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色彩検定とは?試験概要や勉強方法をわかりやすく解説

色彩検定は合格することで、色彩に関する「知識」や「技術」があることが証明されます

そして、色彩に関する知識や技術を習得することによって、さまざまな業種で活躍することができるのです。

色彩が関係する職業というと、デザイナーなどを思い浮かべがちですが、色彩学が使える職業はデザイン系だけではありません。

この記事では、「色彩検定」の試験概要や合格ライン。そして資格を取ることで、活躍することのできる職種などを詳しく解説します。

色彩検定の受検を検討している人に、必要な情報を集めました。

  • 色彩検定とは
  • 試験概要
  • 色彩検定の各級試験内容
  • 【独学】色彩検定の勉強方法
  • まとめ

受検を悩んでいる方は、ぜひチェックしてみてください。

目次

文部科学省が後援する資格なので知名度・信用度がある資格 

色彩検定は、1990年から始まった文部科学省後援の検定試験です。色彩の知識や技能を得ることができ、色彩が人間に与える影響や社会環境、配色についての理論など学べます。

色彩検定資格のポイントは以下です。

  • 文部科学省が後援する資格(知名度・信頼度がある)
  • 独学受検が可能な資格
  • ファッション業界、デザイン業界、福祉業界などで活躍できる資格

2023年までの33年間で累計170万人以上が受検している、歴史と信頼度のある資格といえます。

独学受検が可能な資格

色彩検定は公式テキストがあり出題範囲も公式テスト内と定められているため、公式テキストを隅から隅までしっかりと学べば、独学でも合格することができます。

基本的に、マークシート方式の試験が中心となるため、学習は暗記することが中心です。

根気は必要ですが、時間をかけて勉強することができる人であれば、テキストや過去問を何度も解き受検練習をすることで、合格を勝ち取ることができます。

ただし、そのためには学習スケジュールを立て、実行することが必要です。

くわしくは、独学で色彩検定受検するための勉強時間でお話しいたします。

ファッション業界、デザイン業界、福祉業界などで活躍できる

色彩検定の資格を取得することで、ファッション業界、デザイン業界だけでなく、福祉業界などでも活躍することができます。

色彩検定では、色による効果や意味を理論的に学ぶことができ、学んだ色彩の知識をさまざまな職業で役立てることが可能です。

それぞれの級によって、活躍できる業界が違いますのでご説明いたします。受検を考える際には、自分がどんな職業で知識を活かしたいかを考えてから、受検する級を決めましょう。

1級:ファッション、デザイン、出版、広告、建築業界

1級は、色彩調和論や、色彩のビジネス活用についてを学ぶため、より専門的な職業にて色彩知識を役立てることができます。

視覚的表現が重要な、ファッション業界、デザイン業界、出版・広告、建築業界などの現場では、色彩知識が求められることが多くあり、そこで注目されるのがこの色彩検定1級の資格です。

色彩検定の1級をもっていることで、プロとして通用する色彩知識を持っていることを証明できます。さらに転職や、就職活動には、1級の資格を持っていることで選考の強味にもなります。

2級:販売系、事務系

2級では、実務に活かせる色彩調和について学ぶため、配色のイメージなどに考慮したディスプレイや、企画書や資料の制作などができるようになります。

そのため販売系や、事務・営業系の仕事でも知識を活かすことが可能です。

メディア、景観、照明に関する知識まで学ぶ範囲は及びますので、店舗経営、住宅関係の仕事などにも役に立つでしょう。

3級はあくまでも、色彩知識のベースですので実務に活かすことは難しいですが、2級以上は仕事で知識を活かすことが可能です。

UC級:福祉業界

UC級を持つことで、福祉業界で働くことも可能です。

現在、色のユニバーサルデザインが注目されており、人によっては色の見え方に個人差があることが取り上げられています。

人は、生まれ持った「色覚特性」や、老化することによって見づらい色が出てきたり、色の区別がしづらくなったりすることも。

「色覚の多様性」について正しい知識を得て、誰にとっても見やすい色彩設計を学ぶのがUC級です。

UC級に合格することは、色覚特性に対応できる色についての理解があることの証明となるため、福祉の現場に適した資格といえます。

試験概要(受検地、詳細など)

