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【フリーランスが白色申告する方法】青色申告との違いも解説!

【フリーランスが白色申告する方法】青色申告との違いも解説!

フリーランスになると、

「自由に自分のやりたいことができる」
「プライベートも大切にしながら仕事ができる」

といった喜ばしい面がある一方、

「仕事がちゃんと見つかるかな?」
「生活に必要な収入を得られるかな?」

など気になることや心配事もつきものですよね。

特に、これからフリーランスになろうと計画している人やフリーランスになったばかりの人にとっては、「確定申告」も気になることの一つではないでしょうか。

実は私も、昨年会社員からフリーランスのWEBライターに転職し、初めての確定申告を迎えようとしています。

会社員のときは、会社でうながされるままに年末調整していればOKだったのに、自分で慣れない帳簿をつけたり難しそうな書類に記入したりするのは、うまくできるかどうか不安になってしまいます。

それに、確定申告には白色と青色があり、どちらを選べばよいのかも悩ましいところですよね。

インターネットやSNSなどでは「青色申告は難しくて白色申告のほうが簡単で初心者向け」という発信をよく見かけるので、「まずは白色申告してみようかな」と考えている人も多いかもしれません。

この記事では、こうしたフリーランス初心者向けに、青色申告と比べた白色申告の特徴や白色申告の方法をわかりやすく解説します。

一緒に一つひとつクリアしていきましょう!

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目次

白色申告とは

白色申告とは、フリーランスなどの個人事業主が所得税の確定申告をする方法の一つです。

確定申告とは、毎年1月1日から12月31日までの1年間の収入・社会保険料・源泉徴収された所得税などを精算し、その年に支払うべき所得税額を確定する手続きです。

精算の結果、所得税の支払いに不足があれば納税し、払いすぎがあれば還付(返還)されます。

原則、所得を受けた翌年の2月16日から3月15日までの間に、納税地の税務署に必要書類を提出します。

所得税の確定申告の方法は2種類。

「白色申告」と「青色申告」です。

「白色」「青色」という名称にはどのような由来があるのでしょうか?

「青色申告」という名称は所得税法で定められていますが、「白色申告」という名称は、特に法律で定められたものではありません。

「白色申告」は、「青色申告以外の申告方法」をわかりやすく表現するために「青色申告」に対比して便宜的に使われるようになった呼称なのです。

白色申告は、「簡易な帳簿付けでよく手続きも比較的楽な代わりに、節税の特典がない」申告方法です。

一方、青色申告は「詳細な帳簿付けをして、事業の運営状況が明確になる書類を作成・保管することで複数の節税の特典を受けられる」申告方法。

戦後の1949年に、GHQ(連合国最高司令官総司令部)の要請でコロンビア大学のカール・シャウプ博士を団長とする日本税制使節団の報告書(シャウプ勧告)に基づき導入された制度です。

では、なぜ青色申告という名称になったのでしょうか?

それは、旧所得税法の時代に、青色申告とそれ以外を実務上はっきり区別する必要から青色申告で使う用紙の色を青に定めたためです。

用紙の色を青にしたのは、日本人が青色に対して「気持ちがよい色」「青空のようにスッキリした色」「正直をイメージする色」「目に優しい色」などのよいイメージを持つことや、青色が特定の思想をイメージする色ではないことなどが理由だと言われています。

なお、現行法では青色申告で使う用紙は白に変更されていますが、「青色申告」という名称は引き続き使用されているのです。

参考:国税庁_青色申告制度の意義と今後の在り方_第1章第2節3「青色申告制度の創設」注釈(35)[税務大学校研究部教育官 日野雅彦]

青色申告と比較!白色申告2つのメリット

「簡易な帳簿付けでよく手続きも比較的楽な代わりに、節税の特典がない申告方法」

だとお伝えした白色申告ですが、青色申告と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか?

