「フリーランスのWEBデザイナーになりたい。でもどうやって仕事を取ったらいいんだろう・・・」
働き方が多様化するなか、フリーランスのWEBデザイナーは人気を集めていますが、「仕事の取り方がわからない」という理由で一歩踏み出せずにいる方がたくさんいます。
「憧れるけど、未経験でも仕事が取れるのかな・・・」
「営業は苦手。独立して仕事が取れなかったらどうしよう・・・」
これまでに「自分で仕事を取る」という経験をしたことがなければ、不安になりますよね。
実際には、“未経験”でも“営業が苦手”でも、フリーランスとして成功しているWEBデザイナーはたくさんいます。
フリーランスWEBデザイナーの仕事獲得ルートはひとつではありません。
自分に合った方法を見つけて仕事を獲得していくのがコツです。
この記事では、活躍している5人のフリーランスWEBデザイナーにインタビューした内容も踏まえ、仕事の取り方10選を紹介していきます。
それぞれ、どのような人に合った仕事の取り方かもお伝えするので、ぜひ自分に合った「仕事の取り方」を探してみてください。
現役WEBデザイナー達による「私はこうやって稼げるようになった」というリアルな事例も紹介しますので、先輩の声を励みにしていただければと思います。
- フリーランスWEBデザイナーの仕事の取り方10選
- 仕事の獲得前に準備すべきこと
- 「稼げる仕事」を獲得するコツ
- 仕事を選びのポイント
- 仕事を取るときの注意点
フリーランスWEBデザイナーの仕事の取り方【タイプ別おすすめ10選】
早速、フリーランスWEBデザイナーが仕事を獲得する方法を見ていきましょう。
自分に合った仕事の取り方が見つかるはずですので、ぜひ参考にしてくださいね。
- 「友人・知人」から仕事をもらう
- 「前の勤め先」から業務委託として仕事を受ける
- 「過去の取引先」から仕事をもらう
- 「クラウドソーシングサイト」で案件を受注する
- 「求人情報」を調べて応募する
- 「同業者」に仕事をまわしてもらう
- 「交流会」で人脈を築いて仕事を受ける
- 「フリーランスエージェント」を利用する
- 「SNS」を活用して仕事につなげる
- 「広告」を出稿して営業する
1.「友人・知人」から仕事をもらう
- フリーランスになった全てのWEBデザイナー
- 周りにお店や事業をしている人がいる
フリーランスになると決めたら、まずは友人・知人に声をかけましょう。実はフリーランスの仕事獲得ルートのほとんどが、これまでに培った人脈によるもの。
引用:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書 2022」
「過去・現在の取引先」といったつながりも加えれば、実に6割を超える人が人脈を活かして仕事を獲得していることがわかります。まずは身の回りの人にあたってみることから始めましょう。
「友人や知人に営業するのは抵抗がある」と感じる人も、近況報告を兼ねてフリーランスになったことや、WEBデザインができるようになったことを伝える程度なら抵抗なくできるはず。
今やWEBデザインができる人材は方々で引く手あまたですので、あなたがWEBデザイナーであることを周知しておくだけで、仕事獲得のチャンスは広がります。
個人でお店や事業を営んでいる人が周囲にいればなおのことです。相手にとっても、「信頼のおける人にデザインを任せられる」というメリットがあるのです。
未経験からWEBデザイナーデビュー。WEBデザインスキル習得後、知人・友人に次々と声をかけ、初めての仕事が15万円のホームページ制作という行動派。
仕事につながらない期間も無駄にせず、コツコツとWEBデザインの腕を磨いていたのが成功の秘訣。仕事を取ることに常に前向きな気持ちで向き合っている様子は、コチラのインタビュー動画でご覧いただけます。
2.「前の勤め先」から業務委託として仕事を受ける
- WEBデザイナーとして企業に勤めている
- 社内で良好な人間関係や信頼関係を築いている
- 現在の業務を続けたいが、働き方を見直す必要がある
- 現在の業務は専門性が高く、自分が担当することで成果が出ている
WEBデザイナーとして企業に勤めているなら、担当業務を「業務委託」という形で請け負って独立することも考えられます。
会社員であればいろいろと制約があるうえに、WEBデザイン以外の業務にも時間を割かなければなりません。WEBデザインの業務のみ委託してもらえるのであれば、時間や場所にとらわれず働けます。
独立後も引き続き同じ業務を続けられるのはメリット。「今の業務を続けながら、働き方を変えたい」という人は会社と交渉してみましょう。
専門性の高さやスキルが認められれば、要望を受け入れてもらえる可能性は十分にあります。
3.「過去の取引先」から仕事をもらう
- 前職を円満に退職している
- 過去の取引先と良好な関係を築いている
