任意継続するか、新たに国民健康保険に加入するかです。
一般的には任意継続のほうが保険料は安くなりますが、継続期間が最大2年間と決められています。
また、手続きが遅れると、病院に行ったときには一時的に全額自己負担となるので注意してくださいね。
国民年金に加入する
会社員時代に「厚生年金」に加入していた方は、フリーランスになると「国民年金」に加入することになります。
これは自動的に切り替わるものではありませんので、必ず届出が必要になります。
期間が開くと払込期間に影響が出てしまい、受取額や期間が不利になる可能性があるので注意してください。
フリーランス協会に加入する
フリーランス協会は、正式名称は「一般社団法人 プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会」といい、2017年1月に設立され、多数の企業が支援しています。
フリーランス協会の活動内容は、こちらの4つです。
- セミナー・イベントの開催
- 会員向けサービスの提供
- フリーランス白書の発行
- WEBメディア「フリパラ」の運営
フリーランス協会の入会方法には、登録のみの「無料会員」と年会費1万円の「一般会員」があります。
一般会員には5つの特典がついています。
- 新しい人のつながりができ仕事の幅が広がる
- コワーキングスペースの優待を受けられる
- 福利厚生を受けられる
- フリーランスのリスクをカバーできる保険(賠償責任保険)が付帯
- 会計業務の効率化や法務相談もできる独自優待
孤独になりがちなフリーランスを、会社同様にサポートしてもらえるので、念のため加入しておいて損はないと思いますよ。
小規模企業共済制度に加入する
小規模企業共済制度は、個人事業主などの小規模事業者が事業をやめたときの生活資金を積み立てておく共済制度のこと、いわばフリーランスのための退職金制度です。
運営は独立行政法人の中小企業基盤整備機構で、国がつくった退職金共済なので、安心して使える制度です。
メリットは、
- 所得控除の対象なので節税につながる
- 収入に応じて掛金を変えられる
- 一時的な「掛止め」も可能
- 貸付制度が使える
デメリットは、
- 1年未満だと掛捨てのリスクがある
- 20年以上契約しないと損
- 受け取りは課税対象となる
です。
退職後、老後に不安がある方は、入っておいて損はないと思いますよ。
フリーランスが仕事獲得で登録すべき求人サイト
フリーランスとして働くためには、安定して案件を獲得し続けることが最も大切です。
働き始めたものの、仕事量が安定せずに悩んでいる人も多いようです。
自分の希望に見合った仕事が見つからなかったり、そもそもどうやって仕事を探したらよいか分からずに困っている人もいます。
そこで、フリーランスが仕事を獲得するためによく活用している、求人サイトをご紹介します。
求人サイトには、クラウドソーシング型とエージェント型の2つのタイプがあります。
エージェント型で探す時に使用する求人サイト3選
エージェント型求人サイトは、自分で情報を探す転職サイトとは異なり、運営会社がエージェント(代理人)となって発注者と受注者の仲介を積極的におこなってくれます。
エージェントは発注者と継続的な取引がある場合が多く、サイト上で閲覧できる案件以外に非公開案件もあります。
また、報酬はクラウドソーシング案件よりも高額になりますし、手厚いサポートが受けられるのも特徴です。
ここでは、上位に名前のあるエージェント型求人サイトを3つご紹介します。
レバテックフリーランス
レバテックフリーランスは、フリーランスに特化した「エージェント型」求人サイトです。
案件数は約14,000件で、業界やエンジニアについて理解が深く、技術の話もできるプロが担当してくれます。
公開求人数は約10,000件ですが、非公開案件も多数そろえており直受け案件や高単価案件が多いなど、求人が豊富です。
登録後、単価診断で自分の実力がどの程度の単価になるのか診断もできますよ。
フリーランスになりたい人向けの相談会も行っているので、フリーランスへの転向に悩んでいる方も一度相談してみてもいいかもしれません。
Pe-BANK
Pe-BANKは、30年の歴史のあるフリーランスに特化した「求人メディア」です。