事前申請が不要

白色申告するときは、特に税務署への事前申請は必要ありません。

2月16日から3月15日までの間に通常の確定申告方法で、前年分の申告をすればOKです。

一方、青色申告の場合は、収入が発生する年の3月15日までに(年の途中に開業した場合は、原則として開業から2ヵ月以内に)納税地の税務署に「所得税の青色申告承認申請書」を提出し、承認を受ける必要があります。

承認が期限後になった場合は、その年の収入は白色申告をし、翌年分の収入から青色申告することになります。

帳簿付け&保存すべき書類がシンプル

確定申告では、納税者自身が自分の所得金額などから税額を正しく計算して申告しなければなりません。

それを確実におこなえるよう、簿記のルールに従って帳簿類をつけ、決められた年月保存するよう所得税法で定められています。

簿記とは、事業の日々の取引を一定のルールで帳簿類に記録・整理する仕組みです。

帳簿の付け方は単式簿記と複式簿記の2種類。

白色申告は帳簿の種類が少なく簡易な単式簿記でOKですが、青色申告は帳簿の種類が多く複雑な複式簿記で記録・整理する必要があります。

白色申告で記帳する単式簿記は「事業収入」と「必要経費」をそのまま記入すればよく、また、1日分の収入支出をまとめて記入しても構わないとされています。

そのため、おこづかい帳や家計簿をつけるようなイメージで帳簿をつけられるのです。

なお、青色申告でも単式簿記が認められています。

しかしその場合は、控除額が10万円となり、複式簿記で記帳したときの55万円や65万円の控除額と比べると青色申告するメリットが小さくなります。

また青色申告で単式簿記を選んだとしても、白色申告よりも多くの項目について記帳しなければならないので、白色申告の帳簿付けのほうがより簡易なのです。

参考:No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度

青色申告と比較!白色申告6つのデメリット

白色申告は一般的な確定申告の方法なので、白色申告することにより特にデメリットが発生するというものではありません。

しかし、節税面での優遇措置が多い青色申告に比べると、白色申告には基礎控除以外の節税特典がないため、青色申告もできるのにあえて白色申告を選ぶことは、「受けられるはずの特典を受けられない=デメリット」と言うこともできるのです。

次に、青色申告だけにあるメリットを白色申告のデメリットとしてご紹介していきます。

特別控除を受けられない

青色申告には3種類の青色申告特別控除があり、条件に該当する控除を1つ受けられます。

しかし、白色申告の場合はこれらの控除を受けられません。

それでは、3種類の青色申告特別控除とはどのようなものなのでしょうか?

参考:国税庁_No.2072 青色申告特別控除

①白色申告では受けられない10万円控除

事業所得・不動産所得・山林所得のある人が受けられます。

単式簿記で記帳し貸借対照表や損益計算書を提出しないなど、次の②③でご紹介する55万円・65万円控除の条件を満たさない場合はこちらの10万円控除となります。

②白色申告では受けられない55万円控除

事業所得か不動産所得(10部屋以上の貸与可能な部屋数のあるアパートやマンションなど、もしくは5棟以上の貸与可能な戸建て物件がある場合)のある人が受けられます。

その他の条件は次のとおりです。

条件
  • 複式簿記で記帳すること
  • 現金が発生しなくても取り引きが発生した時点で記帳する「発生主義」であること
  • 青色申告決算書(貸借対照表・損益計算書)と帳簿書類一式を申告期限内に提出すること