色彩検定の試験開催時期、申し込み期日、受検などの試験概要について説明します。

色彩検定は、夏、冬の年に2回の開催です。

申込期間も期間が決まっているため、タイミング次第では数か月先まで受検できないことも。受検を検討する際には、必ず公式ページで申込期間と試験日を確認しましょう。

また、下記で紹介する試験概要をしっかりと読んで、試験に向けて準備をしてください。

  • 開催時期と受検地
  • 検定内容(検定料と試験内容)
  • 受検する年齢層
  • 3級と2級同時受検について

開催時期と受検地

まずは開催時期についてです。色彩検定は年に2回行われます。

開催時期開催月申込期間受検できる級
夏期検定6月開催4月頭~5月頭2級、3級、UC級
冬期検定11月開催8月頭~10月頭1級、2級、3級、UC級

夏期検定、冬期検定によって受検できる級が変わりますので、ご注意ください。

申込期間は夏期、冬期ともに1か月ほどです。締め切り日を逃すと申込できませんので余裕を持って申込しましょう。

また、申込時には受検地の希望エリアは選べますが、自分で会場を選ぶことはできません。

あくまでも全国にある公開会場から、受検時に申し込んだ地域コードによって会場が割り振られます。

会場の都合によっては、希望した地域での受検が叶わないこともあるため、割り振られた受検会場が遠い場合には、試験当日は余裕をもって会場入りしましょう。

1級2次試験の受検は冬期検定日の約1か月後に行われ、受検地は1次よりも会場が少なく、札幌市・仙台市・東京23区・金沢市・名古屋市・大阪市・広島市・福岡市の主要都市8エリアのみです。

1級を受検する際には、2次試験の日程も調べ、会場移動の時間も考慮するようにしましょう。

検定内容(試験方式と検定料)

検定内容(試験方式と検定料)

スクロールできます
3級2級1級UC級
実施時期夏期(6月)
冬期(11月)
夏期(6月)冬期(11月)冬期のみ1次試験(11月)2次試験(12月)夏期(6月)冬期(11月)
試験方式マークシート方式マークシート方式(一部記述式)1次:マークシート方式2次:記述方式(一部実技)マークシート方式(一部記述式)
検定料7,000円10,000円15,000円※1次免除者も同じ6,000円
試験時間60分70分1次:80分2次:90分60分
程度と内容色のはたらき、色はなぜ見えるのか、色の分類と三属性、PCCS、色の心理効果、色彩調和、配色イメージ、ファッション、インテリア、慣用色名など。
以上のような色彩に関する基本的な事柄を理解している。
色のユニバーサルデザイン、光と色、マンセル表色系、色彩心理、配色技法、配色イメージ、ビジュアルデザイン、ファッション、インテリア、景観色彩など。3級の内容に加え、以上のような基本的な事柄を理解し、技能を持っている。色彩と文化、色彩調和論、光と色、XYZ 表色系、色名、測色、色彩心理、色彩とビジネス、CMF、ファッション、景観色彩など。2級と3級の内容に加え、以上のような事柄を十分に理解し、技能を持っている。色のユニバーサルデザイン、色が見えるしくみ、色の表し方、色覚のタイプによる色の見え方、高齢者の見え方、色のUDの進め方など。配色における注意点や改善方法を理解している。
受検資格制限はありません。どなたでも、何級からでも受検できます。制限はありません。どなたでも、何級からでも受検できます。制限はありません。どなたでも、何級からでも受検できます。制限はありません。どなたでも、何級からでも受検できます。
合格ライン200点満点の140点前後。
ただし問題の難易度により多少変動有り。
200点満点の140点前後。
ただし問題の難易度により多少変動有り。
200点満点の140点前後。
ただし問題の難易度により多少変動有り。
200点満点の160点前後。
ただし問題の難易度により多少変動有り。
2023年度合格点実績夏期検定140点146点160点
2023年度合格点実績冬期検定140点140点1次:140点
2次:142点
160点
引用:公益社団法人 色彩検定協会ホームページ「受検案内」より

検定内容の表をみると、検定料としては、UC級が一番安く6,000円、1級に関しては1次、2次ともに受検する場合にはそれぞれに15,000円が必要となります。

金額にも差があるので、自分の実力を見極めて確実に合格することのできる級を受検しましょう。

試験は1級の2次試験以外は、マークシート形式が中心で、1回の試験で合格不合格が決まります。不合格だった場合には、希望があれば次回試験で再チャレンジすることが可能です。