前職がWEBデザイン関連なら過去の取引先から仕事をもらうという方法もあります。その場合は以前在籍していた会社からクライアントを奪うことのないよう、ビジネスマナーやビジネスルールは守りましょう。
WEBデザインと全く異なる分野の業界にいたとしても、そこで関係を築いたクライアントにWEBデザイナーとして独立したことを報告しておくことも大事です。デザイン絡みの仕事が必要になったとき、あなたを思い出してくれる可能性があります。
将来に向けた“種まき”として有効な方法ですが、過去の取引先は前職で築いたもの。以前勤めていた会社やそのクライアントの失礼にあたらないよう、十分気を付けましょう。
本職はWEBライター。元々つながりのあったクライアントさんとしっかりと信頼関係を築いていたからこそ、WEBデザイン案件も依頼してもらえるようになったそうです。
WEBデザイン以外の経歴も活かす形で活躍している様子は、コチラのインタビュー動画でご覧いただけます。
4.「クラウドソーシングサイト」で案件を受注する
- WEBデザイン初心者
- 実務経験がないため、実績を作りたい
- 人と会って営業するのは苦手
- 受注から納品まで全てオンラインで済ませたい
クラウドソーシングサイトとは、仕事を依頼したい人と受注したい人をマッチングしてくれるプラットフォームのこと。初心者や未経験でもチャレンジできる案件が豊富にあるので、キャリアのスタートや実績づくりの場として最適です。
条件のいい案件は争奪戦になる可能性がありますが、まずは腕試しに応募してみましょう。受注から納品まで全てオンラインで完結するので人と会うのが苦手な人にもおすすめです。
未経験から大手スキルマーケットサイト「ココナラ」の攻略を極めていき、出品者ランキングトップに。自分から仕事を取りに行かなくても、高単価の問い合わせがどんどん舞い込むようになった経緯はコチラのインタビュー動画でご覧いただけます。
5.「求人情報」を調べて応募する
- 自分から営業に出向くのはハードルが高い
- 人材を募集しているところに応募したい
闇雲に営業をかけるよりも、確実に人材を求めているところに応募するほうが効率的といえます。まずは求人サイトをチェックしてみましょう。
求人サイトというとアルバイトや転職というイメージが強いかもしれませんが、業務委託の案件を見つけることもできますし、社内の業務を請け負うパートナーとしてフリーランスWEBデザイナーを募集している企業もあります。
人手の足りないWEB制作会社は特に、外部パートナーを積極的に起用していますので、気になる企業があれば採用ページを確認してみましょう。
「WEBデザイン パートナー募集」で検索するのもひとつ。フリーランスを募集している企業がたくさんヒットします。ほかにも、地元の求人誌や商工会議所などにあたってみるのもオススメです。
6.「同業者」に仕事をまわしてもらう
- 同業の仲間が欲しい
- 業界内の情報を収集したい
同業者から仕事をもらうという方法もフリーランスのWEBデザイナーにはよくある話です。
この場合の同業者とは、WEBデザイナーはもちろん、WEB業界のクリエイターやエンジニア、コンサルタントなど。
WEB業界内で人とつながっておくと、売れっ子WEBデザイナーが抱えている仕事の一部を任せてもらえることもありますし、フリーランスで活躍するWEBディレクターのチームに入れてもらえる可能性もあります。
WEBライターやWEBマーケターがWEBデザインのできる人を探しているケースも少なくありません。
フリーランスで仕事をしていくうえで、身近な同業者の存在は何かと心強いので、“横のつながり”を持つようにしましょう。
未経験でWEB業界に飛び込む場合は、交流会やスクールで人脈を築くようにします。
交流会についてはこのあとで詳しく説明しますが、WEB業界やクリエイターと交流できる場に出向くのがいちばんの近道です。
「そういう場は苦手・・・」という人は、WEBデザインスクールで同期や先輩と関係を築くのがおすすめ。未経験者でも横のつながりを作ることができます。
スクールの卒業生同士のつながりを大事にし、同業のWEBディレクターが編成するチームの一員として働くスタイルを選んだ先輩の事例をご紹介します。
未経験からフリーランスWEBデザイナーへの転身。現在完全オンラインで働きながら子育てと仕事を両立できるようになった経緯は、コチラのインタビュー動画でご覧いただけます。
7.「交流会」で人脈を築いて仕事を受ける
- 人と会って話すのが好き
- 日頃接点のない人達と交流してみたい
- オンラインよりも直接会って関係を築くほうが得意
企業に直接営業をかけるのはハードルが高いと感じる人も、「異業種交流会」への参加ならハードルが下がるのではないでしょうか。
「交流会」は未来のクライアント候補との出会いの場でもあります。
WEBデザインの需要があるのは、次のような人達です。
- 事業を営んでいる人
- 商品やサービスをオンラインで販売している人
- インターネットでプロモーションをしたい人
