現代社会は、携帯電話の普及やSNSの発展などにより、コミュニケーションツールが増えました。
いつでも連絡ができるようになって便利になった反面、精神的に追い詰められてしまい、心の病にかかってしまう人が増える傾向にあります。
そんなときは、自尊心や自己肯定感が低い状態にあるといえます。
ここでは、二つの言葉の意味を説明するとともに、個の時代といわれる現代に必要な「自慈心(じじしん)」についてお伝えします。
【お知らせ】
2000名以上の人生を変えるキッカケになった
「好きなことで生きていく!WEBデザイナーという働き方セミナー」では、
などをお伝えしています。今だけ無料で開催しているので「WEBデザインの学び方がわからない」「WEBデザイン業界について知りたい」という方はぜひご参加ください。
>>詳しくはこちら
自尊心とは?

自尊心は、心理学の歴史のなかで最も古くから探究されているもののひとつで、自分自身に対する、肯定的・否定的な態度を尊重する気持ちです。
顕在的自尊心と潜在的自尊心の違い
自尊心には、顕在的自尊心と潜在的自尊心の2つがあります。
顕在的自尊心
自分自身で自覚できる自尊心のことです。「◯◯ができた」など、自分の成功体験を積み重ねることで生まれる「自己肯定」のことです。
潜在的自尊心
自分では意識できない自尊心のことを指します。いじめや人格否定を体験をして、自分のことを素直に受け入れにくくなる、不安を感じるなど、負の体験の積み重ねによって無意識に形成されたものです。
顕在的自尊心が高く、潜在的自尊心が低いと、「実は自信がなくて見栄を張っているだけ」となり、逆になると「一見自信がないように見えて実はプライドが高い」となりがちです。
この2つの自尊心は、同じ自尊心でもそれぞれが独立しています。そのため、本当に自尊心を高めたい場合は、両方をバランスよく高める必要があります。
セルフ·エスティーム(self-esteem)とプライドの違い
セルフ・エスティームは、日本語に訳すと「自尊心」「自尊感情」となります。
自尊心や自尊感情は、自惚れや傲慢と考えられがちですが、心理学上では自分自身を大切に思う感情を意味します。自己肯定感ともいえます。
セルフ・エスティーム(自尊心・自尊感情)を高めることで、自分を大切に思い、あるがままに認めて受け入れることができますし、他者の考えや生き方を尊重することもできます。
自尊心や自己肯定感、自尊感情などは心理学の言葉ですが、プライドは古くから日常的に使われてきた言葉です。
プライドは自尊心と訳されることもありますが、心理学の権威であるローゼンバーグ(1979)は
と言っており、自尊心=プライドとは考えないほうがよいようです。
自尊心が低い人の特徴6つ
自尊心が低い人は、
- 自分の意見が言えない
- 自分のやりたいことを我慢する
- 一人で判断できない
- 何でも否定的に受け止める
- 積極的に行動できない
- 「自分はダメな人間だ」と思う
という特徴があります。消極的でマイナス思考になってしまい、不安や悩みが絶えなかったり、満足できなかったりといった心理状態に陥りやすいです。
自尊心が高い人の特徴5つ
自尊心が高い人は、
- 自分で判断することができる
- 自分の失敗を認めることができる
- 周囲に感謝することができる
- 積極的にチャレンジすることができる
- 他人との比較をやめることができる
という特徴があります。
自分で判断したり、行動したりすることができるので、ものごとへ積極的に取り組める、どんな環境下でもイキイキと過ごせる人が多いです。
自尊心を高めるためのやるべきこと7つ
自分は自尊心が低いと感じた方には、以下の方法を実践してみることをおすすめします。
- 自分の感情を受け入れる
- 自尊心が低くなった原因を追求する
- 自分の今の環境を変える
- 短所を直すよりも長所を伸ばす
- 他人からの言葉を素直に受け止める
- これまでの自分をほめる
- 小さな成功体験をたくさん作る
1つの考えに執着したり、背伸びしたりせず、客観的に物事を見れるようになれば、自尊心を高めることができるようになります。
【お知らせ】
まずは無料でWEBデザインを学びませんか?
デザインに少しだけ興味がある方に向けて、豪華な無料プレゼントを用意しました。
✔️ WEBデザイン20レッスン
✔️ WEBデザイナータイプ診断
✔️ 60分でバナーが作れるレッスン動画
✔️ 月収3万円が叶う!副業ロードマップ
✔️月100万稼いだデザイナーによる特別動画講座
自己肯定感とは?