ただし、1級受検の場合は他の級と試験のルールが変わりますので、ご注意下さい。

1次試験にだけ合格し、2次試験に不合格だった場合は、その後2年間で2回に限り、1次試験が免除となり2次試験のみ受検することができます

2次受検のみ再度受検する際には、必ず新たな受検申し込みと検定料が必要となりますので、忘れないようにしましょう。

受検する年齢層

引用:公益社団法人 色彩検定協会ホームページ「色彩検定とは」より

色彩検定を受検する年代別志願比率(2023年)のデータを見ると、受検する年齢層は、10代と20代が多く、専門学校生、大学生、高校生など学生が中心となっています。

就職活動を前に、履歴書に記載する資格として受検する人が多いようです。

社会人では、アパレルやデザイン、IT、印刷、住宅関係など、色彩の知識が必要な専門業種など。それ以外にも、業種に関係なく、「プレゼン資料作りの際に効果的な資料が作れるように」と、受検する人もいます。

中には、カルチャー講座の受講生が受けていることなどもあり、40代〜60代の人もいました。

文部科学省後援の検定試験ということで『学生』が多い傾向にありますが、受検資格に年齢制限などはないため、どんな年齢層の方も気軽に受検することが可能です。

3級と2級を同時に受検ができる

色彩検定では、3級と2級を同日に受ける、「併願受検」をすることができます

同日と言っても、同じ時刻に受けるわけではなく、3級の試験後に1時間ほど間を空けて、2級を受けることが可能です。

ただし、3級、2級の両方を同時に申し込むことが必要となり、別々に申し込んだ場合には、会場が別の場所になります。

その場合は、空き時間である1時間の間に移動しなければなりません。

実際同時受検した人によると、試験と試験の合間に持参した弁当などで昼食をとり、その後の試験に臨むと良いようです。合間の時間が1時間しかないため、昼食を買いにいくと時間がなくなり食事をゆっくりとることができません。

後から受ける2級に落ち着いて望むためにも、同時受検の場合には、昼食を持参して会場入りしましょう。

2級の中には、3級の基礎も含まれているため、同時に勉強することが可能です。

効率良く勉強し資格取得をするのであれば、3級、2級を同時に受検することをおすすめします。

色彩検定の各級試験内容

色彩検定の級ごとの内容について、ご紹介します。

色彩検定には1級、2級、3級、UC級と4段階のレベルがあり、受検するレベルは自分で選択することが可能です。

他の資格のように、「3級を取らなければ2級を受けられない」といったルールがなく、色彩の知識について自信があれば、2級からでも1級からでも受検できます。

自分がどの級を受けるべきなのか迷っている方は、各級でどのような色彩の知識が身につくのか詳しくまとめましたので、ご参考になさって下さい。

色彩検定3級

色彩検定3級は、試験勉強を通して色彩の基本理論を身に着けることができます色に初めて触れる人は、3級の学習をするだけで色に対する考え方が大きく変わるでしょう。

色についての基礎知識、色の心理的効果、配色を考える時に便利な「PCCS」についても学習できます。

「PCCS」とは一般財団法人日本色彩研究所が開発した表色系(色の表し方)です。初心者にもわかりやすい配色形態を学ぶことで、より色の組み合わせなどを日常生活に活かすことが可能です。

3級の内容は色彩学を実務で使えるレベルではないですが、色彩の基本理論が身に付き、2級の基礎にもなります。実務レベルを目指すための基礎として、学ぶことをおすすめいたします。