あなたのスキルとニーズがマッチすれば、受注につながる可能性があります。「異業種交流会」以外にも、「WEBデザイナー交流会」「クリエイター交流会」「フリーランス交流会」など、業界を限定したものもありますので、参加してみたい交流会を選んで足を運んでみましょう。
前職が接客業だったため、そのコミュニケーション力を交流会でも上手く活かして仕事につなげた事例をご紹介します。
交流会での立ち居振る舞いのほかに、未経験からフリーランスのWEBデザイナーになった今の仕事状況や収入などが語られているので、気になる方はコチラのインタビュー動画をチェックしてみてください。
8.「フリーランスエージェント」を利用する
- 営業が苦手
- 契約手続きや交渉をするのが面倒
- 自分の市場価値を知りたい
- 実務経験や実績がある
- 安定した収入が欲しい
仕事探しやクライアントとの交渉、契約まわりの手続きを任せられるのがエージェントを利用するメリット。
フリーランス向けのエージェントサービスに登録すれば、担当者が営業代行を引き受け、あなたのスキルや条件に合う仕事を探してきてくれます。
独立して全てを一人で背負うことに不安を感じる場合は、こういった仲介業者を入れてサポートを受ける道を考えてもいいかもしれません。自分の市場価値を知る良い機会にもなります。
クラウドソーシングサイトよりも高単価の案件や長期の仕事を扱っていることが多いため、ある程度スキルや実績がある人のほうが有利です。
仕事が決まれば、報酬の一部がエージェントの取り分となりますが、登録料や利用料はかかりません。スキルがあり、安定した収入を得たい人におすすめです。
9.「SNS」を活用して仕事につなげる
- 日頃からSNSを利用している
- 自分の作品を多くの人に見てもらいたい
- すでにフォロワーがたくさんいる
- お金をかけずに宣伝したい
SNSから仕事の依頼が舞い込むようになるまでには、アカウントを育てていくスキルと時間がかかります。
SNSを使った集客は簡単ではありませんが、「自分がWEBデザイナーであること」と「作品」を発信し続けているということが大事です。
友人や知人から仕事を受けるときも、新たに築いた人脈で仕事を取りたいときも、SNSがあなたの名刺代わりになります。
あなたのスキルや作風がひと目でわかる、というのはSNSを活用する大きなメリット。SNSによって特徴があるので上手く使い分けて運用していきましょう。
- Instagram
WEBデザインと相性が良いSNS。
作品を載せてポートフォリオ(作品集)のように活用できます。
WEBデザイナーになるなら、“WEBデザイン用のアカウント”を持つようにしましょう。 - Facebook
Instagramとの大きな違いは、「実名」を使ったアカウントだという点。
信頼を得やすいという特徴があります。
人とのつながりに重きを置くSNSなので、家族・友人・知人を起点に人脈を広げていけるのが魅力です。 - X(旧Twitter)
ターゲット層に向けて「WEBデザインに関する情報」を定期的に発信しながらアカウントを育てていきます。
プロフィール欄にInstagramやポートフォリオサイトのURLを貼っておくのもポイントです。
*SNSを利用して「WEBデザイン 募集」と検索をかけると仕事が見つかることがあります。ただ、依頼を受けるときは、信頼できる相手なのか慎重に見極めるようにしましょう。
このあとの「トラブルは事前に回避!仕事を取るときの注意点」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
10.「広告」を出稿して営業する
- 広告を出して集客したい
- 営業のために資金を投じてもいい
- 広告運用のスキルがある
ここからフリーランスデビューをするという人には少しハードルが高いかもしれませんが、「広告を出稿して受注につなげる」という方法もあります。広告にはいくつかの種類があり、一般的なのは次の3つです。
- リスティング広告
GoogleやYahoo!の検索結果画面に掲載されるもの - ディスプレイ広告
WEBサイトの広告枠に掲載されるもの - SNS広告
SNSの広告枠に掲載されるもの
広告を出稿するには広告運用のスキルやマーケティングの知識が必要ですが、それはWEBデザイナーにとってプラスになるスキルですので、これを機に学びたいという人にはおすすめ。自分の広告を運用することで、実践から広告運用を学べるのは魅力です。
成果を出すことができれば実績にもなるので、プラスアルファのスキルとして「WEBデザイン × 広告運用」を強みにして仕事を取っていくこともできます。ただ、広告を掲載するにはかなり費用がかかりますので、そこは注意が必要です。
フリーランスWEBデザイナーが仕事獲得の前にすべきこと
ここまで、フリーランスWEBデザイナーの仕事の取り方10選をご紹介してきました。
自分に合う仕事獲得ルートの目星はついたでしょうか?
