書店やインターネット上でよく見聞きするようになった「レジリエンス」。
レジリエンスとは、気分が落ち込んだり、ストレスを感じたりした時に乗り越えるためのスキルのことです。
仕事でうまくいかないとき、先輩や同僚とうまくいかないなどストレスを感じながらも、前に進むためにはこのレジリエンスが必要と、近年注目されているのです。
ですが、注目されているとはいっても、どこかふわっとしていてレジリエンスが具体的に何を指しているのか、どのように高めればいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はレジリエンスについて次の4点をご紹介します。
- 近年注目されているレジリエンスの意味
- レジリエンスが高い人の特徴
- レジリエンスを高めるメリット
- レジリエンスを高める方法
レジリエンスを高めることで、ストレスにうまく対処できたり感情をコントロールできるため、仕事やプライベートが今まで以上に充実しますが、実際はすぐに高めるのが難しい方もいます。
そこで、レジリエンスを高める方法では、誰でも簡単にすぐにできるものも紹介するので、この記事を最後まで目を通せばレジリエンスについては、バッチリ押さえられますよ。
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レジリエンスとは何?
冒頭でも簡単にご紹介しましたが、ここでは具体的にレジリエンスの意味をご紹介します。
自分の心を自分で回復させる力のこと
レジリエンスを一言でいうと「自分の心を自分で回復させる力」のことです。
もう少し噛み砕くと、落ち込んだりストレスを感じたりした状態から素早く立ち直る打たれ強さです。
元々は心理学で困難や脅威に直面した時に、うまく適応する力やプロセス、適応した結果を表す言葉でした。
そこから派生してビジネスやプライベートで逆境や困難を乗り越える、落ちた気持ちを回復させる力と言われるようになりました。
後天的に身につけられるもの
レジリエンスはポジティブな性格の人だけが持っているものと思われがちですが、実は誰もが元々持っている力です。
ですが、人よりストレスを感じやすかったり、大変なことが重なったり体調不良になるとレジリエンスの力が弱まります。
それによって少し気持ちが落ちただけで、回復するのに時間がかかりメンタルヘルスの低下まで招くのです。
レジリエンスは誰もが持っている力なので、鍛えることでストレスや困難があっても早く立ち直ったり前に進んだりできるようになります。
企業が実施する新入社員研修でも、レジリエンスを高めるスキルを身に付けるカリキュラムが多くなっています。
よく見聞きするレジリエンス、なぜ注目されている?
ストレスや困難から立ち直るレジリエンスははいつの時代も求められる力です。
それにもかかわらず最近書店やインターネット上で今まで以上に見聞きするようになったのはなぜか、2つの理由を解説します。
労働環境の変化によりストレスを感じやすくなったから
1つ目は、労働環境の変化によって、今まで以上にストレスを感じやすくなったためです。
時代の変化のスピードが早くなり、仕事を取り巻く環境が変わりやすくなっています。
AIや技術の発展により人がやっていた仕事がロボットに置き換わったり、コロナによって副業やリモートワークが当たり前になったりと、働き方が多様化して労働環境の変化が激しくなりました。
こうした変化についていくために、自分自身でストレスを乗り越えるレジリエンスの必要性が叫ばれるようになったのです。
グローバル化が進み自己肯定感の高い外国人と競争する必要が出てきたから
1980年代以降、インターネットの普及などで世界中の人とやりとりが可能になりグローバル化が一気に進みました。
それにより、市場が海外まで広がった一方で、今までは国内のライバル企業とだけ競争していたものが海外にもライバルが増えたのです。
日本人は海外の人に比べて自己肯定感が低い傾向があります。
つまり、仕事で壁にぶつかった時に、海外の人に比べて乗り越えるまでの時間を要するため、成長が遅く競争に負けるケースもありうるということです。
