パラレルワーカーとは？フリーランス、副業との違いを徹底解説！

働き方改革や新型コロナで、1つの企業で決まった時間働く従来の働き方から、副業やフリーランスなど選択肢が増えました。

そのなかで今注目されているのがパラレルワーカー。

自由に働ける点はフリーランスと似ていたり、副業とは音が同じだったりして、フリーランスや副業と何が違うのかわからない方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、パラレルワーカーについて下記3点をご紹介します。

パラレルワーカーに興味あるけど実態がよくわからない、そしてまず何をしたらいいのかわからず、この記事を読んでくれているのではないでしょうか。

そんなあなたに向けて、パラレルワークを始める前にぜひ準備して欲しいことを3つご紹介しているので最後まで目を通してパラレルワークについて整理しましょう。

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パラレルワーカーとは？

最初にパラレルワーカーの働き方について解説します。

「パラレル（parallel）」は「平行・並行」という意味、つまりパラレルワーカーは複数の仕事を掛け持ちしながら働く人のことです。

また、パラレルワーカーには本業や副業という考え方がなく、仕事の優先順位がないことが大きな特徴です。

例えば

などがパラレルワーカーにあたりますね。

また、報酬のないボランティアや研究活動をしている場合でもパラレルワーカーと呼ぶケースもあります。

あとからフリーランスや副業との違いを解説しますが、パラレルワーカーの目的は収入を増やすことだけではなく、複数のキャリアを形成することもあります。

パラレルワーカーとフリーランス・副業の違い

パラレルワーカーについて、ざっくりとお伝えしましたが、フリーランスや副業と似た部分もあり、結局違いがわからない方も少なくないのではないでしょうか。

ここでは、パラレルワーカーとフリーランス、副業それぞれの違いを解説します。

フリーランスとの違いは雇用形態と仕事の数

パラレルワーカーと同じように働く場所や時間が自由なフリーランスですが、両者の違いは、雇用形態と仕事の数です。

パラレルワーカーが雇用契約を結ぶ場合を含めるのに対して、フリーランスは雇用契約を結んでいない人に限定されます。

また、雇用契約を結んでいるパラレルワーカーは雇用保険や介護保険など、フリーランスでは入れない社会保険にも加入できます。

フリーランスは仕事やクライアントの数が1つでも2つ以上でも、働いていればフリーランスです。

一方で、パラレルワーカーはパラレル（並行）とついているように、複数の仕事をしていることが必須なのです。

副業との違いは仕事に対する力の入れ方

異なる種類の仕事を複数している点では似ている副業ですが、パラレルワーカーとの違いは仕事に対する力の入れ方です。

パラレルワーカーは複数の仕事に対して、どの仕事に対しても同じ熱量で取り組む働き方です。

一方で、副業はあくまでもサブ的な位置付けなので、スキマ時間があったらやって収入の足しになったらいいなくらいの感覚の人も少なくありません。

実は私も副業でライターをしていて、この記事も平日の夜や土日を使って書いています。

副業はあくまでサブのお仕事として取り組んでいるため、本業が忙しい時はお休みできて、少し時間があったらやってみるという楽な気持ちで取り組めるのが副業の良い点ですが、自分の意思やスケジュール次第で収入が上下する懸念点もあります。

パラレルワーカーが注目されているワケ

冒頭でも少しお伝えしたように、働き方改革や新型コロナウイルスの影響もあり、近年パラレルワーカーという言葉を耳にするようになりましたよね。

ここでは、注目されている3つの理由を解説します。

テレワークの普及

1つ目がテレワークが普及したこと。

新型コロナウイルスの拡大をきっかけにテレワークが一気に普及して、オフィスの場所に関係なく働けるようになった方も多いはずです。

自宅はもちろん、お気に入りのカフェや旅行先、静かな場所など場所を選ばずに働ける人が増えました。

首都圏や大阪、名古屋、福岡などの大都市に企業は集中するため、今までは地方からの移動がネックで働き方が制限されていた人も、オンライン会議ツールを使えばどこにいてもコミュニケーションが取れて、全国どこからでも仕事が取れるようになりました。

また、今まではネットワーク環境が整えられていなかった場所も、テレワークの普及に伴い徐々に環境が整ってきました。

このように、これまで当たり前だった出社するワークスタイルから、テレワークが普及しパラレルワークしやすくなったのです。

終身雇用制度の見直し

終身雇用制度がなくなりつつあり、1つの企業で一生働く概念が崩れつつあります。

少し前ですが、トヨタも終身雇用をなくすというニュースは多くの人の衝撃を与えました。

大手と呼ばれる企業でも、終身雇用がなくなり、長く続けたからといって昇給するとは限らない傾向になりつつあるのが実態です。

副業を解禁する企業が近年増えているのも、企業が従業員の生活や雇用を守り切るのが難しくなってきたからです。

キャリアアップの選択肢の拡大

一生同じ企業で勤めることが当たり前ではなくなり、より個人のキャリア形成の重要性が高まっています。

最近ではChat GPTなどのAIツールの発達もあり、社会から求められる人材になるために自身のキャリアについて考える人が増えています。

1つの会社で1つのことを極めるよりも、副業で好きなことで収入アップを目指す、あるいは複数の企業で働くことで本業とは違うスキル獲得や視野を広げるためにパラレルワーカーとして働く人が増えているのです。