ここでは、仕事を取りに行く前にすべきことを解説していきます。
仕事を獲得できるかどうかは、この「準備」にかかっています。
スムーズな受注のために、次のことを徹底しましょう。
- スキルを習得する
- ポートフォリオを準備する
- プロフィールをまとめる
- 名刺を作っておく
- 相場を調べて価格表を作っておく
スキルを習得する
まずはプロとして必要なスキルを習得しましょう。一口にWEBデザイナーといっても、高額を稼ぐデザイナーから副業で小さく稼ぐデザイナーまでさまざま。スキルにもかなりのレベル差があります。
いきなり高いレベルを目指すとプロデビューする前に挫折しかねませんので、最初は必要最低限のスキルを習得して、実績を積みながらスキルアップしていくのがおすすめです。
- デザインの知識
- WEBデザインツールを扱うスキル
- コーディングの基礎理解
WEBデザインはアートではありませんので、レイアウトや配色、フォント選びには商業的な意図があります。肝心な“デザインの基本”ができてないとWEBデザイナーとしての役割が果たせませんので、デザイン知識は必須です。
WEBデザイナーが使う一般的なデザインツールはAdobe社のPhotoshopとIllustrator。2つとなると習得に相当な時間がかかりますが、まずはPhotoshopの必要な機能を覚えるだけでも十分だということを覚えておきましょう。
また、コーディング(ソースコードと呼ばれるコンピュータへの指示書を記述して、WEBデザインをブラウザ上に表示させること)のスキルも必須ではありませんが、基礎的なことを理解しておくと、次の工程を考えたデザインができるようになります。
ポートフォリオを準備する
ポートフォリオとは、自分の作品をまとめた「作品集」です。WEBデザイナーが仕事を取る際の必須アイテムで、あなたのWEBデザイナーとしてのスキルや得意分野、作風をアピールできます。
ポートフォリオのクオリティが高ければ、実務経験や実績が少なかったとしても、それをカバーできてしまうほど。仕事を取りに行く前に最も丁寧に準備すべきものです。
オリジナルのポートフォリオサイトを作ることができれば、WEBサイト制作のスキルもアピールできますが、WEBデザインのスキルを示すことが目的なら、テンプレートを利用しても問題はありません。
WEBサイトの制作よりも、まずはポートフォリオの中身である「作品の制作」に時間をかけるようにしましょう。
▼ポートフォリオにおすすめのテンプレートや作り方の紹介は、コチラで詳しく解説しています。
プロフィールをまとめる
ポートフォリオサイトに載せる必須項目でもあるプロフィール。ポートフォリオ以外にも、次のようなところでプロフィールは必要になってきます。
- クラウドソーシングサイトへの登録
- 求人への応募
- エージェントサービスの利用
- SNSを使った集客
WEBデザインの案件は、一度も面識のない相手とやり取りすることも多いため、仕事を依頼してもらうには、作品とプロフィールを磨くしかありません。
相手はあなたの作品からWEBデザインのスキルを、プロフィールからあなたが信頼できる人物かを判断しているのです。
「プロフィールを書き直したら問い合わせが増えた」というのは実際によくある話。選ばれるWEBデザイナーになるには、相手が知りたい情報を網羅してわかりやすく伝えることが大事です。
プロフィールを公開する媒体や応募する案件によって、文章量を調整したりアピールポイントを変えるひと手間を惜しまないようにしましょう。
名刺を作っておく
名刺はWEBデザイナーにとって心強い営業ツールです。WEBデザインのスキルを名刺デザインにも活かし、友人・知人、交流会で出会った人、過去のクライアントなどに渡しておきましょう。
名刺は保管してもらえることが多いので、将来的に仕事につながることも多いのです。
あなたの手を離れたあとも優秀な営業マンとしてしっかり働いてくれますので、名刺には次のことを記載しておきましょう。
- 氏名
- 屋号
- 肩書き
- 連絡先
- SNSアカウント
- ポートフォリオサイトURL/QRコード
- スキル/実績
WEBデザイナーの場合、名刺やショップカード、クリニックの診察券などのデザインを依頼されることもありますので、あなたの渡した名刺がそのきっかけになるかもしれません。
