ここ近年、IoTやAI、ビッグデータなどの第4次産業革命によるIT技術の進歩は目覚ましく、人間とコンピューターとの距離は、ますます身近になっています。
この「IT技術の進歩」に必要不可欠なのがプログラミングですが、こうした急激な進歩に時代が追いつけていないため、常に人手不足に陥っています。
しかし裏を返せば、プログラマーになれば当面は就職先に困らず、安定的に収入が得られることを意味しているのです。
ただ、プログラミング特有のソースコードは一見難解なため「才能が必要なのではないか」と考える人が一定数います。
また実際に、プログラミング学習を始めてみたけどマスターできなかった、という体験をした場合はなおさら「プログラミングができるのって結局、才能のある人なんじゃないの?」と考えてしまうのも無理はありません。
果たして、プログラミングには本当に才能が必要なのでしょうか。
今回は、プログラミングに才能は必要なのか、また向き不向きはあるのか、マスターするにはどのようにすれば良いかを解説します。
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プログラミングに才能は必要か?
ここでは、プログラミングには才能が必要なのか、自分にもプログラミングをマスターすることはできるのか、を解説します。
必要なのは才能ではなく正しい努力
結論から先に言うと、プログラミングに必要なのは、才能ではありません。
ただし、GoogleやMicrosoftなど、名だたるIT企業のエンジニアは例外で、彼らは間違いなく、才能に溢れた「天才」の部類に入る稀な人達です。
そのような場合を除いて言えるのは、プログラミング学習に必要なのは才能ではなく「正しい努力」で、この努力を続ければ、誰にでもマスターできます。
取得しておくべきスキル
正しく努力することは才能よりも大切な要素で、そのために取得しておくべきスキルは以下の5つが挙げられます。
1.プログラミング言語の仕様などの、基礎知識
プログラミングでは、時に構文やフレームワークを活用します。こうした仕様に関する知識は必要不可欠ですが、これは持って生まれた才能ではなく、努力で会得するものです。
2.ハードウェアやネットワーク、ツール類の構造についての理解
コンピューターがどのような構成になっているか、インターネットやWEBサイトがどういう仕組みで動くのか、という知識を身につけていることが必要で、ここが理解できていると、プログラムやシステムのエラーにも早急に対処できるようになります。
こちらも1と同様に、才能ではなく努力で会得できるものです。
3.フレームワークやライブラリを理解している
フレームワークやライブラリは、プログラミングの枠ともいえるもので、現代のプログラミングは、この枠をベースとして必要に応じてプログラミングしていくスタイルが主流となっています。
4.セオリーや型を理解し、論理的に考えることができる
プログラミングには不可解なエラーやバグがつきものです。そんな不具合を解消するためには、論理的な思考が求められます。
また、プログラミングには過去にプログラマーが編み出してきた「ノウハウ」ともいえるセオリーや型がありますが、これらを理解し、論理的な思考ができていると、読みやすいコードを組み立てることができます。
5.情報収集や問題解決力がある
プログラミングのバグは、予想だにしない原因で発生する場合が多いです。この際、ネットで検索し、適切に情報を収集する必要があります。
また、起きた問題を解決するために仮説を立てたり、検索でヒットした解決方法を的確に試せるといったスキルは必要です。
これら5つのスキルは才能があるからできるのではなく、検索方法を考えたり、試したり、という「トライ&エラー」を何度も行い、日々地道に努力を積み重ねることで身につくスキルです。
才能は必要ないが向き不向きはある
どの職業にもいえることですが、プログラミングにも向き不向きはあります。
しかし、プログラミングに必要な技術や思考は、正しく努力し、鍛えれば身についてきますので「向いていないかも。」「才能ないかも。」と考える必要はありません。
また「向いている人の特性」に倣えば、プログラミングは習得できる、ともいえるのではないでしょうか。
このことについて、詳しくは次のセクションで解説します。
プログラミングに向いている人に共通する傾向
プログラミングに才能は必要ありませんが、向き不向きはあり、向いている人には共通する傾向があります。
ここでは、その代表的な10パターンを解説します。
①プログラミングを楽しめる
プログラミングはひたすらソースコードを入力し、わからない場合はネット検索する、という作業を繰り返す、比較的地味な作業です。
また、プログラミングに代表されるIT技術の分野は、この瞬間にもめまぐるしく変化しており、数年前の技術は古くなっている、ということはしょっちゅうです。
このため、プログラマーは常に新しい技術をアップデートしていく必要があります。
こうした学びや情報収集を楽しみ、マスターする意欲のある人は、プログラミングに向いていると言えます。
努力は才能に勝る、ということです。
