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【元公務員が解説!】公務員を辞めたいと感じるときにすべきこと

【元公務員が解説!】公務員を辞めたいと感じるときにすべきこと

一所懸命勉強して、念願の公務員になったとしても、実務を重ねるなかで「もう公務員を辞めたい」と感じてしまうことがあります。

実は私もその一人。地方公務員の一般事務職を28年勤めて、2022年に51歳で早期退職しました。

今はWEBライターをしながら、ワンコとマイペースに暮らしています。公務員は、安定性や充実した福利厚生といったさまざまなメリットがあると、世間的にも認知されています。

そのため、公務員以外の人に職場の悩みを相談しても、「公務員は恵まれてていいじゃない」「民間はもっと大変だよ」などと聞き流され、なかなか共感を得られません。

かといって、頑張って働いている公務員仲間にも、辞めるかどうかという相談はしにくいものです。

一人で悩みを抱え込み、「公務員を辞めたい」と考える自分に責任を感じてしまう人もいるかもしれません。

しかし、「辞めたい」と感じるのは、決してわがままとか、間違っているということではないのです。好き・苦手や、合う・合わないは、人それぞれ違います。

メリットやデメリットも、見る角度によって変わります。どうか、自分を責めたりせず、あなたの感覚をそのまま尊重してあげてくださいね。

この記事では、あなたが「公務員を辞めたい」と感じるとき、どのように対処していけばよいかを解説します。

目次

公務員が仕事を辞めたくなる7つの理由

公務員は、安定的に長く働き続けるイメージがある一方で、普通退職者が増加しているのはなぜでしょうか。ここでは、公務員を辞めたくなってしまう主な7つの理由を解説します。

辞めたくなる理由1_人間関係がうまくいかない

職場の人間関係にトラブルがあると、気疲れするばかりか仕事にも集中できなくなってしまいますよね。

同僚とうまく意思疎通できなかったり、上司や先輩にパワハラ・モラハラ気質の人がいたり……。こういったストレスフルな環境に身を置いていると、心身を病んでしまいかねません。

公務員は、3〜5年に1度職場異動があり、毎年多くの職員が入れ替わります。苦手な人と離れられたり、協力し合える仲間に出会えたりする反面、気の合わない人や攻撃的な人と同じチームになってしまうこともあり得ます。

総務省の調査では、令和2年度にメンタルヘルス不調により休職した地方公務員のうち、職場の対人関係を理由とする人が最も多く、60.7%でした。

その半数以上が翌年度に職場復帰できています。しかし、休職が長期化したりそのまま退職に至ったりしてしまうケースも一定数あり、人間関係の不調がもたらす影響の大きさが伺えます。

参考:総務省_地方公務員のメンタルヘルス不調による休務者及び対策の状況 ~令和2年度メンタルヘルス対策に係るアンケート調査の概要~

辞めたくなる理由2_仕事量が多く時間外労働も多い

近年、官公庁でも、タイトな職員配置で多量の業務を抱える職場が増えています。「休暇制度の充実と利用しやすさ」は、公務員のメリットの一つです。

ところが、休暇取得に応じた人員補充は、臨機応変にはおこなわれません。そのため、一人ひとりの実質的な負担は、さらに重くなっています。

IT化に伴い、システムダウンや情報セキュリティへの対応といった新たな課題も生まれ、高い危機意識と緊張感の持続を求められるようになりました。

一人あたりの情報処理量が大幅に増え、業務処理のスピード感も加速しています。また最近では、「ワークライフバランスや働き方改革の推進」という新たな考え方が出てきました。

職場によっては、事情を考慮せず「とにかくノー残業デーだから帰るように」といった一方的な指示を受けることもあります。

このようなときには、組織体制を見直すことなく、全て個人の働き方に問題があるとされているように感じ、やりきれない気持ちになります。

仕事に一所懸命取り組むほど、際限なく搾り取られていくような不安感が生まれ、過重労働も重なると、心身に不調をきたしがちです。

そして、自分の身を守るには、もう辞めるしかないと考えるようになってしまうのです。

参考:総務省_地方公共団体の職員数の推移(昭和40年~令和5年)
参考:共同通信_自治体、精神疾患で休職1.8倍 20代と30代目立つ
参考:NHK_政治マガジン_24時間働けません!若手官僚8人が探った霞が関の実態

