「家族のために転勤を拒否したい。これって、ずるい?」
「ずるいと思われずに転勤を拒否する方法ってある?」
会社から転勤を内示されると、新しい環境への適応や家族の事情など、さまざまな不安が頭に浮かびますよね。転勤を断りたい一方で、「ずるいと言われるのでは?」と、会社や職場の同僚の目が気になる方も多いでしょう。
大切なのは、できるだけ会社とのトラブルを避けつつ、自分自身が納得できる選択をすることです。
本記事では、転勤を断りたいと悩んでいる方に向けて、転勤拒否を考える際に確認すべきポイントや取るべき対策をお伝えします。
- 「転勤拒否=ずるい」とは言えない
- ただし、会社側にも転勤命令を出す事情があることは考慮しましょう
- ずるいと思われないためには、理由と説明の方法が大事
- 感情ではなく論理的に説明することを意識してみましょう
- 新しいキャリアの検討も選択肢のひとつ
- 部署異動・転職・独立で、転勤なしで働き続けている人もいます
転勤拒否はずるいわけではない

大前提として、転勤を拒否すること自体が「ずるい」と評価されるものではありません。
働く側には生活や人生があります。家族の事情や健康面、将来設計などを考慮するのは、ごく自然な判断です。
ただし、会社側にも事業運営や人員配置といった事情があります。その一環として転勤が検討されている点も忘れてはいけません。自分の主張だけを一方的に押し通そうとすれば、周囲から「ずるい」という印象を持たれてしまう可能性もあります。
だからこそ、感情だけで結論を出すのではなく、雇用契約や就業規則にどのような定めがあるのかを確認することが大切です。
会社の方針と自分自身の気持ちや事情を冷静に整理し、丁寧に向き合いながら判断していきましょう。
転勤拒否したいときに、まず確認すべきポイント

転勤を拒否したいと思っても、会社側には会社側の都合があります。
どのように相談すべきか判断するためにも、まずは次のポイントをしっかりと把握する必要があります。
- 雇用契約の内容
- 打診・内示の段階での交渉の余地
それぞれの状況について、詳しく解説します。
ポイント1:雇用契約の内容
転勤の話が出た場合は、まず雇用契約書や就業規則に、転勤に関する記載があるかを確認しましょう。
それぞれの概要や転勤に関する条件を、表にまとめてみました。
雇用契約書
| 概要 | 雇用主と従業員のあいだで、労働条件について合意したことを示す書類 |
| 転勤について | 2024年4月から、雇入れ直後の就業場所・業務だけでなく、「就業場所・業務の変更の範囲」も明示する義務がある |
| 法的拘束力 | 労働基準法などの法律や就業規則を下回らない限り有効 |
| 概要 | 雇用主と従業員のあいだで、労働条件について合意したことを示す書類 |
| 転勤について | 2024年4月から、雇入れ直後の就業場所・業務だけでなく、「就業場所・業務の変更の範囲」も明示する義務がある |
| 法的拘束力 | 労働基準法などの法律や就業規則を下回らない限り有効 |
就業規則
| 概要 | 賃金や労働時間などの労働条件や、職場における規則がまとめられたもの |
| 転勤について | 転勤に関する情報を記載する義務はないが、「業務の都合によって転勤や配置転換を命じることができる」などの文言を記載している場合がある |
| 法的拘束力 | 法令や労働協約に反していない限り有効 |
| 概要 | 賃金や労働時間などの労働条件や、職場における規則がまとめられたもの |
| 転勤について | 転勤に関する情報を記載する義務はないが、「業務の都合によって転勤や配置転換を命じることができる」などの文言を記載している場合がある |
| 法的拘束力 | 法令や労働協約に反していない限り有効 |
いずれも一定の法的拘束力を持つもので、入社時や契約更新時などに署名した段階で、労働者側は会社が提示する内容に合意したとみなされます。そのため、原則としては個人の意思よりも、書面に記載されている内容が優先されます。
