プログラミングってよく聞くけど、一体どんなことができるの?
と聞かれて、すぐに答えられますか。
「サイトのソースコードみたいなもの?」とか、「英数字の文字列が延々続くものだよね?」などのイメージが湧くかもしれません。
プログラミングとは、「こういう動作や計算をしてほしい」「こういう結果を出してほしい」という要望を、コンピュータに与える指示書を作る作業のことです。
現代の私たちの生活は、プログラミングがないと回らない世界になっています。
今や欠かせない技術であり職業となっていて、副業でやってみたいと思う人や、転職に有利になるという理由から始める人が増えています。
しかし、プログラミングでできることを確認しておかないと、学習の計画・目標を間違って立ててしまうかもしれません。
今回は、これから学習を始めようと思っているあなたが確認しておくべき、プログラミングでできることを紹介します。
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プログラミングで何ができるのかを知っておくべき理由とは?
プログラミングの学習を始める前に、プログラミングでどんなことができるのかを確認しておかないといけません。
それはプログラミング業界の特徴に理由がありました。
プログラミング言語とは、コンピュータに出す指示に使うための専用の言語のことです。
例えばサイト制作、アプリ開発、IoT(Internet of Things)によって使う言語が異なります。
専門性が高くなればなるほど、特化した言語や最近登場した言語が使われるので、目的別に言語を習得する必要が出てきます。
やりたいことによって、学習する言語を選ばないといけません。
どの言語を習得すれば、目的地にたどり着けるのか、設定する目的地別に知る必要があります。
やみくもにプログラミングの学習を始める前に、やりたいことをするためには、どんな言語が必要なのを整理してみましょう。
プログラミングができることの代表7つ
プログラミングができることを、大きく7つに分けてみました。
できること別に必要なプログラミング言語や、使う職種も合わせて紹介します。
1.サイト(ホームページ・ECサイト)制作
企業のホームページや、ECサイト(ショッピングや通販サイト)、ブログ、検索したときに出てくるWEBページのほとんどの制作に、プログラミングは関わっています。
プログラミングをする人にとっては、基礎知識レベルです。
無料でブログを開設できるサービスもありますが、プログラミング言語を分かっていると操作性やデザイン性をアップさせ、ユーザーが使いやすいサイトを作れます。
本やYouTubeなどから情報が手に入りやすく、独学でもなんとかできるでしょう。
使う言語の種類
- HTML
- CSS
- Javascript
- jQuery
- Flash
- PHP
サイト構築するにあたり、フロントエンド・バックエンドという作業領域があります。
フロントエンドとは例えばショッピングサイトでユーザーが見られる商品画像や情報を作成する仕事のことです。
反対にバックエンドとは、データベースなどの商品検索の仕組みや決済などを担う部分にあたります。
フロントエンドかバックエンドかに関わらず、HTML・CSS・Javascriptの知識やスキルは基本中の基本と言ってと良いでしょう。
Javascript・jQuery・Flashは画像に動きを出せる言語です。
PHPは動的サイト制作に適した言語です。
動的サイトというのは、掲示板・問い合わせフォーム・ショッピングカートなどの、見る人によって表示が変わるページのことを指します。
習得の難易度は比較的易しい上に、使う人が多い人気の言語です。
こんな職業で使われている
- WEBプロデューサー
- WEBディレクター
- WEBデザイナー
- WEBプログラマー
- サーバーエンジニア
- インターネットショップ運営
WEBプロデューサー・WEBディレクター・WEBデザイナーは、直接仕事に関係することがないのではと思うかもしれませんが、プログラミングのスキルがあると、ユーザーが使うときの導線をイメージしやすくなります。
サーバーエンジニアとは、サイトを表示させるために必要な情報を格納する場所である、サーバーの設計・構築や保守を行う、サイトのインフラを整備する仕事です。
2.アプリ開発
スマホやWEB上で、今や使っていない人はいないと言えるほど普及したのがアプリです。
Facebook、LINEなどのコミュニケーションツール、Amazon・楽天などの通販、YouTubeなどの動画ツールなどが挙げられます。
アプリの種類も細かく分けると、WEBサイト上で動くタイプ、スマホにダウンロードするアプリ、PCのデスクトップ上で作動するタイプがあります。
こういった動作環境が変わることによって、使用するプログラミング言語も変わるのです。
使う言語の種類
- Swift
- Java
- Kotlin
- C言語
- C#
- Javascript
- HTML
- CSS
- PHP
- Ruby
- Python
スマホアプリの場合、iPhone用アプリならSwift、Android用アプリならJava・Kotlinを使用するなど、デバイスによってもプログラミング言語は様々です。
