【フリーランスの履歴書】「選ばれる人」の書き方・魅せ方・伝え方

【フリーランスの履歴書】「選ばれる人」の書き方・魅せ方・伝え方

働き方が多様化し、フリーランス経験のある人も増えてきました。

リモートワークが一般化してきた昨今、主婦が子育てや育児の傍らアルバイト感覚でフリーランス業をおこなうことも珍しくありません。

以前よりずっと「フリーランス」という働き方が身近になりました。

フリーランスを経てキャリアの幅を広げようというとき、これまでの活動期間をどのように履歴書に書くべきか迷いませんか?

もちろん職歴として記載して差し支えありませんが、書き方ひとつで印象が変わってきます。「自分の魅せ方」を心得ておくことは、チャンスを掴むために重要です。

この記事では、フリーランス経験のある方に「選ばれる履歴書作り」のヒントをご紹介します。

フリーランスの経歴をどのように履歴書に書けばいいのか、基本的な書き方と併せて、フリーランスで培ったスキルや実績を効果的に“魅せる”書き方を解説していきますので、さらなるステップアップに向け、ぜひ参考にしてください。

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この記事の内容

フリーランスに「履歴書・職務経歴書」が必要なとき

フリーランスが単発の案件を受注するとき、履歴書の提出を求められることはそれほど多くありません。

ではフリーランスに「履歴書・職務経歴書」が必要になるのはどんなときなのでしょうか?

以下3つのシーンを見ていきます。

エージェントサービスを利用するとき

フリーランスは自ら案件獲得のために動かなければなりません。

中には「営業に慣れていない」、「営業は苦手」という人もいるでしょう。

そんなときはエージェントサービスを利用するという手があります。

エージェントに仲介してもらうには自分の経歴やスキル・保有資格を正しく伝える必要があるので、「履歴書・職務経歴書」の提出は必須です。

専門家が履歴を吟味した上での紹介であれば、クライアントの信頼を得やすく、高単価の案件も受注できるかもしれません。

個人ではなかなか探せないような大企業の案件を紹介してもらえる場合もあるので、「履歴書・職務経歴書」の役割は大きいとえます。

企業に就職するとき

企業に就職する場合にも「履歴書・職務経歴書」が必要です。

フリーランスの働き方は多様で、アルバイトと掛け持ちする人、会社員の副業、フリーランスから企業への転職を目指している人、人材派遣会社に登録を考えている人などさまざまです。

いずれにせよ、組織の一員として働くには履歴を開示し、自分がどういう人物なのかを相手に知ってもらわなければなりません。

「雇用」されるかどうかが鍵になりますので、パートやアルバイトでも履歴書を求められます。

ここでの履歴書の役割は、採用・不採用を決定する際の判断材料です。

応募者が「雇用するのに相応しいか見極める」ために用いられます。

大口案件の受注/業務委託の契約を結ぶとき

大企業・公的機関などの大口案件、業務が中・長期に渡る場合や業務委託・業務請負の契約を交わす場合は「履歴書・職務経歴書」が求められます。

組織が大きくなるほど、企業は業務の外注に慎重です。

ブランドイメージを下げるようなことがあってはならないので、受託する人の身上を知っておきたいというのは企業側の本音でしょう。

高い信頼性が求められるため、書類選考を経たあとに面談があることも珍しくありません。

業務内容によっては学歴や実績を要する場合もあり、履歴書・職務経歴書の提出はそれらを確認する手段でもあります。

フリーランスの「履歴書・職務経歴書」効果的な併用方法

履歴書とともに提出が求められる職務経歴書。

履歴書の職歴欄と何が違うのでしょうか。

違いが曖昧なまま書いていませんか?

履歴書・職務経歴書にはそれぞれ役割があります。

何となく項目を埋めただけでは、どこか見劣りした仕上がりになってしまいます。

これでは案件獲得も転職も遠のいてしまうかもしれません。

履歴書・職務経歴書を目的別に使い分けて、効果的に自分をアピールしましょう。

履歴書は「人となり」を伝えるプロフィール

履歴書は、自分がこれまでどんな道を歩んできたのか、身の上を伝えるためのものです。

経歴とともに「人となりを伝えるプロフィール」だと心得ましょう。

フォーマットや項目は一般的に定型化されており、氏名・連絡先・学歴・職歴・保有資格といった基本情報に加え、趣味や特技、志望動機・自己PRなどを記載します。

履歴書の職歴欄には概要、すなわち入社と退社の記録(勤務先名、部署名、役職、入退社日)といったシンプルな記載で構いません。

フリーランスの場合は取引先と請け負った案件を記載していきます。(詳細は後述します)