もし「転勤の可能性がある」ということが記載されている場合、転勤を拒否するのは難しくなるかもしれません。一方で、転勤に関する記載がないにも関わらず相談や辞令があった場合は、会社側と書面でどのような約束を結んでいるのかを改めて確認しましょう。
ポイント2:打診・内示の段階での交渉の余地
まだ転勤命令が正式に出されていない、打診や内示の段階であれば、交渉の余地がある場合があります。
なぜなら打診や内示の段階では、まだ会社の正式な命令が下されているわけではないからです。一方で転勤命令が出されると、従業員側の拒否権は認められにくくなります。
特に、以下に当てはまるケースでは、労働者の同意なしに転勤や配置転換を命じる権利が会社側に認められています。
- 就業規則に転勤や異動について会社側が命じることができると記載されている
- そのうえで、雇用契約書で勤務地や職種が限定されていない
参考:厚生労働省「配置転換 具体的な裁判例の骨子と基本的な方向性」
就業規則に転勤や異動について会社に命令権があると記載されている場合、雇用契約書の内容と矛盾がなければ、労働者はこれに合意したうえで勤務しているとみなされます。
そのため、転勤に関する打診や内示があった場合は、正式な命令が出される前に、交渉の可能性について会社に相談してみましょう。
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転勤拒否が「ずるい」と受け取られず、許可されやすくなる理由

以下のいずれかの理由で転勤を拒否する場合は、「ずるい」「自己都合だ」と受け取られにくく、配慮してもらえる可能性があります。
- 育児・介護に関する事情がある
- 本人や家族に特定の援助が必要である
- 採用条件・雇用契約と異なる
ただし、これらの理由があれば必ず転勤が認められるわけではなく、最終的な判断は会社の方針や個別の状況によって異なる点には注意が必要です。
それぞれの理由について、詳しく解説していきます。
理由1:育児・介護に関する事情がある
育児・介護等の事情がある場合、会社には意向聴取・配慮が求められ、配置の見直しが検討されやすくなります。
まず、育児について説明します。2025年4月から段階的に改正が進められている育児・介護休業法において、同年10月以降、子育て中の従業員を対象に柔軟な働き方を実現するため、会社は本人の意向を聴取したうえで配慮することが義務付けるようになりました。
具体的な内容は、以下のとおりです。
改正後の育児・介護休業法で求められる配慮
| 対象 | 本人もしくは配偶者が妊娠・出産を申し出ている場合 |
| 期間 | 労働者の子どもが、1歳11か月に達する日の翌々日から2歳11か月に達する日の翌日まで |
| 聴取内容 | ① 勤務時間帯(始業・終業時刻) ② 勤務地(就業の場所) ③ 両立支援制度等の利用期間 ④ 仕事と育児の両立に資する就業の条件(業務量、労働条件の見直し等) |
| 配慮の例 | ・一定期間、転勤を命じない ・子育てと両立しやすい時間の出勤を許可する |
| 対象 | 本人もしくは配偶者が妊娠・出産を申し出ている場合 |
| 期間 | 労働者の子どもが、1歳11か月に達する日の翌々日から2歳11か月に達する日の翌日まで |
| 聴取内容 | ① 勤務時間帯(始業・終業時刻) ② 勤務地(就業の場所) ③ 両立支援制度等の利用期間 ④ 仕事と育児の両立に資する就業の条件(業務量、労働条件の見直し等) |
| 配慮の例 | ・一定期間、転勤を命じない ・子育てと両立しやすい時間の出勤を許可する |
参考:厚生労働省「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内 令和7(2025)年4月1日から段階的に施行」
つまり、2歳11か月までのお子さんがいる場合に転勤の話が出てきた場合は、育児・介護休業法にしたがって配慮してもらいやすいということです。
また、就業規則の見本として厚生労働省が公開している「モデル就業規則」では、育児や家族の介護を行っている労働者に対し、勤務地変更や業務変更の際にその状況を考慮することを会社側に求めています。
