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【事例つき】SMARTで目標設定する方法と達成率UPのコツを解説

【事例つき】SMARTで目標設定する方法と達成率UPのコツを解説

目標設定の方法を調べると「SMARTの法則で設定しよう」とよく見かけますよね。

ですが、どうやって使えばいいのかわからない方もいるのではないでしょうか。

私もあなたと同じように、社会人になりたての頃、SMARTをうまく活用できなかった、SMARTを使って作ってみたけど目標を達成できなかった経験があります。

後から振り返ってうまく目標設定や達成ができなかったのは、SMARTの活用法や具体的なイメージが持てずなんとなくの目標しか作れなかったり、目標達成に必要な“あること”を知らなかったりしたからです。

目標設定、それもSMARTについて調べるくらい真面目なあなたには、正しい目標の設定方法を知って達成してほしいので、この記事ではSMARTを使った目標設定について次の3点をお伝えします。

この記事でお伝えすること
  • 目標設定に使うSMARTの意味
  • 目標設定にSMARTを使うメリット
  • SMARTを使った目標設定の具体例

また、最近ではSMART=時代遅れだと言われることもありますが、少し視点を増やすことで今後もSMARTを活用して目標設定は可能です。

SMARTを活用するときに合わせて考えてみてほしい3つの項目に加えて、目標達成率を上げるコツもご紹介するので、これから目標設定をする方は最後まで目を通してみてくださいね。

目次

目標設定に使うSMARTとは

まず、目標設定に使うSMARTの意味をご紹介します。

SMARTは、目標設定に必要な5つの項目を英語にした時の頭文字を取ってできたフレームです。

それぞれの項目についてまずは押さえましょう。

Specific:具体的であること

Specificは具体的なという意味です。

目標達成率を上げるためには、誰が聞いても共通認識ができるくらい、具体的に決めることが重要です。

極端な例を出しますが「ビジネスマンとして活躍したい」では、どのような職種で、どのような活躍をしたいのかイメージをしにくいですよね。

営業チームで売上1位になる、年間1000万円の利益を出すなど仕事内容や数値などを入れて具体的にするだけでも、イメージしやすくなります。

具体的であればあるほど目標を行動に落とし込みやすくなり、行動量が増えることで目標を達成しやすくなるため、今思いつく限り具体的に考えてみましょう。

Measurable:測定可能であること

目標を立てる以上、達成できたのか、達成できなかったとしてもどこまではできたのか測る指標が必要です。

達成度合いが測れないと上司や先輩はあなたの努力を評価できません。

さらに、達成度合いを図るのは評価のためだけではありません。

目標を立てても達成できないケースがありますが、数値目標を立てていれば達成率が測れます。

最初に立てた目標を達成できなくても達成率0%ということはないですよね。

90%達成できていればもうひと頑張りだと前を向けますが、指標がなければ達成できたかできなかったかの2択になり苦しいです。

特に若いうちは、スキルや経験不足によって最初に立てた目標を達成できないケースがほとんどというのも珍しくありません。

目標を設定するときは、可能な限り達成度合いが測れるように数値を入れてみましょう。

Achievable:達成可能であること

達成可能な目標かどうかも重要な指標です。

適切なレベルの目標とは「頑張ればなんとか達成できるレベルの目標」です。

どれだけ頑張っても達成が困難な目標だとモチベーションが下がりますし、逆に手を抜いても達成できる目標でも成長しません。

ですが、初めて目標を設定する場合、自分の力量や実力は自分自身ではわかりづらいですよね。

その場合は、先輩や同僚に壁打ちするなどして今の自分の現状から少し上のレベルの目標を設定してみましょう。

Related:経営目標に関連していること

会社での目標設定では、企業や所属するチームの目標達成、ビジョンや目的の実現につながるものでなければなりません。

会社の理念やビジョンと個人の目標がつながることで、個人の目標を達成すればチームの目標を達成する、チームが目標達成すれば組織が達成するという形で、大きな目標達成につながるのです。

そのため、目標を考えるときは、会社のビジョンなど上位の目標から落として考えることが重要です。

入社したばかりの頃は、会社の理念やビジョン、計画への理解が追いついていない方も少なくないはず。

その場合は、組織の目標から自分の目標へ落とし込めるように先輩に相談しながら目標を設定してみましょう。

Time-bound:時間制約があること

目標に期限を設けることで達成率が高まります。

目標設定以外に共通して言えることですが、期限を決めずに進めると結局先延ばしになり、手をつけないまま終わってしまった経験が一度はあるのではないでしょうか。

私も部屋の掃除をしないといけないと思いつつ、先延ばしの繰り返しで1ヶ月経ってようやく手をつけたというのは一度や二度ではありません。

今週末にやる、あるいは〇日までに終わらせると期限を設けて計画を立てることで集中力が高まり、生産性(労働時間に対してどのくらい成果が得られたのかということ)を上げられます。