定型化された履歴書は、単純に項目を埋めただけ何の印象も残せないので、趣味・特技の欄や志望動機で人柄を伝えましょう。

特に志望動機は、ありきたりな言葉の寄せ集めではなく、熱意伝ることが重要です。

書き方や言葉選びなど、履歴書ひとつに意外と性格が表れます。

手書きの場合は書き損じたら一から書き直す丁寧さが必要です。

高学歴で華やかなキャリアがあっても、いいかげんな人や不真面目な人と働きたいとは誰も思いません。

履歴書では真面目さや丁寧さが伝わることを心がけましょう。

職務経歴書はキャリアやスキルのアピール

職務経歴書は、これまでどんな仕事をしてきたかを具体的に伝えるものです。

自分のスキルが先方でいかに活かせるか、適性のアピールだと心得ましょう。

フォーマットや形式は履歴書ほど定型化されていませんが、一般的に所属していた会社ごとに「職務要約・実績・成果・スキル・資格・志望動機・自己PRなど」を記載します。

所属していた会社ごとに所属部署・職務内容・成果などの詳細をまとめていくのが履歴書の職歴欄との違いです。

フリーランスの場合は、取引先と職務内容、実績を記載していきます。(詳細は後述します)

履歴書に比べて形式が自由な分、書き方によって個性が出せるところです。

単なる経歴の羅列ではなく、成果を上げるために工夫した点やそこから学んだこと、習得したスキルなども書き添えられるといいでしょう。

キャリアやスキルのアピールとはいえ、ここでの目的は先方に「すごい」と思わせることではありません。

相手が求める人材であると証明することが肝心です。

自分の経験やスキルと先方の企業や応募案件との接点を見つけ、自分を採用した際のメリットを示せるよう心がけましょう。

履歴書と職務経歴書を上手く併用する方法

「履歴書・職務経歴書」の違いを簡単におさらいすると以下のとおりです。

◎履歴書=自分のプロフィール

「自己主張しなければ」と肩ひじを張るよりは、真面目さや丁寧さを前面に出し、信頼できる人物であることを印象づける

◎職務経歴書=スキルと適正のアピール

華々しいキャリアをひけらかす必要はなく、自分のスキルが先方でどのように役立つかを具体的にアピールする

履歴書・職務経歴書それぞれの役割を知って上手く併用しましょう。

記載項目の重複に戸惑う場合は、履歴書の方で「職歴の詳細は別紙に記載しています」として省略することも可能です。

志望動機や自己PRについては、職務経歴書の方で詳細を記載し、履歴書には要約を書くといいでしょう。

履歴書と職務経歴書を使い分けるなら、「履歴書では志望動機、職務経歴書では自己PR」としても問題ありません。

志望動機・自己PRともに履歴書に記載し、職務経歴書では前向きな転職理由や即戦力であることのアピールにスペースを使いたいという人もいるでしょう。

自分のキャリアやスキルによって効果的なパターンが変わってきます。

特にフリーランスで仕事をしてきた人は専門分野でのキャリアやスキルがあるはずですから、自分を最も魅せられるスタイルを探っていきましょう。

フリーランスの職歴をポジティブに伝える工夫

フリーランス人口が増えてはいるものの、全体から見ればまだまだ少数派。

一般的な履歴書や職務経歴書のテンプレートはフリーランス用には作られていません。

そのせいか、フリーランス経験を履歴書に書くべきか迷う人もいます。

フリーランスの経験は有効なアピールポイントです。それを意識するだけでも履歴書の見栄えが変わってきます。

ここではフリーランスの職歴をポジティブに伝える工夫を解説していきます。

フリーランスの活動期間も立派な職歴

「正規雇用の経歴以外は職歴欄に書いてはいけない」というルールはありません。

フリーランスで収入を得たことがあれば、自分にスキルがあるという証明になります。

ましてフリーランスで生計を立てられていたのなら、かなり能力が高いということです。

フリーランス期間を履歴書に書かなければマイナスポイントになりかねません。

たとえば1年間のフリーランス期間を履歴書に書かなかった場合、採用担当者は1年間の空白期間があると認識し、良い印象は持たないでしょう。

「フリーランス期間=ブランク」ではありませんので、取引先や請け負った業務を時系列で明確に記し、即戦力になれることをアピールしてください。

  • ●●●年〇月 株式会社〇〇の業務を請け負う(WEBディレクター)
  • ●●●年〇月 △△株式会社の案件を〇件受注(WEBデザイン)