案件数は50,000件以上とずば抜けて豊富で、全国に求人があるので、地方にお住いのフリーランスでも案件探しが可能です。
また、営業代行や事務代行の他に、福利厚生などさまざまな面でサポート機能も充実しています。
フューチャリズム
「フューチャリズム」はフリーランスで初めて働く方におすすめの求人サイトです。
案件数は約2,800件と少なめですが、 ITやWEB系が豊富です。
フリーランスやIT技術に詳しいコンサルタントがサポートを行っているため、経験値の浅いフリーランスはまず登録しておくことをおすすめします。
参考:現役フリーランスがおすすめするフリーランスエージェントをみる|フリーランスガイド
クラウドソーシング型で探す時に使用するサイト3選
クラウドソーシング型とは、運営会社がインターネット上に用意したプラットホームで、仕事などを発注する側(企業や個人など)と、自分のスキルに応じて仕事を探す受注者側(フリーランス・学生・主婦・会社員など)をマッチングさせるWEBサービスです。
登録すれば自分の条件に合った案件を探すことができるため、本業の他に副業をする人に活用されることが多いです。
また、受注者が実績やポートフォリオを掲載しておけば、それを見た発注者から仕事のオファーがくる場合もあります。
業務契約の形態は、主に「プロジェクト方式」「コンペ方式」「タスク方式」です。
運営会社に手数料(10〜20%)を引かれるため、単価の安い案件は割に合わなく感じるかもしれませんが、案件数が多いので、実績を作りたい人にはおすすめです。
ここでは、クラウドソーシング型サービスで上位に入る3つをご紹介します。
ランサーズ
ランサーズは「満足度・リピート率No.1」を誇るフリーランス向け求人サイトです。
案件数は約4,000件ほどです。
低単価な案件が多い「タスク方式」と、高単価な案件が多い「プロジェクト方式」の2種類があり、それぞれで自分に合った案件を探すことができます。
「フリーランストータルサポート」という生活サポートや、「認定ランサー」に認定をされると案件のオファー率が上がるなど独自のメリットがあるので挑戦してみてはいかがですか?
ランサーズ | 日本最大級のクラウドソーシング仕事依頼サイト
クラウドワークス
クラウドワークスは、国内シェア、取引数、ユーザー数ともに業界No.1を誇るフリーランス向けの求人サイトです。
案件件数は約10,000件、案件の種類はクリエイト系から金融・建築・医療系などかなり豊富です。
初心者でも十分に狙える案件が豊富に掲載されています。
フリーランス初心者も簡単に登録ができてすぐに始められますよ。
ココナラ
ココナラは、フリーランスに特化した総合型求人サイトです。
案件数の記載はありませんが、かなり多種多様な案件が揃っているのが大きな特徴です。CMでもお馴染みになりましたが、自分で作品を出品できるので、「自分のスキルを活かして稼ぎたい」と思っている人には相性のよいサービスといえますし、「手数料が少ない」「匿名利用できる」というメリットもあります。
フリーランスが登録しておくと便利なもの5選
フリーランスとして活動する際は、仕事に必要なもの、効率を上げるものなど多くの媒体やサービスを利用することになります。
ここでは仕事をするうえで登録しておくと便利なものを厳選して5つお伝えします。
中にはフリーランスになってからでは登録しづらいものもあるので、フリーランスになる前に契約しておくことをおすすめします。
SNSのアカウントをつくっておく
今やSNSは、仕事案件受注のツールとしても定着しています。
積極的に情報発信することで、多くの企業や個人起業家などに自分の実績や思いなどを届けることができますし、仕事案件依頼がダイレクトメールで来ることもあります。
主なSNSサービスはTwitter、Instagram、Facebookがありますが、YouTube、LINEなども発信媒体として活用されています。
その他、文章投稿系SNSではnote(ノート)、写真投稿系SNS ではPinterest(ピンタレスト)、動画投稿系SNSではTikTok(ティックトック)などが有名で、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
自分が仕事をするうえで必要なSNSアカウントを作成しておきましょう。