競争に勝つためにはレジリエンスを高めて自分をコントロールする必要性が今まで以上に高まっているのです。
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レジリエンスが高い人の4つの特徴
次にレジリエンスが高い人の特徴を4つご紹介します。
レジリエンスは性格によるものではなく、鍛えられるものだとお伝えしました。
レジリエンスの高い人の特徴を見て、自分でもできそうなものはないかと探してみてくださいね。
失敗や困難があっても挑戦し続けられる
仕事では失敗したり困難に直面したりしても前に進まなければなりません。
ですが、時には自信を無くしてどうしても前に進めない時もありますよね。
その時、レジリエンスが高い人は「次はどうすればいいのか」「他にできることはないか」と前を向き、上手くいかないながらも動いたり、成長し続けようとしたりします。
どんなことがあってもポジティブに捉えられるので、悩む期間が短くなり成長が早くなるのです。
すぐに行動まではできない方も多いと思います。
その場合は、「次上手くいくようにどうすればいいのか」「今できることは何か」と考えてみるところから始めてみましょう。
先輩や同僚と信頼関係を築くのがうまい
レジリエンスの高い人は物事を柔軟に、ポジティブに捉えられるため周囲からの意見やアドバイスを積極的に取り入れられます。
少し耳の痛いフィードバックをもらっても、「もっと良い提案ができるためのものだ」と肯定的に捉えられるため、過度にストレスを感じないのです。
また、アドバイスをした側からも、素直に受け取る人だと認識するため、周囲との信頼関係を築きやすくなります。
目の前のことに気持ちが左右されない
レジリエンスが高いことで目の前の仕事を達成するための集中力やパフォーマンスが向上します。
たとえば仕事でミスをしたとき、「自分って何やってもうまくいかないな」と思う方もいますよね。
私もミスをすると、必要以上に気にしてしまうのでその気持ちはわかりますが、ストレスがかかりすぎると、肉体的にも精神的にも崩してしまい集中力やパフォーマンスの低下に繋がります。
ですが、レジリエンスが高ければ目の前のことで一喜一憂せずパフォーマンスを維持できるのです。
仕事以外に打ち込めるものがある
仕事以外に打ち込めるものや興味を持てるものがあることも、レジリエンスの高い人の特徴。
週1回散歩する、美味しいものを買って家族と食事をする、遠方に住んでいる親戚を訪ねるなど趣味や休日の過ごし方を持っています。
趣味であれば共通の趣味のコミュニティに参加したり、語学などのレッスンを受けたりするのも選択肢の一つです。
共通の趣味を持った人と関わることで楽しみが増えたり関係性を築けたりして、レジリエンスを高めるのに必要な心のゆとりが生まれます。
自分にも周りにも良いことだらけ!レジリエンスを高める4つのメリット
ここまでお伝えしたように、レジリエンスを高めるメリットはストレスや困難への適応力が高まることです。
ですが、それ以外にも自分はもちろん、周りにも好影響があり、ここからはレジリエンスを高めるメリットを4つご紹介します。
感情をコントロールできる
仕事をするなかで楽しいこと、苦しいことなどさまざまありますよね。
喜びや楽しみなどポジティブな感情であれば前面に出したほうが良いですが、辛さや苦しさなどを外に出すと雰囲気が悪くなるため、あまり表に出すべきではありません。
レジリエンスが低いとネガティブ感情を抑えようと思っても表に出てしまうこともありますが、レジリエンスを高めることで先輩や同僚といるときは内面で感じている感情をコントロールできます。
ポジティブな感情も表に出しすぎると浮かれていると捉えられる場合があるため、適度に感情をコントロールできるようにレジリエンスを高める必要があるのです。
ストレス耐性がつく
2つ目のメリットがストレス耐性がつくこと。
働くうえでストレスは多かれ少なかれ感じてしまうもの。
自分の成長につながるため適度なストレスは必要ですが、過度なストレスはパフォーマンスの低下や、体調不良を招きます。