仕事から離れていた時期があっても「空白期間」にしない

フリーランスで活動していると、思うように仕事が獲得できない時期もあります。

育児や介護が中心の生活で、仕事との両立が難しくてフリーランスの道を選んだ人もいるでしょう。

仕事をしていなかった期間があるからといって、職歴欄に嘘を書くわけにはいきません。

経歴を詐称すれば罪に問われます。

ただの「空白期間」と捉えられてしまうと、「何か問題があるのか」、「モチベーションが低いのか」など、ネガティブな憶測をされてしまいます。

採用担当者に不信感を抱かせないように、離職している期間をポジティブに表記しましょう。

「離職期間=ブランク」ではなかったはずです。

「仕事を獲得するために営業をしていた」「育児や介護に注力していた」「語学留学をしていた」「資格取得のために勉強していた」など、何かしらチャレンジを続けていたのではないでしょうか。

退職やフリーランス活動休止の理由を書き添え、離職後も働くことに高いモチベーションを維持してきたこと、目標達成のため努力してきた姿勢を示しましょう。

例1
  • ●●●年〇月 株式会社〇〇 入社
  • ●●●年〇月 母の介護に専念するため退職

現在は療養先が見つかったため、業務に影響はありません

例2
  • ●●●年〇月 個人事業主として活動開始
  • ●●●年〇月 一身上の都合により活動停止
  • ●●●年〇月 英語力向上のため、イギリスに1年間留学

フリーランスで培った強みを記載する

フリーランスを始めると、あらゆるスキルが必要なことに気づくのではないでしょうか。

会社という後ろ盾がなく身一つで仕事と向き合うフリーランスは、全ての責任を一人で背負っています。

フリーランスには専門的なスキルのみならず、ビジネススキルも必須です。

これらのスキルを培ってきたこともアピールしましょう。

採用担当者は、会社員かフリーランスかという基準で判断するのではなく、応募者の経験やスキルが自社で活かせるか、という点に着目しています。

以下はフリーランス活動で必要なビジネススキルです。

必要なビジネススキル
  • 営業力
  • コミュニケーション力
  • タスク管理能力
  • 会計能力

仕事が降って湧いてくることはないので、フリーランスは仕事獲得のための努力を怠りません。

クライアントの要望をきちんと把握するためのヒアリング力を含め、柔軟な対応やレスポンスの速さ、円滑なコミュニケーションを築くスキルも必須です。

いくつかの案件を掛け持ちすることも珍しくないため、一つ一つのタスク管理をしながら全体のスケジュール調整もしなければなりません。

確定申告のため税金についての知識を深め、日頃から帳簿を付けるなど自ら会計管理をする必要もあります。

いかがでしょうか。フリーランス活動によってずいぶんマルチなスキルが培われていくことが分かりますね。

これら具体例をあげながら自己PRにつなげるのも、フリーランスの職歴を前向きにアピールするコツです。

フリーランス向け「履歴書・職務経歴書」の様式と書き方

会社員とフリーランスでは、履歴書・職務経歴書の表記の仕方が異なる箇所があります。

いざ書こうとするとなかなか戸惑うものです。

また、スキルと経験が物を言うフリーランスの履歴書・経歴書にはひと工夫が必要です。

選ばれる書き方、魅せ方、伝え方を順に追いながら解説していきます。

フリーランス向け「履歴書」の書き方

応募先から特に指定がなければ、JIS規格の履歴書や転職用の履歴書を使うのが一般的とされてきましたが、2021年4月に厚生労働省が「厚生労働省履歴書様式」を発表したことから、こちらの使用が推奨されるようになりました。

ハローワークのホームページからダウンロードできるのもこちらの規格に沿ったものです。

従来のJIS規格との違いは以下の2点。

  • 性別記載が任意になった(未記載も可)
  • 「通勤時間」「扶養家族数」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の項目は設けない

【厚生労働省履歴書様式】

*:厚生労働省「新たな履歴書の様式例の作成について」

ここでは「厚生労働省履歴書様式」に沿って解説をしていきます。

履歴書に必要な項目は以下のとおりです。

  1. 基本情報
  2. 学歴/職歴
  3. 免許/資格
  4. 志望動機/アピールポイント
  5. 特技/趣味
  6. 本人希望(給与・職種・勤務地など)

①基本情報

基本情報は、氏名・生年月日・現住所・連絡先。

明朝体を使い10.5pt 〜11ptで正確に記しましょう。

見やすくするために氏名の文字サイズを14pt〜18ptにしても問題ありません。

メールアドレスを記入する欄がない場合は連絡先に「メールアドレス:~」と記載しておくのがおすすめです。

証明写真の添付も必要、3カ月以内に撮影した写真の原本(横3cm×縦4cm)を使用し、履歴書をオンラインで提出する場合は所定の位置に画像を挿入します。

撮影は写真のデータ化に対応している写真館やスピード写真機の利用が便利です。

なお、年号の記入については西暦でも和暦でも構いませんが、2つが混在しないようにしましょう。

履歴書と職務経歴書で統一するのもマナーです。

応募先が外資系の企業の場合は西暦を使った方がいいでしょう。

②学歴/職歴

学歴については特に指定がなければ義務教育は割愛し、高校から書くのが一般的です。

「学部・学科・コース・専攻」も記載します。(高校の場合は「普通科」「商業科」など)