③白色申告では受けられない65万円控除

まず②の55万円の控除を受ける条件を全て満たしている必要があります。

加えて、次のいずれかに該当していることが条件です。

条件
  • 仕訳帳と総勘定元帳を電子帳簿保存すること
  • e-Taxを使って確定申告書と帳簿書類を提出すること

赤字繰越が特定の事例しかできない

事業所得・不動産所得・譲渡所得・山林所得が赤字だった場合、青色申告であれば、その赤字金額を翌年以降3年間繰り越して事業所得から控除できます。

しかし白色申告の場合、赤字繰越できるケースは限られており次の場合のみです。

白色申告で赤字繰越できるケース
  • 印税や原稿料・作曲料・著作権使用料・漁業や養殖などの赤字
  • 棚卸資産や事業用固定資産が被災した場合の赤字

なお税法上、同一年度の利益と損失を相殺した結果の赤字を「純損失」と言います。

家族従業員の給与を全額経費にできない

確定申告する人の営む事業に従事する親族のことを、所得税法では「事業専従者」と言います。

白色申告における事業専従者の要件は次のとおりです。

白色申告における事業専従者の要件
  • 白色申告者と生計をともにする配偶者かその他親族であること
  • その年の12月31日現在、年齢が15歳以上であること
  • その年を通じて6ヵ月を超える期間、白色申告者の事業に専念して従事していること

確定申告しようとする事業に事業専従者がいて、申告者が給与を支払っている場合、青色申告なら、要件を満たせばその給与額全てを事業所得から控除できます。

しかし白色申告の場合、事業専従者控除できる金額は、次のどちらか低いほうの金額までです。

白色申告における事業専従者の要件
  • 事業従事者が事業主の配偶者なら86万円、配偶者以外なら一人に付き50万円
  • 事業専従者控除する前の事業所得の金額を「専従者の数+1」で割った金額

参考:国税庁_No.2075 青色事業専従者給与と事業専従者控除

「事業の光熱費等の使用割合が50%以下」かつ「プライベートと明確に区分できない」場合は経費にできない

フリーランスなど個人事業主は、自宅で仕事をしている人も多いのではないでしょうか。

私もフリーランスのWEBライターとして主に在宅ワークしています。

自宅が事務所を兼ねている場合、電気・ガス・電話・インターネット・家賃・自家用車などの使用は、プライベートで使う分と混ざりがちですよね。

こういったプライベートと事業両方にかかる光熱費などのことを、所得税法では「家事関連費」と言い、また、プライベート分と事業分の使用量から割合を出し、家事関連費から事業分を算出することを「家事按分」と言います。

青色申告の場合は、税務署に合理的に説明できる按分率を用い、客観的に事業で使用したものと認められれば、算出した金額を全て経費にできます。

一方、白色申告は、原則、事業で光熱費を使用する割合が50%を超えていない場合、つまり事業で使用する分がプライベート分を上回っていないと経費として計上できません。

ただし、自宅のなかで事務室を完全に分けたり、事業で使うインターネットやスマートフォンの契約を分けたりするなど、プライベートと明確に区分できれば50%以下でも経費として計上できます。

参考:国税庁_法令解釈通達_家事関連費(第1号関係)_45-2

一括評価による債権は貸倒引当金の計上ができない

貸倒れとは、商品やサービスをクライアントに渡してから、後日売上代金を支払ってもらう場合、クライアントが倒産してしまうなどにより代金を回収できなくなってしまうこと。

貸倒引当金とは、そういったリスクに備えて、年末に残っている未回収金や貸付金などに対して5.5%(金融業は3.3%)の金額を必要経費として計上できる制度です。

貸倒引当金の対象にできる金銭債権には一括評価によるものと個別評価によるものの2種類あります。

一括評価による金銭債権

一般的な取引で生じる「普通の債権」。

個別評価による金銭債権

資金繰りに困っていることが明らかだったり倒産寸前の取引先を相手にした「普通ではない債権」。

青色申告ならどちらの債権でも貸倒引当金の対象ですが、白色申告の場合は、個別評価による債権しか対象にできません。

少額減価償却資産の特例を受けられない

事業で使う備品や設備などは、一般的に時間の経過とともに価値が下がっていきます。

こういった資産を税法では「減価償却資産」と言い、減価償却資産にかかった費用を必要経費として計上するときは、法定耐用年数で決められた期間、一定の方法で費用を分割して経費計上することになっています。

少額減価償却資産の特例とは「30万円未満の少額減価償却資産については、原則どおりに数年かけて分割せずに、購入し使用開始した年に一括で経費として計上できる」というものです。

青色申告ならこの特例を受けられますが、白色申告の場合、一括で経費計上できるのは10万円未満の減価償却資産のみとなります。

参考1:国税庁_No.2100 減価償却のあらまし
参考2:国税庁_主な減価償却資産の耐用年数表

白色申告と青色申告どちらがおすすめ?