パラレルワーカーとして働くメリット

ここまで、パラレルワーカーとフリーランスや副業との違い、パラレルワーカーが注目されている理由を解説しました。

副業やフリーランスに比べて、大変そうなイメージがあるかもしれませんが、ここまで注目されているということは何かしらのメリットがあるからです。

ここでは、パラレルワーカーとして働くメリットをご紹介します。

スキルアップやキャリアアップがしやすい

パラレルワーカーとして働くメリットの1つが、会社員に比べてスキルアップしやすいこと。

パラレルワーカーは自分で仕事を見つける必要があり、会社ではなく個人で仕事を獲得するには営業スキルやコミュニケーションスキル、仕事に関連する高い技術や専門的な知識が必要です。

また、異なる業界や業種でパラレルワークをすることで、それぞれの知識や技術が身につくため、複数のスキルアップがしやすいのです。

複数のスキルアップができれば、それだけ選択肢が増えてキャリアの道が開きやすくなります。

また、パラレルワーカーは仕事を獲得するところから納品するところまで全て自分でやるケースがほとんどなので、人脈を築きやすくもなります。

収入源が増えるため一定の収入が見込める

パラレルワーカーは収入源が複数あるため、企業で働いているときよりもリスク分散ができます。

近年だとコロナウイルスによって倒産や経営難に陥った企業が増えたように、大企業であっても倒産や人員削減は珍しくありません。

そのため、会社員のように収入源が1つの場合は会社の業績が悪化して収入が減ったり、最悪の場合は収入がゼロになったりする可能性もあります。

ですが、パラレルワーカーであれば複数の仕事を並行することで、収入がゼロになるリスクから自分を守れるのです。

そして、副業の場合は自分の意思やスケジュール次第で収入の上下があるため安定しません。

一方で収入源が複数ありどれも本業の位置付けにあるパラレルワークであれば、取引先のどれかが仮になくなったとしても別の取引先からは収入を得られるため、ある程度トータルの収入を見込めるのが大きなメリットです。

会社のルールに囚われずに自由に働ける

会社員だと出勤時間や、企業によっては服装など細かいルールがありストレスを感じている方も多いのではないでしょうか。

パラレルワーカーのメリットは、会社員のような決まった就業時間がなく、好きな時間に仕事ができること。

午前中はゆっくり寝て午後から出社する、朝早くから働いて夕方にはプライベートの時間を確保するなど時間の融通が利くのもメリットです。

また、会社の規則に縛られることがないため、髪を染めたりネイルをしたり自分らしく働ける自由度の高さや楽さもあります。

パラレルワーカーとして働くデメリット

収入もある程度見込めて自由そう、まさにメリットばかりのパラレルワーカーですが、自由であるがゆえのデメリットもあるのです。

ここでは、事前に知っておきたいパラレルワーカーのデメリットを3つご紹介します。

自分で体調やスケジュールを管理しなければならない

複数の仕事を掛け持ちするため、会社員以上に体調やスケジュール管理が求められます。

収入を増やそうと仕事を片っぱしから引き受けたり、ひたすら働き続けて休息を取らない日が続くと、体調を崩したり疲労が溜まったりとベストパフォーマンスを発揮できません。

そして、複数の案件を並行して取り組まなければならないため納期に間に合うように事前にスケジュールを組む必要もあるのです。

会社員であれば先輩が体調やスケジュールを見てくれる職場もありますが、パラレルワーカーは全て自分で管理しなければならないため、仕事そのもの以外に注意する点があるのです。

働き方によっては福利厚生が受けられない

パラレルワーカーは労働時間などの働き方が自由なのが大きなメリットですが、福利厚生を受けるには労働時間などの条件が定められているため、労働条件によっては福利厚生を受けられないケースがあるのです。