職歴については、前述したとおり経歴の古い順に記載するのが基本です。

職務経歴書と併用するのであれば履歴書の方では簡潔に明記します。

フリーランスの職歴の表記に、会社員が使う「入社・退社・退職・配属」という言葉は相応しくありません。

代わりに「開業・廃業・活動開始・活動停止・従事・請け負う」という言葉を使用します。

また、履歴書のような公的書類において「フリーランス」は「個人事業主」と記載します。

例1「開業届」を出している場合
  • ●●●年 〇月 〇〇事務所設立/開設 個人事業主として開業 (屋号〇〇)
  • ●●●年 〇月 WEBディレクターとして従事
  • ●●●年 〇月 一身上の理由により廃業/〇〇株式会社へ事業売却

*事務所を構えていない場合は「〇〇事務所設立/開設」の部分は必要ありません

例②)「開業届」を出していない場合
  • ●●●年〇月 個人事業主として活動を開始/個人事業主として従事
  • ●●●年〇月 〇〇株式会社の仕事を請け負う/WEBデザイナーとして活動
  • ●●●年〇月 株式会社〇〇の案件を約〇件受注
  • ●●●年〇月 一身上の理由により活動停止

③免許/資格

「〇〇免許 取得」「〇〇検定 合格」のように、取得した免許や資格を記載します。

自分のスキルを裏付ける資格があれば説得力が増しますね。

取得した順に書いても問題ありませんが、保有資格が多数ある場合は、応募職種に関係するものから順に書くといいでしょう。

有効期限のある資格は期限切れになっていないか確認が必要です。

応募職種にまったく関連のない資格については、「趣味・特技」の欄に記入するといいでしょう。

業務に関係がなくても「人となり」を伝える手助けになります。

資格取得以外にも、スキルアップのために自主的に学んだ経歴(受講の履歴)を記載しても構いません。

④志望動機/アピールポイント

志望動機の書き方には注意が必要です。

フリーランスが履歴書を書く理由は「業務委託など正式な契約にこぎつけたい」「フリーランスだけでは生計が立てられずアルバイトをする必要がある」「会社員を本業にしてフリーランスは副業で続けたい」というのが本音かもしれませんね。

たとえ本音だったとしても、それをそのまま履歴書に書くわけにはいきません。

ネガティブな志望動機は不適切です。

頼りない印象を与えてしまううえに、「生活を安定させたいだけなら、ここでなくてもいいのでは・・・?」という思いを採用担当者に抱かせてしまう可能性があります。

志望動機はポジティブに!先方にとっても自分にとってもメリットがあることを示しましょう。

  • 自分を採用すると先方にどんなメリットがあるのか
  • 応募企業(応募職種)で何を実現したいのか

この2点を軸に志望動機を簡潔にまとめましょう。

例)フリーランスのWEBデザイナーが企業に転職する場合 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

UI・UXの観点から成果の出るWEBサイトを数多く制作してきました。

これまで培ってきたスキルが、貴社の手掛けるコンテンツ作成に活かせると確信し応募にいたりました。

個人では成しえなかった大きな仕事に挑戦してみたかったというのも応募の理由です。

業務を遂行しながらキャリアの幅を広げていきたいと思っております。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

自分の持っているスキルと成し遂げたいことを具体的にしながら、自分の言葉でまとめるのがポイントです。

実直さと熱意が伝わるよう心がけましょう。

⑤特技/趣味

「人となり」を伝えられる箇所ですので、特技や趣味を通してあなたの「長所」を伝えてください。

専門スキルを持つフリーランスは「特技」として技能や技術を記載するのも有効です。

たとえば、「Adobe Photoshopを操作可能(経験〇年)」といったように、具体的なスキルに経験年数を添えて記すのもいいでしょう。

また、応募職種に関連のない資格や特技を趣味としてここに記し、「人柄」を伝えることもできます。

「野菜ソムリエの資格を持っているWEBデザイナー」「草野球チームに入っている美容師」など、仕事以外の日常が垣間見えると急に身近に感じませんか?