辞めたくなる理由3_苦手な部署へ異動する可能性がある

職場異動すると、違う会社に転職したような感覚になります。

職場異動は、新たな気持ちで仕事に取り組めたり、職場の雰囲気をリフレッシュさせたりする効果がある反面、心身不調のきっかけになる場合もあります。

それは、次のような、自分に合わない職場に異動したときに起こりがちです。

  • 窓口での接客サービスに向いている人が、庶務や経理等ひたすら事務処理をおこなう職場に異動
  • 対人関係を苦手とする人が、福祉事務所に異動してケースワーカーに
  • コツコツと順序立てて仕事を進めたい人が、イベント開催など臨機応変な対応の多い職場に異動
  • 臨機応変な対応の得意な人が、業務の大半を法律に沿って進めるような職場に異動

あらかじめ異動希望を出せますが、希望していない職場に異動したり、希望の部署に異動できても、望んでいた担当に就けなかったりすることもあります。

そのため、「今のうちに辞めて、より自分に合う仕事に転職したほうがよいのかな」と考えるのです。

辞めたくなる理由4_人々の暮らしや健康に関わる責任重大な仕事も多い

地球温暖化の影響もあり、最近は大型台風や集中豪雨による被害が多発していますよね。

こうした自然災害のほか、地震や感染症拡大などの緊急事態のとき、人々の安全確保や事態収拾に努めるのは、公務員の重要な仕事です。

近年は、公務員もクオリティの高いサービスを強く求められるようになってきています。

個々の事情に応じた臨機応変な対応・繊細な配慮を必要とする対応や、クレーム対応といった、精神的に負担の大きい仕事も増えているのです。

本来であれば、人々の暮らしを守り、よりよくしていこうとする仕事は、とてもやりがいのある職務です。

しかし、前述のような職場のトラブルや、心身の不調を抱えるようになると、支えきれない重荷のように感じられてしまいます。

「これ以上は続けられない、辞めたい」という気持ちになってしまうこともあるのです。

参考:国土交通省_自然災害の頻発・激甚化

辞めたくなる理由5_収入が働きに見合っていないと感じる

自分と同じような仕事をしていたり、それほど忙しくないように見える人が、自分よりはるかに高収入を得ていたら、とても割に合わないと感じますよね。

公務員の給料は、「級」と「号」の組み合わせにより細かく設定され、勤続年数や昇格に応じ徐々に上がっていく仕組みです。

そのため、若手職員ほど給料が少ない傾向があります。

職員数がタイトになり、職場に余力がなくなった現在、新規採用職員の育成に時間をかけるのは困難になりました。

人員不足を補うため、新規採用職員は、すぐにベテラン職員と同等に働くことを求められます。加えて、若手職員は独身者が多く、かつ体力があるとみなされがちです。

そのため、担当業務外の力仕事や災害時の夜間対応など、臨時の仕事を任されやすい傾向もあります。

総務省の調査によると、令和4年の地方公務員(一般行政職・大卒)の平均給料月額は、20〜23歳が 188235円、56〜59歳が 418462円と、倍以上の差があります。

56〜59歳には管理職も含まれているため、単純には比較できません。

しかし、新規採用者と同列の係員クラスであっても、若手職員と比較して高収入なのは確実です。

若手職員であるほど、「もっと働きに見合った収入を得られる仕事もあるのではないか」と考えやすい環境にあるのです。

参考:総務省_令和4年地方公務員給与の実態_第7表の1 職種別,年齢別,学歴別職員数及び平均給料月額
参考:総務省_地方公務員の給与の体系と給与決定の仕組み
参考:内閣官房_国家公務員の給与