SMARTを使って目標設定するメリット

ここまでSMARTのフレームを紹介しました。

フレームがあると取り組みやすい一方で、初めて目標を設定する人にとっては面倒と感じるかもしれません。

そこで、SMARTで目標設定すると作成しやすくなる以外のメリットを3つご紹介します。

仕事のモチベーションが上がる

SMARTを使って目標設定すると、すべきことが明確になり自主的に行動しやすくなります。

会社員は上司から仕事を渡されたものを淡々とこなすだけでは、どうしても受け身になってしまいがちですよね。

もちろん、受け身になること自体が悪いわけではありません。

ですが、せっかく1日のうち多くの時間を仕事に使うのであればモチベーション高く働きたいと思いませんか。

目標を設定し、目標に向かって行動し、達成すると自信につながりモチベーションを上げられるのです。

評価基準が明確になる

SMARTを使うと具体的な目標を設定できるため、評価基準が具体的になります。

人事評価するときは目標達成の度合いで評価されることも多いですが、具体的な基準がなければ上司や先輩、人事は感覚値で評価せざるを得ず、どうしても公平に評価できません。

ですが、SMARTで目標設定すれば、数値で判断できるため公平に評価してもらいやすくなるのです。

成長や改善のスピードが速くなる

SMARTを使って目標設定をする習慣がつくと、将来のビジョンを具体的に考えられるようになります。

将来のビジョンを考えられるようになれば、そのビジョンを達成するために必要なスキルやアクションが明確になり、淡々と仕事をこなしていただけの時よりも成長スピードを上げられるのです。

さらに、目標と今の成果や自分とのギャップから行動や目標そのものの改善をはかれるようになるため、改善スピードが早まります。

SMARTの法則が時代遅れって本当?

最近、SMARTは時代遅れという言葉を見聞きするようになりました。

たしかにSMARTの法則が提唱されたのは1981年と30年以上も前に作られたものですが、目標設定に必要な項目を網羅しているため、このフレームは今後も使われる普遍的なフレームと言えるでしょう。

SMARTの法則で目標設定に最低限必要なものは抑えられているのですが、SMARTだけで納得のいく目標が作れない人がいるのも事実でしょう。

そんな方はこれからお伝えする3つを取り入れてみてください。

この3つを押さえておくとSMARTをさらに活用できるはずです。

SMARTでも十分という方でも、よりSMARTを活用できるようになるので、ぜひ念頭に入れてみてくださいね。

①自分の価値観や思いを入れる

SMARTで設定したものは、頭だけで考えたものになりがちです。

目標としては十分なのですが、自分の価値観や信念がないためどうしてもモチベーションを上げ切るまでには至りません。

信念や価値観を取り入れてモチベーションが高い目標であれば、多少困難にぶつかっても乗り越えられるはずです。

②具体的な行動を計画する

SMARTでも具体的な目標を立てることが大事とお伝えしましたが、具体的に何をすべきかまでは入っていませんでした。

目標を立てても上手くいかない人の多くは、目標を立てて満足してしまうのです。

SMARTで立てた目標を達成するために、小さな具体的ステップに分解してみましょう。

分解する目安は明日から何をするのかが明確になること。

可能であれば明日の何時から何をするのかまで人に伝えられるくらいまで解像度を上げられるとベストです。

③周りにサポートを求める

目標を立てても周りの支援がなければ達成するのは困難です。

先輩や同僚、後輩はもちろん、家族や友人にもあなたが目標に向かって進むための協力をしてもらいましょう。

そのためには、自分の思いや価値観が目標にもつながっていることが必要です。

周りからは難しいと思う目標でも想いや価値観が入っているものであればきっと応援してもらえるはずです。

そして、サポートしてもらえれば達成しやすさはグッと上がるので、周りに協力を求めてみましょう。

SMARTを使った具体的な目標設定の手順を解説

ここまでSMARTやSMARTをより生かすポイントを解説しました。

ここからは具体的な目標設定について事例を交えてお伝えします。

一見目標設定が難しそうな人事や経理の事例もご紹介するので、目標設定の参考にしてみてくださいね。

営業の場合

SMARTを使わずにとりあえず設定しようとすると、極端な例だと「顧客を増やす」としてしまう方もいますよね。

入社して3ヶ月の営業マンの事例をもとに、SMARTに当てはめてみると次のように目標を設定できます。

Spesific新規の顧客を成約する
Measurable月10人を目指す
Achiebable毎年新人は初月で7〜8人成約している
Relatedチーム全体で50人の成約を目指している
Time-bound今月中に

人事の場合

営業に比べると人事の場合は、会社の利益、特に目先の利益に直結する目標が立てづらいかもしれません。

少し視点を変えて、社内の生産性という観点で見てみると、事例のように目標設定ができるかもしれません。

Spesific配属に関する従業員満足度
Measurable3.5から4.0にあげる
Achiebable一番高い時期は3.8
Related満足度が高いということはそれだけモチベーション高く働けているということ
Time-bound半年以内