スポーツでもボランティア活動でも、仕事以外の趣味で長所をアピールすることができます。

「幅広い知識や経験がある」「ストレス解消が上手い」「好奇心旺盛である」「物事を継続する力がある」「行動力がある」「ボランティア精神がある」など、人としての魅力を伝えましょう。

⑥本人希望

給料・職種・勤務時間・勤務地など、勤務条件についての希望を記せる欄ですが、ここであまり限定的な条件を提示するのはおすすめしません。

応募先に自分の条件を押し付けてしまうと、自ら可能性を狭めてしまうことになります。

絶対に譲れない勤務条件がない限り、「貴社の規定に従います」と書いておくのが無難でしょう。

複数の職種で募集されていた場合は「WEBディレクター職を希望いたします」というように希望職種を明記します。

ここでは選考から外される可能性をなるべく減らし、条件がある場合は面接の際に採用担当者に直接相談するか、面接がない場合は採用通知をもらってから担当者と話し合いながら調整していく方法が現実的です。

フリーランス向け「職務経歴書」の書き方

職務経歴書の様式は自由なので、先方の指定がなければ見やすいレイアウトを考えながらA4縦サイズ1〜2枚程度にまとめましょう。

一般的に使われている職務経歴書には3つの形式があります。

  • 編年体形式
  • 逆編年体形式
  • キャリア形式

「編年体形式」は履歴書の職歴欄と同様に、経歴を時系列で記します。

スキルの習熟やキャリアアップの過程が見えやすく、採用担当者が履歴書と照らし合わせるときに便利な形式です。

「逆編年体形式」は経歴を最新のものから時系列を遡って記載します。

直近の職務内容や今持っているスキルを効果的にアピールしたい場合に向いている形式です。

「キャリア形式」は経歴を時系列ではなく、業種や職務内容別にまとめます。

「営業の経歴」「経理の経歴」というように複数の分野でキャリアを持つ人におすすめです。

ここでは編年体形式・逆編年体形式を例に挙げて解説していきますが、どの形式でも記載項目は共通していますので、自分のキャリアにあった形式を選んでください。

【フリーランス向け 職務経歴書の様式イメージ】編年体/逆編年体 形式

一般的に職務経歴書に記載する項目は以下の通りです。

  1. 職務要約
  2. 職務経歴(業務内容・実績)
  3. 活かせるスキル・経験
  4. 免許・資格
  5. 自己PR

①職務要約

職務経歴書の冒頭に、これまでの経歴の大枠を200〜300字程度にまとめた「要約」を記します。

フリーランス活動の経緯、どのような業務に携わってきたかなど、採用担当者がイメージしやすいように客観的な事実を簡潔にまとめましょう。職務経歴の詳細に入る前に、導入として略歴を紹介するといったところです。

例)

○○大学を卒業後、□□□株式会社に就職し、WEB分野の業務に従事。WEBサイトの運用・更新に携わり、WEBデザインのスキルを習得。コーディング業務も経験するうちに、WEBサイト制作工程に一貫して携わるようになり、その後個人事業主として開業。

地域に根差した事業を営む企業のWEBコンテンツ作成やWEBディレクションをおこない、集客や売り上げの向上に貢献。

②職務経歴(業務内容・実績)

履歴書に記載した経歴の詳細を書いていくイメージです。

企業に就職していた経歴があれば、「会社名・資本金・従業員数・事業内容・売上高」などの情報と「そこに在籍していた期間と就業時の雇用形態」を企業ごとに記載しなければなりません。

フリーランスでの活動なら、そこまでクライアントの詳細情報を書く必要はありませんが、会社名と事業内容の記載があった方が親切です。

クライアントとの守秘義務契約によって会社名が明かせない場合は、会社名は伏せたまま、事業内容と自分が請け負った仕事内容を記すようにします。

「業務内容・実績」については、担当した業務内容と成果を明記します。

目標に対してどれくらい達成できたか、売り上げがどれくらい伸びたかなどを数値で示せるといいでしょう。

WEBサイト制作やWEBデザインのように、成果物がインターネットで確認できるものに関しては、サイトURLも記載しておくのも有効です。

URLを別紙にまとめるか、ポートフォリオを別途用意しておくのもいいでしょう。

例1)

20□□年X月~20□□年XX月

  株式会社〇〇  WEBページ制作の業務を請け負う

【事業内容】ヘアサロンの経営

【職務内容】デザイン企画から制作までを担当

【実績】年間PV数:〇〇達成(目標□□)/年間売上:対前年比120%

例2)

20□□年X月~20□□年XX月

  某食品メーカー 既存サイトリニューアルの業務を請け負う

【職務内容】トップページのデザインとHTMLコーディングを担当

【実績】年間PV数:〇〇(対前年比150%)/CVR□□%(目標達成率〇○%)