辞めたくなる理由6_組織の性質と相性が合わない

公務員は仕事をする上で改善点を見つけたとしても、気軽に試行錯誤したり、スピーディに実行に移せなかったりする場合があります。

また、精一杯努力して結果を出しても、クレームを受けてしまう場合もあります。それは、次の(1)〜(4)のような公務員の仕事や組織の性質によるためです。

(1)法律や条例等に基づく仕事のため業務の効率化やサービス向上のために改善が必要と思われても、法や条例等の趣旨から外れてしまう場合は、法改正や条例改正されない限り改善を実行に移せません。
(2)税金を使う仕事のため厳格な金銭の取り扱いが必要不可欠である一方、非効率になる場合もあります。
(3)組織で動く仕事のため他部局にも関連する業務の場合、関係部局の利害が一致しなかったり、目的達成に対する温度差があったりして、スムーズに進捗させることが困難です。
(4)公共的な仕事のためある人にとってのメリットが、他者にはデメリットになってしまうなど、全ての人が100%満足できる着地点はありません。ベストを尽くしても、クレームを受けてしまうこともあります。

これらは、公務員の仕事や組織の性質上仕方のないことです。しかし、フットワーク軽く斬新なアイディアを取り入れて、自由に活躍したい人にとっては、モチベーションが保ちにくくなってしまうのです。