白色申告と青色申告には、それぞれメリット・デメリットがあります。

それでは、フリーランスとしてこれから確定申告する場合、どちらを選ぶべきでしょうか?

それは、確定申告する人が何を重視したいかによって変わってきます。

なるべく手間をかけたくないなら白色申告

白色申告は、先ほど挙げたメリットのとおり、手続きや作成・提出する書類がシンプルで比較的簡易ですが、デメリットであげたように節税特典がありません。

そのため、白色申告を選択してデメリットを感じないのは、次のどちらかに当てはまるような「青色申告の特典を受けて節税する必要のない人」です。

節税する必要のない人
  • 事業利益が少なく青色申告の節税特典を受けなくても納税額が0円の人
  • 赤字経営が翌年以降3年を超えて続く込みの人

また白色申告は、次のような人にも向いています。

白色申告をすべき人
  • 事業を始めたばかりで余裕がなく、確定申告の準備にほとんど時間をかけられない人
  • 手続きがより簡単なほうがよく、手間をかけてまで節税しなくても構わない人

ただし白色申告においては、比較的簡易な帳簿書類を準備すればOKであるとはいえ、領収書や請求書といった必要書類が揃っていないなど収支を客観的に説明できない状態にしておくのはNGです。

後日税務調査の対象になった場合、保存書類から事業の内容がきちんと把握できないと、同業他者の利益率など間接的な根拠を用いて、本来の税額よりも多く「推計課税」されてしまう恐れがあるのです。

そのため白色申告の場合でも、書類は丁寧に準備しましょう。

しっかりと節税したいなら青色申告

青色申告は、白色申告のデメリットで解説したとおり、節税の特典がたくさんあります。

ただし、複雑で手間のかかる複式簿記で記帳し、白色申告よりも多くの書類を整える必要があります。

また、定められた期日までに「所得税の青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。

そのため青色申告は、「一定以上の利益があり所得税が発生する」または「今は赤字だが3年以内に黒字になる見込み」という場合で、かつ次のように考える人に向いています。

青色申告をすべき人
  • 手続きに多少手間をかけても、しっかりと節税したい
  • より詳細で明確な帳簿を作成・保管することで、税務署や金融機関など対外的な信頼度をアップしたい

「複雑な複式簿記なんてつける自信がない……」という人でも、帳簿類は会計ソフトを利用すれば、簿記の初歩的な知識だけで作成できます。

日商簿記検定3級用の参考書を読んだり、会計士などが発信しているユーチューブやブログを見たりして、複式簿記の基本的なルールだけ理解しておけば大丈夫ですよ。

なお、白色申告の解説で触れた「推計課税」については、原則、青色申告者は対象外とされています。

フリーランスの白色申告のやり方

ここでは、フリーランスを目指している人やフリーランスになったばかりなど、まずは白色申告のやり方を押さえておきたい人向けに、手続きの流れを解説します。

既に白色申告している人も、必要に応じて再確認してみてくださいね。

参考:国税庁_令和 4 年分 所得税及び復興特別所得税の 確定申告の手引き

白色申告に必要な書類

ここでは、確定申告で白色申告するために作成し保存する帳簿書類と税務署へ提出する書類をそれぞれ解説します。

フリーランスが作成・保存する帳簿書類

白色申告するためには、帳簿書類に必要事項を記入して決められた期間保存する必要があります。

フリーランスになったばかりなどで利益が少なく所得税が0円になる場合も同様です。

白色申告で作成する帳簿書類と保存期間は次のように決められています。

①帳簿
  • [法定帳簿]収入金額や必要経費を記載した帳簿:7年保存
  • [任意帳簿]業務に関して作成したその他の帳簿:5年保存
②書類
  • 決算に関して作成した棚卸表やその他の書類:5年保存
  • 業務に関して作成したり受領した請求書・納品書・送り状・領収書などの書類:5年保存