モデル就業規則そのものは法ではありませんが、厚生労働省が「この内容であれば合理的」と考える基準を示したものです。そのため、会社がこの考え方を完全に無視した転勤命令を出した場合、「配慮を欠いた不合理な命令」と評価されるリスクがあります。
子育てや介護を理由になぜ転勤が難しいのか、事情をしっかりと説明してみるといいでしょう。
理由2:本人や家族に特定の援助が必要である
同じ場所での診察や特別支援などが必要な場合は、転勤を拒否できる可能性があります。
雇用契約や就業規則で転勤の可能性が書かれていても、会社の命令が必ず優先されるとは限らないからです。なぜなら「権利の乱用」という考え方があり、一見正しい権利の行使に見えても、労働者に大きな負担や不利益を与える場合には認められないからです。
実際に、この権利の乱用から、家族の通院を理由に転勤拒否が認められた事例があります。概要を表にまとめてみました。
家族の通院を理由に転勤拒否が認められた事例
| 事件名 | 明治図書出版事件(2002年) |
| 出来事 | ・東京本社に勤務していた従業員が大阪への転勤の辞退を申し出た ・転勤辞退の理由をして、以下2つを説明した重度のアトピーで都内の治療院に通う必要がある将来、両親の介護をする必要がある ・会社側はその意向を汲まず、転勤命令を出した |
| 契約内容 | 就業規則に、以下の定めが記載されていた ・会社は業務上必要があるときは、従業員に異動を命ずることがある ・従業員は正当の理由なくして、異動を拒んではならない |
| 判決 | 【裁判長側の意見】 ・転勤命令は業務上の必要性はあるが、絶対不可欠ではなかった ・会社は育児・介護の負担に対する配慮を十分にせず、命令を押し付ける態度をとった 【結果】 ・転勤命令は労働者に著しい不利益を与える権利の濫用として無効と判断された |
| 事件名 | 明治図書出版事件(2002年) |
| 出来事 | ・東京本社に勤務していた従業員が大阪への転勤の辞退を申し出た ・転勤辞退の理由をして、以下2つを説明した重度のアトピーで都内の治療院に通う必要がある将来、両親の介護をする必要がある ・会社側はその意向を汲まず、転勤命令を出した |
| 契約内容 | 就業規則に、以下の定めが記載されていた ・会社は業務上必要があるときは、従業員に異動を命ずることがある ・従業員は正当の理由なくして、異動を拒んではならない |
| 判決 | 【裁判長側の意見】 ・転勤命令は業務上の必要性はあるが、絶対不可欠ではなかった ・会社は育児・介護の負担に対する配慮を十分にせず、命令を押し付ける態度をとった 【結果】 ・転勤命令は労働者に著しい不利益を与える権利の濫用として無効と判断された |
この事例からわかるように、雇用契約や就業規則に転勤の規定があっても、会社は一方的に命令を押し付けることはできません。
特に、家族の通院や介護などで労働者に大きな負担が生じる場合は、「権利の濫用」として転勤拒否が認められる可能性があります。
事情があって転勤を拒否せざるを得ない場合は、こうした事情をしっかり説明し、会社に配慮を求めてみましょう。
理由3:採用条件・雇用契約と異なる
採用時の条件や雇用契約に反して転勤の話が出た場合は、拒否できる可能性が高いです。会社と条件を再度見直し、確認してみましょう。
実際に、採用時の約束とは違うということで転勤命令が無効になった事例があります。
家族の通院を理由に転勤拒否が認められた事例
| 事件名 | 新日本通信事件(1997年) |
| 出来事 | ・仙台支店で採用された従業員に、大阪への配置転換が命じられた |
| 契約内容 | ・従業員は採用面接時に、家庭の事情から仙台以外への転勤はできないと伝えていた ・採用時およびその後も、転勤の可能性があることは会社から一切伝えられていなかった |
| 判決 | 【裁判長側の意見】 ・従業員の雇用契約において、勤務地を仙台に限定するという合意が存在したものと認める 【結果】 ・配置転換は無効とされた |