辞めたくなる理由7_手に職をつけにくい

事務職の公務員の場合、どれほどスペシャリストだったとしても、民間企業やフリーランスでそのまま通用するようなスキルが身につくわけではありません。

そのため、「もし公務員を辞めることになったら、果たして自分になにができるのだろう、生活していけるのだろうか」と不安になってしまうことがあります。

心身に不調をきたしたときなどは、特にこういった心境になりがちです。定年退職後、引き続き働きたい場合も同じです。

公的年金の支給開始年齢が、65歳へと引き上げられることに伴い、公務員の定年も、一部の職種を除き、令和13年度末までに65歳になります。

「公務員の仕事しか知らない自分に、仕事は見つかるだろうか」
「65歳から新しい仕事を始めるのは、心身ともにきついのではないか」

定年後を考えたとき、こうした不安がよぎるのです。このように、公務員以外の仕事に就くことを考えたとき、「手に職がない」ことを実感します。

早めに手に職をつけて、年齢に関わらず自分のペースで働ける仕事に転職するほうがよいのではないか、と考えるようになるのです。

参考:総務省公務員部公務員課_地方公務員の定年引上げについて
参考:人事院_人事行政に関する政策_給与・生涯設_定年・再任用
参考:総務省統計局_高齢者の就業

公務員を辞めると決意する前|やっておくべき5つのこと

公務員を辞めてしまうと、後悔しても元の位置に戻ることはできません。そのため、「辞めたい」と強く思っても、決断を急ぐのは控えましょう。

まずは、ここで解説することを一つずつ試してみることをおすすめします。自分の状況を客観的に把握して、今後のことを冷静に考えられるようになりますよ。

決意前にやること1_なぜ今辞めたいのか理由を整理する

「辞めたい」と思うときは、大抵、嫌なこと・つらいことがあったり、組織や業務の性質が自分に合わないと感じたりしているときです。

イライラ・モヤモヤが続いたり、気力・体力を失っていたりして、客観的で広い視野を持ちにくく、判断力も鈍くなっています。

そのため、まずはいったん落ち着いて、気持ちを整理することが大切です。

頭の中だけで考えていると、ぐるぐると同じことを考えてうまく整理しにくいものです。

まずは、感じていることを紙などに書き出してみましょう。言葉遣いや常識的によいか悪いかなどを気にせず、全て吐き出してしまうことが大切ですよ。

箇条書きでも構いません。全て書き出したら、自分の思いを客観的に眺めてみましょう。

そして、なにがどのように嫌なのか・つらいのかや、本当はどうしたいのか・どうあったら嬉しいのかといった分析をします。

そして、「〇〇が〇〇だから公務員を辞めたい」「〇〇をもっと〇〇したいから公務員を辞めたい」と、辞めたい理由を明確にします。

決意前にやること2_退職前にキャリア相談や転職活動をしてみる

公務員を辞めると決める前に、実際にキャリア相談や転職活動をしてみるのもおすすめです。

たとえば、次のような行動をしてみるとよいでしょう。

  • 求人サイトで求人票を検索してみる
  • 転職エージェントに相談する
  • 履歴書や職務経歴書を作成する
  • 転職した友人に話を聞いてみる

実際に行動してみることで、自分の経験やスキルが民間企業でどのように評価されるのかを、知るきっかけになります。

また、転職活動をしたからといって、必ず退職しなければならないわけではありません。

外の世界を知ることで「今の職場でもう少し頑張ってみよう」と思える場合もあれば、「やっぱり別の環境に進みたい」と気持ちが固まる場合もあります。

退職してから後悔することのないよう、在職中に選択肢を広げておくと安心です。

決意前にやること3_辞めてからのプランを具体的に立てる

辞めたいと考えているときは、「辞めたい」という思いばかりがつのってしまいがちです。

「辞めたら何をやりたいのか」「どのような生活を送りたいのか」といった、具体的なイメージを持っていないことも多いかもしれません。

後悔しないためにも、辞めたあとのプランをしっかり立てておくことは大切です。

まずは、今叶えられていない希望を、どのようにしたら実現できるか検討しましょう。

やってみたい仕事や気になる職業があれば、仕事内容・働き方の種類・収入目安・なり方などを詳しく調べてみてください。

そして、転職してどのように働いたら理想の生活が送れるようになるかシミュレーションしつつ、実現可能な方法を探っていきます。

また、公務員は、雇用保険の対象外であるため、雇用保険法の失業給付金を受け取れません。

そのため、退職から間を空けずに転職しない限り、無収入の期間ができてしまいます。

その間の生活費をどのように確保するか、具体的に検討しておく必要もあります。

決意前にやること4_退職に伴う出入金額を確認する

退職すると、普段とは異なる出入金が発生します。

そのときになって慌てないよう、あらかじめチェックしておきましょう。

退職に伴う入金

公務員が退職時に受け取れるのは、基本的に「退職手当(退職金)」のみとなります。

公務員は、原則として雇用保険法の失業給付金を受け取れないためです。

ただし、次の(1)(2)の条件を両方満たす場合は、失業給付相当額との差額分が、「失業者の退職手当」として支給されます。

(1)「退職手当」の額が、雇用保険法の失業給付相当額未満であること

(2)退職後一定の期間に失業(求職活動)していること

「失業者の退職手当」の条件に当てはまる場合は、次のように支給されます。

  • 国家公務員:国家公務員退職手当法第10条に基づき、公共職業安定所等を通じて支給
  • 地方公務員:条例に基づき自治体ごとに支給

参考:内閣官房_失業者の退職手当制度の概要

参考:松山市人事課_失業者の退職手当について(一例として)

「退職手当」「失業者の退職手当」とも、支給条件があるため、自分に該当するかどうかや、該当する場合の金額等をあらかじめ確認しておいてくださいね。

退職に伴う出金

人により違いはありますが、主に次のようなものがあります。

必要金額・支払い期限・支払い方法等について、それぞれの支払い先に問い合わせましょう。

支払い期限に余裕がある場合も、前もって準備しておくほうが安全ですよ。

健康保険料《すぐに社会保険適用の会社に転職する場合》
会社の加入する健康保険が適用になり、大抵は給与から天引きされます。
《社会保険適用や給与天引きのない会社・フリーランスへの転職や無職の場合》
次のどちらかになり、加入する保険組合等の規定に合わせ、振込や口座振替等で健康保険料を支払います。
・国民健康保険に加入する
・退職前の共済保険の任意継続をおこなう
年金保険料《すぐに社会保険適用の会社に転職する場合》
厚生年金が適用になり、大抵は給与から天引きされます。
《社会保険適用や給与天引きのない会社・フリーランスへの転職や無職の場合》
国民年金に加入し、振込や口座振替等で年金保険料を支払います。
前年度の住民税《すぐに企業等に転職する場合》
大抵は給与から天引きされます。
《給与天引きのない会社・フリーランスへの転職や無職の場合》
振込や口座振替で自ら住民税を支払います。
生活費退職しても生活費はこれまでどおりかかります。ギリギリに見積もると、想定外の事態に対処できないため、余裕をもって確保しておきましょう。
転職支援サービスやスクールの費用有料の転職支援サービスやスクールを利用する場合は、まとまった額の費用がかかります。