①の法定帳簿は必ず作成し保管しなければなりません。

任意帳簿と②の書類は、法定帳簿と合わせて業務の詳細を明らかにするため、必要に応じて作成や受領をし保管します。

確定申告に提出する「収支内訳書」の項目に合わせて任意帳簿や書類を作成すると、スムーズに書類に記入できるのでおすすめですよ。

これら帳簿書類は、確定申告に提出する書類に記入するために作成し、確定申告のときは提出しません。

しかし、後日税務調査の対象になったときは細部までしっかりと調査されます。

帳簿に記載すべきことが漏れていたり帳簿を保管していなかったりする場合、本来の税額よりも多く加算されてしまうことがあるため、年月が経過しても細部まで説明できるようしっかりと作成・保管しましょう。

参考:国税庁_個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存について

確定申告に提出する書類

白色申告に提出する書類は、次の2点です。

  1. 確定申告書
  2. 収支内訳書

これらの書類は、税務署や市区町村の担当窓口で入手できるほか、国税庁のホームページからダウンロードしたり、ホームページの申告書作成コーナーでパソコンやスマートフォンから記入したうえでプリントアウトしたりもできます。

国税庁_申告書用紙

また、e-Taxを利用してインターネット上で書類作成から提出までおこなうことも可能です。

1の確定申告書には次の3種類あります。

  • 確定申告書(第一表、第二表)
  • 分離用(第三表(分離課税用))
  • 損失用(第四表(損失申告用))

フリーランスが一般的に使用するのは確定申告書(第一表、第二表)です。

なお、令和3年分の確定申告書は申告書Aと申告書Bに分かれており、さらに第五表(修正申告用)という書類もありました。

しかし、令和4年分からは申告書A・Bは一つに統合され、第五表は廃止されています。

分離用(第三表(分離課税用))とは、山林所得土地建物等の譲渡による譲渡所得・株式等の譲渡所得などについて、他の所得金額と合算せず、個別に税額計算するための書類です。

個別に計算することで税額を抑えられるため、該当がある人のみ記入します。

損失用(第四表(損失申告用))は、白色申告で認められている範囲の赤字繰越をするときに記入します。

2の収支内訳書には次の3種類あります。

  • 一般用
  • 不動産所得用
  • 農業所得用

例えば、フリーランスのWEBデザイナー・WEBライター・動画クリエイター・エンジニアなどが記入するのは一般用です。

その他、不動産所得や農業所得があれば、必要に応じて「不動産所得用」「農業所得用」にも記入します。

参考1:国税庁_よくある質問(Q&A)_1.e-Taxの概要・利用全般
参考2:国税庁_令和4年分の所得税等の確定申告書(案)
参考3:国税庁_No.2240 申告分離課税制度