3級の合格率は7割を超えるため、比較的合格しやすい級です。

色彩について学ぶのが初めての人や、色の配色などに自信のない人は、3級から受検すると良いでしょう。

色彩検定2級

色彩検定2級は、実務レベルの色彩調和について学びたい人におすすめです。

3級で学習した配色やイメージを、さらにレベルアップさせることができます。

色のユニバーサルデザイン、光と色、色の表示、色彩心理、色彩調和、配色イメージ、インテリア、ファッションなど。

色彩に関する問題が出題され、多くの内容が3級の内容と重複していますが、2級では内容をさらに掘り下げて、実務でも使えるよう学ぶのが特徴です。

またメディア・景観・照明に関する色彩知識にまで範囲が及ぶため、幅広い知識を身につける必要があります。

2級の合格率は3級と同程度で、難易度は高くありません。

実務で色彩学を使いたいと考えるのであれば、2級取得をおすすめします。

色彩検定1級

色彩検定1級に合格すると、色彩の実務担当者として色彩設計に携わることのできるレベルとして認定されます

2級、3級に比べ、1級はプロ向けの資格なため、難易度がぐんと上がり、試験も1次試験のマークシートだけではなく、2次試験は記述式です。

1級では、2級および3級の内容に付け加え、色彩と文化、色彩調和論、色彩心理、光と色、色の表示、測色、景観色彩、色彩とビジネス、ファッションなど。多岐にわたる問題が出題されます。

試験時間は1次試験が80分、2次試験は90分です。また一部に実技試験を含みます。

さらに1級合格者は、希望すると「色彩講師養成講座」を受講すると、色彩講師になることが可能です。

(ただし、色彩講師養成講座を受講するためには費用がかかり、講習に12回通う必要があります。)

公式ホームページ「セミナー・講座のご案内」に詳しい案内があります。

詳しくはこちらをどうぞご覧ください。

色彩検定UC級

2018年に新設されたUC級は、色のユニバ―サルデザインに関連する資格です。

ユニバーサルデザインとは、「視覚の多様性に配慮した、誰もが見やすい色使い」のものを差し、福祉施設などではUCに配慮された色使いが採用されています。

実は、現在の日本で特定の色の組み合わせが分からない人は、日本人男性では20人に1人、日本人女性では500人に1人の確率でおり、日本だけでも約300万人以上「特定の色の組み合わせがわからない人」がいると言われています。

また老化によって、色を見分ける機能が落ちる場合もあることからさまざまな施設でUCに配慮した色使いに注目が集まっているのです。

UC級を受検し合格することで、色覚の多様性に配慮するための色彩知識があることが証明されるため、資格取得は一般の社会人や、公共・福祉・設計の仕事に携わる人に向いています。

UC級の合格率は高いため、難易度は低いので初心者の受検でも安心です。

各級の合格ライン・合格率

公益社団法人色彩検定協会によると、色彩検定の合格ラインは2級、3級、UC級において、基本的に満点の70%前後となります。

年度によって問題の難易度などで多少の変動はありますが、合格ラインの目安として覚えておくと良いでしょう。

ただし、1級は合格率が40%前後のため、他の級と難易度が違うことがわかります。

1次試験、2次試験があることなどからも、合格率が下がる傾向にありますので、受検する際には十分な準備が必要です。

なお、公式サイトで発表されている2023年度の合格率と志願者数は、1級41.4%(志願者2,465人)、2級72.2%(志願者15,872人)、3級74.1%(志願者29,449人)、UC級83.6%(志願者5,091人)となっています。

■2023年度 受検状況

1級2級3級UC級合計
志願者(人)2,46515,87229,4495.09152,877
合格率(%)41.472.274.183.6
引用:公益社団法人 色彩検定協会ホームページ「色彩検定とは」より

【独学】色彩検定の勉強方法

色彩検定は、2級、3級、UC級ともにマークシートのみのテストとなります。

そのため、テキストをしっかりと勉強し暗記しておけば、比較的合格しやすい資格といえるでしょう。

範囲についても、公益社団法人色彩検定協会ホームページによれば、「試験問題は公式テキストの内容に沿って出題される」とのことです。

公式テキスト、過去問、出題例を網羅するよう学習計画を立て、万遍なく学習し暗記すれば独学受検はできます。

ただし、色彩検定1級については実技もあるため、独学する場合には実技の試験対策が必要です。公式テキストだけでは分かりにくい場合には、市販のテキストや問題集を活用するとよいでしょう。