社内の業務などで使うアプリならば、Java・C・C#などが使われる場合が多いですが、WEB用アプリだと、フロントエンドかバックエンドによっても使用する言語が変わります。
フロントエンドならHTML・CSS・Javascriptの知識があることが前提で、バックエンドならJava・C言語・Ruby・PHPを使用することがあります。
最近雑誌の特集や取り上げられることが多いPython(パイソン)は、言語の文法を単純化させ色々な分野で応用が効き、オープンソースとして使える点でも、人気のある言語です。
こんな職業で使われている
アプリケーションエンジニア
エンジニアの仕事の一部にプログラミングの仕事が含まれます。
プロジェクトの設計を考えるのがエンジニアで、設計を実現するためにプログラミングを作るのがプログラマーの仕事です。
実際に分業がされている場合や、エンジニアがプログラムを書く場合があります。
アプリケーション開発の仕事はは「こんなこといいな、できたらいいな」をインターネット上で叶える仕事であり、アイディアがある限り必要とされますので、今後も需要の拡大が期待できるでしょう。
3.ゲーム開発
パソコンやスマホでのゲームアプリ以外にも、プレイステーションやニンテンドーのゲーム機やソフト、最新のものではAR(Augmented Reality:拡張現実感)やVR(Virtual Reality:仮想現実)のゲームなどが挙げられます。
e-スポーツ人気の上昇とともに、制作できる人材のニーズも高まっています。
企業に属さず、個人でもゲーム開発ができる時代です。
ゲームが好きなんだけど、デザインやストーリーを作るセンスがなくても、プログラミングという形で関わることができるでしょう。
使う言語の種類
- Swift
- Kotlin
- Javascript
- Java
- Ruby
- C言語
- C#
- C++
- PHP
- Objective-c
スマホゲームに携わるなら、すでに挙げたアプリ開発の言語であるSwift(iPhone)、Java・Kotlin(Android)も学習しておくと良いでしょう。
ゲームをプレイするのはスマホなのか、パソコンなのか、ゲーム機なのかというハードウェアによっても、使用する言語が異なります。
Objective-cはC言語をベースにした派生言語です。
こんな職業で使われている
ゲームクリエイター
ゲームクリエイターは、デザイン・シナリオ・音楽を様々なプログラミング言語を操り、ゲームに仕立てていく仕事です。
所属する制作会社によっても使用するプログラミング言語が異なるため、未経験から仕事をするには、実務経験が無くても採用してくれる会社で働いて、経験を積むという手段もあります。
4.業務アプリ開発
システム開発の業務内容は多岐に渡ります。
システム開発とは、業務を最適化するために業務システムを構築することです。
つまり、手順やオペレーションを、より簡単に・早く・便利にするためのシステムを作ります。
例えば、運送会社の集荷・配達・荷物の追跡を行うサービスや、物流や金融など特定の業界・業務に特化したサービスなどがあります。
こういったシステムは一旦リリースしてしまうと、修正や変更が簡単にはいかないケースがあるので、不具合を徹底的に潰せるような耐久力や正確性が必要です。
使う言語の種類
- COBOL
- HTML
- CSS
- Java
- Javascript
大企業や官公庁のシステム開発を行うには、高性能で大型のコンピュータを扱い、古いシステムを新しいバージョンに書き換えるなど、基幹データを扱う特殊な作業が発生するのが特徴です。それには、古くから使われている、事務処理用のプログラミング言語であるCOBOLの習得が必要になります。
こんな職業で使われている
システムエンジニア
基幹産業である大手企業や官公庁など、最先端のサービスを開発していく環境で活躍できる職業とも言えるでしょう。
セキュリティや安全性を重視する自動車組み立て工場のプログラミングなら100万行を超えることがあるなど、根気や忍耐力が必要とされますが、やりがいのある職業です。
セキュリティエンジニアでは、ハッカーなどの犯罪行為からシステムを守らないといけないため、時には法律に関する知識も必要とし、高い専門スキルが求められます。
責任が大きく、常に最前線で戦う仕事のため、目標とするには難易度が高い職業です。
5.AI(人工知能)・ロボット開発
AIで代表的なものと言えば、将棋やチェスのチャンピオンと対決するものやルンバなどの自動掃除ロボットが有名ですね。
最近では、人間のように関節がしなやに動くロボットも開発されてきています。
今後は自ら学習し、人間に近いロボットも出現し、介護や福祉の場で活躍していくことでしょう。
少子高齢化で労働人口の確保が難しくなっていくにつれ、需要も高まることが予想されます。
使う言語の種類
- Python
- R言語
- Julia
- C言語
- C++
- Java
- Javascript
機械学習用のプログラミング言語と言えば、PythonかR言語が代表で挙げられます。
どちらも拡張機能が豊富にあるオープンソースです。直近2018年の人気だとPythonの方が上ですが、R言語はデータ分析・統計解析においては非常に優秀な言語です。