白色申告の手続きの流れ

ここでは、フリーランスが白色申告の準備をして確定申告するまでの流れを、「書類整理」→「帳簿付け」→「確定申告書類への記入」→「確定申告」の順に解説します。

1.事業に関する書類を整理する

フリーランスになって業務をこなしていくにつれ、事業のなかで発生する請求書・納品書・送り状・領収書などの書類はどんどん増えていきます。

こうした書類の保存方法は、税法上特に定められていません。

しかし、これらを適当に放置したり雑然と保管したりしていると、紛失してしまう恐れがあります。

また、時間が経つと何に支払った領収書なのかなど、詳細を忘れてしまうこともありますよね。

そうなってから帳簿に記載しようとすると、収支が合わなかったり記憶をたどるのに苦労したりと手間も時間も余計にかかってしまうのです。

そのため、日々発生する事業関連の書類は、次の順番に並び替えて整理しておきましょう。

書類の順番
  1. 年月日
  2. 「売上」「雑収入」「仕入」「経費」などの区分別

帳簿へは①②の順で記入するため、このように整理しておくと記帳がスムーズにできます。

なお、②の収入や支出の区分については、次の段落「帳簿に売上や経費を書く」で詳しく解説していきます。

書類を並べ替えるときの参考にしてくださいね。

記帳する順に並べ替えて整理したら、それを崩さないようファイリングしたり封筒に入れたりなどして保管しておきましょう。

数日分まとめて記帳するときやあとで見直すとき、また税務調査の対象になったときに、帳簿のどこに該当する書類なのかがすぐに判別できるようにしておくとスムーズに対応できますよ。

2.帳簿に売上や経費を書く

白色申告者が帳簿に記入するときは日ごとに、かつ次のように項目ごとに区分します。

書類の順番
  1. 収入:「売上」と「雑収入」に区分して記入
  2. 支出:「仕入」と「経費(※)」に区分して記入

※「経費」は、「給料賃金」「外注工賃」「減価償却費」「貸倒金」「地代家賃」「利子割引料」「その他の経費」に区分して記入

そして、①②それぞれについて「取引の年月日」「相手方(事由)の名称」「金額」を記入します。

(消費税の課税事業者は、軽減税率の対象になる取引がある場合は、さらに税率ごとに区分して記載する必要があります。)

帳簿への記載は、基本的に全ての取引について一つひとつおこないますが、白色申告の場合は、一定の条件を満たせば区分ごとに日々の合計金額を一括記載しても構いません。

その条件とは、個々の取引内容を確認できる領収書や請求書の控えを保管している場合や、少額の現金売上の場合などです。

帳簿様式は特に決まったものはなく、必要事項が記入されていればOKです。

国税庁の「帳簿の記帳のしかた」に白色申告者の帳簿の様式例が載っているので、参考にしてみてくださいね。

もしも記帳の仕方がわからない場合は、税務署主催の「記帳説明会」に無料で参加することもできます。

記帳説明会の日時などの詳細は、納税地の税務署(所得税担当)に問い合わせましょう。

確定申告が近くなってからまとめて記帳すると、時間がかかり気持ちが焦るため記載誤りをしてしまいがちです。

取引数が少なければ取引が発生した都度、1日のうち複数の取引があるようなら毎日記帳するよう習慣付けるのがおすすめですよ。

参考1:国税庁_帳簿の記帳のしかた−事業所得者用−
参考2:国税庁_記帳説明会のご案内

3.確定申告に提出する書類に記入する

確定申告に提出する書類の記入は、「確定申告書」と「収支内訳書」のうち、収支内訳書から始めます。

収支内訳書は2枚あり、一般用の1枚目の記入項目は次の8種類。

1枚目の記入項目
  • 基本情報
  • 収入金額
  • 売上原価
  • 経費
  • 専従者控除
  • 給与賃金の内訳
  • 税理士・弁護士等の報酬・料金の内訳
  • 事業専従者の氏名等

2枚目の記入項目は次の6種類です。

2枚目の記入項目
  • 売上(収入)金額の明細
  • 仕入金額の明細
  • 減価償却費の計算
  • 地代家賃の内訳
  • 利子割引料の内訳(金融機関を除く)
  • 本年中における特殊事項