②集中力が高い
プログラミングには集中力が必要です。
コードを書くのはもちろんのこと、問題解決の検索やバグと呼ばれるエラーを修正したりと、何時間もパソコンの画面に向き合う必要があります。
このため物事にのめり込みやすく、高い集中力がある人は、プログラミングに向いています。
また集中力があると、プログラミング学習のカリキュラムもサクサク進むので、習得スピードも速いという特性があります。
③オンオフの切り替えが得意
プログラミングはコードを書いたり、バグに向き合ったりと、長時間に渡る作業が必要な仕事です。
このためストレスがたまりやすく、オンオフの切り替えができないと、体調不良につながる可能性もあります。
初心者の場合は、基礎学習の時点でなかなか理解できなかったり、習った言語が思ったように動かないと、必死で取り組むために、ストレスに気づかないこともあります。
上手くいかない場合でもある程度できればよしとし、オンオフを上手に切り替え、自らメンタルを操ることのできる人は、プログラマーに向いています。
④制作などものづくりが好き
プログラミングはシステムやデータなどを生み出す行為で、ものづくりの一種です。
このため、制作やものづくりが好きで、具体的に作りたいサービスやアプリがあり「作ってみたい!」という意欲のある人は、プログラミングに向いています。
また作りたいものがある状態で学習を進めると、目標が定まっているので、プログラミングの技術を習得するのも速いです。
夢中になれるほどの熱意があれば、才能は関係ありません。
⑤論理思考が得意
どんなコードを書けばどのように動くのかを予め予想できる論理思考は、プログラマーにはなくてはならない要素です。
また絶対的に回避不可欠なバグや不具合にも、感情的にならず、常に冷静で適切な対応ができる能力が求められます。
論理的な思考を才能として元々備えている人もいますが、一つの問題に固執せず、広い視野と発想で解決に導く思考回路を鍛えれば、後から身につけることもできる能力です。
⑥デスクワークが苦にならない
プログラマーは、コードを書いたり、エラーの対処をしたり、わからないことを検索したりと、デスクに座ってパソコンと向き合う時間がほとんどです。
このため、動き回る仕事が好き、という人には少ししんどいかもしれません。
このようなデスクワークが苦にならない、むしろ得意という人は、プログラミングに向いているといえます。
⑦分からないことを調べたり聞いたりすることに抵抗がない
プログラミングは「エラー発生→検索→解決」の繰り返しです。
ソースコードやエラーの原因を調査するなど、調べるための時間は意外に多く、作業のほとんどは、この検索や調査に費やされるといっても過言ではありません。
つまり、調べたり考えたり、原因を究明することが好きな人にが、プログラミングに向いているといえます。
すでに何度もお伝えしていますが「元々才能があるかどうか」よりも「プログラミングが好きで、熱中して取り組めるかどうか」の方が大事なのです。
⑧学習意欲が高い
プログラミング言語は、簡単に書けるものや、ネット等で紹介されている有名なもの、難解なものまで無限にあり、しかも日々進歩しています。
1度覚えても、数年後にはその知識は古くなってしまうので、アップデートのために、日々新しい知識をインプットしなければならなくなります。
プログラミングは、日々学習の連続です。学ばなければ業界の目まぐるしい変化についていけないのです。
プログラマーは、才能があれば成功していくものではありません。こうして、日々努力をして高い技術を磨いているのです。
このことからもわかるように、新しい知識を学んだり、常に学び続けていくことが好きな学習意欲の高い人には、向いているといえます。
⑨好奇心旺盛で発想が柔軟
常に新しいことに興味があり、柔軟な発想で問題解決ができる人は、プログラミングに向いています。
バグやトラブルなどは、予想だにしない原因で発生する場合が多く、過去のデータや固定観念にとらわれない様々な視点から、解決を試みる必要があります。
「好奇心を持ってプログラミングに取り組むことができる」という才能は、必要といえるかもしれませんね。
⑩パソコン操作に慣れている
プログラミングはパソコンを使って作業を行いますので、パソコンの操作に慣れていることが大前提です。
パソコンに不慣れでも挑戦することはできますが、1つ取り組むのに説明書を見たり、調べたりする手間がかかるため、どうしても作業の進み具合が遅くなります。
新しいソフトが開発されてもすぐに覚えられる、時間短縮のためのショートカットキーを駆使できるなど、パソコンを使いこなせる人は、プログラミングに向いているといえます。
プログラミングに向いているかを知る方法
プログラミングに才能の有無は関係なく、向き不向きがあるということはお分かり頂けたかと思います。
ここからは実際に、プログラミングに向いているかどうかを知る方法をご紹介します。
プログラミングスクールの無料体験会などに参加してみる
プログラミングスクールでは、無料体験会や無料カウンセリングなどのイベントを行っています。