| 事件名 | 新日本通信事件(1997年) |
| 出来事 | ・仙台支店で採用された従業員に、大阪への配置転換が命じられた |
| 契約内容 | ・従業員は採用面接時に、家庭の事情から仙台以外への転勤はできないと伝えていた ・採用時およびその後も、転勤の可能性があることは会社から一切伝えられていなかった |
| 判決 | 【裁判長側の意見】 ・従業員の雇用契約において、勤務地を仙台に限定するという合意が存在したものと認める 【結果】 ・配置転換は無効とされた |
この判例のように、会社と従業員の間で転勤について合意した証拠がない場合や、転勤のない前提で勤務している従業員に一方的に転勤を命じる場合、その命令は無効とされる可能性があります。
採用時の話と違うことが起きないように、面接で伝えた内容はメモに残し、契約書や就業規則に反映されているか必ず確認しておきましょう。
転勤拒否をずるいと思われないための断り方

転勤を拒否したいと思っても、どのように断ればいいか悩む方も多いと思います。
「ずるい」と思われずに会社との良好な関係性を続けるためには、以下の点を意識して交渉してみましょう。
- 感情ではなく理由を伝える
- 転勤しないメリットを伝える
- 代案を提示する
断り方1:感情ではなく理由を伝える
転勤を断る際は、感情ではなく客観的な理由を伝えることが重要です。
例えば、「転勤先の土地柄が合わなさそうだから」「今の場所が気に入っているから」という感情を伝えただけでは、説得力はありません。そのうえ、相手に「自分の都合を優先している」と受け取られやすく、誤解や反感を生む可能性があります。
そこで、具体的な理由を示すことが重要です。理由を明確にすることで、会社側も納得しやすく、関係性を損なわずに交渉できます。
「どう伝えればいいかわからない」という方のために、理由を伝える際の方法をステップごとにまとめました。
1から3まで順に伝えることで、会社側も事情を把握しやすくなるでしょう。
理由を説明するときの方法
| ステップ1 | 具体的な事情を伝える 例:「私事で恐縮ですが、子どもが東京の病院に定期的に通院しています」 |
| ステップ2 | その事情を踏まえたうえで、転勤が難しい理由を伝える 例:「専門的な治療が受けられる医療機関が限られており、転勤先から通院するには車で数時間かかります。そうなると、仕事を続けるのは難しくなるでしょう」 |
| ステップ3 | 自分の意思を伝える 例:「家族の状況も踏まえつつ、業務にも十分に注力したいと考えております。そのため、今回の転勤については再度ご相談させていただけますと幸いです」 |
| ステップ1 | 具体的な事情を伝える 例:「私事で恐縮ですが、子どもが東京の病院に定期的に通院しています」 |
| ステップ2 | その事情を踏まえたうえで、転勤が難しい理由を伝える 例:「専門的な治療が受けられる医療機関が限られており、転勤先から通院するには車で数時間かかります。そうなると、仕事を続けるのは難しくなるでしょう」 |
| ステップ3 | 自分の意思を伝える 例:「家族の状況も踏まえつつ、業務にも十分に注力したいと考えております。そのため、今回の転勤については再度ご相談させていただけますと幸いです」 |
このように、転勤が難しい事情や、転勤によって不利益を被る可能性を、会社の立場も配慮しながら伝えてみてください。そうすることで、前向きに検討してもらいやすくなるでしょう。
断り方2:転勤しないメリットを伝える
今の勤務地や配属先だからこそ果たせる業績があるという方は、その旨を会社に伝えてみるといいでしょう。
転勤をしないことで会社にとっても利益があることを示せば、考え直してくれる可能性があります。
メリットを説明するときの方法
| ステップ1 | 転勤しないメリットを伝える 例:「現在の勤務地で○○の業務に従事しており、プロジェクトの進行や顧客対応などで成果を上げています」 |