決意前にやること5_退職日のベストタイミングを検討する

特に事情がない場合、退職日は年度末の3月31日とするのがおすすめです。

例年、組織として年度末の定年退職者を送り出す準備がおこなわれます。

そのため、退職日を定年退職者に合わせると、必要な準備や事務処理がスムーズなのです。

あとを託す職場にとっても、4月1日の人事異動で代わりの人員が補充されるため助かります。

転職先の都合に合わせる必要があったり、心身の不調があったりなど、年度途中に退職せざるを得ないこともあります。

この場合は、引き継ぎに要する時間や、有給休暇を消化するのかどうかといったことも併せて検討し、関係者や上司と調整の上退職日を決めましょう。

退職願を提出する期限は、それぞれの団体における職員服務規程等で定められています。

退職日を決定する前に、退職願の書き方や提出方法と併せて、提出期限を確認しておくことも大切です。

公務員を辞めて転職する場合|3つの転職先と転職のコツ

公務員を辞めて転職する場合の主な転職先は、大きく分けて「民間企業」「公務員」「フリーランス」の3つです。

それぞれについて、転職のコツを解説します。

民間企業に転職する

転職して民間企業を目指す場合は、在職中に転職エージェントに登録しましょう。

有料の転職支援サービス事業者を除き、求職者は登録料・手数料無料で利用できます。

自分に合う企業を紹介してもらい、効率よく転職活動できますよ。

エージェントに相談する一方、転職を希望する業界や企業について調べたり、面接の受け答えを想定して練習したりといった準備も必要です。

面接で、公務員を辞めて民間企業に転職する理由を聞かれるかもしれません。

その場合、次のようなことを心がけると「この人と一緒に働いてみたい」と思ってもらいやすくなります。

  • その企業が自分にとってどのように魅力的かということに併せ、自分がこれからどのように仕事をしたいと考えているのかといったポジティブな理由をイキイキと述べること
  • 「公務員の仕事や組織に不満があって……」といったネガティブな理由は、いったん心の内に留めておくこと

また、民間企業の場合、「企業利益を上げること」も重要な仕事の目的です。

そのため、考え方や仕事の進め方が公務員と異なり、転職後にカルチャーショックを受ける可能性もあります。

ショックを和らげるには、公務員から民間企業に転職した人の体験談を聞いたり読んだりして、ギャップをイメージしておくのがおすすめですよ。

異業種や働き方の異なる公務員に転職する

公務員は続けたいけれど、もっと自分の好きなことに専念できる仕事や、手に職をつける仕事をしたいと考える人もいるかもしれません。

その場合、公務員の技術系・技能系の職種や専門職に転職するのも一つの方法です。

公務員の技術職・技能職・専門職には、主に次のようなものがあります。

国家公務員

技術職技能職専門職
情報・機械・土木・建築・数理・物理・科学・農科・農工・森林・その他
守衛・巡視・警備・用務員・労務作業員・自動車運転手・車庫長・機械工作工・電工・大工・印刷工・製図工・ガラス工・電話交換手・建設機械操作手・ボイラー技士・理容師・美容師・調理師・船舶乗組員・その他国税専門官・税務職員・財務専門官・労働基準監督官・皇宮護衛官・食品衛生監視員・航空管制官・海上保安官・刑務官・入国警備官・法務省専門職員 (人間科学/保護観察官・法務教官・矯正心理)・外務省専門職員(外交官)・防衛省専門職員・その他省庁で募集する専門職員

参考:人事院_国家公務員技術系職種ガイド

参考:総務省_地方の技能労務職員に相当する国家公務員の職種

参考:人事院_国家公務員試験採用情報NAVI_国家公務員採用試験 受験案内一覧

参考:外務省_専門職員採用案内

参考:防衛省_採用パンフレット

地方公務員

技術職技能職専門職
土木・建築・機械・電気・化学・農業・林業・その他守衛・巡視・用務員・自動車運転手・自動車整備士・電話交換手・給食調理員・ごみ収集作業員・環境整備員・その他税務・海事(船長・航海士等)・研究・医師・歯科医師・薬剤師・臨床検査技師・診療放射線技師、臨床工学技士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理療法士・栄養士・管理栄養士・食品衛生監視員・保健師・助産師・看護師・保育士・児童指導員・社会福祉士・精神保健福祉士・生活支援員・獣医師・教職員・学芸員・司書・警察官・消防士・その他