③活かせるスキル・経験

フリーランスなら最大限スキルをアピールしたいところです。

あなたが応募職種において即戦力になることを示してください。

先方が求めているスキルや経験を、優先順位の高いものから箇条書きにします。

たとえば、エンジニアなら使用可能なプログラミング言語、WEBデザイナーなら操作可能なデザインソフト、といったように具体的に記して適性をアピールしましょう。

例1)WEBデザイナーの場合

【操作可能なソフト】

 ・Adobe Photosho(〇年〇ヵ月)

 ・Adobe Illustrator(〇年〇カ月)

【使用可能な言語】

 ・HTML (〇年〇ヵ月)

 ・CSS (〇年〇ヵ月)

 ・JavaScript(〇年〇ヵ月)

例2)WEBエンジニアの場合

【OS】

  ・Windows、Linux、AIX(〇年〇ヵ月):環境設計・構築が可能

【言語】

 ・PHP、Java、JavaScript(〇年〇ヵ月):コードの記述、指示、改修が可能

 ・CSS(〇年年〇ヵ月月):基本的なプログラミングが可能

【DB】

 ・SQL Server、Oracle(〇年〇ヵ月):基本的な環境構築が可能

例3)WEBライターの場合

・キーワード選定、記事の構成、執筆、編集、校正などWEBライティング業務全般

・Google Analyticsによる基本的なアクセス解析

・Google Search ConsoleによるSEO対策

④免許・資格

履歴書の資格欄に記載した応募職種に関係するものに関しては、職務経歴書でも同様に書いて統一感を持たせましょう。

履歴書・職務経歴書を併用する場合、重複を懸念する人もいますが、免許や資格に関しては応募職種への適性をアピールする材料でもあるので問題ありません。

記入するときは履歴書と同じ順に正式名称で箇条書きにするといいでしょう。

略称の方が世の中に浸透している「簿記」「英検」「漢検」なども「簿記 → 日商簿記」、「英検 → 実用英語検定」、「漢検 → 日本語漢字能力検定」のように正しい表記にし、スコアや取得した級も正しく記載しましょう。

例)
  • ITパスポート試験 合格 (○○○○年□月取得)
  • ウェブデザイン技能検定  2級(○○○○年□月取得)
  • TOEIC Listening & Reading Test スコア730点(○○○○年□月取得)

⑤自己PR

自己PRは「自分がいかに優れているか」をアピールするものではありません。

「自己PR」の意味を履き違えないようにしましょう。

ここでは「自分の経験とスキルが応募職種にぴったりである」ということを、これまでに培ってきたスキルや経験を裏付けに先方を説得します。

熱意だけ、スキルや保有資格を平たく並べただけだと、ピンボケした印象を与えてしまいます。

いかに自分に適性があるかを効果的にまとめましょう。

またフリーランスの場合、「自由な働き方」というイメージがあるからか、協調性に欠けるのではないか、コミュニケーション能力が低いのではないか、という懸念を採用担当者が抱いていることも少なくありません。

組織の中において、周りと上手くコミュニケーションを取り、共に仕事を進められることも、エピソードを交えてさりげなくアピールしておきましょう。

例)

フリーランスのWEBデザイナーとして、LPのデザインやWEBサイト制作に携わってきました。数値データをもとにUI/UXの改善を重ねた結果、売り上げが大幅に上がりお客様から追加で発注をいただくことも少なくありませんでした。

今回、貴社がWEBページ制作依頼の増加に伴い事業を拡大されると聞き、さまざまなジャンルでWEBデザインを手掛けてきた経験とスキルを活かし、お役に立ちたいと考えています。

仕事をおこなう上では常にユーザーの目線に立ったデザインを心がけ、クライアントである企業様の課題を解決することに注力してまいりました。

認識のズレが生じないよう、ヒアリングを大事にし、状況に応じてコミュニケーションツールを使い分けながら進捗の共有や報告をおこないながら、共にプロジェクトを進めることを大切にしています。

今後はさらにマーケティングの知識も深め、デザイナーとして貢献したいと考えています。

見落としがち!「選ばれる履歴書」にする重要なポイント

フリーランスの場合、いつ「履歴書・職務経歴書」が必要になるか分からないので、備えておくにこしたことはありません。

こういった応募書類を準備するのは手間がかかります。

これまでのキャリアを振り返り、スキルや経験を見直す作業が必要なうえに、応募先に渡すものとあれば間違いがあってはならないので気も遣いますね。

だからといって、一度作成した「履歴書・職務経歴書」を使いまわしていませんか?