色彩検定でおすすめの参考書

実際に色彩検定を勉強するのにおすすめの参考書をご紹介します。

公式テキスト3級編

デザインの色彩の基礎知識を学ぶことができます。

色のはたらき、照明、配色、ファッション、インテリアなどが掲載されていますので、テキストの進行通りに学習をすすめましょう。

また、配色演習では実際にカラーカードを使って配色を作ることで、実力をつけることができます。

そのためには、別途配色カードを購入する必要がありますので、ご注意ください。

またテキストの学習が終わったら、以下の公式ホームページにある出題例も合わせて解いてみましょう。

3級の出題例

公式テキスト2級編

3級の内容をベースとしながら、実務に沿った内容のテキストです。

私たちの生活に欠かせないメディアのデザイン、さらにはLEDなどの照明、景観色彩についてなどを学習できます。

テキストを最低2周することで、マークシートで選ぶ際に迷うことがへります。

3級のテキストと同じく、テキストの学習が終わったら公式ページにある出題例を解いてみましょう。

2級の公式テキストでも配色カードを使用しますので、別途購入しましょう。

2級の出題例

公式テキスト1級編

2級、3級を通して学習してきたテキスト内容をベースに、より色彩の知識を専門的に深めて学習します。

カラーマーケティングやカラーリサーチなど実践的な手法についても学習し、色彩と文化、色彩心理、色彩とビジネスなど、より実務にそった内容となっています。

配色カードを使用しますので、別途購入が必要です。

1級も他の級と同じく、公式ホームページに出題例がありますので、解いておきましょう。

1次、2次それぞれに対応した内容が掲載されています。

1級1次の出題例

1級2次の出題例

公式テキストUC級

UC級のテキストは、1級〜3級に比べると内容がすこし違います。

このテキストでは、UCつまりはユニバーサルデザインの色彩の学習が中心です。

「色覚の多様性に配慮した、誰もが見やすい色使い」を学ぶために、様々な色覚特性を理解し、誰もが暮らしやすい社会を目指すために必要な色使いの知識や改善方法などを学びます。

UC級も他の級と同じく出題例が公式ホームページにありますので、テキスト学習後に解いてみましょう。

UC級出題例

配色カード

199a

試験対策に使用できる、「日本色研事業(株)」製の配色カードです。

テキストを学習する際に必要となります。

199b

199aと内容は同じですが、ワイド版のカラーカードとなっています。

カラーカードは、使用頻度があがると退色することがあり、正しい色味で使用することが難しくなります。

配色カードは1テキストにつき1冊の購入をお勧めいたします。

過去問題集(一覧) 2023年度版

公式のテキストと合わせて使うことで、問題傾向を理解し、試験前に練習をすることができます。

現在は、2021年までの過去問が発売されているため、より多く問題を解きたい人は、年代をさかのぼって購入すると良いでしょう。

色彩検定各級の過去(各年度)の試験問題と解答、及び丁寧な解説付きです。

※上記テキスト、過去問、出題例以外にも、「色彩情報誌AFTジャーナル」にて演習問題を解くことができます。
公益社団法人色彩検定協会ホームページにある「色彩会員」に入会すると、会員限定に色彩情報誌AFTジャーナルを閲覧することが可能です。色彩情報誌AFTジャーナルは春、夏、秋の3回発行され、別冊に演習問題もついてきます。別冊の演習問題を解くことで、試験対策が可能となります。