参考:公務員試験総合ガイド_地方上級技術職

参考:総務省_技能労務職員の法的位置付け

参考:総務省_地方公務員の職種について

受験に必要な技術・技能・資格等を身につけていない場合は、必要な知識・スキルを身につけたり、国家資格を取得したりする必要があります。

また、年齢制限等の受験資格が設けられているため、はじめに確認することも大切です。

フリーランスに転職する

次のような場合は、フリーランスに転職するのも一つの方法です。

  • 組織の性質と合わない
  • 手に職をつけたい
  • アイディアや創意工夫を活かして好きな仕事をしたい
  • 家庭や趣味などプライベートと両立する働き方をしたい

フリーランスは、公務員・社員・アルバイトのように団体や企業等に雇用されない「個人事業主」です。

業務委託で仕事を請け負ったり、自らショップやサロン等を経営したりといった働き方ができます。

フリーランスには、次のようなメリット・デメリットがあります。

フリーランスのメリットフリーランスのデメリット
プライベートに合わせて、働く場所や時間を自由に設定しやすい公務員法や労働基準法が適用されないため、自己管理する必要がある
需要に応じて、自由に仕事内容を設定できるトラブルに巻き込まれてしまったとき、自ら主体となって対処する必要がある
個人の持つあらゆる知識やスキルを活かしやすい仕事にまつわる全てについて、自分の采配で処理する必要がある(備品や消耗品の管理・入出金管理・税金の計算や納税・社会保険の支払いなど)
努力や工夫次第で、公務員以上に稼げる可能性がある仕事が軌道に乗るまでは、仕事の獲得や収入が不安定になりやすく、理想どおりに仕事を進められないこともある

フリーランスを目指す場合は、働き方の自由度が高くなる一方、自己責任の範囲も広がり、雇用や収入が不安定になる可能性があるということを念頭に置きましょう。

もし未経験でやってみたい仕事がある場合は、在職中に、スクール等を利用して必要な知識やスキルを身につけておくのもおすすめです。

費用はかかりますが、その分早く安定的に活躍しやすくなりますよ。

公務員を辞める前に知っておくべき注意点

公務員を退職前にやっておくこととして、次の注意点を理解することが大切です。

  1. 公務員は失業保険の対象ではない
  2. 国家公務員は再就職規制がある
  3. 国家公務員は再就職届出義務がある

退職後の生活や転職活動にも関わるため、事前に確認しておきましょう。

注意点1:公務員は失業保険の対象ではない

「決意前にやること4_退職に伴う出入金額を確認する」でも解説したように、公務員は原則として雇用保険に加入していないため、民間企業を退職した人のように失業保険を受け取ることはできません。