スクールにもよりますが、体験会によってはミニレッスン等を行っており、プログラミング言語の簡単なソースコードを実際に書く体験ができます。
こうした機会を利用して、ぜひプログラミングを体感してみましょう。
また、カウンセリングでは担当者に質問や相談をすることもできますので、こうしたサービスを利用するのも1つの方法です。
書籍やWEBコンテンツなどでプログラミングを学んでみる
果たして自分にプログラミングができるのだろうか・・・と考えた場合、ネットで検索するのも良いのですが、書籍を紐解く、という方法もおすすめです。
書籍はすぐ手に取って読むことができ、自分で考えながら読み進めることで、自分にもできるかどうか、感覚的に判断できます。
また、WEBコンテンツで学ぶ方法もあります。WEBコンテンツは講義を始め、学習の解説に動画や図表を使用するなど、視覚的に学べ、理解しやすい特徴があります。
書籍もWEBも、共通しているのは「視覚的に学べる」という点で、まず自分の目で見て納得してから判断したい、という人に向いています。
才能は関係なく、そもそも初めて触れる人向けにわかりやすく作られているので、取り掛かりやすいのも特徴です。
プログラミングを試してみる
「自分にはプログラミングに向いているのだろうか」と考えるのであれば、一足飛びにソースコードを書いて動かしてみる方法もあります。
とはいえ、ソースコードを書くには環境構築が必要ですし、実際に動かせるようになるには時間がかかります。
ですので、既に環境構築済みの、無料で使用できるWEBコンテンツで、初心者にも書きやすい言語をお試しで書いてみましょう。
初めからスラスラ書ける人は稀ですので、そこは重視する点ではありません。
重要なのは、書くことに抵抗感がないか、また書くことが面白いとか楽しいと感じるか、です。
もしもこのように感じることができたら、プログラミングに向いているといえます。
プログラミングをマスターする5ステップ
ここでは、プログラミングをマスターするための正しい努力を、5ステップでご紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。
プログラミング言語の仕様を理解する
まずはプログラミング言語の仕様を理解しましょう。
プログラミング言語がどのような仕組みになっているのか、どう使うのかを理解することで、自ずと理解が深まっていきます。
また仕様を理解できていれば、時間のかかるプログラミング学習が速く進む効果もあるため、しっかり理解することをおすすめします。
開発環境やツールなど、基礎部分を理解する
開発環境とは、ソフトやシステムを開発するための作業環境のことで、プログラミングを始める前に必要なツールを準備して、作業環境を整える必要があります。
つまり、プログラミングに必要なツールを知ることも、基礎部分としては大事なところです。開発環境、概念や仕組みと同様に重要な部分ですので、しっかり理解しましょう。
これは、才能があるからできるのではなく、基礎学習からコツコツと努力を積み上げてきた結果が理解に繋がるのです。
初心者には、理解に時間がかかり、骨が折れると感じるかもしれませんが、逆にここが分かれば、プログラミングの本質が理解できるようになります。
プログラミングのフレームワークを理解する
フレームワークとは、1からプログラミングをする必要のない「枠組み」のようなもので、予め組まれたものを基本として、プログラミングすることができます。
フレームワークを理解すれば、効率的にシンプルで読みやすいコードを書けるようになるのです。
この便利なツールはそれぞれ独自の使用方法がありますが、プログラミング言語の基礎や、開発環境を予め理解していることで使いこなすことができる、便利ツールです。
模写や写経をする
一足飛びに上達するためには、模写や写経をすることです。
「これで良いのかな?」とよくわからないまま悩んだり迷ったりするより、実際にあるサービスやコンテンツが動いているコードをそっくりそのままなぞって、真似してみましょう。
プロの仕事を真似することで力が身につき、スキルは確実に向上します。
とにかく書いて量をこなす
ここまでのステップを経て理解が進んできたら、とにかくたくさん書いてみましょう。
プログラミングは量をこなすことが大事で、たくさん書コードを書いていけば自然とに上達していきます。
スキルアップを目指すのであれば、書いて動かして書いて・・・を繰り返しましょう。
こうしてコツコツと経験値を積むことで、才能は育まれていくのです。
まとめ
ここまで、プログラミングには才能が必要かどうかについて、解説してきました。
結論から言うと、プログラミングに才能は必要なく、向き不向きがあります。
ただ、もし今回の記事を読んで、ご紹介した「プログラミングに向いている人のパターン」にあまり当てはまらなかったとしても、諦める必要はありません。
プログラミングに必要な技術や思考は、鍛えればどんどん身につくうえ、正しい努力で誰にでもマスターでき、それがあなたの才能となってゆくのです。
今回ご紹介した方法を参考に、ぜひプログラミング学習を始めてみましょう!
質問や感想があればご記入ください