| ステップ2 | 転勤しないメリットを説明する 例:「もし現勤務地に留まることができれば、これまで築いてきたノウハウや顧客との信頼関係を維持でき、業務効率や成果の継続に貢献できます」 |
| ステップ3 | 自分の意思を伝える 例:「成果を残すための戦略も考えておりますので、現勤務地で業務を続けさせていただけないでしょうか」 |
| ステップ1 | 転勤しないメリットを伝える 例:「現在の勤務地で○○の業務に従事しており、プロジェクトの進行や顧客対応などで成果を上げています」 |
| ステップ2 | 転勤しないメリットを説明する 例:「もし現勤務地に留まることができれば、これまで築いてきたノウハウや顧客との信頼関係を維持でき、業務効率や成果の継続に貢献できます」 |
| ステップ3 | 自分の意思を伝える 例:「成果を残すための戦略も考えておりますので、現勤務地で業務を続けさせていただけないでしょうか」 |
このように、これまでの実績と将来に向けた展望もあわせて伝えることで、現勤務地にとどまる必要性を説得力をもって訴えることができます。
断り方3:代案を提示する
転勤を断りたい場合は、転勤以外の案を提示しながら、会社の意向に沿うことはできないか考えてみるのもひとつの手です。
代案を示すことで、会社に協力的な姿勢を見せつつ自分の事情も守れます。交渉が建設的になり、関係性も良好に保てるかもしれません。
転勤の代案とは、具体的に以下のようなものがあります。
- リモートワークで勤務先の業務を行う
- 定期的に短期出張をして勤務先の業務を一部担う
- 決定まで猶予期間を持たせることを相談する
代替案を提示することで、会社の意思に反しているという印象を和らげつつ、会社に協力的であることを示せるため、円滑に交渉できるでしょう。
転勤拒否をするリスク

転勤の打診や内示を受けた段階では、話し合いによって状況が調整されることも少なくありません。しかし、転勤を断るという選択には、今後の会社での評価やキャリアに影響することもあります。
例えば以下のようなケースです。
- 人間関係・社内評価への影響
- 出世・キャリアへの影響
- 懲戒処分・解雇の可能性
大前提として、このような影響が必ず出るというわけではありません。伝え方や会社の環境、契約内容など、さまざまな要因が影響します。
ですので、あくまで可能性のひとつとして考えておいてください。各ケースで起こり得ることを解説します。
リスク1:人間関係・社内評価への影響
転勤を拒否すると、社内での人間関係や評価に悪影響を与える可能性があります。
上司や同僚から「協力的でない」「会社の方針に従えない」と受け取られると、信頼関係が損なわれることがあるためです。また、「自分は嫌でも転勤に従ったのに……」と不満を抱く人もいるでしょう。
そうした場合は、以下の点を意識してみてくださいね。
- 誤解があれば、転勤を拒否した理由を丁寧に説明する
- 仕事に手を抜かず真摯に取り組むことで、信頼関係を修復する
- 理解してくれる人に相談する
まずは、自分から歩み寄ることを大切にしましょう。ギスギスとした空気を感じても、それに飲み込まれずに丁寧な言動や仕事ぶりを心がけておけば、関係性が改善する場合もあります。
リスク2:出世・キャリアへの影響
転勤拒否は、将来の昇進やキャリア形成に影響する可能性があります。
というのも、勤務地変更や異動は評価やスキル習得のために命じられる場合があるからです。拒否すると経験や成果の幅が狭まり、将来の昇進や重要案件への参加の機会に影響が出るかもしれません。
同じ勤務地であっても出世やキャリアを諦めたくない方は、以下の点を意識してみてください。
- 上司と相談し、現勤務地でのスキルや成果を明確に示す
- 転勤せずともキャリア成長が可能な業務やプロジェクトを提案する
- リスキングや資格取得などで、将来の評価につながる取り組みを継続する
キャリアへの影響を理解しつつ、代替案や自己努力を示すことで、転勤拒否後もキャリア形成の機会を確保できるかもしれません。
リスク3:懲戒処分・解雇の可能性