ただし、退職手当の額が雇用保険の失業等給付に相当する金額より少ない場合など、一定の条件を満たすと「失業者の退職手当」が支給されるケースがあります。

退職後の収入を退職金だけで考えていると、想定より生活費が不足する可能性もあります。

退職前に貯金額や毎月の支出、転職までにどれくらいの期間がかかりそうか考えておきましょう。

注意点2:国家公務員は再就職規制がある

国家公務員の場合、再就職に関する規制が設けられています。

たとえば、在職中に利害関係のある企業へ再就職の働きかけをしたり、職務上の立場を利用して再就職先を探したりすることは制限されています。

これは、いわゆる「天下り」への不信感を防ぎ、公務の公平性を守るためのルールです。

民間企業への転職を考えている場合は、自分の職務内容や役職、再就職先との関係によって注意すべき点がないかを確認しましょう。

注意点3:国家公務員は再就職届出義務がある

国家公務員は、再就職先や在職中の役職などによって、再就職情報の届出が必要になる場合があります。

たとえば、管理職であった人が離職後一定期間内に営利企業などへ再就職する場合や、在職中に再就職の約束をした場合などは、所定の手続きが求められます。

届出義務を知らないまま転職活動を進めると、あとから対応に追われる可能性があるため、該当するか不安な場合は、人事担当や関係機関の案内を確認しておくと安心です。

公務員の退職手続きの流れ

公務員を退職する際は、次にご紹介する流れに沿って、段階的に手続きを進めていきましょう。

  1. 退職の意思を伝える
  2. 退職願を提出し退職日を決める
  3. 引継ぎを行う
  4. 挨拶し最終出勤日を迎える

職場に迷惑をかけず、気持ちよく次のステップに進むためにも、余裕を持って準備することが大切です。

退職の意思を伝える

退職を決めたら、まずは直属の上司に退職の意思を伝えます。

いきなり退職願を提出するのではなく、退職したい理由や希望時期を口頭で相談するのが一般的です。

また、年度末や繁忙期は職場への影響も大きくなります。このような期間に退職したい場合は、できるだけ早めに伝えるとよいでしょう。

退職理由を話す際は、不満だけを伝えるのではなく「新しい仕事に挑戦したい」など、前向きな表現を意識すると、円満退職につながりやすくなります。

退職願を提出し退職日を決める

上司に退職の意思を伝えたあとは、勤務先の規定に従って退職願を提出します。

退職願の提出時期や書式は、自治体や勤務先の規定によって異なるため、人事担当へ確認しましょう。

退職日は、自分の希望だけでなく、業務の引継ぎや有給休暇の消化、職場の人員体制なども踏まえて決めることが大切です。

転職先の入社日が決まっている場合は、それに合わせて早めに動き出すことが重要になります。

引継ぎを行う

退職日が決まったら、担当業務の引継ぎを進めます。

公務員の仕事は、住民対応や行政手続きなど、次の担当者が正確に把握しておくべき内容も多くあります。

業務の進捗状況、関係者への連絡事項、注意点などを整理し、後任者が困らないように資料をまとめておきましょう。

特に、自分だけが把握しているルールや対応履歴がある場合は、口頭だけでなく文書でも残しておくと丁寧です。

挨拶し最終出勤日を迎える

最終出勤日には、お世話になった上司や同僚、関係部署へ挨拶をします。

無理に長い言葉を用意する必要はありませんが、これまでの感謝を丁寧に伝えることが大切です。

貸与品の返却や私物の整理、必要書類の受け取りなども忘れずに行いましょう。

退職後も、前職の人とどこかでつながる可能性はあります。

最後まで誠実に対応することで、気持ちよく新しい環境へ進みやすくなりますよ。

公務員退職後に必要な手続き【まずは役所に】

公務員を退職したあとは、健康保険や年金の切り替え手続きが必要です。

手続きを後回しにすると、保険証が使えなかったり、保険料の納付に影響が出たりする可能性があります。

ここでは、「社会保険」と「年金」についての手続きを解説します。

社会保険の手続き

公務員を退職後は、健康保険の切り替え手続きが必要です。

主に、以下のパターンによって行うべきことが異なります。

状況対応手続きを行う人
退職後すぐに転職先へ入社する新しい勤務先の健康保険に加入転職先の会社
転職まで期間が空く国民健康保険に加入する自分
転職まで期間が空く家族の扶養に入る家族の勤務先