収支内訳書は、事前に作成した帳簿書類の数字をもとに記入していきます。

収支内訳書ができたら、その内容をもとに確定申告書に記入していきます。

確定申告書は第一表と第二表があり、第一表の記入項目は次の8種類。

確定申告書の第一表
  • 住所・氏名・個人番号など
  • 種別ごとの収入金額合計
  • 種別ごとの所得(収入−経費)金額合計
  • 社会保険料・生命保険料などの控除金額合計
  • 税金の計算(所得金額−控除金額)
  • 配偶者の所得金額・専従者給与額などの参考金額(該当する場合)
  • 延納の届出(該当する場合)
  • 還付される税金の受取場所(該当する場合)

第二表には、第一表で記入した所得や源泉徴収税額などの内訳を記入します。

確定申告書と収支内訳書の詳しい書き方は、紙の申告書を入手した場合は、申告書と一緒にもらえる書き方の手引を見ながら、焦らず一項目ずつ記入していきましょう。

毎年国税庁のホームページに最新版がアップされるため、そちらを参照してもOKです。

税務署などで入手した紙の書類に手書きで記入しても構いませんが、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーから申告内容を入力し、紙にプリントアウトして提出することもできます。

作成コーナーから入力すると、画面に必要な案内が表示されたり合計金額が自動計算されたりするので、手書きよりも楽にできますよ。

参考1:税国庁_確定申告書等作成コーナー
参考2:税国庁_作成コーナーのマニュアル等

4.確定申告書類を提出する

確定申告書類を提出する方法は、次の3種類あります。

①納税地の税務署に持参する

納税地とは、一般的には住所地のことです。

ただし、確定申告における住所地は必ずしも住民票のあるところとは限りません。

国内に住む人の住所地は、客観的に見て生活の本拠と認められるところ。

本拠地が外国で一時的に国内に滞在している人は、その滞在地が納税地となります。

税務署の業務時間内に持参できれば、受付窓口に提出します。

持参するのが休日や平日の業務時間外であれば、税務署の敷地内に設置されている時間外収受箱に投函してもOKです。

確定申告書を提出した証明として税務署の収受日付印を押した確定申告書の控えが必要な場合は、業務時間内なら提出時に控えを一緒に渡せば、その場で収受印を押印して返してもらえます。

業務時間外であれば申告書の控えと返信用封筒を同封しておけば、後日返送してもらえますよ。

その場合、返信用封筒には、必ず宛先を記入し必要分の切手を貼るようにしましょう。

②郵便か信書便で納税地を所管する税務署または業務センターに申告書類を送る

一部の税務署では、確定申告書の送付分の受付事務を業務センターに集約しているため、その場合は業務センターへ送ります。

どの税務署が該当するかは、国税局・税務署を調べるからチェックできますよ。

送付分の受付事務を業務センターでおこなっている場合は、該当する税務署の「所在地欄」に「【参考】「税務署の内部事務のセンター化について」という記載があります。

申告書類の控えに受付印をもらいたい場合、①の時間外収受箱に投函するときと同様に、申告書の控えと宛先を記入し必要分の切手を貼った返信用封筒を同封しておきましょう。

なお、郵便か信書便で送る方法の場合、提出日となるのは郵便局が押印する通信日付印の日とされています。

送付が申告期限ギリギリになるときは、通信日付印が申告期限内の日になるよう注意が必要です。

③e-Taxで申告する

国税庁ホームページの確定申告書作成コーナーで申告書を作成すれば、e-Taxを利用してそのまま書類提出できます。

e-Taxとは、税務署に出向いたり郵便などを利用したりしなくても、インターネット上で申告や納税など国税に関わる全ての手続きができるシステムです。

申告書の作成や提出が全てパソコンやスマートフォンからでき、入力すれば自動計算されるため、時間短縮になるとともに計算誤りする心配もなくなります。

また、自分に必要な説明や注意点がピンポイントで画面に表示されるので、紙のマニュアルで自分に必要な部分を探しながら書類を作るよりもずっと楽に作業できますよ。

ただし、初めてe-Taxを利用するときは、ソフトウエアやアプリのインストール・利用者識別番号の取得など事前準備が必要です。

そのため、e-Taxを利用したい場合は、あらかじめ余裕をもって準備しておいてくださいね。

参考1:国税庁_申告書の提出方法
参考2:No.2029 確定申告書の提出先(納税地)
参考3:国税庁_確定申告書等作成コーナー/e-Tax(国税電子申告・納税システム)
参考4:国税庁_e-Taxホームページ
参考5:国税庁_e-Tax_ご利用の流れ