自己肯定感とは、自分を主観的に判断・評価し「自分には価値がある」と思える感情のことをいいます
自己肯定感が高くなるほど「自分の価値」が上がり、ありのままの自分を受け入れることができます。
逆に、低いと「自分は何をしてもダメだ」と思い、無気力な状態になったり、諦めが早くなったりします。
自己肯定感は自尊心と似ていますが、
自尊心は「自分は優れている」と思うことなのに対して、自己肯定感は「劣っている部分も含めて自分には価値がある」と思うことです。
自己肯定感が低いときに現れる3つの傾向
自己肯定感が低いときには、以下のような状態になります。
- 人からの感謝の言葉を受け止められない
- 失敗をしたときに言い訳をしてしまう
- 忠告されたときに怒りが湧き上がる
人からお礼を言われても素直に受け入れることができず「何か裏があるのではないか」と疑う、アドバイスをされても受け入れられずに怒りがこみ上げる、失敗をしたときや迷惑をかけたときに謝らずに言い訳をしてしまうなど、マイナスの感情をコントロールできなくなります。
自分に当てはまるものがある場合は注意しましょう。
自己肯定感を高めることで得られる4つのメリット
自己肯定感を高めることにより、物事に対して良い見方ができるようになります。具体的には
- 前向きになる
- 他人に対して寛容になる
- 他人と比較しなくなる
- 理性的な考え方ができるようになる
というメリットがあります。
自分や他人を許容できるようになったり、他人と比べなくなったりし、必要以上に落ち込まなくなる効果がありますよ。
自己肯定感の高め方5選
ここでは、自己肯定感を高める方法として5つご紹介します。どれも難しいものではないので、自分が取り組みやすいものから気軽に始めてみてください。
今の自分の現状を受け入れる
自分がどのような人間かを、客観的に把握するために、自分の現状をノートに書き出してみましょう。
自分の考え方や好き・嫌いなどをノートに書き出すことで、これが今の私だと受け入れられるようになります。
自己肯定感の高い人の近くにいる
人間の考え方は環境によって大きく変わります。
自己肯定感の高い人の近くにいると、その人の考え方に影響を受け、自分の自己肯定感も高くなっていきます。
言葉をポジティブなものに変える
言葉は自分を表現するものです。言ったことが現実になることもあります。
自分に影響を及ぼすのであれば、ネガティブな言葉よりもポジティブな言葉を言ったほうが良いと思いませんか。
ポジティブな言葉を言い続けることで、思考もポジティブになり、自己肯定感が高まりますよ。
小さい成功体験を積み重ねる
成功体験を積み重ねることで自信がつき、自己肯定感が高まります。
簡単なもので構いませんので、小さな目標を立てて成功体験を積み重ねていきましょう。
「達成できた」という経験はやがて、大きな自信につながります。
音楽や運動を楽しむ
音楽や運動は心と体をリフレッシュさせて、気持ちをリセットしてくれる効果があるので、自己肯定感を高めるのに有効な手段です。
ネガティブ思考に陥りそうなときは、自分の気分を上げてくれる音楽を聞けばポジティブになりますし、静かな音楽を聞けば、高揚した気持ちを落ち着かせてくれます。
心地よい疲労が心と体に良い効果を与えてくれるので、運動するのもおすすめですよ。
個の時代に必要な感情「自慈心」とは?