就業規則に基づく転勤命令を正当な理由なく拒否すると、懲戒処分や解雇のリスクがあります。
ただし、転勤を拒否したからといって即座に解雇されるケースはまれです。多くの場合、事前に話し合いや注意・指導などの段階的な対応が行われます。
一方で、契約書や就業規則に会社の命令権が明記されている場合、従わないことは規則違反とみなされる可能性は否定できません。
その場合、以下の方法を試してみてください。
- 契約書や就業規則を事前に確認し、正当な理由(育児・介護・通院など)を整理する
- 会社と面談し、書面で事情や意思を伝えて合意を得る
- 労働相談窓口に相談し、法的に認められる対応を確認する
規則や契約を確認し、正当な理由を示すことで、懲戒や解雇のリスクを最小限に抑えられます。
転勤拒否できない場合の解決策

雇用契約の内容や会社の判断によっては、どうしても転勤を拒否できないケースもあります。
ただし、その場合でも「黙って従うしかない」「辞めるしかない」とすぐに結論を出さずに、以下のような解決策があります。
- 弁護士に相談する
- 転勤をポジティブにとらえる
- 退職を検討する
具体的に解説するので、自分に合った方法が見つかれば幸いです。
解決策1:弁護士に相談する
転勤を拒否できず、かつ会社の決定に納得できない場合は、弁護士に相談してみましょう。
就業規則や雇用契約に基づく転勤命令は、その内容が法的に妥当かどうかを検討する余地があるかもしれません。。しかし、専門知識がなければ、こうした判断は難しいでしょう。
弁護士に相談することで、自分の置かれている状況や選択肢を法律の視点から整理し、冷静に判断するための手段として活用することもできます。
具体的には、以下のようなメリットがあります。
- 転勤拒否が認められる可能性を確認できる
- 転勤を拒否できる正当な理由を整理してもらえる
- 会社への伝え方など、法的な視点から具体的なアドバイスを受けられる
- 文書作成のサポートやトラブル回避の方法を教えてもらえる
これにより、安心して交渉に挑めるでしょう。法的根拠や手順を把握しておくことは、会社とのやり取りを冷静かつ有利に進めるうえで非常に重要です。
解決策2:転勤をポジティブにとらえる
転勤を拒否できない場合でも、それをポジティブに捉えることも解決策のひとつです。
転勤に伴い新しい業務経験やスキル習得の機会が得られる場合があり、キャリアの幅を広げるチャンスになるからです。
具体的には、勤務先で以下のようなメリットを得られるかもしれません。
- 新しいプロジェクトに参加させてもらえる
- 新しい同僚や顧客との関係構築で人脈ができる
- 今までの上司とは違う視点でアドバイスをもらえる
こうした変化をきっかけにスキルアップに努めてみれば、将来的に評価や昇進につながる可能性もあります。転勤を成長に繋げていけるよう、何か目標を設定してみてもいいかもしれません。
解決策3:退職を検討する
どうしても転勤が難しい場合は、退職を検討することも選択肢のひとつです。
家庭や健康など個人的事情に重大な影響がある場合は、自分の生活や価値観を優先する判断も必要だからです。
また、退職をすることで以下のようなメリットが得られる場合があります。
- 新しい業務やキャリアに挑戦できる
- 転勤のない求人を探せる
- 現在の職場での人間トラブルを避けられる
退職することについて、「逃げ」だと罪悪感を覚えるかもしれません。ですが、今後の人生を考えたときに、とても大切な判断でもあります。
ただし、会社側も引継ぎや後任を勧める必要があります。会社側に不利益が生じないよう、1〜3カ月前には会社に退職願を出せるよう、転職活動は余裕を持って始めましょう。
転勤なしで働き続ける方法

仮に今回の転勤を回避できたとしても、将来的に再び転勤の相談を受ける可能性はあるかもしれません。2度も拒否するのは、さすがに気が引けるという方もいると思います。
ですので、事前に転勤なしで働ける環境に身を置くための方法をお伝えします。
- 地域限定職への異動を相談する
- フルリモートで働けるか相談する