まとめ

前年の収入などから所得税額を決定する確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。

それぞれを簡単に説明すると、白色申告は、「簡易な帳簿付けでよく手続きも比較的楽な代わりに、節税の特典がない」申告方法。

一方、青色申告は「詳細な帳簿付けをして、事業の運営状況が明確になる書類を作成・保管することで複数の節税の特典を受けられる」申告方法です。

白色申告は、青色申告と比較した場合、次のような2つのメリットと6つのデメリットがあります。

白色申告のメリット・デメリット

【メリット】

  • 事前申請が不要
  • 帳簿付け&保存すべき書類がシンプル

【デメリット】

  • 特別控除を受けられない
  • 赤字繰越が特定の事例しかできない
  • 家族従業員の給与を全額経費にできない
  • 「事業の光熱費等の使用割合が50%以下」かつ「プライベートと明確に区分できない」場合は経費にできない
  • 一括評価による債権は貸倒引当金の計上ができない
  • 少額減価償却資産の特例を受けられない

確定申告で白色申告と青色申告のどちらを選ぶべきかは、申告者が何を重視するかによります。

白色申告は、事業利益が少なく、青色申告特有の節税特典を受けなくても納税額が0円の場合や、赤字経営が翌年以降3年を超えて続く見込みの場合、また節税よりも確定申告に時間と手間をかけないことを優先したい人に向いています。

一方青色申告に向いている人は、確定申告に多少手間や時間をかけてもしっかりと節税したい人や詳細で明確な帳簿を作成・保管することで対外的な信用度をアップしたい人です。

フリーランスが白色申告するためには、次の帳簿や書類を作成または受領し、決められた期間保管する必要があります。

このうち法定帳簿は必須、その他の帳簿書類は必要に応じて作成・受領し保管します。

帳簿
  • [法定帳簿]収入金額や必要経費を記載した帳簿:7年保存
  • [任意帳簿]業務に関して作成したその他の帳簿:5年保存
書類
  • 決算に関して作成した棚卸表やその他の書類:5年保存
  • 業務に関して作成したり受領した請求書・納品書・送り状・領収書などの書類:5年保存

確定申告に提出する書類は次の2点。

あらかじめ作成した帳簿書類をもとに、②→①の順で記入します。

帳簿書類
  1. 確定申告書
  2. 収支内訳書

白色申告の手続きの流れは、次の流れでおこなうとスムーズです。

帳簿書類
  1. 事業に関する書類を整理する
  2. 帳簿に売上や経費を書く
  3. 確定申告に提出する書類に記入する
  4. 確定申告書類を提出する

確定申告は、紙の書類に手書きして税務署に持参か郵送してもOKですが、国税庁のホームページの「申告書作成コーナー」からデータ入力したほうがより楽に書類作成できます。

事前にe-Taxの利用手続きをしておけば、インターネット上で書類提出までできるので、さらに便利ですよ。

フリーランス初心者の人は、この記事を参考にして、まずは白色申告をクリアしていきましょう。

そして、その次の確定申告に向けては、ぜひ自分に合った申告方法をあらためて検討し選んでみてくださいね。

働きながらも家族と少しでも長くいたい
バタバタと準備をして職場に行く毎日から抜け出したい

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読んでいただくことで、在宅WEBデザイナーのなり方や仕事の取り方を知っていただけます。

無料ですので、お気軽に手にとっていただければと思います。

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