全てに使えるオールマイティーな履歴書・職務経歴書は存在しません。

量産された経歴書に心動かされる採用担当者はいないでしょう。

「応募先によって書き換える手間を惜しまない」というのが選ばれる重要ポイントです。

書き換える際には、まず応募先の企業のことを知ることから始めなければなりません。

事業内容、企業方針、特徴、取引先、制作実績などと自分の経験やスキルとの相性を見ます。

先方と自分との接点を見つけられれば、そこをアピールします。

複数の職種経験や、幅広いスキル・資格を持っていても、それら全てが相手にとって魅力的に映るわけではありません。

自分の強みの中から、相手が求めている部分を切り取って見せる方が効果的です。

流れをまとめると、

企業の特徴や募集職種についてよく知る

自分の経験/スキルと相性のいい分野を見つける

アピールポイントを絞る

アピールポイントを具体的に履歴書・職務経歴書に記し「適性」を示す

WEBデザイナーを例に挙げるとすれば、企業におけるWEBデザイナーの立ち位置はさまざま。

応募企業がWEB制作会社か、EC事業を展開する会社かによってもアピールポイントが違います。

取引先に中小企業を多く抱えるWEB制作会社に「大手企業のサイト制作にチャレンジしたい」とアピールしても選考されるはずありません。

そんなミスマッチを回避するためにも、応募先企業によってアピールポイントを変え、「相手が望む自分」を上手く表現する工夫をしましょう。そのひと手間で、選ばれる履歴書・職務経歴書にグンと近づくはずです。