経理の場合

人事と同じく経理も、短期スパンでみると会社の利益に直結した目標が立てづらいですが、会社を支える大事なポジションです。

社会の生産性に視点を向けてみると目標を立てられますよ。

到達可能かについては、何にどれくらいの経費が使われているのか見てからでなければならず、すぐには算出した数値が可能か判断できない場合もあるでしょう。

その場合は仮に数値をおいて、後から修正するのでは大丈夫ですよ。

Spesific備品の経費を見直して削減を目指す
Measurable前年に比べて20%削減
Achiebable(調査してから達成可能か判断)
Related経費を削減できれば別の箇所に経費を回せる
Time-bound年内

目標達成率を上げるSMARTを使うポイント4選

フリー素材

ここまでの内容でも目標設定についてはバッチリ抑えられているのですが、最後に目標達成率をさらにあげるポイントを4つご紹介します。

この4つを押さえると、より目標設定をしやすくなり、行動も明確になります。

取り入れられそうなものから、ぜひ始めてみてくださいね。

成果目標と行動目標の2つを設定する

成果目標と行動目標の2つを設定しましょう。

成果目標と行動目標

成果目標:最終的に達成したいと考えている目標

行動目標:行動すれば達成できる目標

成果目標を「先月よりも売上を1.5倍にする」だとすると、行動目標は商談の回数を先月よりも1.5倍にする、あるいは1日1回ロープレ(お客さんとのトークの練習)の時間をとるなどが挙げられます。

成果目標だけでは、具体的に何をどれだけやれば達成できるのか不明瞭なケースが少なくありません。

そこで行動目標を設定することで日々達成に向けて動いている実感が持てますし、成果目標を達成しやすくなります。

ですが、設定した行動目標が成果目標につながっているのかは要チェックです。

全ての目標が全ての基準を満たさなくて良い

SMARTを使うとき、すべての基準を満たす必要はありません。

これから設定する目標すべてが、5つの項目を満たす必要があるかというと必ずしもそうではありません。

あくまでも、目標設定でSMARTを使うのは目標へのモチベーションを高く持ち、目標達成をしやすくするためです。

また、初めて目標を設定する人でも必要な項目をもれなく、より具体的に作れるようにするためなので、どうしてもこの項目が足りなくて作り終わらないと頭を抱える必要はありません。

業務やチームによっては数字で設定できないもの、長期的にみる必要があるため期限を決めきれないものなどあるでしょう。

SMARTはあくまで、目標設定の参考程度にして、がんじがらめにならないように注意しましょう。

目標達成に必要な行動をスケジュールに入れる

目標達成に必要なことは大小関係なくスケジュールに入れましょう。

目標設定をしても達成できない人が多いのは、日々の生活に取り入れられず、達成できないからです。

初めての人は特にですが、目標設定をするのは大変ですし立てることそのものは素晴らしいので、あとはそれを実行に移しやすくするためにスケジュールに組み込んでください。

1日1回ロープレをするのが行動目標なら、16時から1時間はスケジュールをブロックしておくことで、確実に行動目標は達成できます。

さらに、その行動目標が成果目標に正しく紐づいていれば、スケジュールに入れて実行するだけで成果目標の達成確率が上がるのです。

定期的に目標と現在地を比較する

定期的に目標と現状を比べて目標を見直すのも重要なポイントです。

目標を立てても全て予定通りにいくとは限りません。

目標を設定した当時は、「これくらいはいけそう」と思ってもいざやってみると思ったより上手くいかない、あるいは思ったよりも上手く進んでいることがあるはずです。

成長につなげるためには、適度に難しい目標であるのがポイントとお伝えしたように、難しすぎても簡単すぎても目標としては適切ではありません。

そのため、今の目標が自分にとって適性なのか月に1回、あるいは2週間に1回程度見直して修正の必要があれば改善していきましょう。

まとめ

今回、SMARTについてお伝えしたのは次の3点です。

この記事でお伝えしたこと
  • SMARTを使えば誰でも営業や人事などあらゆる業種で目標設定ができる
  • 価値観や具体的な行動の視点も取り入れれば今後もSMARTは使える
  • 具体的な行動まで落としこんで振り返ることで目標達成率を上げられる

フレームがあると、初めて目標設定をする方でも取り組みやすいですよね。

ですが、最初から全部埋めないといけないとSMARTに固執する必要はありませんし、埋められたとしても仕事を進めるなかで、現状と目標がかけ離れている場合は下方修正するなど更新をかけていきましょう。

会社への貢献という意味で目標は達成しなければなりませんが、目標設定するのは会社のためだけではなく、日々の仕事へのモチベーションを上げたりあなたの成長を加速させたりするためのものでもあります。

私も最初は「目標=苦しいもの」だったのですが、自分のモチベーションや成長とつなげることができ、「目標=やりがい」となりました。

途中でもお伝えしましたが、あなたのモチベーションや価値観も目標の一部として取り入れて、仕事が楽しいもの、やりがいとなるように今回お伝えした内容を参考にしてもらえたら嬉しいです。

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