レジリエンスを高めればストレスに上手く対応できたり、ストレスを感じても回復が早くなったりするのです。
むしろストレスからくる「怒り」や「悲しみ」をバネにして、平常時よりも良い結果を出すこともできるようになります。
環境の変化に適応できる
先ほど述べたように、時代の変化や労働環境の変化スピードは以前よりも増しています。
転勤や出向、リモートワークなどの変化があり、グローバル化により環境の変化も激しくなってきました。
また、M&Aも近年増加傾向にあり、人によっては転職をせずとも大きな変化を感じることでしょう。
自身の環境の変化によって大きなストレスを感じる人もいますよね。
そんな時、レジリエンスを高めておけば、このように環境の変化に柔軟に対応できるのです。
チームの生産性が上がる
組織のレジリエンスが高まることで、仕事のストレスとうまく付き合える社員が増え、体調不良になる社員が減ります。
それにより、仕事が円滑に進むようになりチームの生産性が高くなります。
また、レジリエンスが高い社員はストレスを適度な緊張感や成長に必要なものと捉えるため、生き生きと仕事に取り組むでしょう。
そうした社員が増えれば、職場の雰囲気が良くなりますし、チームの生産性が良くなるのです。
今からでも遅くない!長期的にレジリエンスを高める方法4選
ここからレジリエンスを高める方法を4つご紹介します。
レジリエンスの高さは生まれつきと思われがちですが、あくまでスキルなので後からでも高められるのです。
まずは、長期的にレジリエンスを高める方法をご紹介します。
自分の強みを見つけて活かす
自分の強みを認識するのはとても重要ですが、それ以上に大事なのは自分の強みを活かすこと。
仕事や生活で自分の強みを活かすことで、レジリエンスを高められます。
強みを見つける方法はさまざまですが、就職活動でよく取り組む自己分析や他己分析がオススメ。
自己分析は今までの人生を振り返り、あなたが得意だったことや好きだったことの共通点を見つけてみましょう。
たとえば、班長やリーダーをやるのが好きだった場合は周りを引っ張ったり巻き込んだりするのが得意と言えますし、逆に遅刻や忘れ物をほとんどしたことがないのであれば自己管理ができるということです。
とはいえ、自分で強みを見つけるのは難しい方もいると思います。その場合は他己分析もオススメです。
他己分析は自分の特徴を家族や友人などあなたをよく知っている人に聞くことです。
きっと自分では見つけられない、あなたの強みを教えてくれるでしょう。
このように、強みを活かしてレジリエンスを高めれば辛いことがあっても前を向いて仕事に取り組めるようになります。
困難を乗り越えたプロセスを振り返る
長期的にレジリエンスを高めるためには、小手先のテクニックではなく、〇〇をしたら回復するなど自分なりの乗り越え方を見つけておくことが重要です。
そうした乗り越え方を見つけるには、過去の自分が同じように壁にぶつかった状態からどのように回復したのか振り返るのが効果的。
壁にぶつかった時に回復する方法は大人になっても意外と変わらないものです。
私の場合は、ある程度考えて前に進めないものは一旦後回しにしてそれ以外に進められるものを片付けた後にもう一度向き合うようにしています。
その瞬間では解決策が見つからないものでも、少し時間を置いたり運動してリフレッシュしたりして後から考えてみるとすぐに解決策が見つかるケースがあるからです。
対処法は人それぞれですが、過去を振り返ると困難への対処法は共通点があるので、一度過去を振り返ってみましょう。
ABCDE理論を使って思考パターンを変える
目の前の物事の捉え方、思考パターンを変えることも、レジリエンスを高めるのに効果的です。
思考パターンを変えるのは難しいと思われがちですが、今回ご紹介するABCDE理論を使えば誰でも思考パターンを変える訓練ができます。
ABCDE理論とは、次の5つの頭文字を取ったものです。
- A(Action):出来事
- B(Belief):信念、価値観、思い込み
- C(Consenquence):結果、解釈により生じる感情や行動、身体反応