相場を調べて価格表を作っておく
WEBデザインの案件はだいたい相場が決まっています。その相場を踏まえて、どんな依頼をいくらで受けるのかを決めておきましょう。
仕事の依頼や問い合わせがあったときに、はっきりとした見積もりを提示できなければせっかくのチャンスを逃しかねません。
フリーランスWEBデザイナーの場合、WEB制作会社よりもリーズナブルな価格設定となっていることが多いようです。大手クラウドソーシングサイト「クラウドワークス」の発注相場を見てみましょう。
このほかにも、WEBデザイナー初心者が受注しやすい「バナー制作」なら5,000円〜、先述の「名刺作成」なら20,000円〜、「ロゴの作成」ができれば30,000円〜が目安になります。
自分のスキルと照らし合わせながら価格を設定をしていきましょう。受注単価を上げることももちろん可能です。それについては次の「稼げる仕事を獲得する5つのコツ」で解説していきます。
“稼げる仕事”を獲得する5つのコツ
WEBデザインの需要は高いので、仕事が見つからないということはありません。
ここまでご紹介してきた10通りの仕事獲得ルートをまずは試してみてください。
問題なく仕事が取れるはずです。
ただ気になるのは、「フリーランスとしてやっていけるほど稼げるのか」という点ではないでしょうか。
いつまでも初心者向けの案件ばかりこなしているようでは、生活していけるほどは稼げません。
では、どのように「稼げる仕事」を獲得していけばいいのでしょうか?
そのコツをここではご紹介します。
- スキルを磨く&ポートフォリオをブラッシュアップする
- 数をこなすよりも単価を上げることを意識する
- 安易に値下げをしない
- ビジネスマナーを洗練させる
- スキルの幅を広げる
スキルを磨く&ポートフォリオをブラッシュアップする
当然ですが、WEBデザイナーとしてのスキルが上がれば高単価の仕事が取れるようになります。実務経験を積みながら、腕を磨いていきましょう。
デザイン力を上げるには、「トレース」が効果的です。トレースとは、お手本にしたいデザインをなぞって真似る練習方法です。
実際に手を動かしながら、プロのテクニックを学んだり、デザインの引き出しを増やしたりすることができます(ただし、トレースはあくまで模倣なので、オリジナルのデザインを作る練習と同時にするようにしましょう)。
また、トレンドの移り変わりの早いWEB業界において、情報や知識のアップデートは欠かせません。
WEBデザインツールも日々進化していますので、積極的に新しいものを取り入れる姿勢が大事です。
忘れてはいけないのが、ポートフォリオのブラッシュアップ。スキルを上げるたびにポートフォリオの作品もアップグレードしていきましょう。
数をこなすよりも単価を上げることを意識する
WEBデザイナーデビューをしたばかりなら、実務経験を積む目的で低単価の案件からスタートするのが一般的です。
WEBデザイン初心者が最初にチャレンジする案件として多いのは「バナー制作」。WEBサイトに掲載される、リンク付きの小さな画像のデザインです。
WEBデザインの基本的なスキルがあればできる仕事ですが、単価は数千円。慣れないうちは制作に2〜3時間かかることもありますので、これで生活していくほど稼ぐのは現実的ではありません。
低単価の案件を数多くこなすよりも、単価の高い仕事に少しずつシフトしていくようにしましょう。
たとえば、ランディングページ(LP)を1件受注すれば、慣れているWEBデザイナーなら制作期間1週間ほどで20万円〜30万円を稼ぎます。
スキルが高いWEBデザイナーには、ランディングページ1つに100万円を払うクライアントもいるほど。
自分の市場価値を上げるとともに、単価や制作時間を意識して仕事を取るようにしましょう。
ランディングページとは…商品やサービスの紹介に特化した縦に長い1枚のWEBページ。ユーザーに「購入」や「問い合わせ」を促すのが目的。
安易に値下げをしない
フリーランスになったばかりだと、仕事を取るためについつい値下げ交渉に応じてしまうことがあるでしょう。
友人や知人経由で受注するときは特に、「お友達価格」「お試し価格」「初回は無料」など、条件付きで仕事を依頼してもらうというのもよくあること。