上記のほかにも、退職前に加入していた共済組合の任意継続を利用できる場合もあります。

どの方法がよいかは、収入や家族構成、保険料、考え方によって異なります。

退職後に慌てないよう、必要書類や手続き期限を事前に理解しておくことが大切です。

年金の手続き

健康保険と同様に、年金の手続きも必要です。

すぐには転職せず、厚生年金へ加入しない場合は、国民年金への切り替えが原則となっています。

配偶者の扶養に入り、第3号被保険者になる場合は、配偶者の勤務先を通じて手続きを進めます。

▼国民年金の対象者

  • 20歳以上60歳未満で、厚生年金に加入していない人
  • 自営業者、フリーランス
  • 学生
  • 無職の人
  • 配偶者の扶養に入らない人

国民年金への手続きは、住んでいる市区町村の役所で行います。

退職日がわかる書類や本人確認書類が必要になることがあるため、手続きに必要なものを揃えておきましょう。

公務員を辞めようか悩んでいるあなたへ

公務員を辞めようか悩んでいるあなたは、今つらい思いや心身の不調を抱えているかもしれません。

悩みを解消するためには、そこでさらに自分を頑張らせることなく、まずは心身を落ち着けてから、自分のことを考える時間を作ってみましょう。

私の場合、退職を決意する少し前までは、周囲の職員と同じように定年まで公務員を続けると思っていました。

しかし、6つめに異動した職場の仕事がまったく性に合わず、頑張れば頑張るほど消耗して、少しですが体調も崩してしまいました。

そのとき初めて、次のような思いを抱いたのです。

「この先も同じような職場に異動したら、心身の不調が悪化するかもしれない」

「やりたいことがあと回しになっているけれど、65歳で定年退職を迎えるまでそのままでいいの?」

「自分の健康を守れるのは自分だけだし、自分のやりたいことを、やりたいときにさせてあげられるのも自分だけなのでは?」

もし公務員を辞めるなら、

「自分の好きなことに絞って仕事したい」

「プライベートも充実できるような働き方をしたい」

「年齢に関係なく続けられるスキルを身につけたい」

とも考えました。

そこで、ちょうど興味を惹かれたWEBデザイン・WEBライティング・動画編集などのオンライン講座を受けてみることに。

そのうち少しずつ、自分の好き・得意なスキルを活用して、フリーランスに転職するというイメージが固まってきました。

そして、次の職場に異動して2年勤めたのち、早期退職したのです。

実際にフリーランス生活を経験し、長年の習慣を変えたり、100%自分で生活のペースを作ったりするのは、本当に大変だなと身に染みることもあります。

しかしやはり、自分の好きなこと・やりたいことを自由にできる喜びは大きく、この選択をしてよかったと心から思っています。

公務員を辞めるか続けるか決めるとき、「〇〇すべき」とか「〇〇するのは許されない」といった、世間の常識のような価値観は、まったく必要ありません。

どちらを選択することになっても、あなたが健康で楽しく、幸せに暮らせることがなにより大切なのです。

極端に言えば、公務員はいつでも辞められます。

公務員でいるうちに、利用できる制度やルール等を大いに活用して、あなたが幸せでいられる道を探っていってくださいね。

まとめ|公務員退職前に注意点を押さえて後悔のない転職をしよう

本記事では、公務員を辞めたいと思ったときに、退職前にやっておくことを解説しました。

公務員は一般的な企業とは性質が異なり、責任が重いために、業務内容や環境によっては心身に影響を与えやすい職業といえます。

そのため、ふとしたときに辞めたくなるのはおかしなことではありません。

しかし、退職してから後悔することのないよう、退職前にやっておくべきことを押さえることが大切です。

本記事でご紹介した、公務員を退職前にやっておくこととして、次のポイントをあらためておさらいしましょう。

  1. なぜ今辞めたいのか理由を整理する
  2. 退職前にキャリア相談や転職活動をしてみる
  3. 辞めてからのプランを具体的に立てる
  4. 退職に伴う出入金額を確認する
  5. 退職日のベストタイミングを検討する

実際に求人情報をチェックしてみたり、転職エージェントに相談したりすることで、転職が現実的かどうか、今本当にするべきかなどが明確になっていきます。

転職活動をするからといって必ずしも退職する必要はありませんので、まずは気軽に行動に移してみましょう。

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この記事を書いた人

株式会社日本デザインが運営するメディア、ZEROICHI TIMESは、副業・兼業の解禁や普及、AIの台頭によるスキル需要の変化など、大きく変わりつつある働き方をめぐる環境をふまえ、在宅ワーク・副業といった新しい働き方から、WEBデザインやWEBライティングなどのリスキリングまで、これからの時代に必要な情報をわかりやすく、かつ専門的に発信しています。記事は、自社の現役クリエイターの知見をもとに制作。未経験から転職・フリーランスへの転身を果たした4,500名超の卒業生の実体験や、実際のインタビューも交えながら、スキル習得からキャリア形成まで、学びのあらゆる段階で役立つ、正確で信頼性の高い情報をお届けしています。

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