Juliaは数値処理を得意としており、Pythonに比べると発展途上の段階にあります。
しかし、実行速度に関してはPythonよりも上です。
こんな職業で使われている
- AIエンジニア
- ロボット開発エンジニア
- 大学研究
AIエンジニアの行う仕事とは、機械学習、データサイエンスがあります。
機械学習とは、機械に過去の事例や判断を学習させて機械に決定させることに取り組んでいます。データサイエンスとは、ビッグデータなどをもとに統計処理を行ったり、考察を行い研究などに役立てることです。
ロボット開発エンジニアの仕事では、プログラミングのスキルだけでも大きく貢献できます。
しかし、介護ロボットなどのように実体のあるロボットを作るためには、ハード面の工学的な動作の理解も求められることがあり、より専門的な知識が必要です。
6.組み込みシステム開発
大きいものなら、食品の製造工場や家電・自動車などの組み立て工場で使われている機械、小さいものならエレベーターやエアコンもまた、プログラミングで制御されています。
Amazon配達に採用が検討されているドローンも、プログラミングが必要です。
ドローンも今後の活躍が飛躍的に伸びそうな業界ですし、電子機器を制御するための仕事は無くならず、むしろ一層の拡大が予想されます。
使う言語の種類
- C言語
- C++
- Java
- アセンブリ言語
- Python
機械や家電に組み込む言語の種類では、C言語は最重要です。
Javaも処理速度が遅い言語ですが、パソコンの技術が進歩し、スペックが向上し処理速度が速くなったことで、使われることが多くなりました。
反対にアセンブリ言語ははやや減少傾向にあります。
こんな職業で使われている
- 組み込み開発エンジニア
- 制御設計エンジニア
組み込み開発とは、炊飯器などの家電に、ハードウェアの目的に特化したプログラミング、この場合は「ご飯を炊く」プログラミングを搭載させることです。制御設計とは例えば、ガスに鍋をかけていて吹きこぼれたら自動で火が消える、などの制御を行うシステムを開発することにあたります。
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プログラミングを習得すると人生の選択肢が広がる
プログラミングを使う職業がいかに多く、さらに拡大し続けていることが分かりますね。
需要が高まっている以外にも利点があり、プログラミングを習得すると、あなたの働き方・生き方が変わるかもしれません。
その可能性について紹介します。
空いた時間で副業ができる
2018年以降、厚生労働省から「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が示され、副業を推進する動きが広がっています。
パラレルキャリアやダブルワークなどを推奨する時代の流れが来ており、副業は当たり前になっていくことでしょう。
プログラミングは、パソコンさえあれば始められ、場所も選びません。
企業に属さず個人で副業することも可能ですし、本業とは別に新たなキャリアを作れます。
本業に加えて、収入が複数あるのはうれしいことですね。
就職・転職で有利
エンジニアやプログラマーはの人手不足は続いていて、2020年現在の経済産業省の発表しているデータでは、日本国内だけで約37万人もIT関係の人材が不足しているとされています。
即戦力となるプログラミングのスキルは重宝され、就職・転職に有利です。
転職目的でプログラミングを学ぶのでしたら、ぜひ自分で制作物を作ってみて、企業にアピールしていきましょう。
プログラミングは、ロジカルな思考を持っており、集中して仕事に取り組める人でないと務まりません。
プログラマーの職ではなくても、プログラミングのスキルがあるなら、そういった仕事に対する姿勢もアピールポイントで使えるでしょう。
独立・起業できる
プログラマーやエンジニアとして独立や起業も視野に入れられます。
プログラミングは、正誤がはっきりしている世界なので、成果が分かりやすいことも特徴です。
また、プログラミングはその進化の勢いとスピードが速いことから、極めることは不可能と言っても良い世界です。
必ずしも何十年も経験を積んでなければ起業できないということはありません。
とりわけ、ニーズを読んでサービスやアプリを提供できる人、アイディアを持っている人には独立や企業は難しい話ではありません。
実際に日本でも学生のうちから起業している人もいます。
しかし、オリジナルのアイディアがなくても、大丈夫です。
仕事はクラウドソーシングからも取れるので、独立してフリーランスになることはできます。
グローバルに働ける
プログラミング言語は世界共通であり、英語圏であろうと、中華圏であろうと、どこの国の人が見ても理解できるのがプログラミング言語です。
地域によって方言のような特殊性もなく、シンプルで美しいコードを書けると国境を超えて通用するので、英語よりも力を持った言語とも言えます。
ただし、国によって使用するプログラミング言語の主流が異なることもあります。
将来的に移住したい国があるなら、そのプログラミング言語から学んでみてもいいかもしれません。
プログラミング言語を学ぶ人は挫折が多いってホント?