自慈心=セルフコンパッション(self-compassion)は「自分への慈しみ(いつくしみ)」を意味し、「他者を思いやるように、自分自身のことを大切に思うこと」を指します。
ストレスをため込みやすい現代において、自身の気持ちをコントロールする手法として注目されています。
ここからはそんなセルフコンパッションについて、詳しく解説していきますね。
セルフコンパッションに重要な3つの要素
苦しい状況になると、自分自身を傷つけるような言葉を言ったり、その苦しさから目を背けたりすることが多くあります。
セルフコンパッションでは、その状態から脱するための重要な3つの要素があります。
自分への優しさセルフ・カインドネス(Self-kindness)
セルフコンパッションでは、自分自身を他者と同じように接することが大切です。
自分を否定せず、思いやりを持って接したり、ありのままを受け入れられるような言葉をかけたりすることで自己肯定感を高めていきます。
人間性の共通理解コモンヒューマニィティ(Common humanity)
よく「なぜ自分だけがしんどいのか?」と思ってしまう人がいます。
そんなときに「自分だけだ」と思うのではなく、誰もが同じように苦しんでいると、他者との共通点を見出すことで、苦しみを緩和できます。
あるがままに受け入れる心の状態マインドフルネス(Mindfulness)
つらいと思ったときに、それを我慢しよう、あるいは忘れようと努力をした結果、さらに混乱してしまうことがありますよね。
自分を肯定するセルフコンパッションと密接に関係する概念です。
自尊心(セルフ·エスティーム)との違い
自尊心は他者と自分を比較して、優劣をつけたり、世間から得られる評価で自分の価値を決めたりする心の状態です。
一方、自慈心は自らを認め大切にする心であり、そこに他者の視点は入りません。
自尊心も大切ですが、それだけだと安定した人間関係を結ぶことが難しくなります。自慈心があれば自尊心は自然に身についていきます。
セルフコンパッションを高めるメリット
セルフコンパッションの向上には、さまざまな効果があることが研究で証明されています。
焦りやマイナス思考など悲観的な感情が少なくなり、マイナスな出来事が起きても冷静に、適切に対応できるようになります。
また、仕事でもプライベートでもストレスを感じづらくなるため、悲しみや怒り、嫉妬のようなネガティブな感情を抑えられるようになるでしょう。
心に余裕がある状態になり、心の病にかかりづらくなっていきます。特に大切な効果を3つお伝えします。
幸福感を高める
セルフコンパッションを取り入れることで、焦りやマイナス思考などの悲観的な感情を抑えることができるようになります。
例えば、仕事やプライベートで失敗しても「次にどうすれば失敗しないか」と前向きな思考が働くようにもなりますよ。
ストレスの軽減につながる
セルフコンパッションが身につくと、仕事でもプライベートでもストレスを感じづらくなり、怒りや悲しみ、嫉妬のようなネガティブな感情を抑えられるようになります。
また、他者に対して配慮する余裕ができるので、人間関係が良好になり、ストレスの生まれづらい環境が自然と出来上がっていきます。
心が健康になる
セルフコンパッションが身についていない状態は、悩み、不安といったネガティブな感情からストレスが生まれます。
しかし、身についている状態であれば、何事にもポジティブに対応することができ、心の病にかかりづらくなっていきます。
セルフコンパッションを鍛える実践方法3つ
セルフコンパッションを身につけるとプラスの影響が多く得られますが、どのように鍛えればよいのでしょうか。
いくつか方法がありますが、そのなかから特に実践して欲しいものを3つご紹介します。
リマインドペーパー
たとえ、セルフコンパッションを身につけていても、苦しい状況が続くと、ネガティブな感情が先行してしまいます。
そのような状態ではポジティブな感情を取り戻すことが困難になります。
苦しい状況に陥ったときに、セルフコンパッションの考え方を思い出せる手法として、リマインドペーパーを作成しておきます。
メモしておく内容は、自分が苦しいときに取るべき行動や、自分にかける優しい言葉です。
ジャーナリング
一定の時間内に頭に浮かんだことを、あるがままに書き続け、客観的に自分を把握する手法です。
書く内容は、自分のなかで不安に感じていること、ストレスに感じること、悩みなどです。
何も気にせずに、ありのままを自分の言葉で書くということが大切になります。
書き出すことで、自分自身が無意識に感じているネガティブな感情や、気付いていなかった問題点などを、客観的に把握することができ、対処方法を考えることができるようになります。
時間を決めてとにかく書き続けてください!止まらないのがポイントです!
慈悲の瞑想
自分が苦しい状態のときは、冷静さを失って考えることができなくなり、対処方法も実践できなくなってしまいますよね。
そんなときにおすすめなのが、慈悲の瞑想です。
慈悲の瞑想では、まず自分自身に優しい言葉をかけます。
自分の心を癒やすための言葉をかけることで、気分が楽になり、優しい気持ちになるでしょう。
自分の気持ちが落ち着いたあとは、他者に対して優しい言葉をかけます。
自分も他人も同じように慈しむ気持ちが持てるようになると、心を落ち着かせることができます。
まとめ
以上、自尊心、自己肯定感そして自慈心についてお伝えしてきました。
同じ意味を持つ部分もあり、混同しやすいですが、自分に当てはまるもの、自分に足りないものは何か?ということがわかると、違いが明確になります。
現代社会は個の時代であり、自分が主役です。
自分を認めて、それと同じように他人も認めてみてください。自分を大切にする分、相手も大事にする、そうすることで良い距離感が生まれて、コミュニケーションもとりやすくなるのではないでしょうか?
現代社会を生きていくための参考にしていただければと思います。
質問や感想があればご記入ください