- D(Dispute):反論、自分の捉え方への疑問・反論
- E(Effect):効果、効果的な新しい信念や哲学
出来事Aは考え方や見方によって、さまざまな解釈Bができ、その解釈によって感情や行動Cを引き起こします。
解釈Bが否定的なものであれば、感情や行動Cも必要以上に落ち込んだり生産性が下がったりするでしょう。
この理論で重要なのは、解釈Bに対して反論Dを考えて、出来事Aを多面的に見て効果的な解釈Eを生み出すことです。
具体例を見てみましょう。
A:企画を提案して厳しいフィードバックを受けた
B:役に立たない企画を作ってしまった
C:自分はこの仕事が向いていない
D:より良い提案をするためのヒントをもらった
E:もう一度考え直して提案してみよう
このように、一つの物事への見方を変えることでレジリエンスを高める訓練になるのです。
先輩や同僚にサポートしてもらう
ストレスを大きく感じているときや、困難に立ち向かうとき自分1人では抱えきれないケースもあるでしょう。
その時は、1人で抱え込まず先輩や同僚にサポートしてもらえるように、普段から関係性を築いておくのがポイント。
関係性を築くためには、普段から自分から周りの人を手伝ったりちょっとした気遣いをしたりすることも重要です。
返報性の法則といって、人は何かをしてもらったらお返しをしたいと考えます。
仕事は1人でうまくいかないことの方が多いですが、周りと協力して1人では難しいものも乗り越えられます。
組織としてのレジリエンスを高めるのにも直結するため、周囲とのつながりは築いておくのがオススメです。
即効性あり!簡単にレジリエンスを高める2つのコツ
最後に手軽にレジリエンスを高めるコツをご紹介します。
レジリエンスを高めるには、日々の暮らしの中で、精神的なゆとりを作ることが重要です。
仕事やプライベートで、時間的、物理的、精神的なゆとりを持つことでレジリエンスを高められます。
その方法として2つご紹介するので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
睡眠の質を上げる
気持ちの面でゆとりを生むためには、睡眠の質を上げることが一番です。
睡眠の質を上げる方法はさまざまなサイトなどで開設されていますが、おすすめなのは次の5つです。
- 起床時間と就寝時間を一定にする
- 起床後光を浴びる
- 夕方以降のカフェイン、就寝前のアルコールを控える
- 就寝の90分前までに入浴を済ませる
- 昼寝は15〜30分程度にとどめる
睡眠は意識だけで変化させるのが難しく、習慣にする必要があります。
今、睡眠サイクルがバラバラな人はできそうなものから取り入れてみてくださいね。
1週間のスケジュールを作る
時間的・精神的なゆとりを生むためには、スケジュールを事前に決めておくのが効果的です。
予定を決めず目の前にある仕事やプライベートを進めていくと、次々にやることが増えていき自分の時間を確保できない方も多いでしょう。
そうならないよう、気の進まない約束や付き合いは断ったり、この時間は1人の時間に使う、とブロックしておいたりすることが重要です。
まとめ
今回レジリエンスについてお伝えしたのは次の3つです。
- 周りの変化やストレスに対応するためレジリエンスがさらに求められる
- レジリエンスを高めることで自分も周囲との関係性も良好になる
- 自分なりの対処法を作ったり周りと繋がったりすることでレジリエンスを高められる
時代の変化に伴って、仕事でのストレスを感じやすくなっています。
話したり遊んだりして一時的にメンタルが回復することはあっても、すぐに元の状態に戻ってしまうことは少なくないですよね。
私も誰かに話を聞いてもらったり出かけたり試行錯誤しましたが、これというものはなかなか見つかりませんでした。
ですが、レジリエンスを高めることで一時的なストレスの解消ではなく、ストレスにうまく対応できるようになってきました。
すぐにレジリエンスを高めるのは難しいかもしれませんが、今回お伝えした方法のなかでこれならできそうなものを取り入れてみるところから始めてみてくださいね。
質問や感想があればご記入ください