残念ながら、プログラミングの勉強を始めた人の挫折率は高いのが事実です。
せっかく始めたのにもったいないと思いますが、何故多いのか?その理由を探ってみましょう。
【理由①】プログラミング言語の種類が多いから
挫折する理由の一つ現在、プログラミング言語の種類が多すぎるから、というものがあります。
この記事で紹介したプログラミング言語だけでもかなりの数があったと思います。
こんなにも、プログラミング言語が多いのは何故なのでしょうか?
答えは単純で、技術が発展していきできることが増えてきたことで、やりたいことに適した道具がそれぞれ作られていったので、言語の数が増えてしまったのです。
つまり、プログラミング言語にはそれぞれの役割があるので、学習で迷子にならないためには、自分のやりたい目標から逆算して、学習する言語を絞ることがとても大切なのです。
【理由②】独学でゼロスタートから勉強を始めるから
独学でプログラミングの勉強を始めた人の80~90%は途中で挫折します。
「え、そんなに!?」と驚かれるでしょうが、プログラミングを独学で勉強するにはハードルがやや高いのです。
「副業でやっている人が多いなら、誰にでもできる簡単な仕事だろう」という気持ちで独学スタートする人もすくなくありません。
しかし、最初のうちは専門用語に慣れることに苦労する方も多いです。
そして参考書の説明を、全て自分で理解しようと苦労しているうちに、プログラミングの学習から距離をおいてしまいます。
学習を成功させるために、対策を練りましょう。
プログラミング学習で挫折しないための対策とは?
誰でも挫折したくてするわけではないので、”折れない心を持つ”などといった抽象的な根性論では役にたちません。
どういう仕組みを作れば勉強を続けることができるかを事前に考え、対策を作っておきましょう。
目的を持つ
なんとなく、「副業でお金になりそうだから」「最近始めている人が多いし、自分も」という漠然とした目的よりは、「プログラミングでゲーム制作がしたい!」や「アイディアがあってこういうアプリを作りたい!」などの目的を持つと良いでしょう。
また、「プログラミングができたら、こんなことができる!」という、ワクワクする気持ちを持って勉強を始めると、知識の吸収も早くなりそうですね。
筋トレと同じで、今学んでいることを使うとどんなことができるかを確認しながらやれば、勉強の効率も上がります。
一定の勉強時間を確保する
仕事が残業続きで…、子どもが熱を出して…、など学習が滞ってしまう理由はいくらでもあります。
毎日でなくてもいいですが、週に合計何時間勉強するかを決めておくと良いでしょう。
とりわけプログラミングは専門用語が多いので、一度学習から離れてしまうと、再開するのが難しくなります。
健康に支障をきたすような無理なスケジュールを立てる必要はありませんが、学習とつかず離れずの距離を常にキープできるように、時間を確保しましょう。
仲間を作る
プログラミングの仕事をしている人や、学習をしている仲間を見つけるのも、学習のモチベーションを維持するのに有効です。
同じ目標を持った仲間は、FacebookやTwitterなどのSNSで簡単に見つかります。
リアルでも身近にいないか、探すのも良いでしょう。
仲間を作るメリットは、情報交換ができたり、勉強方法について意見を交えたり、励まし合えるなど、挫折しにくい環境を作れます。
他人が見ていると思えば、例え学習を進められない時間ができても、再開しやすくなります。
他人の目を、あなたの学習の挫折防止にうまく利用しましょう。
プログラミングスクールで学ぶ
スクールで学ぶことのデメリットは、費用がかかることだけです。
それ以外は、メリットばかりと言っても過言ではありません。
スクールでは、勉強スケジュールを立てたり、どの言語からスタートすれば最短か、または必要な言語か否かなどなどの、学習方法を考え調べる必要がありません。
時間が節約できることは非常に大きなメリットと言えます。
特に学習の最初の方は、分からないことが分からない状態ですので、先生やメンターに相談できる環境があるということも、不安解消につながります。
さらに、すでに上記で挙げた、一定の勉強時間の確保・仲間を作ることがまとめて叶います。
プログラミングの可能性が分かったら、目標を立てよう
プログラミングでできることが分かったら、まずは何をしたいか考えてみましょう。
ゲームを作りますか?アプリを開発しますか?
やりたいことが決まったら、そこから逆算して目標を立ててみましょう。
それには「副業で月2~3万円稼ぐ」のように、具体的な数字が入った目標を作ることが望ましいです。小さい目標であっても、クリアすることに意味があります。
やりたいことと目標を決めたら、いよいよプログラミングの学習を始めてみましょう。
プログラミングの学習は、やりたいことを叶えるための補助であり、ツールです。
あなたのやりたいことを叶えるために、プログラミングを始めてみませんか。
質問や感想があればご記入ください