福利厚生には、育休や介護休暇、住宅手当、交通費など生活に必須の項目が含まれているため、あるのとないのとでは費用面で大きな差になります。

さらに会社員に比べて大きな差となるのが、有給がないこと。休むとその分の給料が減ります。

このように、パラレルワーカーは働く時間や働く場所などの自由度が高い分、会社から保護してもらえることが少ないので、注意が必要です。

自分で仕事を見つけなければならない

先ほどもお伝えしたようにパラレルワーカーは自分で仕事を探す意欲や行動力が必要です。

パラレルワーカーのなかでも、企業など特定の場所で働く場合は固定給、あるいは時給制でも出勤していればある程度の収入は得られます。

ですが、成果に応じて給料が変わる歩合制の場合は自分で仕事を探して契約しなければ月の収入がゼロになることもあります。

そのため歩合制の場合、始めたての頃は全然稼げないということもあるため、事前に貯金しておくなどの対策も必要です。

パラレルワーカーに求められる3つのこと

パラレルワーカーは稼げるという人もいれば、稼げないという人もいます。

この両者の違いはさまざまあるのですが、活躍しているパラレルワーカーには共通点があります。

この3つを押さえておくことで、あなたがパラレルワーカーになったときの成功のしやすさにも繋がるため、ぜひチェックしておきましょう。

相手の要望を汲み取るコミュニケーション力

1つ目はコミュニケーション力。

主に相手の要望を汲み取る力ですね。

クライアントとの連絡や報告などはもちろん、クライアントの要望に的確に応えて、質の高いアウトプットや製品を納品することで信頼関係を構築しやすくなるのです。

特に、個人で営業する場合は、信頼関係が一番重要と言っても過言ではありません。

一度信頼関係を築ければリピートしてもらえることが多く、安定収入にも直結します。

信頼関係を築くには、やはり気持ちの良いコミュニケーションやニーズを的確に捉えることが重要になってきます。

タスクや納期などの自己管理能力

先ほどもお伝えしたように、パラレルワーカーは複数の業務を同時並行しているためタスクやスケジュールの自己管理能力が必須です。

質の高いアウトプットをするのはもちろんですが、それに加えてどのタスクをいつまでに終わらせるのか、どの順番で取り組まなければならないのかを常に考えなければなりません。

納期に間に合わなかっただけで信頼関係が崩れることも珍しくないからです。

信頼してもらえるように、会社員の方であれば「任された仕事は必ず納期までに終わらせる」など、今から自己管理能力を磨いておきましょう。

仕事に関連するスキルや実績

パラレルワーカーとして働く以上、1つの企業だけに勤める以上に高いレベルのスキルが求められるケースがあります。

パラレルワーカーとして働く場合、会社員として複数の職場で働くケースもあれば、個人でクライアントを見つけて働く場合もあるでしょう。

特に、個人で複数の仕事を掛け持ちする場合は、会社員として働くよりも専門的なスキルが必要なケースがあるのです。

それは、フリーランスや副業などで同じように案件やクライアントを探しているライバルが多いから。

ライバルが多いなかで、仕事を獲得するにはライバル以上に専門的なスキルが求められます。

では、どこまで磨けば良いかということですが、参考として実際の求人などを見てみるのがオススメ。

企業を辞めてパラレルワーカーとして働くとき、クラウドソーシング（人材を求めるクライアントと仕事を探す人をマッチングするサービス）で仕事を獲得する人が多いと思います。

そこでどのようなスキルが求められているのか、そしてどのレベルなのかを事前に確認することで目指すレベルがわかるのです。

パラレルワークを始める前の3つの準備

最後にパラレルワークを始める前に取り組んでみてほしいことを3つご紹介します。

事前に準備しておくことでパラレルワーカーとしての成功のしやすさは大きく変わります。

いずれも会社員をしながら、今日からできることばかりなので、ぜひトライしてみてくださいね。

パラレルワークをする目的を定める

1つ目がパラレルワークをする目的を決めること。

最近よく耳にするから、かっこいいから、もっと自由に働きたいからなどさまざまな理由でパラレルワーカーに興味を持っている方がいると思います。

ですが、パラレルワークにはメリットだけではなく、先ほどご紹介したようなデメリットやリスクもあるのです。

実際に始めてから壁にぶつかった時に、目的がないと挫折してしまう可能性が高いです。

それを避けるために、事前にパラレルワークをする目的を定めておくのが重要です。

自分の得意なことやスキルを見つける

自分が得意なことやスキルを見つけておくのはとても重要です。

好きなことや興味のあることを仕事にするのは、テンションや仕事の充実度を上げるのに大きな要素ですが、ビジネスである以上、成果を求められることになります。

そのため、得意なことやスキルを活かした方が成果が出て、結果的に良い方向にいくことも多いです。

あなたにも今まで働いてきたなかで、これは得意というものがあったのではないでしょうか。

パラレルワークを検討している方の中で、職種が決まっていない人は特に自分の得意なことやスキルを活かし始めてみましょう。

人脈を作って情報収集する

仕事を獲得するためには人脈作りや情報収集が欠かせませんし、パラレルワーカーには会社員以上に行動力や積極性が求められます。

自分から行動しなければ仕事を取ることができず収入を得られないからです。

また、営業だけではなく、自分でスケジュール管理から完了まで管理しなければなりません。

パラレルワークを始めてから、仕事を探すときに人脈がなくてもクラウドソーシングやSNSを使えば受注はできるかもしれません。

ですが、行動力や積極性を高める練習としても人脈作りや情報収集をしておきましょう。

まとめ

今回はパラレルワーカーについて、次の3点をお伝えしました。

パラレルワーカーは自由度や複数の収入源があるなどメリットも多いですが、会社員や副業などに比べて自己管理能力が求められます。

信頼関係を築ければリピートしてもらえたり収入が増えたりするのはもちろん、スキルアップやキャリアアップも他の働き方に比べてしやすくなるため、オススメの働き方でもあります。

いきなり始めるのは勇気がいることですし、始めるまでに準備しなければならないケースもあります。

まずは、今回ご紹介したパラレルワークを始める前の準備や求められることから着手してみましょう。