最初のうちは、たとえ無料で制作を引き受けたとしても、「実績作り」や「実務経験を積む」という対価を得られるのでいいのですが、中長期に渡りこれを続けるのは得策ではありません。
安い価格で依頼を引き受けても手は抜けませんので、制作時間から時給換算すると数百円になることも。これでは生活が立ち行かなくなってしまいます。
デザインのクオリティが上がれば、自然とそれに見合った額を支払ってくれるクライアントが現れます。
「安さを売りにしない!」ということを心に留めておきましょう。
ビジネスマナーを洗練させる
フリーランスとして仕事をする際、信用を損なわないよう最大限の注意を払う必要があります。
フリーランスWEBデザイナーにとって、クライアントとのやり取りも重要な仕事。
最低限のビジネスマナーを守りましょう。
フリーランスは競合がたくさんいますが、意外とビジネスマナーを守れていない人が多いのです。丁寧な対応を意識するだけでもあなたの評価はかなり上がりますよ。
次のことを常に心掛けましょう。
- 納期を必ず守る
- 疑問点をそのままにしない
- レスポンスはできる限り早く
- 挨拶・お礼・お詫びを忘れない
- 予算の変更が必要になったらすぐに相談する
- メールやチャットであっても言葉遣いには気を付ける
大切なのは、タイムリーで丁寧なコミュニケーション。
何事も相手の立場になって考えて行動すれば間違いありません。
クライアントと直接顔を合わせることがあるのなら、遅刻は言語道断。身だしなみにも気を配りましょう。
スキルの幅を広げる
本来WEBデザインだけ請け負うところを、それに付随する業務も引き受けて収入アップを狙うのもひとつの方法です。
WEBデザイン × コーディング
WEBデザイン × WEBライティング
WEBデザイン × WEBマーケティング
など、WEBデザインと相性のいいスキルを身に付けて、少しずつできることの幅が広がれば、WEBサイト制作を丸ごと引き受けられるようになります。
WEBデザインの仕事の傍ら、コーディングやライティングの案件も取れるようになるので、単価も上がり、仕事獲得のチャンスが増えるのもメリット。
WEB系のスキルは全てWEBデザインに活かせるので学んでおいて損はありません。
ただ、WEBデザイナー初心者はWEBデザインのスキルを上げることが先決。
まずは主力となるデザインスキルのアップに力を注ぎましょう。
フリーランスだからこそ仕事の取り方も自由。あなたらしい方法を選べば大丈夫!
「フリーランスの仕事の取り方」についてご紹介してきました。
フリーランスの仕事獲得ルートは「人脈によるもの」が最もポピュラーですが、仕事の取り方は人それぞれ。自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
この記事でご紹介した内容をおさらいしておきます。
- 「友人・知人」から仕事をもらう
- 「前の勤め先」から業務委託として仕事を受ける
- 「過去の取引先」から仕事をもらう
- 「クラウドソーシングサイト」で案件を受注する
- 「求人情報」を調べて応募する
- 「同業者」に仕事をまわしてもらう
- 「交流会」で人脈を築いて仕事を受ける
- 「フリーランスエージェント」を利用する
- 「SNS」を活用して仕事につなげる
- 「広告」を出稿して営業する
仕事を受注するには事前の準備がとても大事です。
- スキルを習得する
- ポートフォリオを準備する
- プロフィールをまとめる
- 名刺を作っておく
- 相場を調べて価格表を作っておく
フリーランスにとって「仕事の選び方」を押さえておくことも重要です。
- スキルアップや実績になる仕事を選ぶ
- 信頼できるクライアントから受注する
- 取引先をひとつに絞らない
- クオリティを保つことを優先して仕事量を調整する
フリーランスとして働いていくためには、「稼げる仕事を取る工夫」と「トラブルを未然に防ぐ方法」にも意識を向けましょう。
未経験だろうと営業が苦手だろうと、自分らしく仕事を取る方法を見つけていけば「仕事がない」という事態は避けられます。
自由な働き方が魅力のフリーランスWEBデザイナー。仕事の取り方も人と同じである必要はありません。
自分にとって身近な方法から試してみて、少しずつ自分なりの仕事獲得ルートを確立していきましょう。