- 転職する
それぞれの方法について、順に詳しく説明していきます。
方法1:地域限定職への異動を相談する
同じ会社に地域限定職のポジションがある場合は、その部署に異動できるか相談してみましょう。
地域限定職とは、勤務地が特定のエリアに限定される働き方のことです。
例えば、都内在住で子どもの通院が必要な場合、都内の支社勤務に限定できれば、通院の負担を減らしつつ仕事に集中できます。
まずは、地域限定職という働き方が用意されているかを確認してみてください。
制度がある場合は、地域限定で働きたい理由をしっかりと伝えながら、会社に交渉してみてください。そうすることで、自分の生活を維持しながらキャリアも継続できるでしょう。
方法2:フルリモートで働けるか相談する
フルリモート勤務を相談することで、転勤せずに現在の生活を維持しながら仕事を続けられます。
フルリモート勤務とは、オフィスに出社せず、自宅などからオンラインで業務を行う働き方です。そもそも勤務場所を問わないため、転勤をお願いされる可能性が低いのです。
会社に相談する際は、オンライン会議や定期報告など、業務進捗の管理方法を提示し、リモートでも支障がないことを伝えてみましょう。
もし難しい場合は、まずは一部リモート勤務に切り替える、出社の回数を減らすといった働き方を提案してみてください。現実的に実行しやすい案から相談してみることをおすすめします。
方法3:転職する
社内での調整が難しく、今後も転勤の可能性が避けられない場合には、転勤のない職場へ転職することも、将来を見据えた選択肢のひとつです。
転職することで、転勤のない職場や自分のライフスタイルに合った働き方を選びやすくなります。
例えば、残業が少なく転勤もない会社に移れば、子どもの通院や親の介護を続けながら働くことが可能です。また、新しい職場でスキルを活かしたりキャリアアップを目指したりすることもできます。
また、フリーランスとして自分の好きな時間と場所で働く方法もあります。家庭や自分の事情を大切にしつつ、キャリア形成も両立できる、自分に合った働き方を探してみましょう。
未経験の仕事に就くためのステップ

転勤を避けるために、転職やフリーランスなどでキャリアチェンジを検討している場合、新しい業務に挑戦する機会も出てくるでしょう。
未経験の分野でも、求人や案件に挑戦して合格し、活躍するためのポイントをお伝えします。
- 自分に合う仕事を考える
- スキルや経験を身につける
- 実績を作る
- 求人・案件に応募する
それぞれのステップについて、具体的にできる対策も含めてお伝えします。
ステップ1:自分に合う仕事を考える
まず大切なのは、自分のライフスタイルや家庭の事情に合った仕事を選ぶことです。
例えば、以下のような点に注目してみるといいでしょう。
- リモートワークが導入されている
- 転勤なし・地域限定職の募集がある
- 残業時間が少ない
- 固定休がある
- 育児休暇取得率が高い
まず、リモートワークが導入されていたり、勤務地を固定して働けたりする職場であれば、転勤を求められる可能性は低くなります。
また、子どもとの時間を大切にしたい場合は、残業時間の目安や休日の取り決めなども求人情報で事前に確認しておくと安心です。
このように、自分や家族の事情に合った働き方を選ぶことで、腰を据えて働き続けやすくなり、長期的なキャリアアップも目指しやすくなるでしょう。
ステップ2:スキルや経験を身につける
新しい分野に挑戦する場合は、あらかじめ必要な知識やスキルを身につけておく方が有利になる場合があります。
特にWEBデザインやIT関連の仕事は、専用のツールの操作や基礎的な専門知識が求められることが多いです。そのため、事前に学習しておけば未経験でも即戦力として評価されやすくなるでしょう。
やりたい仕事が決まったら、次に紹介する方法を参考にしながら、無理のないペースで学習を進めてみてください。
- スクールで体系的に学ぶ
- 書籍やネットで独学する
- オンラインコミュニティや交流会で人脈を作る