独学で色彩検定受検するための勉強時間

独学で色彩検定を受検し、合格するのに必要な勉強時間について説明いたします。

UC級、3級、2級は検定試験を受検するための勉強時間としては、比較的時間も少ないため、独学で初めて受検する場合には取り組みやすいでしょう。

勉強スケジュールを組む際の、参考にして頂けましたら幸いです。

3級を受検するための勉強時間

公式テキストを活用して、1か月ほどで合格できるケースが多いようです。

もちろん1日の勉強時間にもよりますが、40時間〜50時間ほどを目安に勉強しましょう。

学校に通いながら、働きながらでも十分に勉強時間を確保できると思いますので、初めて色彩検定を受検する方に向いています。

2級を受検するための勉強時間

公式テキストを活用して、1か月〜2か月ほどで合格できることが多いようです。

3級の基礎知識が身についている前提ではありますが、50時間ほどを目安に勉強するとよいでしょう。

2級から受ける場合には、3級の学習時間もプラスして考えましょう。

1級を受検するための勉強時間

1級は、2次対策などもあることから2級までとは勉強時間が大きく変わります。

試験に合格している人の勉強期間を見ると、3か月ほどで合格する人が多いようです。

勉強時間としては150時間ほど。

こちらも、2級、3級の知識はすでに取得しているものとして、算出した時間となっています。

公式テキスト、過去問、出題例などをまんべんなく解き、最低でも2周はしましょう。

UC級を受検するための勉強時間

UC級は、公式テキストを使った勉強を3週間〜1か月ほどすることが合格の目安となります。

時間としても、30時間、多くて40時間ほどあればよいでしょう。

公式テキストに沿った問題が出題されますので、とにかくテキストを中心に学習することが大切です。

独学する際の注意点

独学する上で一番注意すべき点は、偏った勉強をしないことです。

スケジュールの調整がうまくいかなかったり、つい得意なジャンルばかり勉強してしまったりして、偏った勉強をしてしまうと受検はうまく行きません。

公式ホームページでも、範囲に偏ることなくまんべんなく出題されることが明記されているため、最低でもテキストを2周することを目安にしましょう。

試験内容をしっかりと把握した上で、学習し、試験に臨むことが合格への近道です。

さらに、独学は自己管理が必要となります。

その際には、目的意識をしっかりと持つことが大切です。

年に2回しかない試験日なので、試験日から逆算して、学習スタート日を決めましょう

独学の時は、誰もスケジュールや勉強内容をチェックしてくれる人はいません。

ですので、偏った勉強になっていないか、スケジュールは守れているかということを、自分でしっかり管理しましょう。

そのほか色彩に関する資格試験

色彩検定の他にも、以下のようなものがあります。

  • 「カラーコーディネーター検定試験(R)」(アドバンスクラス、スタンダードクラス)
  • 「パーソナルカラリスト検定」
  • 「ファッション色彩能力検定」
  • 「色彩士検定(カラーマスター)」

名前から、色彩検定と混同しがちですが、全て主催団体が異なります

カラーコーディネーター検定試験(R)

工業デザインに関わる人の多くが受検します。

カラーコーディネーターとしての専門的、理論的な内容が中心です。

「アドバンスクラス」「スタンダードクラス」があり、「アドバンスクラス」の方が合格率約50%のため、難しいとされています。

パーソナルカラリスト検定

ファッションに関する仕事や、生活の中でカラーコーディネートする人に向いている資格です。

「人と色」の色彩調和を中心に「似合う色」について理論的に学ぶことができます。

メイクやファッション、ヘアカラーなど、生活の中で役に立つ資格です。

ファッション色彩能力検定

アパレル業界で役に立つ資格です。

流通やマーケティング、ファッション商品に関する専門知識などが出題されます。

実務的な接客能力なども問われることから、ファッション業界以外にもインテリアやメイク業界などでも役立つ資格です。

色彩士検定(カラーマスター)

受検地の多くがデザイン系の専門学校で行われていることから、デザイナーやアーティストを目指す人が多い資格です。

色に関する理論や歴史を学ぶだけでなく、演習や実技問題もあります。詳細については、以下の主催団体ホームページでチェックしてください。

資格試験名主催団体
カラーコーディネーター検定試験(R)東京商工会議所
パーソナルカラリスト検定日本カラリスト協会
ファッション色彩能力検定一般社団法人日本ファッション教育振興協会
色彩士検定(カラーマスター)全国美術デザイン教育振興会

色彩検定はカラーコーディネーターと混同されやすいのですが、両者は学習して得る知識や技能が異なるので注意しましょう。

まとめ

この記事では、色彩検定の独学受検をするために必要な、

  • 試験概要
  • 色彩検定の各級試験内容
  • 独学でおこなう色彩検定の勉強方法

を中心に、解説致しました。

色彩検定は、公式テキスト、過去問などを解くことで、独学できる資格です。

出題傾向をしっかりと研究し、公式テキストを最低2回勉強し、本番の試験に備えましょう。マークシート方式中心の試験なので、暗記することでテスト対策ができます。

色彩検定の資格を習得することで、色彩を理論的に学習し、新しい色彩の考え方を身に着けることが可能です。

そして、その知識を、ファッション業界、デザイン業界、福祉業界などさまざまな職業で活かすことができます。

難易度も比較的低いので、学生や初心者の方でも十分合格することが可能な資格です。

受検を考える際には、この記事でしっかりと試験内容を把握しチャレンジしてみてください。

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