「生涯賃金が上がる履歴書」にするコツ

自分の履歴は常にアップデートされていくものです。

その都度、履歴書・職務経歴書に反映させましょう。ブラッシュアップするたび生涯賃金が上がっていきます。

「生涯賃金が上がる履歴書・職務経歴書」にするコツは以下の3つ。

定期的に、

  • 自分の成長を可視化する
  • 自分の市場価値を知る
  • キャリアパスを見直す

これを繰り返しながら「履歴書・職務経歴書」をランクアップしていきます。

成長を可視化する

自分のキャリアを振り返って可視化する作業を、どれくらいの頻度でしているでしょうか?「履歴書が必要になったとき」という人が多いかもしれませんね。

必要に迫られない限りあまり意欲的になれないかもしれませんが、フリーランスは特にこの作業を怠るわけにはいきません。

1年に1回、半年に1回、できれば3か月に1回は振り返る機会を設けて、この数か月、どんな仕事をしてきたのか、どんな成果を上げられたのかを確認しましょう。

履歴書・職務経歴書を備えていれば、それらをアップデートすることで自身の成長を可視化できます。

アピールポイントが明確になれば、自分の魅せ方が変わってくるでしょう。

反省すべき点があれば、振り返って改善策を考えることでさらに成長できるはずです。

自分の市場価値を知る

フリーランスがキャリアアップや年収アップを目指すには、自分の市場価値を知る必要があります。

自分にどれくらいの価値があるのか知らずにフリーランス活動を続けていても、収入が上がる見込みはありません。

会社員のように会社から評価されて昇給していくわけではありませんので、自分が市場でどのくらいの値打ちになるのか把握したうえで、営業や応募をする必要があります。

フリーランスの市場価値は、スキル × 経験。

「スキルの高さ」に「実績」を掛け合わせると市場価値が上がり、年収も上がっていくという分かりやすい仕組みの、実力至上な世界です。

履歴書・職務経歴書をアップデートしたら、以前と比べて応募できる求人や案件のグレードがどれくらい上がるか比べてみると自分の現在地が分かります。

試しにフリーランス向けのエージェントや転職エージェントに登録してみるのもひとつの方法。

提案される求人の年収や案件の報酬額が自分の市場価値です。

キャリアパスを見直す

自分の市場価値が上がるたびにキャリアパスを見直しましょう。

フリーランスは会社員のように定められたキャリアパスを進むわけではありません。

自分で将来をイメージし、次にどのようなキャリアを築くべきか考えていく必要があります。

スキルアップ・キャリアアップを重ねれば、将来の展望に変化が生じても不思議はありません。

大きな方向転換でなくとも、進みたい方向性の微調整も必要になってくるでしょう。

定期的に履歴書・職務経歴書をアップデートすることで、そういった自分自身の変化を見逃さずにいられます。
キャリアを振り返るきっかけにしましょう。

【履歴書・職務経歴書アップデートによるメリットのイメージ】

このサイクルが上手く回り出したとき、おのずと生涯賃金は上がっていきます。

市場価値の高い履歴書・職務経歴書にアップグレードしていきましょう。

知っておきたい!履歴書における「現在に至る」の使い方

履歴書でよく書かれるのが「現在に至る」という言葉。どう使えばいいか難しいですよね。

そこで、ここからは「現在に至る」という言葉の使い方を解説していきます。

基本、在職中の場合は「現在に至る」と書く

「現在に至る」は基本、在職している場合に書く言葉です。

例えば、「◯◯商事に入社」の横に「現在に至る」と書いてある場合は、「私は◯◯商事に入社して今も在籍している」ということになります。

注意すべきなのは、退職予定日が決まっている場合です。

退職予定日が決まっている場合は、「◯◯商事に入社」の下に「現在に至る」と書き、さらにその下に「なお◯月◯日に退職予定」と書く必要があります。

◯年◯月株式会社〇〇 入社
現在に至る
なお◯月◯に退職      

フリーランスも「現在に至る」を使う

企業に所属している人だけではなく、フリーランスも「現在に至る」と書く必要があります。

フリーランスは履歴書に活動の内容を書くので少しわかりにくくなりますが、最後に「現在に至る」と書くことでフリーランスを続けているということになります。

◯年◯月個人事業主として開業(屋号◯◯)
WEBデザイナーとして従事
現在に至る

「現在に至る」は必ず「以上」と合わせて使う

「現在に至る」と「以上」は似ているので、どちらかを忘れてしまう人もいますが、両方を書くようにしましょう。

忘れてしまうと書類に不備があると見なされ、印象が悪くなります。

ちなみに「現在に至る」は他の経歴と同じ書き方をしても構いませんが、「以上」は右端に書く必要があります。

◯年◯月個人事業主として開業(屋号◯◯)
WEBデザイナーとして従事
現在に至る
              以上

多くの人が困ってる!履歴書に関してよくある質問

ここまで、フリーランスが魅力的な履歴書を書く方法をご紹介してきました。

しかし、実際に履歴書を書いていると細かな疑問が湧くことが多くあります。

そこで、ここからはよくある質問とその回答をお伝えしていきます。

応募書類はパソコンでも大丈夫?

パソコンでも問題ありません。

もちろん、手書きで丁寧に書けばその分熱意を伝えることができますが、逆に読めない字を書いてしまうと印象が悪くなる可能性もあります。

良くも悪くもパソコンはある程度綺麗な履歴書を作れるので、履歴書を綺麗に書ける自信がない、手書きが面倒だという方はパソコンで履歴書を書くのがおすすめです。

書き損ねたときの正しい対処法は?

面倒かもしれませんが、文章を書き損ねた場合にはもう一度履歴書を書き直すようにしましょう。

公的文書ではないので修正液を使っても問題ありませんが、面接官からの印象が悪くなるリスクがあります。

履歴書は合否を決める大切なものです。

同じくらい評価されている人が2人残った場合、履歴書などの細かいところで合否が決まるというケースもあります。

少しでも合格率を上げるために履歴書は完璧な状態にしておきましょう。

履歴書に貼る写真はどんなものがいい?

履歴書に貼るのに最も適している写真は、写真スタジオで撮影したものです。

とはいえ、写真スタジオで撮るのは大変ですよね。

そのため、おすすめなのはコンビニや駅の近くになるスピード写真を利用することです。

実際に写真を取るときには面接にいくのと同じ身だしなみをしましょう。

日付はどのタイミングのことを書けばいい?

日付は「提出する日」を書くようにしましょう。

書いた日が1月1日でも、提出日が1月4日なら、「1月4日」が正しい表記です。

郵送で送る場合は「到着する日」ではなく、「郵便局に出す日」「ポストに投函する日」を日付にするのが正しいです。

魅せ方次第! 履歴書で「選ばれる人」になる

フリーランスの職歴は一般的な表記と異なることもあり、履歴書・職務経歴書を作成するにあたって戸惑いを感じていたかもしれませんね。

この記事では、フリーランスの履歴書・職務経歴書の書き方と、それら応募書類においてフリーランスの職歴をいかに先方に魅力的に伝えるかを解説してきました。

ポイントを絞っておさらいしてみましょう。

  • 履歴書では「人となり」を伝え、職務経歴書では「応募職種への適性」をアピールする
  • フリーランスの職歴は「強み」であり、経験は全てポジティブに変換して書く
  • フリーランスの職歴は「開業・廃業・活動開始・活動停止・従事・請け負う」と表記する
  • 応募先に応じてアピールポイントを変え、履歴書・職務経歴書を書き換える
  • 自分のキャリアを定期的に振り返り履歴書・職務経歴書をブラッシュアップする

フリーランス人生の軌跡である履歴書・職務経歴書。

これからそれを育てていくと思うとワクワクしませんか?

魅せ方の術を心得て「 選ばれつづける人」を志し、履歴書・職務経歴書とともにあなた自身をアップグレードさせていきましょう。

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