- SNSで同業者や先輩起業家とつながる
独学はお金を節約できるうえ、自分のペースで学習を進められる点がメリットです。一方、どの知識を重点的に学べばいいかわからず、実務に直結しない分野にまで時間をかけて遠回りになる場合もあります。
効率よくビジネスで使えるスキルを身につけたい場合は、実践に直結するカリキュラムのある有料スクールを検討してみましょう。
ステップ3:実績を作る
WEBデザインやマーケターなど、専門スキルが求められる仕事を目指す場合は、事前に実績を作っておくことが大切です。
これらの職種では、経歴よりも「今どんなことができるか」が重視される傾向があります。そのため、選考時に提出できる質の高いポートフォリオや制作物を用意しておくことで、評価されやすくなるでしょう。
未経験の分野であっても、実績を作ることは可能です。以下の方法を参考に、少しずつ経験を積んでいきましょう。
- スクールの課題制作に取り組む
- 架空案件を想定して業務をしてみる
- コンペに応募する
- 初心者向けの案件に応募する
- 無料でサービスを提供する
マーケターやSNS運用代行など数字が求められる仕事であればPV数や売上などの実績、WEBデザインやWEBライティングであれば業務の趣旨に沿ったクオリティの高い制作物を作っておくことが求められます。
ただやみくもにやるのではなく、スクールや交流会などアドバイスをもらえる環境を活用すると、より採用担当者の目に留まりやすい作品を作れるかもしれません。
ステップ4:求人・案件に応募する
実績を作ったら、次は求人や案件に応募してみましょう。
仕事は、以下の方法で探せます。
求人や案件の探し方
| 目的 | サイト |
| 求人(正社員・契約社員など) | ・転職者向け求人サイト ・転職者向けエージェント |
| 案件(副業・フリーランスなど) | ・クラウドソーシングサイト ・Xなど各SNS・同業者のオンラインコミュニティ ・交流会 |
| 目的 | サイト |
| 求人(正社員・契約社員など) | ・転職者向け求人サイト ・転職者向けエージェント |
| 案件(副業・フリーランスなど) | ・クラウドソーシングサイト ・Xなど各SNS・同業者のオンラインコミュニティ ・交流会 |
未経験の仕事でフリーランスを目指す場合は、まずは正社員や契約社員として働くことをおすすめします。
フリーランスは自由度が高い反面、十分な実績がないうちは収入が不安定になりやすく、生活面での不安が大きくなりがちだからです。その結果、焦って低単価案件の仕事ばかり請け負い、疲弊する場合があります。また、身近に教えてくれる人がいないとスキルも伸びにくいでしょう。
そのため、最初は収入や環境が安定した職場で経験を積み、上司や先輩の仕事を間近で見ながら、基礎から着実にスキルを身につけていきましょう。安定した土台を作ることが、将来的なキャリアの選択肢を広げる近道になります。
まとめ
本記事では、「転勤を拒否したいけれど、ずるいと思われないか不安」という方に向けて、転勤拒否の考え方や判断基準、具体的な対処法を解説しました。
転勤を拒否したい場合は、感情論ではなく、雇用契約や就業規則、法律、判例といった客観的な根拠を踏まえて判断・交渉することが重要です。
改めて、転勤拒否をしたい人が押さえておくべきポイントを整理しましょう。
- 雇用契約書・就業規則に転勤の記載があるかを確認する
- 打診・内示の段階であれば交渉の余地がある
- 育児・介護・通院などは、正当な理由として認められる場合もある
- 会社の立場にも配慮しながら、しっかりと転勤が難しい理由を伝える
- 転勤回避が難しい場合は、異動や転職も視野に入れる
転勤を断るのは、とても勇気がいることだと思います。しかし大切なのは、自分や家族の人生にも目を向けたうえで、納得できる選択をすることです。
必要な知識を身につけ、ときには弁護士など専門家も頼りながら冷静に行動していきましょう。
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