コミュニケーションツールとしても活用されているので、自分の仕事のスタンスにあったSNS活用方法を見つけてください。
携帯電話を契約しておく
「フリーランスは、仕事用とプライベート用の電話を分けて持ったほうがいいの?」と聞かれることがありますが、用途次第で異なります。
仕事でプライベートの番号を使用したくない、携帯電話での通話やメール、SNSなどのアカウントを、個人用とわけたいのであれば必要です。
なるべく費用を抑えたいのであれば、「050サービス」を利用したり、格安プランに変更するなどの方法があります。
1つの携帯電話で済ませる場合も、経費として計上する場合は、個人用と仕事用を分けなければならないので、そこも考慮して検討するとよいでしょう。
インターネットを契約しておく
フリーランス、特にWEBフリーランスにおいて、パソコンやタブレット端末は必需品。
インターネット回線を確保するためには、プロバイダ契約やモバイル端末契約が必要となります。
特に在宅ワークを主とするのであれば固定のインターネット回線が必要です。
会社登録の場合は登記簿謄本が必要となりますし、個人で契約する場合は支払い能力があるかの確認が必要です。
なるべく会社員のうちに登録しておくのがよいでしょう。
クレジットカード・ローンを作成しておく
フリーランスになると「ローンが組めなくなる」とよくいわれます。
カードローンやフリーローンの審査が会社員と比べて通りにくくなることは確かです。
住宅ローンとなると、金額が大きいのでさらに困難になります。
フリーランスは所得が安定しないうえに、会社員と比べると個人支出が多く、収入が少なくなる可能性があるため、審査のハードルが上がります。
審査は、過去の支払い期間をみますので、フリーランスと会社員の期間では、会社員の方が断然有利です。
クレジットカードも同じ理由でフリーランスになると作成しにくくなります。
ですから、会社員のうちにクレジットカードを1枚でも良いので作成しておくことをおすすめします。
バーチャルオフィスに登録しておく
バーチャルオフィスとは、その名の通り「仮想の事務所」です。
以前は、不動産で事務所をかりる「レンタルオフィス」が主流でしたが、最近では在宅ワーク・在宅起業が多くなり、自宅の住所や電話番号を知られたくない方向けに、事務所の機能だけをレンタルできるということで、需要を伸ばしています。
基本的には、住所や電話番号のレンタルや、法人登記や名刺・ウェブサイトなどへの記載が可能です。
また、実際の場所で会議をしたり、急な来客にも対応してもらえるサービスなどもあります。
ただし、職業紹介業・人材派遣業・士業(弁護士、税理士、司法書士等)など職種によっては、会社住所として登録できない場合があるので注意が必要です。
まとめ
フリーランスはとても魅力的な働き方ですが、自分でやらなければいけないことが多いです。
フリーランスとして活動するために、必ず登録・手続きをしておくこととして、
- 開業後、1ヶ月以内に開業届を提出する
- 開業後2ヵ月以内に青色申告承認申請書を提出する
- 印鑑登録をおこなう
- 銀行口座を開設する
の4つをお伝えしました。
次に、フリーランスとして登録しておくと良い保険として、
- 国民健康保険に加入する
- 国民年金に加入する
- フリーランス協会に加入する
- 小規模企業共済制度に加入する
の4つをお伝えしました。
また、安定した収入を目指すため、フリーランスが仕事獲得で登録すべき求人サイトもご紹介しました。
フリーランスになると、会社員とは違い登録時に審査が通りにくくなるものがあるので注意してくださいね。
せっかくフリーランスになったのに、業務以外のことに時間を費やすことがあっては、仕事に集中できず、安定して稼ぐことが難しくなるかもしれません。
うまく活用していただきたいですが、中にはコストがかかるものもあり、自分にとって必要なものを見極める必要があります。
最初は必要最低限のものでかまいません。
情報の入れ替わりが激しい昨今なので、新たな関連情報に対してしっかりと対応できるように、常に情報収集のアンテナを張りめぐらしておいてくださいね。
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